■ アウェイのブラジル戦ブラジルに遠征しているU-22日本代表が現地でU-22ブラジル代表と対戦した。U-23アジア選手権まで3か月を切っているが、今月はアウェイでブラジルと対戦して、来月はホームでコロンビアと対戦する。12月末にも国内で親善試合を行って1つの目標であるU-23アジア選手権に挑むことになる。日本は開催国なのですでに東京五輪の出場権を獲得しているが2016年以来で2度目のアジア制覇を目指すことになる。
日本は「3-4-2-1」。GK大迫(広島)。DF渡辺剛(FC東京)、DF立田(清水)、DF町田(鹿島)。MF田中碧(川崎F)、MF中山雄(ズヴォレ)、MF橋岡(浦和)、MF杉岡(湘南)、MF三好(アントワープ)、MF食野亮(ハート・オブ・ミドロシアン)。FW小川航(水戸)。A代表に招集されているMF堂安(PSV)、DF冨安(ボローニャ)、MF板倉(フローニンゲン)、MF久保建(マジョルカ)などは不在。海外組は3人がスタメン起用となった。
ベンチスタートになったのはGK谷(G大阪)、DF瀬古(C大阪)、DF菅原(AZ)、DF原輝綺(鳥栖)、DF古賀(柏)、MF渡辺皓(横浜FM)、MF田中駿(大阪体育大)、MF森島司(広島)、MF三笘(筑波大)、MF川井(山口)、FW旗手(順天堂大)の11名。MF田中駿はJ1の札幌入りが内定しており、MF三笘とFW旗手はJ1の川崎F入りが内定している。当初はMF遠藤渓(横浜FM)が選ばれていたが怪我のため辞退となった。
■ 弾みのつくアウェイでの勝利試合は当然のことながらブラジルのペースで進んでいく。序盤を何とかしのいだ日本だったが前半15分にエリア内でのDF渡辺剛のプレーがファールを取られてPKを献上。これをMFクーニャに決められてブラジルに先制ゴールを許した。早い段階から追いかける展開になった日本だったが前半28分にMF三好の横パスを受けたボランチのMF田中碧が右足で豪快なミドルシュートを決めて1対1の同点に追いついた。
1対1で迎えた後半開始からブラジルがギアチェンジをして攻め込んできたが後半7分にまたしてもボランチのMF田中碧が右足でミドルシュートを決めて逆転に成功する。MF田中碧は2ゴールの活躍だった。さらに後半23分にもボランチのMF中山雄が得意の左足でゴラッソを決めて3点目を奪った。日本の3ゴールはいずれもボランチの選手のミドルシュートだった。日本が3対1とリードを奪って終盤に突入する。
負けられないブラジルはRマドリーの18才のMFロドリゴなどを投入。後半36分にDF立田のプレーがハンドを取られてPKを献上する。これをFWペドロに決められて1点差に迫られる。さらに後半40分にはCBのDF町田が危険なタックルをして一発レッド。残り10分弱の時間を10人で戦うことになった日本だったが何とか守り切って3対2で勝利。目標である東京五輪でのメダル獲得に向けて最高に弾みの付く勝利となった。
■ まさかブラジルに勝利するとは・・・。過去に年代別代表を含めてブラジル代表とはたくさんの試合をしているが勝った記憶はほとんどない。年代別代表の小さい大会だと何度か勝利をしていると思うがA代表は未勝利。五輪世代も1996年のアトランタ五輪のマイアミの奇跡くらいである。良い勝負が出来た試合もほとんどないことを考えると「アウェイでブラジルに勝利する。」というところは全くイメージできなかった。会心の勝利と言えるだろう。
当然、押し込まれる展開になったが、右WBのMF橋岡と左WBのMF杉岡が奮闘。シャドーの2人は守備面での貢献度も高かった。23年前のマイアミの奇跡は「守って守ってワンチャンスを生かした。」という試合だったがこの日はかなりの数のチャンスを作った。結果的には3ゴールともミドルシュートだったがMF三好とMF食野亮には2つずつほどチャンスがあった。パスワークで相手の守備を崩す場面はたくさんあった。
日本とブラジルは6月に行われたトゥーロン国際大会の決勝戦でも対戦している。ブラジルは7人がこの日もスタメンで起用されたが日本はFW小川航とMF田中碧の2人のみ。ブラジルのメンバーはあまり変わらず、日本はメンバーが大きく変わったが、トゥーロン国際大会の時と比べると日本のメンバーは強力なのであのときと比べると日本のチャンスは多くてブラジルのチャンスは少なかった。素晴らしい勝利と言える。
■ 3ゴールはいずれもボランチのミドルシュート目立ったのはMF田中碧(川崎F)になる。同点ゴールと逆転ゴールをゲット。このゴラッソ2発は永遠に語り継がれるだろう。怖がることなくボールをたくさん受けることが出来る点も彼の大きな魅力と言える。五輪代表のボランチはまだレギュラーが決まっておらず、いろいろな選手がレギュラー候補に挙げられるが、トゥーロン国際大会に続いて目立った活躍を見せたMF田中碧がボランチの定位置確保に大きく前進した。
相方のMF中山雄は試合勘の問題を抱えている。前半は不用意なプレーが目立ったが後半23分のゴールは圧巻だった。得意の左足でニアサイドを突き破った。ゴールを決めた後は落ち着いてプレーできるようになった。ズヴォレで出場機会に恵まれていないので「伸び悩み」を指摘する声が増えているがブラジル相手のゴールは大きな自信になるだろう。彼もボランチの定位置確保に前進したと言える。
守備陣も頑張ったが、GK大迫(広島)も、DF渡辺剛(FC東京)も、DF立田(清水)、DF町田(鹿島)も、1つずつ致命的なミスを犯した。2つのPKに関してはややアンラッキーだったがGK大迫のあわやのプレーとDF町田の一発レッドは「許されないレベルのミス」になる。ゴールを決めたらそれ以外のプレーがさっぱりでも評価されるフォワードとは違って後ろの選手は試合の中で1つ致命的なミスをしたら低評価されてしまう。
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