■ 雨の西京極豪雨の西京極で、京都パープルサンガはアビスパ福岡を2対1で下して、今シーズン初勝利を挙げた。
サンガは、これまでの<4-2-2-2>から、パウリーニョ、アレモン、林の3トップ気味の布陣でスタートした。CBは、怪我で全治半年と診断された鈴木悟の代わりに鷲田を起用。アビスパは、怪我人が多く苦しい陣容となった。
■ 後半は京都が攻勢立ち上がりは、福岡のリズムで展開する。京都は1ボランチだったことでバイタルエリアの守備が甘く、このエリアを福岡に突かれる。最終ラインの奮闘で失点こそなかったが、苦しい状態で前半を終えた。
しかしながら、後半4分に左サイドに流れたFWアレモンのクロスからFW林がドフリーでヘディングシュートを決めると、一気に試合は京都ペースになった。
先制点で硬さの取れた京都は、アレモンを基点に攻め始めるが、後半8分にDFリカルドが退場になり、1人少なくなる。ここで、京都はすかさずFWパウリーニョを下げて、CB登尾を投入する。
劣勢の京都だったが、後半25分に、フリーキックから美尾がグラウンダーの直接FWを決めて追加点。そのすぐ後、京都は、ラッキーなPKを得るがアレモンが失敗。流れは福岡に戻るが、その後の反撃をなんとか1点に抑えて逃げ切った。
試合内容的には、雨の影響もあったが、J1レベルのゲームではなく、凡ミスも多かったが、それでも京都にとっては、この時期に当面のライバルから勝ち点3を予定通りに得られたのは大きかった。
京都サンガ ■採点■
GK 平井直人 5.5
→ この試合に限っては安定感があった。
SB 大久保裕樹 6.5
→ 攻守に奮闘。試合終了間際には決定的なシュートをクリアして、殊勲となった。
CB リカルド 4.5
→ 前半に、審判への抗議で無駄なカードをもらっていたことが、退場につながった。それまではいいプレーを見せていただけに台無しになるところだった。
CB 鷲田雅一 7.0
→ 鈴木に代わって先発。完全に制空権を握り、相手FWに仕事をさせなかった。
SB 児玉新 5.5
→ フィードのミスが目立ったが、守備ではしっかりと対応し山形にほとんど仕事をさせなかった。
DMF 斉藤大介 6.0
→ ワンボランチで守備の負担が増して、攻撃面では持ち味がでなかった。斉藤を生かすには、ダブルボランチの方が効果的かな。
OMF 中払大介 5.5
→ 運動量豊富で中盤を動き回ったが、3トップにはなかなか絡めなかった。
OMF 美尾敦 6.5
→ 頭脳的なグラウンダーのシュートで、貴重な追加点を奪った。左サイドで起点になることも多く、及第点以上の出来。
FW 林丈統 7.0
→ 1G1Aの大活躍。スタメン出場でも仕事が出来ることを証明した。
FW アレモン 6.5
→ 前線で素晴らしい動きを見せて、攻撃の中心となった。ポストプレーだけでなく、サイドに流れてしっかりボールキープをし、タメを作った。PK失敗は痛恨だったが、1Aで結果も残す。
FW パウリーニョ 5.0
→ 前半に何度かアレモンとのコンビでシュートチャンスを得るも決めきれず。リカルドの退場に伴い、後半早々に退く。
Head Coach 柱谷幸一 5.5
→ システム変更で、何とか初勝利を得たが、課題の中盤の守備が機能していたとはいいがたい。要再考。それでも、リカルドの退場による影響を選手交代で補った。
京都は、勝ったものの、課題はまだまだ多い。現状では、前線からの守備が徹底されておらず、また中盤の守備が甘いため、相手にフリーでボールを持たれることが多い。ボランチとして、斉藤の横に動き回って守備をしてくれる選手がいないと、改善は難しい。(米田では不満。)
攻撃陣では、この試合では、パウリーニョ、アレモン、林を3人とも起用したが、強豪チーム相手の試合では、守備の安定のためには、<4-2-2-2>が無難。となると、ひとりをベンチにするか、パウリーニョ or 林をサイドで起用するのか。もしくは、完全にトリプルボランチ+トップ下にして、やっぱり同時に起用するのか。これからも、いろいろと柱谷監督は苦悩する必要があるだろう。
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