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【群馬×水戸】大卒ルーキーのMF松崎快(大宮ユース出身)という選手は面白い。 | | |　

■　J2がいよいよ再開した。

約4か月間の中断期間を経てJ2がいよいよ再開した。再開初戦は近隣のクラブ同士の対戦が目立ったが正田醤油スタジアム群馬ではザスパクサツ群馬と水戸ホーリーホックが対戦した。このカードは「北関東ダービー」と言われているが2011年以降の対戦成績は水戸が圧倒しており、9勝1敗4分け。14試合で18得点/6失点となる。水戸の秋葉新監督は2013年と2014年の2年間、群馬を率いているので古巣対決となる。

ホームの群馬は「4-2-2-2」。GK清水慶。DF岩上、岡村大、渡辺広、高瀬。MF宮阪、内田達、平尾、田中稔。FW林陵平、加藤潤。昇格1年目の群馬はオフに大型補強を敢行したが「補強の目玉」と言えるFW大前はベンチ外となった。4月に新型コロナに感染したDF舩津もベンチ外。DF岩上が右SBでスタメン出場となった。3月13日(金)に東京Vから加入したFW林陵平が2トップの一角でスタメン出場を果たした。

対するアウェイの水戸は「4-2-2-2」。GK松井。DF前嶋、ンドカ・ボニフェイス、細川、外山。MF安東、山田康、松崎快、木村祐。FW中山仁、奥田晃。オフにたくさんの選手が入れ替わった水戸は大卒ルーキーのMF松崎快が右SHの位置でJリーグ初出場を果たした。大宮ユース出身のMF松崎快は東洋大を経由して水戸に加入した。2018年と2019年は水戸でプレーしたMF黒川(大宮)はユースの同級生になる。

■　「北関東ダービー」を制したのは・・・。

「相性」というべきなのか、この日も水戸ペースで進んでいく。前半31分のFW中山仁のヘディングシュートはキーパーが好セーブで阻止したが前半34分に右サイドのCKから流れてきたボールをFW中山仁が合わせてアウェイの水戸が先制に成功する。さらに後半26分にも途中出場したMF山口一のパスを受けたFW中山仁が決めて大きな追加点を奪った。キャプテンのFW中山仁は2ゴールを挙げる大活躍だった。

さらに後半40分にもFW山口一のCKから大卒3年目のDFンドカ・ボニフェイスが驚異的な打点からヘディングシュートを決めて3点目を奪った。DFンドカ・ボニフェイスも中学年代は大宮の下部組織でプレーしている。0対3となった群馬は直後の後半43分に途中出場したFW進昂平のシュートが決まって1点を返した。Y.S.C.C.横浜でゴールを量産してオフに群馬に加入したFW進昂平は嬉しいJ2初ゴールとなった。

群馬は開幕戦は新潟に0対3で敗れている。FW進昂平のゴールが「群馬の今シーズンの初ゴール」となったが焼け石に水だった。3対1で勝利した水戸は今シーズン初勝利を飾った。敗れた群馬は開幕2連敗。2試合連続で3失点なので失点の多さが目立っている。水戸は大の得意にしている群馬を相手にまたしても完勝だった。鹿島から期限付き移籍のMF山口一も途中出場ながら2アシストの活躍だった。

■　キレ味鋭いドリブルが武器となるMF松崎快

2017年以来の「北関東ダービー」だったが水戸の完勝だった。オフにたくさんの主力が抜けた水戸に対して群馬はFW大前やMF岩上やMF宮阪など有力選手をたくさん獲得した。群馬のホームということを考えると「群馬が優勢に試合を進める可能性は高い。」と思っていたが内容的にも水戸が圧倒した。水戸の放ったシュートは3本のみ。開幕戦もシュートは1本のみだったのでシュートシーンすらほとんど作れていない。

水戸は素晴らしい試合を見せたがヒーローになったのはFW中山仁だった。2017年と2018年は山形、2019年は磐田でプレーしたが出番に恵まれなかった。ここ3年間は不遇の時期を過ごしたが水戸では重要な役割を任されている。フォワードの軸として起用されているが早々に結果を残した。彼にとっては大きな2ゴールと言える。前線でハードワークもできる選手なので「水戸のカラーに合った選手」と言える。

右SHで起用された大卒ルーキーのMF松崎快のプレーは驚きだった。大宮ユースのときもタレント軍団の中で異彩を放っていたがスケールアップしてJリーグの舞台に到達した。同じ東洋大出身で1年先輩のMF坂元(C大阪)とプレースタイルが似ている。キレのあるドリブルと精度の高い左足を武器にチャンスを演出することが出来る。今後、「坂元・2世」という形でクローズアップされる機会が多くなるだろう。

加速力があって左足のシュートも強烈である。水戸にはFW山谷、MF村田航、FW深堀など「粗削りながらポテンシャルの高いアタッカー or フォワード」がたくさんいるがMF松崎快の仕掛けは水戸の大きな武器になるだろう。CKから豪快なヘディングシュートを突き刺したDFンドカ・ボニフェイスも将来が楽しみな選手なので今シーズンの水戸は面白い選手がたくさんいる。流出が原因のネガティブな雰囲気は全くない。

　→　2015/11/03 　【クラブユース選手権(U-18)：横浜FMユース×大宮ユース】昇格内定のMF遠藤渓太が3アシストで大会のMVPに・・・。
　→　2020/02/18 　【Jリーグ】 MF坂元達裕(モンテディオ山形→セレッソ大阪)がなかなかエグい。

■　2試合連続で3失点・・・。

敗れた群馬は2連敗となった。即戦力クラスの選手をたくさん獲得できたのでオフの補強は「クラブ史上最高」と言っても過言ではなかった。3年ぶりのJ2の舞台になるが、なおかつ、クラブのレジェンドである奥野監督が久しぶりに戻って来てきた。サポーターの期待感は相当に高まっていたことを考えるとがっかりしている人は多いだろう。2試合を戦って放ったシュートが計4本のみというのは異常事態である。

選手がたくさん入れ替わっているので仕方がないところもあるが(似た状況でありながら)すでに完成度が高い水戸とは違って群馬はまだまだ寄せ集めのチームである。FW大前が欠場したこともあって「誰が中心になるのか？」、「どういう形で攻撃を仕掛けるのか？」が見えてこなかった。東京Vから加入したFW林陵平に期待が集まったがいい形でボールを受けるシーンはほぼなかった。前線で孤立する場面が目立った。

数少ないポジティブなニュースはFW進昂平にJ2初ゴールが生まれたことになる。開幕戦はスタメン出場を果たしたがこの日はベンチスタート。まだ結果は出ていないがフォワードも2列目もライバルはたくさんいるので早い段階で結果を残せたのは良かった。思いきりのいいプレーが魅力なので良くない空気を変えてほしいところである。FW大前を含めてどういうメンバーが主力になるのか？は現段階では予想しにくい。

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