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『ドンバスでの「小さな勝利」にすがるプーチン、「局地的な反乱相次ぐ」英機密報告書
5/31(火) 20:45配信

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ニューズウィーク日本版
<プーチンは依然としてウクライナ東部ドンバスでの勝利は可能だと信じているが、そのために払う犠牲はロシア軍にとって重すぎると英機密文書では分析される>
ウクライナ東部ルハンスクの町中を走る親ロシア派の戦車(5月26日) Alexander Ermochenko-REUTERS

[ポーランド東部ルブリン発]ウクライナに侵攻するロシアのウラジーミル・プーチン大統領がすでに3万350人の兵士を失ったにもかかわらず、東部ドンバスでの「小さな勝利」を手にするためには支払うに値する代償だと考えている──英大衆紙デーリー・ミラーは、ロシア軍の現状と問題点を分析した英機密報告書の内容をスクープした。【木村正人(国際ジャーナリスト)】

【動画】プーチン病気説の決定打?どう見ても怪しい動画

英国防情報部も5月30日のツイートで「ロシア軍は中堅・下級将校が壊滅的な損失を被っているとみられる」と指摘。「旅団や大隊の指揮官は部隊のパフォーマンスに対し容赦ない責任を負わされるため、危険な場所に前方展開せざるを得なくなっている」と分析している。

「ロシア陸軍は米欧の軍隊のように高度な訓練を受け、権限を与えられた下士官の幹部がいない。このため、訓練不足の下士官が最下層の戦術的行動を指揮しなければならない状況に追い込まれている。また、若手の専門将校を大量に失ったことは、指揮統制を近代化する上ですでに抱え込んでいるロシア軍の問題をさらに悪化させる可能性が高い」という。

ロシア軍はウクライナ戦争で生き残った大隊戦術群(BTG)を再編しているものの、若手将校不足により、あまり成果を期待できない可能性がある。さらに経験豊富で信頼できる小隊や中隊の指揮官も足りず、さらなる士気低下や規律低下が続いているとみられる。ロシア軍内では局地的な反乱が起きているという信頼できる報告が複数あると報告している。

■国内強硬派に突き上げられるプーチン

一方、米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」によると、ロシア軍内部や戦争推進派の間でクレムリンが戦争に勝つために十分なことをしていないと主張する声が増え続けている。例えば、元ロシア連邦保安局(FSB)の強硬派イゴール・ガーキン氏は「特別軍事作戦」の優先順位は東部ドンバスの解放だというセルゲイ・ラブロフ露外相の発言を批判した。

クレムリンは大軍による威嚇で親露派の傀儡政権をキーウに樹立するという戦争目的を達成できなかったため、目標を繰り返し下方修正している。これに対してガーキン氏は、クレムリンはウクライナ全体ではなくドンバスに焦点を絞ることで、ウクライナの「非ナチ化」や「非武装化」という「戦争の大義」を放棄してしまったと非難している。

<プーチンは依然としてウクライナ東部ドンバスでの勝利は可能だと信じているが、そのために払う犠牲はロシア軍にとって重すぎると英機密文書では分析される>
ウクライナ東部ルハンスクの町中を走る親ロシア派の戦車(5月26日) Alexander Ermochenko-REUTERS

[ポーランド東部ルブリン発]ウクライナに侵攻するロシアのウラジーミル・プーチン大統領がすでに3万350人の兵士を失ったにもかかわらず、東部ドンバスでの「小さな勝利」を手にするためには支払うに値する代償だと考えている──英大衆紙デーリー・ミラーは、ロシア軍の現状と問題点を分析した英機密報告書の内容をスクープした。【木村正人(国際ジャーナリスト)】

【動画】プーチン病気説の決定打?どう見ても怪しい動画

英国防情報部も5月30日のツイートで「ロシア軍は中堅・下級将校が壊滅的な損失を被っているとみられる」と指摘。「旅団や大隊の指揮官は部隊のパフォーマンスに対し容赦ない責任を負わされるため、危険な場所に前方展開せざるを得なくなっている」と分析している。

「ロシア陸軍は米欧の軍隊のように高度な訓練を受け、権限を与えられた下士官の幹部がいない。このため、訓練不足の下士官が最下層の戦術的行動を指揮しなければならない状況に追い込まれている。また、若手の専門将校を大量に失ったことは、指揮統制を近代化する上ですでに抱え込んでいるロシア軍の問題をさらに悪化させる可能性が高い」という。

