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【J2】 2020年シーズンの再・戦力分析 (ザスパクサツ群馬編) | | |　

ザスパクサツ群馬

→　2017年以来のJ2復帰を果たした群馬はホームで新潟と開幕戦を戦ったが0対3で敗れた。後半の終盤までは0対0のスコアを維持したがラスト10分で3失点。群馬の放ったシュートはわずか1本のみだったので「スコア的にも内容的にも完敗だった。」と言える。2018年のJ2の得点王であるFW大前を筆頭にたくさんの有力選手を獲得した群馬は「J2のサプライズ候補の1つ」に挙げられていたが厳しい開幕戦になった。

新潟との開幕戦でスタメン起用されたのは以下の11名だった。2019年も群馬でプレーした選手はDF舩津とDF渡辺広とDF岡村とMF田中稔の4人だけ。その他の7人は新加入選手だった。もちろん、GK清水慶とDF高瀬は「復帰組」になるがこれだけ主力の顔ぶれが変わるとチームが出来上がるまでに時間がかかるのは当然の話である。

　GK　清水　慶記
　DF　舩津　徹也
　DF　渡辺　広大
　DF　岡村　大八
　DF　高瀬　優孝
　MF　宮阪　政樹
　MF　内田　達也
　MF　田中　稔也
　MF　岩上　祐三
　FW　進　昂平
　FW　大前　元紀

監督が交代して、かつ、レギュラーも控えもメンバーが大きく入れ替わったことを考えると「新型コロナでの中断」はプラスに作用する可能性が高い。J3への降格もなくなったので長期的な視野でチームを作っていくことになるだろう。オフに加入した選手はFW大前やMF岩上やMF宮阪やMF内田達やDF高瀬やGK清水慶など実績のある選手が多かったがFW進昂平など若手世代の有望な選手も何人か獲得している。

オフの補強に成功しただけでなく、クラブのレジェンドであり、「31番」が永久欠番になっている奥野監督もチームに戻ってきたので「今シーズンの群馬」に期待をしていた人は多いだろう。そういう意味では新型コロナでの中断は残念であるが即戦力クラスの選手をたくさん獲得しているので選手層は厚い。再開後のJリーグは超が付くほどの過密日程になると思うがターンオーバーも十分に可能なメンバー構成である。

開幕戦でスタメンではなかった選手のみでメンバーを組んでみると以下のような11人になる。

　GK 松原修平
　DF 飯野七聖
　DF 鈴木順也　
　DF 川上優樹
　DF 光永祐也
　MF 金城ジャスティン俊樹
　MF 中山雄登
　MF 加藤潤也
　MF 白石智之
　FW 林陵平
　FW 岡田翔平

CBが質も量も十分ではない点は気になるが「開幕戦でスタメン起用された選手と比べても見劣りしない。」という選手が何人も控えている。特に充実しているのはSBならびに攻撃的なポジションになる。SBは名前を挙げた4人以外にもDF平尾とDF小島雅がいる。「SBの充実度はJ2屈指」と言える。ボランチが主戦場のDF磐瀬もSBでプレー可能であることを考えると「過剰に感じるほどSBの選手がいる。」と言える。

中断期間中の3月13日(金)にストライカーのFW林陵平を獲得しているが起点になれるFW青木翔が右膝前十字靭帯断裂で長期離脱中なのでいい補強が出来たと言える。1トップになるのか？2トップになるのか？は分からないが攻撃的なポジションの充実ぶりはクラブ史上でも屈指と言える。期待と注目が一身に集まるのはFW大前になる。彼が新天地でどのくらいの数字を残すか？にチーム成績は左右されるだろう。

心配されるのは新型コロナに感染したDF舩津の状態になる。3月31日(火)に陽性と診断されて4月15日(水)に退院している。ほぼ同じ時期に陽性と診断されたDF酒井高(神戸)の退院日は4月25日(土)だったことを考えると「比較的、早く退院できた。」と言えるが、「制限が多い中、2週間も隔離された。」となるとコンディションを戻すのに結構な時間がかかるだろう。再開後は彼のプレーに注目が集まるだろう。

感染者を出したこともあって4月1日(水)から練習は休止されていたが「5月25日(月)から練習が再開される。」と報じられている。感染者が少なかった地域で活動するクラブの中には5月11日(月)あたりから全体練習を再開しているクラブもいくつかあるのでそういうクラブと比較すると「Jリーグ再開までの準備期間」はかなり短くなるが仕方がない話である。6月下旬の再開となった場合でも約1か月の準備期間がある。

定位置確保に向けて選手たちは目の色を変えてトレーニングを行うと思うが山形を率いたときは攻撃的なサッカーを志向した奥野監督がどういうチームを作るのか？は興味深い。メンバー構成を見ると明らかに攻撃に特徴を持った選手が多い。SBの選手も攻撃がウリとなる選手が多いので(開幕戦は無得点に終わったが)得点力不足で困る可能性は低い。FW大前やMF宮阪やMF岩上のプレイスキックも大きな武器になる。

目標である「16位以内」を達成するためには、やはり、守備陣の頑張りが必要である。守備的なポジションの顔ぶれはJ2の中ではワーストレベルになる。CBでもプレー可能なDF舩津の回復具合も関係してくるが「計算のできるCBもしくは「使い続けたら開花しそうなCB」を1人くらいは獲得したい。DF渡辺広を中心とした守備陣が期待以上の働きを見せるようだと16位以内どころか、10位前後も十分に可能と言える。

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