遙かカナダ

オープン2日目はランチは一件のテイクアウトのみ。
静かであった。

ディナーも暇かと思っていたら、オープン前からドアの前で待っている人がいる。
その後も7時頃まで結構忙しかった。

この街の夜の外食産業は7時までというのが定説のようだ。
ウチも今は8時まであけているが、7時までに変えようかと思っている。

今日、ついに店をオープンした。

いつオープンできるかわからない状況だったので、
宣伝もせず、静かにスタートした。
案の定、今日の来客数3人。

人口5千人の町のメインからはずれたところではこんなものか。
来年の春まではおとなしく営業していこう。

最近といっても、2年位前からだが、
手元を見るときに焦点が合わなくなってきた。

いわゆる老眼というやつなのだろうが、
ここのところそれがきつくなってきて、
書類にサインするときなど、
いちいち、メガネをはずさなければならない。
うっとうしいこと甚だしい。

数年前に寝転がって本を読もうとしたときに、
目に気合を入れて、焦点をあわせないとぼやけることに気づき、
「疲れてるのかな」ぐらいにしか思わなかった。
しかし、どうも違う。
気合を入れても焦点が合わなくなってきて、
「これってもしかすると老眼の始まりかも」
と思うようになった。

老眼なんてまだまだ先の話だと思っていたのに、
45歳くらいから始まるなんて。
今年、47歳で更に進んだ感じがする。

釣りに行って、針にラインを通すのが大変になってきた。
今までも雑誌でそんな記事を読んだこともあったが、
他人事だと感じていた。

しかし、もう他人事ではない。
釣り場でいちいちメガネをずらしてラインを通すなんてかったるい。
でもどうしようもない。

若いときは体が丈夫と言うことだけが取り柄だと思っていた。
高校ラグビーで花園に出たこともある。
70ｋｇの荷を背負って11ｋｍの山道を歩いたこともある。
フル・マラソンも何回も走った。

30後半位から、「どうも昔と違うかな」という気がし始めた。
でも、自分で認めたくなかった。

気づかない振りして、今までどおりに過ごしていたし、
若いときとおんなじつもりで、仕事でも無理をした。
それがたたって、体を壊して、どうしようもなくなり、
ビジネスも売った。

これからは自分の体に正直に、いたわってやりながら生きていかなければ
ならないようだ。

「年を取った」という言葉が
グサッと胸に突き刺さる最近である。

といっても、つい無理しちゃって次の日から2～3日は
疲れが取れずにフヌケになる自分がいる。

各パーツを新品に換えたい。
車やバイクのようにレストアできたらいいのに・・・。

洗浄器が直ったので、保健所のクリスに連絡してチェックしに来てもらった。

それまで何回も自分でチェックして、変にサーモスタットをいじって、
お湯を噴出させたりして、そわそわして落ち着かなかったが、
クリスが温度計を洗浄器に入れ何回かチェック。

数回目で規定の74度をクリア。
やっとＯＫがでた。
いやあ、もうね。
ドキドキしました。
気が小さいモンで・・・。

もうすぐにでもオープンしていいといわれたけど、
もう一つすることが残っている。
インターラック・マシンのセットアップである。
これは電話でちょちょいのちょいなので問題なし。
ソース等も仕込んだし、
あとは来週からいよいよオープンだ。

9月のはじめにライセンスの申請をしてから、
長かったなあ～～～～。

クリス君、また1月チェックに来るそうだ。
今までの人はそう言っててこない例がほとんどだったけど、
クリスは超まじめ人間なので絶対来ると思う。
はあ～～～っ。

そのうち、ほんとに床を張り替えろなんて言いだすんではないだろうか？
こえ～っ。

ディッシュ・ウォッシャーの業者に無理を言って都合をつけてもらい、
来てもらって、組み上げてもらった。

その間、ダイニングのほうで待っていると、
変な顔をして彼が来た。

「電気の具合が変なんだけど、なんかいじった？」
「へ?!」
「配電盤からの電気がおかしい」
「2日前には大丈夫だったでしょ？」
「2日前には大丈夫だったけど、今日はダメだ」
「１２０Ｖあるはずが１５Ｖしかない。
多分、ブレーカーがだめになったくらいしか思いつかない」
「何で、そうなるの!!」

