人口密集地攻撃で、突如イスラエルに問題発生
もちろん、10か月かけてガザを瓦礫と民間人の死体で埋め尽くされた荒れ地に変えてきた政権からすれば、これは大したことではない。
ケイトリン・ジョンストン
2024年8月13日
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
イランとヒズボラからの差し迫る報復攻撃について、イスラエルは大声で大げさに心配している。イスラエルの主張では、その攻撃には民間人居住地付近への攻撃が含まれる可能性が高い。もちろん、10か月ガザを瓦礫と民間人の死体で埋め尽くされた荒れ地に変えてきた政権の言い分としては、大げさな話だ。
「イスラエル、イランからの直接攻撃を予想、アメリカは同地域に更に多くの艦船を配備」と題するワシントンポスト記事には、次のような興味深い一節がある。
「イスラエルはイランとヒズボラに対し、民間人居住地区を標的にすることはイスラエルにとって越えてはならない一線だと伝えており、ヒズボラが先に攻撃し、その後イランが加わるというシナリオも含め、イスラエルは様々なシナリオに備えている」とイスラエル国家安全保障会議元職員で、現在テルアビブの国家安全保障研究所上級研究員のヨエル・グザンスキーは述べた。人口密集地攻撃をイスラエルが懸念していることは、最近のAxios記事「イスラエル新諜報情報、イランが数日以内にイスラエル攻撃準備をしていることを示唆」にも反映されている。同記事のイスラエル情報筋は「ヒズボラとイランの攻撃は、イランが昨年4月に実施した攻撃より大規模になる可能性があり、民間人の密集地付近を含むイスラエル中央部の軍事目標へのミサイルやドローン発射が含まれるだろう」と述べている。
イランが「民間人居住地の近く」で攻撃を仕掛ける可能性があるというこの主張は、いくつかの点でおかしい。第一に、イスラエル国防軍本部はテルアビブ中心部に位置しているため、イスラエル軍事力の中心に対する攻撃は必然的に民間人居住地付近で起こる。第二に、イスラエルは長年、ハマスが攻撃を阻止するため民間人で周囲を囲む「人間の盾」を使っていると主張し、パレスチナ人居住地攻撃を正当化してきたので、おかしい。
異常なほどエスカレートした暗殺をテヘランで実行した後で、正当な軍事目標を民間人居住地区の中心に置き、正当な軍事目標がある民間人居住地区への攻撃に対し「越えてはならない一線」だと宣言するのは、明らかに人間の盾としての民間人利用だ。驚くべきことに、ハマスが同じように人間の盾を使用しているというイスラエル自身の主張は、第一に、民間人の存在がイスラエルの攻撃を全く抑止しない自明の事実から、第二に、イスラエル国防軍がハマス・メンバーと疑われる者への空爆を、家族と家にいるまで意図的に待ち、それにより可能な限り多くの民間人死者を出していることが明らかになったことで、完全に誤りだと証明されている。
言うまでもなく、民間人の命をイスラエルは全く気にしていない。少なくとも、この国の発足から今日まで、イスラエルの行動に注目している人なら全員そう思うだろう。しかし、今後数日間に民間人居住地またはその近くで攻撃が起きた場合、目撃することになる、芝居がかった悲嘆ぶり状況を説明するためにも、いずれにせよ、これら矛盾点を強調しておく価値はある。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/08/13/israel-suddenly-has-a-problem-with-attacks-on-population-centers/
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ロイター
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