サッカーコラム J3 Plus+　

愛媛FC vs ジェフ千葉 (ニンジニアスタジアム)

→　5勝6敗8分けで13位の愛媛FCと7勝5敗8分けで9位の千葉の試合は2対1でホームの愛媛FCが逃げ切った。後半3分にキーパーのGK佐藤優の信じられないようなキックミスからMF瀬沼が決めてホームの愛媛FCが先制に成功すると直後の後半5分にもCKからDF林堂の折り返したボールをMF安田晃が決めて2点目を挙げる。千葉は後半40分にFWオナイウ阿道のパスからMF町田が決めて1点差に迫ったが追いつくことは出来ず。千葉との相性が良くなかった愛媛FCは「対千葉」は2勝目。通算では2勝9敗2分けとなった。

0対0で迎えた後半3分に生まれたMF瀬沼の先制ゴールが試合のターニングポイントになった。キーパーのGK佐藤優が問題なく処理できるボールだったがまさかの空振り。MF瀬沼が落ち着いてボールを運んで無人のゴールに流し込んだ。芝の状態が良くなかったことも幾分かは関係しているとは思うが不用意なプレーだったと言わざる得ない。先制した直後にMF安田晃のゴールで愛媛FCが追加点を奪ったが後半3分と後半5分の連続ゴールで試合の流れは決まった。MF瀬沼の精力的なチェイシングは素晴らしかった。

愛媛FCはこれで6勝6敗8分け。何とかイーブンの成績に戻した。直近の6試合は3勝2敗1分け。徐々にチーム状態は良くなってきている。この日はMF安田晃をシャドーの位置でスタメン出場。エースのMF河原がスタメンを外れることになったが抜擢されたMF安田晃が貴重な2点目のゴールを奪った。MF河原の不調が今シーズンの得点力不足の主要因の1つになっているがMF安田晃が活躍したことは大きな刺激になるだろう。MF安田晃はパサータイプ。他のシャドーの選手とは持ち味が全く異なる点は１つの武器になる。

敗れた千葉は7勝6敗8分けで折り返し地点を迎えた。上位との差が広がっているので早くも自動昇格争いから脱落しつつある。キーパーのGK佐藤優のミスが大きく響いたが東京Vでプレーしていたときから年に1・2回はつなぎのミスから失点をする選手である。アグレッシブで足元の技術に自信を持っていることが仇となるケースは多い。こういうミスが起こると全体の士気が大きく下がってしまうので出来る限りなくさないといけない。1点差になった後は優勢。高さを武器に押し込んだが追いつくことは出来なかった。

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ギラヴァンツ北九州 vs 東京ヴェルディ (本城陸上競技場)

→　4勝11敗5分けで21位の北九州と4勝8敗8分けで19位の東京Vの試合は2対1でホームの北九州が逆転勝ち。前半29分に東京VがCKからDFウェズレイが折り返したボールをMF杉本竜が決めて先制に成功するが1点ビハインドの北九州は後半9分にFW原一樹のゴールで1対1の同点に追いつくと後半11分には再びFW原一樹が決めて2対1と逆転に成功する。試合前の時点で21位と入替戦圏内だった北九州は今シーズン初の連勝。開幕前には「J1昇格候補」と言われていた北九州にようやくエンジンがかかってきた。

この試合は豪雨のため試合開始時刻が30分遅くなったが試合中は雨や風の影響はあまりなかった。北九州のFW原一樹は2ゴール。怪我の影響で開幕から数試合を欠場したものの早くも9ゴール目となった。今シーズンはFW小松塁が怪我がちで思うような活躍が出来ていない中、FW原一樹が見事な活躍を見せている。清水でプレーしていたときは「裏への飛び出しに長けたアグレッシブなフォワード」というイメージだったが京都や北九州で経験を積んで万能型のフォワードに進化した。J2では屈指のストライカーと言える。

北九州は直近の4試合は3勝1敗。敗れた札幌戦(A)も内容はまずまずだったのでチーム状態が良くなってきた。この日は右SBのDF星原が出場停止だったのでDF小手川を右SBで起用してきた。試合の途中で右SBに回るケースは今シーズンも何度か見られるがスタメンから右SBでプレーするのは初めてだった。大胆な起用法だったがまずまずのプレーを見せた。「DF星原が不在のときの右SB」というのが今シーズンの北九州の問題点の1つだったのである程度の目途が立ったのは大きい。FW池元が点に絡んだのも大きい。

東京Vはいい形で前半に先制ゴールを奪ったが逆転負け。2連敗となった。19位の東京Vと21位の北九州の対戦なので残留争いの当事者同士の直接対決だったが敗れたことで東京Vは危うい位置で後半戦を迎えることになった。夏の移籍市場でG大阪から加入した注目の新戦力のMF二川が初出場。何度か好パスを供給した。アイディアとテクニックがある選手なのでショートパスを主体とする東京Vのスタイルには合った選手と言える。MF井上潮やMF高木善などとの相性はかなりいいと思うので活躍が期待される。


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◆　まとめ

　#1403 【J2】 全11試合のレビュー (第21節) (前編) (2016/7/6)

→　7月3日(日)に行われたJ2の第21節の全11試合のレビューの(前編)です。ニンジニアスタジアムで行われた愛媛FC vs 千葉は2対1でホームの愛媛FCが勝利しました。愛媛FCの先制ゴールの場面は千葉のキーパーのGK佐藤優の信じられないようなキックミスがきっかけになりました。年に何度かこういうフィードのミスでピンチを招くGK佐藤優ですが試合の流れを大きく変える致命的なミスになってしまいました。


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