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2016年7月 4日 (月)

破壊されたアメリカ

Paul Craig Roberts
2016年7月3日

私が若かった頃、アメリカはまだ存在していた。今はもはやない。7月4日のたわごとすら、明白な事実は隠せない。

国が失われてしまった時代に生まれたのだから、若者たちは国をなくしてしまったことを知らない。彼らにとっては、これが普通なのだ。

しかも若者は、ソーシャル・メディアで、親密に、テキストを送ったり、自分の話をしたりするのに多忙な余り、彼らを待ち受ける運命には気がつかず、無頓着状態にふけっている。

私が若かった頃、警官は民衆の友だった。我々は警官が、我々を虐待するのではなく、助けてくれるものだと当てにすることができた。不法逮捕はまれだった。市民への虐待はもっとまれだった。今や、いずれも日常茶飯事だ。

長年、私は、大衆の保護者から、大衆の虐待者への、警察の変身について書いてきた。

長年、私は、腐敗や責任を負わない残虐行為に愛想がつきて、あるいは、自分も腐敗に参加するように強いられたり、その犠牲者になったりするのではないかという恐怖から、仕事を辞めたという多くの手紙を元警察官の方々から頂いている。

知事、郡政委員、州議員、国会議員、ぬれぎぬで逮捕され、売女マスコミによって、“犯罪人”として悪魔化されかねないがゆえに、概して、警察は責任を負わないのだ。自分たちの記事の情報源、警察側でない警察記者を、皆様はご存じだろうか? 売女マスコミは、でっちあげに協力しているのだ。

アメリカは失われた国だ。あらゆる公的、私的機関の完全な腐敗は完成した。圧政以外の何も、残っていない。そして、ウソ。果てしのないウソだ。

ここに、元警察官だった方、我々が是非とも必要としている類の方からの最近いただいた手紙の抜粋をあげよう。

“ロバーツ様、私自身も警察官でしたが、若い身体障害者の女性と、彼女の母親を虐待した運輸保安局TSAの記事(http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/03/this-is-how-they-protect-us/)(日本語訳『連中は、こうして我々を守ってくれている!』)を読んで、この出来事の醜悪さから、手紙を書かずにはいられなくなりました。私は、21歳の誕生日の二日前に、大都市の警察官になりました。私はこの職業そのものに全く愛想がつきて、14年後に退職しました。

“私が退職するというのを聞いた年配の巡査部長がこう言ったのを覚えています。“連中は、起きていることに気づかないのだろうか? 最も優秀な若者たちが辞めていくのに。”私だけではなかったのだと思います。

“この運輸保安局TSA職員連中は、単に残虐で冷酷なだけではありません。連中は実に愚劣です。こういう連中こそ支配者は求めているのです。連中は考えることができる人を求めてはいません。連中は命令に従う人間が欲しいのです。そう、連中は欲しい人材を得ています”

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/03/america-destroyed-paul-craig-roberts/
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18歳への選挙権引き下げ、こうした宗主国の若者と同じ状況が、属国でも起きている、いや起こしていることに自信・確信をもった支配層の策謀だろう。

若者は、ソーシャル・メディアで、親密に、テキストを送ったり、自分の話をしたりするのに多忙な余り、彼らを待ち受ける運命には気がつかず、無頓着状態にふけっている。

と、鉄道に乗るたびに思う。週刊誌ではなく、新書ぐらい読んで欲しいものだが。

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コメント

訂正

トランプ次期副大統領候補のマーク・ペンスですが最も有力な候補の一人として報道されただけで、他10人の候補者の中から決まった訳ではありませんでした。現在マスコミがコーク兄弟とマーク・ペンスの繋がりを暴いているので、トランプがその悪評を乗り切って彼を選択するかどうかは分かりません。
誤解させて申し訳ありませんでした。

どう考えても犯罪であった私用メールでヒラリーはFBIから起訴されず、またトランプはもし共和党が政権を取った場合は次期副大統領に現インディアナ州議員マイク・ペンス(Mike Pence) を選ぶと宣言しました。

このマイク・ペンスが曲者で、共和党や各州議員へ莫大な資金を投じて政治家を操ってきたアメリカ富裕支配層の裏ボス「コーク兄弟」からダークマネーを受け取っており、コークの支持で動いている奴です。
※コーク兄弟はリべタリアンを自称しており、環境保護などの規制強化に反対し、企業による自由な経済活動を求め、これまで国民年金、社会保障などを削るために大きな貢献をしてきました。

さてこうなると、本当に史上最悪選挙戦となる可能性が大きくなってきました。

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