■ 天皇杯の決勝戦天皇杯の決勝戦はセレッソ大阪と横浜Fマリノスの顔合わせになった。ルヴァン杯との2冠を目指すC大阪はすでにACLの出場権を獲得しているのでC大阪が天皇杯を制した場合はJ1で4位になった柏がACLの出場権を獲得することが出来る。横浜FMは勝てば史上最多タイとなる8度目の天皇杯制覇となる。ACLの出場権を獲得できると2014年以来となる。今年の決勝戦は埼玉スタジアム2002での試合となった。
C大阪は「4-2-2-2」。GKキム・ジンヒョン。DF松田陸、マテイ・ヨニッチ、木本、丸橋。MF山口蛍、ソウザ、水沼、清武。FW山村和、柿谷。ケガのためシーズンの終盤と天皇杯の準決勝の神戸戦を欠場したMF山口蛍がスタメンに復帰。同じくケガで神戸戦は途中出場だったFW柿谷もスタメンに復帰してきた。FW柿谷は準決勝は1ゴール1アシストの大活躍だった。FW杉本健を除くと現時点でのベストメンバーが揃った。
対する横浜FMは「4-2-3-1」。GK飯倉。DF松原健、中澤、パク・ジョンス、下平。MF中町、天野純、マルティノス、バブンスキー、山中。FW伊藤翔。準決勝の柏戦の延長戦に劇的な逆転ゴールを決めたFWウーゴ・ヴィエイラはケガのためベンチスタート。MFバブンスキーがトップ下で起用された。MF齋藤学はケガで離脱中。ここに来て大きな存在感を発揮しているFW伊藤翔が1トップの位置でスタメン出場となった。
■ 延長戦の前半にMF水沼が逆転ゴール試合は前半8分に左SBのDF下平のクロスからうまくボールをコントロールしてキーパーと1対1に近い決定機を迎えたFW伊藤翔が落ち着いて決めて横浜FMが先制に成功する。ビハインドの展開になったC大阪はMF清武やFW柿谷などがいい形でボールを受けることができずになかなかチャンスを作れない。横浜FMは前半終了間際にMF山中が負傷してプレー続行不可。五輪代表のMF遠藤渓が投入された。
1対0で迎えた後半20分にC大阪はMF水沼がミドルシュートを放つとこぼれ球をFW山村和が決めて1対1の同点に追いつく。右SBのDF松原健のクリアが不十分だった。試合は1対1のままで延長戦に突入する。延長戦の前半5分にC大阪は左サイドに流れたFW山村和のクロスをファーサイドのMF水沼が頭で押し込んで2対1と逆転に成功する。古巣となるMF水沼はこれで天皇杯は2試合連続ゴールとなった。
逆転に成功したC大阪はすかさずFW山村和を最終ラインに下げて5バックに変更。後ろの人数を増やして逃げ切りを図る。横浜FMは延長戦の後半12分に途中出場したFWウーゴ・ヴィエイラがヘディングシュートを放ったがGKキム・ジンヒョンが防いで同点ゴールとはならず。2対1で勝利したC大阪が見事に今年の天皇杯を制した。C大阪はACLの本大会の出場権を獲得。プレーオフを回避することが出来た。
■ 勝負どころで2試合連続ゴール準決勝の2試合(C大阪 vs 神戸、横浜FM vs 柏)に続いてこの試合も延長戦に突入したがC大阪が持ち前の勝負強さを発揮した。今シーズンのC大阪は走り負けないチームになったので「120分の勝負」になるとC大阪が有利になる。横浜FMとしては1対0のまま、あるいは追加点を奪って2対0あたりのスコアで逃げ切らないといけない試合だった。2失点ともミス絡みだったのは横浜FMにとっては悔やまれる。
C大阪はルヴァン杯で「クラブ創設24年目での初タイトル」を手にしたがルヴァン杯の決勝の約2か月後に2つ目のタイトルを手にした。サッカーに限らず、どんな分野でも「1つ目のヤマ」を乗り越えるのは大変である。ただ、1つ目のヤマを乗り越えることが出来ると2つ目や3つ目のヤマは意外とあっさりとクリアできるものである。「C大阪が有利」という下馬評だったが「総合力の高さ」と「層の厚さ」を見せつけた。
2冠達成となったC大阪は当然のことながら天皇杯は全勝。ルヴァン杯のGLと決勝Tも負けなしだったので今シーズンはカップ戦は無敗のまま。ターンオーバーを採用して主力組はあまりカップ戦には起用されなかったがルヴァン組と呼ばれたサブ組の選手が奮起した。FWリカルド・サントス、MF福満、MF秋山大、GK丹野などが2冠の立役者と言える。尹晶煥監督の巧みで、かつ、大胆な選手起用も目立った。
1ゴール1アシストのFW山村和の活躍も光ったがヒーローになったのは逆転ゴールを決めたMF水沼である。ヘディングの得意な選手ではないがいいポジションをとってネットを揺らした。GK飯倉の飛び出しの判断のミスにもアシストされたがあの時間帯で裏のエリアまで侵入できる運動量と走力は大きな武器となる。FW山村和ならびにMF水沼という尹晶煥監督のサッカーを象徴する2人の活躍が目立つファイナルだった。
横浜FMは前半の途中まではプラン通りの戦いが出来たと思うが徐々にボールを繋げなくなってC大阪に攻め込まれるようになった。J1の32節で対戦した時と展開的にはよく似ている。時間が経つにつれて不用意なミスからボールを失うシーンが多くなった。こうなるとDF中澤が中心の最終ラインは大変になる。MFマルティノスを中心としたサイド攻撃は威力があったが攻撃が単調になってしまったのは残念だった。
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