日本代表のDF中沢佑二が、代表引退の意向を持っていることが明らかになった。高さと強さを併せ持つ、日本最高のディフェンダーが代表を引退するということになれば、守備面に大きな穴が空くことになる。
中澤というと、まず、思い出されるのが、2004年のアジアカップ。ディフェンダーながら、3得点を挙げる活躍を見せて、アジア最高のディフェンダーであることを証明した。マリノスでは、2003年、2004年と2年連続でJリーグチャンピオンになった。今の日本では、頭ひとつ抜け出た存在である。
この4年間、代表・Jリーグ・ACL・A3とここ最近の中澤は常にフルパワーで突っ走ってきた。しかしながら、その反動で、中澤は、昨シーズンあたりから怪我が増えてきて、本来のプレーを見せられていなかった。不本意な出来に終わったワールドカップを終えて、新しい代表での4年間を想定することは出来ず、マリノスでの日常の日々を大切にしたいという思いから出た、彼の本心なのだろう。
しかしながら、現役引退とは違い、代表引退の場合は、その後に前言を撤回して、代表復帰を果たすケースも珍しくはない、フランス代表のジダン・マケレレ・テュラム、チェコのネドベドらがそのケースだ。逆に、まだまだ、全盛期の力を維持していながら、代表を引退してしまったケースもある。イングランドのシアラー、オランダのペルカンプらが、その典型例である。
ボクは、今回の件は、日本代表にとっては大きな痛手だとは思うが、中澤が代表を退きたいと思っているのであれば、その考えは尊重したい。満身創痍の状態で、不本意なプレーをする中澤は見たくない。Jリーグで、万全の状態であのダイナミックなプレーを連発する中澤の復活を期待したい。そして、もし、2009年あたりで、中澤が日本最高のセンターバックであることを証明し続けていて、日本代表が中澤の力を必要としていて、中澤に代表復帰の意思が出てきたのなら、そのときは、代表への復帰もありだと思う。ただ、今の中澤には、休息が必要である。
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