ロシア軍はウクライナ戦争で生き残った大隊戦術群(BTG)を再編しているものの、若手将校不足により、あまり成果を期待できない可能性がある。さらに経験豊富で信頼できる小隊や中隊の指揮官も足りず、さらなる士気低下や規律低下が続いているとみられる。ロシア軍内では局地的な反乱が起きているという信頼できる報告が複数あると報告している。



「ドンバス解放に失敗すれば、プーチンは退陣する」
プーチン氏とその側近たちは今や生ぬるい「宥和主義者」として、これまで強力な支持基盤になってきた強硬派、軍事愛好家、元軍人、民族主義者から突き上げられている。「ロシア軍は東部ルハンスクでウクライナ側最後の拠点とされるセベロドネツク市を包囲するため兵力を注ぎ込んでいる。ウクライナ軍に反撃のチャンスが出てきた」とISWは分析する。

デーリー・ミラー紙のスクープによると、機密報告書は、クレムリンの有力者がプーチン氏にウクライナ侵攻は大惨事だと説得しようとしたものの全く聞き入れられず、プーチン氏は依然としてドンバスでの「部分的勝利」は勝ち取れると信じていると示唆している。しかし、おびただしい「血の犠牲」はロシア軍にとって重すぎるかもしれないと分析する。

「もし限定的なドンバス解放作戦に失敗してもプーチン氏が核攻撃を命令するとは考えられない。それはロシアの指導者はドンバスでの勝利が目前に迫っており、キーウに対して大きな影響力を与えられると確信していることを示唆している。しかし失敗すれば、プーチン氏は退陣することになる」と同報告書は分析する。

「ドンバスで迅速かつ決定的な勝利を収めようとするロシア軍の試みは、まだ成功していない。ロシア軍はまだ1日に1~2キロメートルずつしか前進できていない。ロシア軍は現在の2022年ではなく第二次大戦の1945年を思い起こさせる非常にコストのかかる歩兵攻撃を繰り返す泥仕合で成功を収めている」

「プーチン氏はこれまで作戦の甚大な失敗をロシア国民からうまく隠蔽し、逮捕または更迭した役人に責任をなすりつけてきた。ロシア国民はつい最近までプーチン氏が拡散する偽情報を鵜呑みにしていた。クレムリン内部で、物事が間違っている、おそらくは破滅的に間違っているというメッセージをプーチン氏と側近に伝えようとする動きが出ている」

ウクライナ軍参謀本部によると、2月24日から5月30日までのロシア軍の戦闘損失は兵員 約3万350人、戦車1349両、戦闘装甲車3282両、大砲システム643門、多連装ロケットシステム205基、防空システム93基、航空機207機、ヘリコプター174機、無人航空機507機、ミサイル118発、艦艇13隻、燃料車など2258台となっている。

兵員の犠牲者数が同じため、英機密報告書はウクライナ軍と情報を共有している可能性がある。

EUはロシア産原油輸入の3分の2を止める
5月30、31日の日程で開かれている欧州連合(EU)首脳会議は、ロシア産原油輸入の3分の2以上を止める対ロシア制裁第6弾で合意した。プーチン氏がEU内に仕組んだ「トロイの木馬」と化した感があるハンガリーの反対で、当面はパイプラインでの原油輸入は一時的に除外するという妥協案となった。

シャルル・ミシェルEU大統領(首脳会議の常任議長)によると、EU首脳はロシア最大の銀行であるスベルバンクと、プーチン氏のプロパガンダマシーンである国営放送3局を標的とした厳しい措置にも合意した。プーチン氏のウクライナ戦争を支える「巨大な資金源」を断ち切るとミシェル氏は語った。

ドイツとポーランドは年末までに自発的にパイプラインによるロシア産原油輸入を停止する方針を打ち出しているため、EUの行政執行機関である欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は「EU全体で年末までに事実上、ロシア産原油のうち約90%の輸入が停止されるだろう」との見通しを語った。

筆者は5月28日からポーランドのクラクフやルブリンでウクライナの戦火を逃れてきた難民の大型宿泊施設や支援物資のロジスティクス拠点を訪れている。停戦や負傷者の回復、帰国、復興までの気の遠くなるような長い道のりを考えると、中長期的な支援は欠かせない。プーチン氏の非道な戦争を絶対に許してはならない。
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21世紀初頭のこの混乱は、人類の生存を危ぶませるに十分なものです。
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