アメリカが供給するHIMARS(High Mobility Artillery Rocket System高機動ロケット砲システム)は効果的な武器だが、ウクライナに勝利をもたらすことはない
<記事原文 寺島先生推薦>
The myth of the HIMARS 'game changer': American-supplied rocket system is effective, but it won't bring victory to Ukraine
The rocket system is a deadly tool – but it’s not the tonic Ukraine and its supporters claim it to be
このロケットシステムは相手に致命傷を与える道具だが、ウクライナやその支援国が言っているようにウクライナの意気を上げるものにはならない。
RT 2022年7月31日
スコット・リッター(Scott Ritter)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月10日
Scott Ritter is a former US Marine Corps intelligence officer and author of 'Disarmament in the Time of Perestroika: Arms Control and the End of the Soviet Union.' He served in the Soviet Union as an inspector implementing the INF Treaty, in General Schwarzkopf’s staff during the Gulf War, and from 1991-1998 as a UN weapons inspector.
@RealScottRitter@ScottRitter
© Getty Images / Dondi Tawatao
ドナルド・トランプ前米国大統領がツイッターから追放される前にわかっていたことだが、ツイートとは常に存在するものだ。
「HIMARSがウクライナに到着した。米国の同僚であり友人であるロイド・J・オースティン三世国防長官が、これらの強力なツールを提供してくれたことに感謝する!ロシア軍にとって夏は暑いだろう。そして彼らの何人かにとっては最後の夏となる。」
ウクライナの国防大臣アレクセイ・レズニコフ(Aleksey Reznikov)は6月23日、こうつぶやいた。彼は7月4日にもツイートし、アメリカ国民に「独立記念日おめでとう」と伝えると同時に、ウクライナの大義に対する継続的な支援に感謝した。レズニコフは、HIMARSが果たしている役割を強調し、この武器を「最前線でのゲームチェンジャー」と呼んだ。
米国製M-142高機動砲ロケットシステム(HIMARS)の到着を発表してから数週間経つが、この新兵器の配備に伴うウクライナ側とロシア側双方からの誇大された発表を見ても、キエフが「ゲームを変える」技術を所有しているというウクライナ国防大臣の主張の裏付けにはなっていないようだ。
戦争の厳しい現実は、どんな近代的な兵器システムも、効果的に使用されれば、相手に死傷者を与えることが可能だということだ。
イゴール・ストレルコフ(Igor Strelkov)は、ロシアの民族主義者イゴール・ヴセヴォロドヴィチ・ギルキン( Igor Vsevolodovich Girkin)という偽名を使って、過去にFSB(国家保安局)やドネツク人民共和国の民兵組織で雇われていたことがある。彼のテレグラムチャンネルで、彼は新兵器配置後の破壊行為の一部を報告している。
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Ukraine threatened with ‘crushing blow’
「この5日から7日の間に、10以上の大砲や弾薬の倉庫、いくつかの油槽所、約12の司令部、そしてほぼ同数の人員が、我が国の近郊と後方の拠点に攻撃を受けた。また、防空・砲兵陣地も数カ所やられた。人員と設備に大きな損失が発生した。」と彼は7月10日に書いている。
