コンサドーレ札幌→ 四方田監督が退いて前・浦和のペトロヴィッチ監督を招聘した札幌は攻撃型のチームへの転換を図った。言うまでもなく、攻撃的なスタイルを好む人は多いので、守備重視のサッカーから攻撃重視のサッカーに移行しようとするチームは多いが、簡単には成功しない。Jリーグでも、欧州でも、どちらかというと失敗するケースが多くなるが、札幌はうまい具合に攻撃型のチームに移行することができた。
ただ、広島や浦和の時ほど極端なサッカーにはなっていない。従来から札幌が培ってきた「堅実さ」や「高さ」や「強さ」といった武器は大きくは損なわれていない。土台を大きく壊すことなく、新たな魅力を加えることに成功した。26節を終えた時点で11勝6敗8分けの勝ち点「41」。5位に付けているが、1試合消化が少ない中、3位のFC東京との差は「1」。初のACLの出場権獲得の絶好のチャンスを迎えている。
最低限の目標である「J1残留」はほぼ確実。2年連続のJ1残留は間違いない情勢になっている。クラブとしての大きな目標である「J1定着」に向けて着実に歩みを進めており、Jリーグの54クラブの中で、今、最も勢いに乗っているクラブの1つに挙げられる。J2の中でも思うように結果を出せずに苦しんだ時期もあったが、J2優勝を果たした2016年シーズン以降の3年間の充実ぶりはすさまじいものがある。
5位や6位あたりで終わったとしても大きな前進と言えるが、3位以内に入ってACLに出場できるとさらに大きな前進になる。残り8試合で是が非でも掴み取りたい栄誉になるが、就任1年目のペトロヴィッチ監督の続投は確実と言える。ACLの出場権を獲得できるのか?否か?でオフの動き方も変わってくるが、今シーズンのチームに不足していた部分を補うことが出来ると初タイトルを狙える戦力になるだろう。