■ J1の第2節J1の第2節。開幕戦はアウェイでC大阪と対戦して0対1で敗れたヴィッセル神戸はホームのノエビアスタジアムでサガン鳥栖と対戦した。鳥栖は開幕戦はホームで名古屋と対戦したが0対4で敗れている。後半の半ばまでは0対0のままで推移したが終盤に連続失点を喫してまさかの大敗スタートとなった。長きに渡ってスペイン代表を引っ張ってきた3人のワールドクラスの選手の競演に大きな注目が集まった。
ホームの神戸は「4-2-1-3」。GKキム・スンギュ。DF西大伍、ダンクレー、大崎玲、初瀬。MF山口蛍、三田、イニエスタ。FWポドルスキ、ダビド・ビジャ、古橋。期待の新戦力のDFダンクレーが加入して間もないにも関わらずスタメンで起用された。C大阪戦(A)でスタメン出場したMF三原雅とDF渡部はベンチスタート。FW古橋が今シーズン初スタメンとなった。元スペイン代表のMFイニエスタはトップ下で起用された。
対するアウェイの鳥栖は「4-4-1-1」。GK大久保。DF藤田優、高橋祐、ガロヴィッチ、ブルシッチ。MF高橋義、高橋秀、原輝綺、金崎、松岡大。FWフェルナンド・トーレス。開幕の名古屋戦(H)では3バックを採用したがこの日は4バックを採用。ユース所属で2種登録となる17才のMF松岡大はJ1初出場となる。2001年生まれなのでパリ世代になる。U-18日本代表に選出されており、ボランチが主戦場となる。
■ ホーム開幕戦を飾ったヴィッセル神戸試合は大方の予想通りで神戸がボールを保持する展開になった。神戸も開幕のC大阪戦(A)は「4-1-2-3」を採用。MFイニエスタを3トップの中央で起用してきたがこの日はトップ下。MF山口蛍とMF三田のWボランチを採用した。神戸がシステムを変更したことでアンカーの位置でプレーする(はずだった)MF山口蛍を監視する役目だったと思われるMF松岡大の守備面での役割が少し曖昧になってしまった。
神戸は新加入のCBのDFダンクレーがいきなり存在感を発揮。守備面よりもむしろ高いフィード力が光った。FWダビド・ビジャのところにDFダンクレーから効果的な縦パスが入るケースが多かった。前半34分にはDFダンクレーのパスから抜け出したFWダビド・ビジャが決定機を迎えたが右足の強烈なシュートはバー直撃。Jリーグ初ゴールとはならなかった。前半は神戸が優勢だったが0対0で折り返した。
後半開始から鳥栖はDFガロヴィッチを下げてDF谷口博を投入したが後半9分にMF山口蛍のミドルパスから決定機を迎えたFWダビド・ビジャが右足で決めて神戸が先制に成功する。DF高橋祐のクリアボールが近くにいたDF谷口博の体に当たってフリーのFWダビド・ビジャへのプレゼントパスになってしまった。1対0で勝利した神戸は今シーズン初勝利。1勝1敗となった。敗れた鳥栖は開幕から2連敗となった。
■ 決勝ゴールを決めたのはFWダビド・ビジャ「Jリーグの銀河系軍団」と言われている神戸が初勝利を手にした。開幕戦で大敗した鳥栖とのホーム戦である。ここでも勝てないようだと周囲は騒がしくなったと思うが勝利したことでひとまず落ち着くだろう。ヒーローになったのはFWダビド・ビジャだった。開幕のC大阪戦(A)も動き自体はまずまず良かったが37才の選手とは思えないほどのキレがある。いくつかシュートを外したが3つ目の決定機を生かした。
開幕戦は左ウイングの位置でプレーしたが、やはり、真ん中にいた方が相手にとっては脅威になる。この日はDFダンクレーやMF山口蛍のミドルパスや縦パスがFWダビド・ビジャのところに出てくるケースが目立った。MFイニエスタとのホットラインが注目されているがDFダンクレーやMF山口蛍からもFWダビド・ビジャに良いパスが出てくるようになると攻撃は多彩になる。DFダンクレーはハイスペックな選手である。
MF山口蛍は危ないパスミスもあったが力強いボール奪取を見せるシーンも多かった。決勝ゴールにつながったFWダビド・ビジャへのミドルパスは狙い通りのところには蹴ることが出来なかったがラッキーな形でFWダビド・ビジャの元に渡った。C大阪戦(A)は可もなく不可もなくだったがホーム開幕戦ではかなりの存在感を発揮した。MF山口蛍、MFイニエスタ、MF三田のトリオで中盤を構成するのがベターだろう。
鳥栖の攻撃は単調だったので守備面でDFダンクレーが目立つことはあまりなかったが神戸は強力なCBを獲得できたようだ。DF渡部は空中戦に強い選手なので神戸の守備の要として活躍してきたがフィードはそこまで得意な選手ではない。守備力が高くて、かつ、フィードも上手なDFダンクレーが入ったことで神戸の最終ラインは落ち着いた。合流して間もないが早くも神戸のサッカーに馴染んでいる。
■ 17才のMF松岡大起がJ1デビュー敗れた鳥栖は2連敗となった。放ったシュートは4本だけ。新・守護神のGK大久保が奮闘して何度も好セーブを見せたので1失点で済んだが2失点や3失点していても何ら不思議はない展開だった。この日は「4-4-1-1」を採用。ボランチが主戦場となるMF松岡大をトップ下で起用してパスの出どころとなる神戸のMF山口蛍を封じようとしたと思うが神戸がWボランチを採用したのでミスマッチが生じた。
前半の途中からやり方を変えて0対0のままで時計が進めることができたが後半9分に失点。クリアボールが味方に当たって相手にこぼれるという不運な形での失点だった。流れの良くないときに起こりがちなアンラッキーな失点になった。90分を通して放ったシュートはわずか4本のみ。ほとんど攻撃の部分では良さを出せなかった。得点力不足解消が期待されていたが2試合とも無得点。ゴールが遠い。
カレーラス監督は厳しい船出になったが高校2年生のMF松岡大は臆することなくプレーすることが出来た。ゴールが必要な状況になったので途中交代もあり得た中、最後までプレーし続けた。後半になると存在感が希薄になったが前半はいいボール扱いから攻撃の起点になるシーンがいくつもあった。鳥栖U-18でプレーする期待の星がJ1初出場で好プレーを見せたことは数少ない収穫の1つと言えるだろう。
→ 2019/03/01 【セレッソ大阪×ヴィッセル神戸】 42,221人を動員した試合。ヒーローは伏兵のDF山下達也。
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