ロシアのテレビチャンネル「Vesti VGTRK」の軍事ジャーナリストで特派員のアレクサンドル・スラドコフ(Alexander Sladkov)は、ストレルコフの情報を裏付けるかのように、自身のテレグラムチャンネルで次のように投稿している。「ウクライナのミサイルと大砲が我々の作戦決定センターをすでに何度も攻撃している。結果も出ている。このセンターは大きくはないが、重要だ。」
ストレルコフとスラドコフの両氏は、両氏が(正しく)捉えていた、ウクライナ側とその米国・NATO支持者による攻撃が大規模に激化している現状に対するロシアの反応に否定的であった。
米国とNATOが採用しているHIMARS砲台は、通常9基の発射台と数十台の支援車両で構成されている。米国は現在までに、ウクライナに8~12基のHIMARSを提供したとされ、その操縦には、米国陸軍が提供したドイツのグラーフェンヴェーア(Grafenwoehr)での3週間のトレーニングコースで特別な訓練を受けたウクライナの砲兵が配置されている。
米国を拠点とするシンクタンクInstitute of Warによると、「ウクライナ軍は間接火器と米国提供のHIMARSシステムを用いて、ロシアの占領地の奥深くにあるロシアの軍事施設を狙うようになっている 」という。その結論:「西側が提供するHIMARSでロシアの重要な軍事施設を狙うウクライナ軍の能力の向上は、西側の軍事援助がいかにウクライナに新しく必要な軍事能力を提供しているかを示している」 。
西側諸国が出資するプロパガンダ機関、キエフ・インディペンデント紙は、「7月7日までに、ロシアは主要な弾薬庫のほとんどと、占領下のドンバスにある多くの小規模な弾薬庫を失った。特筆すべきは、境界から50~80キロも離れたロシア支配地域内にまで入り込み、多くの重要な目標の破壊に成功したことだ」と報じている。
モスクワ出身でワシントンポスト紙に寄稿している軍事アナリストのマックス・ブート(Max Boot)は、HIMARSの性能に感動し、「この戦争を早く終結させるために、60基のHIMARSをウクライナに送れ」と自信たっぷりに論説を発表している。
8台のHIMARSがロシア自慢の戦争マシンを屈服させたのなら、ウクライナが60基のHIMARSを持ったらどうなるか、ちょっと想像してみてほしい。待てよ、その疑問には答えがある。ウクライナ国防大臣レズニコフはサンデー・タイムズ紙のインタビューで、ゼレンスキーが「ウクライナ軍に、同国の経済にとって不可欠な沿岸部の占領地域を奪還するよう命じた」と明かしたのだ。
ウクライナはロシアとの戦争に勝ちつつあるようだ。
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US-supplied HIMARS kill three civilians in Donbass-authorities
もちろん、そんなことはない。全く違う。
HIMARSがウクライナ東部の戦場での物語を覆すことができる「超兵器」であるという考え方は、簡単に言えば、まったくナンセンスである。
ロシアはこの3ヶ月の間に、ウクライナ軍を打ち負かすための戦争技術を完成させた。アメリカの有名な戦闘機パイロットから軍事理論家に転身したジョン・ボイド(John Boyd)は、軍事作戦に関わる行動段階を表す「ウーダ・ループ」(OODA-Loop。Observe:観察, Orient:判断, Decide:決定, Act:実行)と呼ばれる概念を作り出した。このウーダループを相手より効率的に使いこなすことができれば、「相手の意思決定サイクルの中に入り、敵の動きを手に取るように掴む」ことができ、敵を純粋に後手後手モードに押しやり、優位に立った側が勝利を収めることができる、というものである。
ロシアはウクライナでの軍事作戦の間、相手国それぞれの「意思決定サイクルの内側」に入り、経済的、政治的、軍事的にこの紛争を支配してきた。
HIMARSがこの現実を変えることはない。
ロシア軍は、成功した軍事組織ならどれでもそうだが、高度に適応的である。それは現代の戦場で生き残るための必須事項だ。ウクライナ紛争は、近代に経験したことのないものであり、ロシア軍の指導者は、ドクトリンで定義された作戦理論を、ウクライナ東部戦線の厳しい現実に適応させる必要がある。約20万人のロシア軍が70万人以上のウクライナ防衛軍に対し、死傷率もロシアが有利な状態で、その意思を押し付けることができるという事実は、ロシアがOODAループを優位に活用している現実を証明している。
