サッカーコラム J3 Plus+　

J1・J2・J3・日本代表などを幅広くカバーするサッカーコラムです。基本的には毎日更新しています。よろしくお願いいたします。

最近のエントリー (20記事)

　2024/01/14 【J1：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：342名)
　2024/01/09 【J2：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：172名)
　2024/01/10 【J3：順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者：83名)

お勧めしたいエントリー (15記事)

【Jリーグ】はっきり言うと、42歳のFW安彦考真(Y.S.C.C.横浜)という選手が好きではない。 | | |　

■　1978年2月1日生まれのJリーガー

シュタルフ悠紀リヒャルト監督になって2年目のY.S.C.C.横浜は4節を終えた時点で0勝3敗1分け。2節から3連敗中と出遅れた。オフにFW浅川、FW進昂平、MF奥田晃、DF河野諒という主力中の主力だった選手が揃って退団したので「苦戦する可能性は高い。」と思われていたが2節の富山戦(H)の大逆転負けが痛恨だった。前半のみで3得点。3対0とリードを奪って前半を終えたが後半だけでまさかの4失点を喫した。

大逆転負けとなったが横浜FCから期限付き移籍した19歳のGK大内が定位置を確保して好プレーを見せるなど明るい話題も少なくない。何と言っても2019年はほぼ無名の存在だったFW浅川やFW進昂平を大ブレイクさせるなどシュタルフ悠紀リヒャルト監督は若手育成に定評のある指導者である。「現時点では無名に近い存在」と言える選手が今シーズンも何人かブレイクしてチームを助ける選手になる可能性は高い。

なので、チーム内の空気は(ネガティブではなくて)ポジティブだと思うが若手主体のクラブの中で異質な存在と言えるのは42歳のFW安彦になる。1978年2月1日生まれなのでMF中村俊よりも1学年上になる。シドニー世代になるが2018年にJ2の水戸でJリーガーになって、2019年からJ3のY.S.C.C.横浜でプレーしている。2019年はJ3で8試合に出場しており、2020年は4節の八戸戦(H)で途中出場を果たした。

「42歳のJリーガー」になるが学年の近いMF中村俊、MF小野伸、MF稲本などとは全くの別枠の選手である。「異色の」あるいは「異色の経歴を持った」という形容詞が付けられることが多いが、正直なところ、あまり好きではない選手である。もちろん、42歳ながら夢を諦めないところは素晴らしいと思うが謎な部分は多い。今年の年俸は「120円」と言われているがそのことにもクエスチョンマークを付けざる得ない。

■　MFジーコの記録を塗り替えたが・・・。

2019年の開幕戦に出場してJリーグデビューを果たした。41歳1ヶ月9日でのJリーグデビューになる。元・鹿島のMFジーコが保持していた「Jリーグの最年長初出場記録」を上回ったが「Jリーガーと呼んでいいのか？と思える選手にMFジーコの記録を塗り替えられたこと」にも違和感を覚える。「今シーズン限りでの現役引退」を表明しているがこれも話題作りの一環である。「それは違うのでは？」と思う言動が多い。

プロ野球と比較してプロとアマチュアの境界線がはっきりしないのはJリーグのいいところの1つである。プロ野球の場合、ロッテの佐々木朗希のような凄い高校生が登場してもドラフトで指名をされないとプロでプレーすることはできないが、Jリーグの場合、中学生でも、高校生でも、中学や高校に在学中でも、Jリーグでプレーできる。FW森本やFW久保建などが中学生Jリーガーとして話題になったのは記憶に新しい。

飛び抜けた実力を持つ選手が早い段階で高いレベルに挑戦できるのはサッカー界の優れたところだと思うが「年俸：120円の選手」が紛れ込んでいるのはいかがなものか？と思う。東日本大震災が発生した直後の2011年のFW鈴木隆のようにかつてのスター選手が苦しい地元のクラブを救うために「無報酬のアマチュア契約」でプレーするのは美談と言えるがFW安彦のケースはFW鈴木隆とは大きく異なる。

学生時代にサッカーに打ち込んで「何が何でもJリーガーになりたい。」と思う選手 or 思った選手はたくさんいる or いたと思うが簡単にはJリーガーにはなれない。夢をかなえることが出来なかった選手は日本中にたくさんいると思うが「プロとアマの境界線がはっきりしない。」とは言ってもプロの世界(Jリーグの舞台)は特別なステージである。「実力優先」、「将来性重視」というのは基本中の基本である。

■　自己プロデュース力は素晴らしいが・・・。

もちろん、FW安彦という選手の自己プロデュース力は素晴らしいと言える。水戸に加入するときも、Y.S.C.C.横浜に加入するときも、自分のことを最大限に売り込んで(年俸はともかくとして)契約にこぎつけている。自己アピールが苦手な選手が多い日本のサッカー界においてはかなり貴重な選手だと思うが、残念ながら、FW安彦という選手は、Jリーガーとしての実績も、サッカー選手としての実績も皆無に近い。

昨今の日本はSNS社会なので「発信力のある人物」の価値は高い。そういう部分に水戸やY.S.C.C.横浜は期待をしている or していたと思うが、かつて、カダフィ大佐の息子(リビア出身)がセリエAのペルージャなどに在籍してリーグ戦に出場したのと似た印象になる。ペルージャというとMF中田英がプレーしたクラブとして知られるが、その後、カダフィ大佐の息子はウディネーゼやサンプドリアにも所属した。

「プロスポーツである以上、話題にならないと意味がない。」という考え方もできるが、やはり、限度はある。今シーズンからチーム名を鈴鹿アンリミテッドから鈴鹿ポイントゲッターズに変更した件にも以下のエントリーで批判をしているが「話題になるためには何をやってもいい。」というのは明らかな誤解である。FW安彦という選手を取り上げるくらいならば他のY.S.C.C.横浜の選手を取り上げてほしいと切に願う。

例えば高知中央高から加入したナイジェリア人のFWオニエ・オゴチュクウ・プロミスはとんでもないスピードを持った選手である。「将来の夢はナイジェリア代表入り」になるが大きな可能性を秘めた選手である。すでに触れた19歳のGK大内も今シーズンはいいプレーを見せている。関東1部の東京23FCから加入したMF音泉のドリブルも一見の価値がある。大卒ルーキーのDF船橋の身体能力もかなり魅力がある。

　→　2020/01/20 　【JFL】「鈴鹿ポイントゲッターズ」へのチーム名変更には嫌悪感を覚える。

★　現在の投票数　→　380票

　　　→　最大で50個まで投票することができます。
　　　→　「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)