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#1321 【J2】全11試合のレビュー (第4節) (後編) (2016/3/26) | | |　

水戸ホーリーホック vs ファジアーノ岡山 (ケーズデンキスタジアム)

→　0勝1敗2分けの水戸と1勝2分けの岡山の試合は前半はどちらかというとホームの水戸ペースで進んだが後半7分に左WBのMF片山瑛のロングスローからゴール前に上がっていたCBのDF岩政が豪快に頭で決めてアウェイの岡山が先制すると、後半18分にはカウンターからMF片山瑛のパスを受けたエースのMF押谷が決めて岡山が2点目を挙げる。しかしながら直後の後半19分にFW三島康のゴールで水戸が1点差に迫ると後半47分に途中出場した大卒ルーキーのFW宮本のゴールで水戸が2対2の同点に追いついた。

このまま引き分けで終了するかと思われたが後半48分に岡山はMF片山瑛のクロスからDF岩政が決めて3対2と勝ち越しに成功する。元日本代表のDF岩政が2ゴール、MF片山瑛は3アシストの大活躍だった。岡山はこれで2勝2分けと負けなし。一方の水戸は0勝2敗2分け。対照的な成績になっている。前半は非常に静かな展開だったが後半は一変して激しい試合になった。観ている人にとっては非常に面白い展開になったが岡山は2試合連続で終了間際に同点ゴールを食らったことに気落ちすることなく決勝ゴールを奪った。

岡山はFW赤嶺やMF豊川など攻撃に特徴のある選手が加わったことも大いに関係しているとは思うが攻撃に対する意欲が昨シーズンと比べると段違いである。おそらくは昨シーズンまでの岡山だったら、シーズンの序盤で、かつ、アウェイ戦ということを考えると「追いつかれた時点で引き分けでも良し。」というサッカーになったと思うがリスク覚悟で勝ち越しゴールを奪いに行った。追いついたチームの方に勢いがあるのが普通なので相当にリスクはあるが意思を持って前に出て行ったことで勝ち点「2」を上積みできた。

敗れた水戸はホーム2連敗。0勝2敗2分けとまだ結果が出ていない。2対2に追いついた後の戦い方がやや中途半端だったように感じる。大卒ルーキーのFW宮本の劇的なプロ初ゴールで追いついただけにショックの大きい試合になった。ヒーローにはなり損ねたが早稲田大出身のFW宮本はかなり面白い。183センチ/85キロとがっちりした体格でDF岩政とのバトルも互角以上だった。チャンスメーカーは多いが得点を奪える選手がやや不足しているのでゴール前で迫力を出せるFW宮本のような選手は貴重である。

愛媛FC vs FC岐阜 (ニンジニアスタジアム)

→　開幕から3試合連続で引き分け中の愛媛FCと1勝2敗のFC岐阜の試合はアウェイのFC岐阜が3対0で大勝。愛媛FCは開幕から4試合勝ちなし。FC岐阜は2連敗のあと2連勝となった。立ち上がりから試合を優位に進めたFC岐阜は前半38分に右SBのDF益山のクロスから大卒ルーキーのFW瀧谷のプロ初ゴールで先制すると後半6分にはFW風間宏矢のゴールで追加点を挙げる。2対0になった後は愛媛FCが攻め込んだが後半29分にFWレオ・ミネイロがダメ押しの3点目のゴールを決めて勝利を決定的なものにした。

FC岐阜は2連勝でイーブンの成績に戻した。2試合連続で0対4の大敗からスタートしたFC岐阜がこんなに早い段階で借金を返済するとは全く予想できなかった。2試合で「-8」まで膨れ上がった得失点差を「-4」まで挽回することができたのも非常に大きい。FW瀧谷、MF青木翼、DF田代と経験の少ない選手を積極的に起用しているが、彼らがラモス監督の期待に応えるプレーを見せている。3節の北九州戦(H)からキーパーのポジションに経験豊富なGK高木義を起用していることもV字回復の要因と言えるだろう。

敗れた愛媛FCは0勝1敗3分け。開幕から3試合連続で引き分け。4戦目で勝利できると3つの引き分けが効いてくるが、負けてしまうと意味が薄れてくる。勝っていると「開幕から4試合負けなし」とポジティブな気持ちになれるが、負けたことで「開幕から4試合勝ちなし」というネガティブな気持ちになってしまう。どの試合も大事な試合であることは変わりないが、特に引き分けが続いた後の試合は大事になってくる。初のJ1昇格を目指している愛媛FCは開幕4試合でわずか勝ち点「3」。出だしで大きく躓いてしまった。

チャンスが無かったわけではない。新加入のFW阪野にはキーパーとの1対1を含めた3つの決定機が訪れた。特に0対1の状況で迎えた前半終了間際のキーパーとの1対1の場面でセーブされたのは痛恨だった。FW阪野は決定力の高い選手ではないので多くを望むことはできないがどれか1つでも決まっていたら全く違った流れになっただろう。快進撃を見せた昨シーズンも多くのチャンスシーンを作れたわけではなかったのでフォワード陣の決定力は大事な要素になってくる。この日は期待に応えることはできなかった。

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◆　まとめ

　#1321 【J2】全11試合のレビュー (第4節) (後編) (2016/3/26)

→　3月19日(土)と3月20日(日)に行われたJ2の第4節の全11試合のレビューの(後編)です。未勝利の愛媛FCと3節でようやく初勝利を挙げたFC岐阜の試合はアウェイのFC岐阜が3対0で大勝。2連勝となって一気に借金を返済しました。開幕2試合は計8失点。完全に崩壊していたチームがこれほど短期間で回復するとは予想できませんでした。きっちりとチームを立て直したラモス監督には一定の評価ができます。

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