結局のところ、HIMARSやその他のいわゆる「西側先進兵器」は、ロシア軍に組織的に敗北してきた同じ人間たちが振り回す道具に過ぎないのだ。ウクライナが4基、8基、12基...あるいは60基のHIMARSを採用しようが、これは変わらないだろう。
まず何よりも、HIMARSの生存率が重要な要素。ロシアは西側が提供する兵器を破壊することを得意としているからだ。HIMARSの設置面積は大きく、発射装置で使用する弾薬を運ぶために何十台ものトラックが必要。車両は燃料を必要とし、弾薬は発射装置と同様に保護倉庫が必要である。このような大きな足跡は、有能な諜報機関ならどこでも発見できる印となる。実際、皮肉なことに、ウクライナで運用されるHIMARSの数が増えれば増えるほど、ロシアに探知されて阻止(つまり破壊)される可能性が高くなるのだ。
これまでにモスクワは、ウクライナに最初に送られた4基のHIMARSのうち2基を破壊したと主張している(この主張についてはウクライナと米国が激しく否定)。同時にまた、HIMARS弾薬を保管していたいくつかの倉庫を破壊したと主張している。重要なのは、ロシアは軍事的な舞台で受動的な役者ではないということだ。HIMARSの配備は秘密ではなかったし、ロシアには戦場にHIMARSが登場することに対処する準備の時間が十分にあった。HIMARSは、適切に使用されれば、標的に死と破壊を与えられる必殺武器だ。キエフによると、このシステムはロシアの司令部に対する最近の攻撃で使用され、上級将校が死亡したとのこと(クレムリンはこの結果を確認していない)。
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Stocks of Western-supplied missiles destroyed in Ukraine-Moscow
親ロシア派の軍事アナリストによれば、HIMARSの効果は、ウクライナ軍が長距離多連装ロケットシステムを数回に分けて一斉射撃する戦術によって高まったという。これにより、ロシアの地対空ミサイルが(ウクライナ側が)意図した標的の上空で交戦するようになる。その後ウクライナ軍は、HIMARSロケットを発射し、圧倒されたロシアの防空網を突き破ることができるのだ。
しかし、ロシア軍の適応力は高い。それほど時間をかけずに、HIMARSの問題に対する適切な戦術的回答が開発され、採用されるだろう。一方、ロシア軍の活動はドンバス全域で衰えることなく続いており、ロシア政府は対立するウクライナ陣営を壊滅させるほどの支配を続けている。
アレクセイ・レズニコフには申し訳ないが、HIMARSで事態を変えることはできない。
The myth of the HIMARS 'game changer': American-supplied rocket system is effective, but it won't bring victory to Ukraine
The rocket system is a deadly tool – but it’s not the tonic Ukraine and its supporters claim it to be
このロケットシステムは相手に致命傷を与える道具だが、ウクライナやその支援国が言っているようにウクライナの意気を上げるものにはならない。
RT 2022年7月31日
スコット・リッター(Scott Ritter)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月10日
Scott Ritter is a former US Marine Corps intelligence officer and author of 'Disarmament in the Time of Perestroika: Arms Control and the End of the Soviet Union.' He served in the Soviet Union as an inspector implementing the INF Treaty, in General Schwarzkopf’s staff during the Gulf War, and from 1991-1998 as a UN weapons inspector.
