「真の良師とは、弟子に何物かを教える者ではない。弟子をして弟子自身にめぐり会わせる者である。とは、周知のようにソクラテスの言葉であるが・・・・」その意味で辰野先生は真の良師であった。僕たちが乱脈な青春を通じて、先生のお蔭でどうやって自分自身にめぐり会うことが出来たかは、僕たち銘々が身に徹して知っていることである・・・。「今日のために色々考えてきたのですが、急に胸が一杯になって話すことが出来なくなりました。これでご勘弁ください」
隆慶一郎が「時代小説の愉しみ」のなかで、小林秀雄の昭和23年の辰野隆教授の退官記念での挨拶を紹介しています。
人間関係が濃いですね。
辰野、小林、隆の3人には、いろいろなエピソードがあります。例えば、小林が大学の授業に出てこなかったときに、論文を書かせました。その論文があまりにも素晴らしかったので、こんなに優秀なら授業など受ける必要はないといったとか。隆は、小林が怖くて小林が亡くなるまで小説が書けなかったとか。
ただ、「僕たちが」乱脈な青春云々ですが、「僕たちは」でなくて「僕は」でなかったかと。研究室へ入り込んで貴重な専門書を黒々と線引きして台無しにしていたのですから。
隆慶一郎が「時代小説の愉しみ」のなかで、小林秀雄の昭和23年の辰野隆教授の退官記念での挨拶を紹介しています。
人間関係が濃いですね。
辰野、小林、隆の3人には、いろいろなエピソードがあります。例えば、小林が大学の授業に出てこなかったときに、論文を書かせました。その論文があまりにも素晴らしかったので、こんなに優秀なら授業など受ける必要はないといったとか。隆は、小林が怖くて小林が亡くなるまで小説が書けなかったとか。
ただ、「僕たちが」乱脈な青春云々ですが、「僕たちは」でなくて「僕は」でなかったかと。研究室へ入り込んで貴重な専門書を黒々と線引きして台無しにしていたのですから。