近くの電気工事やさんに電話したら、月曜日までこれないとのこと。
じゃあ、部品があれば自分でブレーカー交換をやってみるから、
部品を探してくれといったら、在庫をチェックしてくれた。
「部品は今在庫がないから、月曜か火曜の取り寄せになるけど」
「何でそうなるの!!」

仕方がないので、他のハードウェアやホームディーポ、ＲＯＮＡなどチェックするが、
業務用らしくどこも在庫がない。

最後にいつも頼んでいた電気屋さんのハロルドに、
どこへ行ったら買えるか教えてくれと電話した。
時間は午後4時過ぎ。
電話で売ってるところを教えてくれたが、金曜は4時半で終わりだという。
エンダビーからいくと最低35分はかかる。
タイムアウト！
しかし、ハロルドはいいやつで、相手に電話しておいてくれて、
入り口の横にある繁みの中において貰っておくという。
あとから彼に支払えばいいようにしてくれたようだ。

早速、バーノンまで取りに行った。
あった、あった。これこれ。
ふ～っ。よかった。
何件かついでに用事を済ませ、家に帰る。

新しい、ブレーカーをつけようとしたら、
洗濯機が回ってる、おいおい、こんなときに・・・。
後29分と表示が出てるので、仕方がないからそれが終わるのを待って、
作業開始。

全部の元の電源を切り、ブレーカーのねじを緩め、線をはずし、古いのを取り出し、
新しいのを入れる。
元どうりにして、電気オン！

おそる、おそるディッシュ・ウオッシャーを回す。
3回くらい回しても温度が上がらない。
「なんでえ～？」
思いっきりサーモスタットをあげたら、沸騰してお湯がこぼれ出てきた。
「ああ～っ。また、モップかけなきゃ、もう～。」
そしてもう一回、ディッシュ・ウォッシャーをまわす。
あ、温度が上がった、上がった。
やったあ～。

とジュブジュブと下から水が漏れてきた。
「あ、今度は排水のところがおかしい!」
「何で、そうなるの!!」

今まで、1年半ほど使われていなかったせいか、お湯の温度が急に上がったせいか、
排水のつなぎ目からもれてきてる。
今度は配管やさんを呼ばなきゃだめだ！

あ～～～～～～～～～～～～～～～～～～～っ。
もうね、
次は何が起こるのかと期待しちゃうようになってしまいますた。

この1904年築の家が俺をからかってるんでしょうか？

昨日、やっとビジネス・ライセンスをもらうことができた。
約一ヵ月半かかった。

あとは保健所から営業許可をもらえばOKである。

月曜にならないとチェックできないと言っていた、
ディッシュ・ウォッシャーのタンクも
昨日様子を見に行ったら、もう出来上がっていた。

ディッシュ・ウォッシャーの業者に組み上げてもらったらできあがり。
そして、保健所を呼んでディッシュ・ウォッシャーの温度をチェックしてもらう。

残すはインターラック・マシンだけだあ！

おっと、仕込みもしなければならないぞ。

でも週末はAリバーに釣りに行っちゃおうっと。

今日、ディッシュ・ウォッシャーのパーツが来たということで、
業者が直しに来てくれた。

「よ～し、これでいよいよオープンだ！」
と気合を入れていたのだが、
今度はタンクからの水漏れ、
実は先週末から、水が漏れるので元栓を停めておいた。
バルブも交換しなければダメだといわれてたので、
ついにいっちまったか、位にしか考えてなかったけど、
ヒート・ブースターのタンクの溶接部分からの漏れらしいということ。

タンク自体を換えるとなると、2～3週間かかり、
おまけに部品代だけで2500～3000ドルだって！

オー・マイ・ブッダ!!
勘弁してくれよ！

冷静になって考えてみた。
先日溶接に行ったチョッパー・ショップのある溶接やに、
中古のディッシュ・ウォッシャーがあったぞ。

ということで、業者と一緒に見に行った。
彼が言うには、これもタンクがさび付いてるので、同じ問題が出そうだということでパス。

ここで溶接の修理をしてもらえるかどうか見てもらうことにした。
忙しいらしく、月曜まで待てということである。
もし治るなら、100ドルちょいくらいで治る可能性があるので、
月曜まで待つことにした。

どうも1週間単位で開店が延びていく。
でも、心なしかこんなストレスになれてきた自分がいた。