@RealScottRitter@ScottRitter
© Getty Images / Dondi Tawatao
ドナルド・トランプ前米国大統領がツイッターから追放される前にわかっていたことだが、ツイートとは常に存在するものだ。
「HIMARSがウクライナに到着した。米国の同僚であり友人であるロイド・J・オースティン三世国防長官が、これらの強力なツールを提供してくれたことに感謝する!ロシア軍にとって夏は暑いだろう。そして彼らの何人かにとっては最後の夏となる。」
ウクライナの国防大臣アレクセイ・レズニコフ(Aleksey Reznikov)は6月23日、こうつぶやいた。彼は7月4日にもツイートし、アメリカ国民に「独立記念日おめでとう」と伝えると同時に、ウクライナの大義に対する継続的な支援に感謝した。レズニコフは、HIMARSが果たしている役割を強調し、この武器を「最前線でのゲームチェンジャー」と呼んだ。
米国製M-142高機動砲ロケットシステム(HIMARS)の到着を発表してから数週間経つが、この新兵器の配備に伴うウクライナ側とロシア側双方からの誇大された発表を見ても、キエフが「ゲームを変える」技術を所有しているというウクライナ国防大臣の主張の裏付けにはなっていないようだ。
戦争の厳しい現実は、どんな近代的な兵器システムも、効果的に使用されれば、相手に死傷者を与えることが可能だということだ。
イゴール・ストレルコフ(Igor Strelkov)は、ロシアの民族主義者イゴール・ヴセヴォロドヴィチ・ギルキン( Igor Vsevolodovich Girkin)という偽名を使って、過去にFSB(国家保安局)やドネツク人民共和国の民兵組織で雇われていたことがある。彼のテレグラムチャンネルで、彼は新兵器配置後の破壊行為の一部を報告している。
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Ukraine threatened with ‘crushing blow’
「この5日から7日の間に、10以上の大砲や弾薬の倉庫、いくつかの油槽所、約12の司令部、そしてほぼ同数の人員が、我が国の近郊と後方の拠点に攻撃を受けた。また、防空・砲兵陣地も数カ所やられた。人員と設備に大きな損失が発生した。」と彼は7月10日に書いている。
ロシアのテレビチャンネル「Vesti VGTRK」の軍事ジャーナリストで特派員のアレクサンドル・スラドコフ(Alexander Sladkov)は、ストレルコフの情報を裏付けるかのように、自身のテレグラムチャンネルで次のように投稿している。「ウクライナのミサイルと大砲が我々の作戦決定センターをすでに何度も攻撃している。結果も出ている。このセンターは大きくはないが、重要だ。」
ストレルコフとスラドコフの両氏は、両氏が(正しく)捉えていた、ウクライナ側とその米国・NATO支持者による攻撃が大規模に激化している現状に対するロシアの反応に否定的であった。
米国とNATOが採用しているHIMARS砲台は、通常9基の発射台と数十台の支援車両で構成されている。米国は現在までに、ウクライナに8~12基のHIMARSを提供したとされ、その操縦には、米国陸軍が提供したドイツのグラーフェンヴェーア(Grafenwoehr)での3週間のトレーニングコースで特別な訓練を受けたウクライナの砲兵が配置されている。
米国を拠点とするシンクタンクInstitute of Warによると、「ウクライナ軍は間接火器と米国提供のHIMARSシステムを用いて、ロシアの占領地の奥深くにあるロシアの軍事施設を狙うようになっている 」という。その結論:「西側が提供するHIMARSでロシアの重要な軍事施設を狙うウクライナ軍の能力の向上は、西側の軍事援助がいかにウクライナに新しく必要な軍事能力を提供しているかを示している」 。
西側諸国が出資するプロパガンダ機関、キエフ・インディペンデント紙は、「7月7日までに、ロシアは主要な弾薬庫のほとんどと、占領下のドンバスにある多くの小規模な弾薬庫を失った。特筆すべきは、境界から50~80キロも離れたロシア支配地域内にまで入り込み、多くの重要な目標の破壊に成功したことだ」と報じている。
モスクワ出身でワシントンポスト紙に寄稿している軍事アナリストのマックス・ブート(Max Boot)は、HIMARSの性能に感動し、「この戦争を早く終結させるために、60基のHIMARSをウクライナに送れ」と自信たっぷりに論説を発表している。
8台のHIMARSがロシア自慢の戦争マシンを屈服させたのなら、ウクライナが60基のHIMARSを持ったらどうなるか、ちょっと想像してみてほしい。待てよ、その疑問には答えがある。ウクライナ国防大臣レズニコフはサンデー・タイムズ紙のインタビューで、ゼレンスキーが「ウクライナ軍に、同国の経済にとって不可欠な沿岸部の占領地域を奪還するよう命じた」と明かしたのだ。
