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#1398 【J2】全11試合のレビュー (第20節) (前編) (2016/6/29) | | |　

モンテディオ山形 vs 水戸ホーリーホック (NDソフトスタジアム山形)

→　5勝7敗6分けで12位の山形と4勝7敗7分けで18位の水戸の試合は2対2のドロー。前半23分にFW船谷のCKからFW三島康が得意のヘディングで決めてアウェイの水戸が先制すると直後の前半24分にもMF湯澤の突破からMF白井永が決めて2点目を挙げる。2点を追う山形は後半開始からFW大黒とMF佐藤優を投入。後半11分にMF川西の落としたボールからFWディエゴの強烈なミドルシュートが決まって1点差に迫ると後半39分には途中出場したDF荒堀のクロスからMF川西がヘディングで決めて2対2の同点に追いついた。

J2はもうすぐ折り返し地点を迎えるが山形はここからホーム3連戦となる。熊本地震の影響で延期になっていた試合も含まれるので過密日程となるが追い上げる絶好のチャンスである。この3連戦はできれば3連勝、最低でも2勝1分けで乗り切りたいが、3連戦の初戦はドローに終わった。2点ビハインドの中、追いつくことができたのは良かったが、水戸の方がはるかに多くのチャンスを作った。水戸は後半だけで5回ほど決定機を作ったがいずれもGK山岸がビッグセーブで防いだ。この日のGK山岸は神がかっていた。

山形はここまで全試合でスタメンだったCBのDF渡辺広が出場停止。代わってDF栗山が起用された。DF栗山とDF田代という昨オフに千葉からやって来た2人がCBコンビを組んだがFW三島康の高さと強さに手を焼いた。ゴールシーン以外にもヘディングでゴールを脅かされるシーンがいくつもあった。山形のCB陣は高さがあるわけではないので高さ勝負になると分が悪くなる。FW三島康は早くも今シーズン8ゴール目。キャリアハイは2015年の7ゴールだったので半分の日程も消化していない時点でキャリア最高のゴール数となった。

水戸は6試合勝ちなしとなった。2点リードを奪ったこと、さらには後半に何度も決定機を作ったことを考えると勝ち点「3」を獲得しなければならない試合だった。次が松本山雅戦(H)、その次が千葉戦(H)。上位との対戦が多くなっているのも勝てていない一因と言えるが今シーズンはわずか4勝のみ。残留争いに巻き込まれている。収穫は柏U-18出身でプロ3年目となるMF白井永がJ2初ゴールを決めたこと。それ以外にも惜しいチャンスが2つほどあったがこの日はゴール前でいい位置取りをして多くのチャンスに絡んだ。

愛媛FC vs V・ファーレン長崎 (ニンジニアスタジアム)

→　5勝5敗8分けで11位の愛媛FCと3勝7敗8分けで19位の長崎の試合は後半52分に途中出場した大卒ルーキーのMF中村慶が劇的な決勝ゴールを決めて1対0でアウェイの長崎が勝利した。長崎は4試合ぶりに勝ち点「3」を獲得した。その直前に愛媛FCのMF近藤貴が華麗なステップからゴール前で決定機を迎えたが惜しくも枠をとらえることができず。そのすぐあとに巡ってきたチャンスをMF中村慶がゴールに結びつけた。前節終了時点で19位と残留争いに巻き込まれている長崎にとっては価値ある大きな勝利と言える。

昨シーズンはともに快進撃を見せてプレーオフに進んだが今シーズンはともに不本意な成績になっている。ここから勝ち点を積み上げていかないと目標にしている「J1昇格」や「プレーオフ出場」は難しくなるが長崎は勢いに乗れそうな勝利を手にした。ボランチのMF前田悠から浮き球のいいボールが入ってきたがMF中村慶がうまくコントロールしてパワーのあるシュートが打てる位置にボールを置くことができた。利用できるスペースは限られていたが素晴らしいボールコントロールで最高の位置にボールを置くことが出来た。

決勝ゴールが生まれたのは後半52分だったが後半のアディショナルタイムの表示は「7」。終了間際に生まれた劇的なゴールだった。後半7分過ぎに起こったプレーのジャッジを巡って試合が5分ほど中断した。GK児玉がボールをキャッチしてからロングキックを蹴ろうとしたが近くにいたFW永井龍が足を出してボールを奪ってゴールに流し込んだが「危険なプレー」と判断されてゴールは認められず。最終的にはFW永井龍にイエローが提示されたが審判団の勘違いでFW佐藤洸にイエローが出されたことで現場は混乱した。

FW佐藤洸であれば2枚目のイエローとなるので退場となる。場内は騒然としたが、結局、話し合いの末、FW佐藤洸へのイエローは取り消しとなった。人違いでFW佐藤洸にイエローが出て退場になっていたら大問題に発展していたので山岡主審は何とかうまく取り繕うことが出来た。結果的には良い判断ができたと言える。リプレーを見ると「どうだったのか？」は明らかであるがアクシデント的なプレーの場合は記憶はあいまいになりがちで間違えてしまう確率は高まる。ミスは起こり得るがリカバーできたのは不幸中の幸いだった。

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◆　まとめ

　#1398 【J2】全11試合のレビュー (第20節) (前編) (2016/6/29)

→　6月26日(日)に行われたJ2の第20節の全11試合のレビューの(前編)です。愛媛FC vs 長崎は後半のアディショナルタイムに大卒ルーキーのMF中村慶が劇的な決勝ゴールを決めて1対0でアウェイの長崎が勝利しました。この試合はジャッジに注目が集まりました。後半7分の一連のプレーで一度はFW佐藤洸にレッドカードが提示されましたが主審の勘違いで取り消しとなりました。いろいろな意見があると思いますが勇気を持って取り消すことが出来たのは良かったと言えます。

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