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2021年3月 3日 (水)

ロシア嫌い ? なぜEUは接種促進のためにロシア・ワクチンを利用しないのか?

Finian Cunningham
2021年2月24日
「スプートニクニュース」

 欧州連合は良く知られているように、Covid-19流行に対するワクチン接種の遅い展開が大問題になっている。これまでのところ欧州連合に認可された三種のワクチンが生産不足になっている。するとEUはなぜ接種促進のためにロシア・ワクチンを利用しないのか?

 ブリュッセル当局者は、監督機関の欧州医薬品庁が承認を与えるためのSputnik Vワクチンの十分なデータをロシアが提出していないと主張している

 だが、ロシアのSputnik Vのメーカーは、欧州医薬品庁が規定する全ての必要データ要求に従っていると主張している。

 すると一体何が遅らせているのだろう?ロシアの処方は病気に対する効果を証明されている。論文審査のある医学雑誌ランセットで発表された研究が、Sputnik Vが、ほぼ92パーセント有効で、大規模試験でCovid-19の症例に対しても安全なことを示している。

 ロシアの処方は、有効性で、これまでヨーロッパ監督当局に認可された三種のワクチンと同等だ。それらは欧米製薬企業AstraZeneca、Modernaとファイザー-BioNTechが生産している。
 EU住民に予防接種するワクチン接種計画を促進する上で、Sputnik Vも重要な役割を果たすことができるという認識がヨーロッパで広がっている。ドイツ、フランスとアイルランドの政治指導者が、接種目標を実現する国家計画に、ロシア・ワクチンを進んで取り入れる意志を表明した

 他の国々も欧州連合が公式認可を与えるのを予期して、ロシア・ワクチンを注文する「オペレーション・スプートニク」と呼ばれるものを進めていると報じられている。ハンガリー、クロアチア、スロバキアとチェコ共和国はロシア薬品備蓄過程の途上にあるのEU諸国だ。

 不幸にも、嘆かわしいほど否定的な感覚をもたらしているように思われるのは、ロシア・ワクチンに対する疑念と反感の冷戦思考だ。

 ウルスラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長は、Sputnik Vを供給するというロシアの申し出を中傷した。彼女はモスクワがロシアの国際的イメージを宣伝するため、ワクチンをソフト・パワー兵器として使用しようとしているとほのめかした。

「理論的に、自国民へのワクチン注射でロシアがまだ十分進んでいないのに、なぜ何百万もの薬品を提案するのか我々は不思議に思う」とフォン・デア・ライエンは先週記者会見で述べた。

 このような冷笑的態度は侮辱的だ。このほのめかしは、ロシアは流行を抑制する上で、団結と相互利益という単純な説明ではなく、邪悪な狙いを持っているというのだ。

 フォン・デア・ライエンの潜在的なロシア嫌いはポーランドやバルト諸国が、より明示的に、はっきり表現している。それらの国々の政治家は、たとえEUに承認されても、彼らはロシア・ワクチンを受け入れないと公的に述べた。

 バルト諸国は、ロシアがコロナ流行と「ワクチン外交」を、欧州連合を弱める方法として利用しているとまで主張するに至っている。

 EUに害を与えている唯一の人々は、フォン・デア・ライエンや、あらゆることを反ロシアのプリズムを通して見ずには政策立案できない、ブリュッセルのロシア嫌いの連中だ。これら同じ連中は、ロシア国境沿いでのNATO拡張主義を熱心に支持し、アレクセイ・ナワリヌイのような怪しい挑発者を支援し、ノルドストリーム2ガス・パイプライン・プロジェクト中止を要求して、ロシア内政に干渉し、ロシアとの関係を厳戒態勢にした。

 ブリュッセルの無能官僚に監督されるヨーロッパ・ワクチン接種計画がめちゃくちゃなのはまず確実だ。ロシアのSputnik Vワクチンが間もなく解決策候補になろうとしているのに、ブリュッセル官僚はロシアの「邪悪な」狙いについて、くよくよ考えている。

 いくつかのEU加盟国が、彼らの国民が、フォン・デア・ライエンのような連中にブリュッセルでなされている合理的、客観的決定には頼れないのを知った上で、ロシア嫌いを無視して、自国内供給用のロシア・ワクチン注文に進んでいることに驚きはない。EUや中央当局を傷つけているのは、このような連中の愚かさであって、ロシアではない。

 最終的には、人間の必要性と常識が冷戦風の頑固さに勝利するだろう。多少の社会的、経済的正常に戻るのに必死ないらいらした国民は、ロシアのSputnik Vが提供する効果的ワクチン接種に対するイデオロギー的妨害を許すまい。EUが既存ワクチンで直面している不足問題を考えれば、ブリュッセル官僚は、ロシア・ワクチンが、可能性として極めて重要な部分である合理的解決を活用する上で、現実に目を向けねばなるまい。

 ロシア嫌いに対する効果的なワクチンを科学者が発明できていないのは実に残念だ。

 記事で表明される見解や意見は必ずしもSputnikのものを反映しない。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年近く、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。ジャーナリズムにおける妥協しない誠実さに対するセレナ・シム賞を二度受賞(2020年12月)。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/202102241082174690-russian-vaccine-needles-eu/

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 新会長も断固開催派。聖火開始まで、あと僅か。復興五輪は、特攻五輪、不幸五輪に転換するのだろうか。

 ロシアの話題ゆえ、新刊『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』の文を引用させていただこう。当ブログも片棒をかついでいる?

 76ページ

だが、ロシアは偽ニュースの拡散や宣伝キャンペーンを自国メディア(例えばRT〔ロシア・トゥデイ〕など)やSNSを利用し、世界各地で展開してきた。

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