ウクライナはロシアとの戦争に勝ちつつあるようだ。
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US-supplied HIMARS kill three civilians in Donbass-authorities
もちろん、そんなことはない。全く違う。
HIMARSがウクライナ東部の戦場での物語を覆すことができる「超兵器」であるという考え方は、簡単に言えば、まったくナンセンスである。
ロシアはこの3ヶ月の間に、ウクライナ軍を打ち負かすための戦争技術を完成させた。アメリカの有名な戦闘機パイロットから軍事理論家に転身したジョン・ボイド(John Boyd)は、軍事作戦に関わる行動段階を表す「ウーダ・ループ」(OODA-Loop。Observe:観察, Orient:判断, Decide:決定, Act:実行)と呼ばれる概念を作り出した。このウーダループを相手より効率的に使いこなすことができれば、「相手の意思決定サイクルの中に入り、敵の動きを手に取るように掴む」ことができ、敵を純粋に後手後手モードに押しやり、優位に立った側が勝利を収めることができる、というものである。
ロシアはウクライナでの軍事作戦の間、相手国それぞれの「意思決定サイクルの内側」に入り、経済的、政治的、軍事的にこの紛争を支配してきた。
HIMARSがこの現実を変えることはない。
ロシア軍は、成功した軍事組織ならどれでもそうだが、高度に適応的である。それは現代の戦場で生き残るための必須事項だ。ウクライナ紛争は、近代に経験したことのないものであり、ロシア軍の指導者は、ドクトリンで定義された作戦理論を、ウクライナ東部戦線の厳しい現実に適応させる必要がある。約20万人のロシア軍が70万人以上のウクライナ防衛軍に対し、死傷率もロシアが有利な状態で、その意思を押し付けることができるという事実は、ロシアがOODAループを優位に活用している現実を証明している。
結局のところ、HIMARSやその他のいわゆる「西側先進兵器」は、ロシア軍に組織的に敗北してきた同じ人間たちが振り回す道具に過ぎないのだ。ウクライナが4基、8基、12基...あるいは60基のHIMARSを採用しようが、これは変わらないだろう。
まず何よりも、HIMARSの生存率が重要な要素。ロシアは西側が提供する兵器を破壊することを得意としているからだ。HIMARSの設置面積は大きく、発射装置で使用する弾薬を運ぶために何十台ものトラックが必要。車両は燃料を必要とし、弾薬は発射装置と同様に保護倉庫が必要である。このような大きな足跡は、有能な諜報機関ならどこでも発見できる印となる。実際、皮肉なことに、ウクライナで運用されるHIMARSの数が増えれば増えるほど、ロシアに探知されて阻止(つまり破壊)される可能性が高くなるのだ。
これまでにモスクワは、ウクライナに最初に送られた4基のHIMARSのうち2基を破壊したと主張している(この主張についてはウクライナと米国が激しく否定)。同時にまた、HIMARS弾薬を保管していたいくつかの倉庫を破壊したと主張している。重要なのは、ロシアは軍事的な舞台で受動的な役者ではないということだ。HIMARSの配備は秘密ではなかったし、ロシアには戦場にHIMARSが登場することに対処する準備の時間が十分にあった。HIMARSは、適切に使用されれば、標的に死と破壊を与えられる必殺武器だ。キエフによると、このシステムはロシアの司令部に対する最近の攻撃で使用され、上級将校が死亡したとのこと(クレムリンはこの結果を確認していない)。
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Stocks of Western-supplied missiles destroyed in Ukraine-Moscow
親ロシア派の軍事アナリストによれば、HIMARSの効果は、ウクライナ軍が長距離多連装ロケットシステムを数回に分けて一斉射撃する戦術によって高まったという。これにより、ロシアの地対空ミサイルが(ウクライナ側が)意図した標的の上空で交戦するようになる。その後ウクライナ軍は、HIMARSロケットを発射し、圧倒されたロシアの防空網を突き破ることができるのだ。
しかし、ロシア軍の適応力は高い。それほど時間をかけずに、HIMARSの問題に対する適切な戦術的回答が開発され、採用されるだろう。一方、ロシア軍の活動はドンバス全域で衰えることなく続いており、ロシア政府は対立するウクライナ陣営を壊滅させるほどの支配を続けている。
アレクセイ・レズニコフには申し訳ないが、HIMARSで事態を変えることはできない。
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