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2021年2月 8日 (月)

ミャンマー軍、権力奪取

2021年2月3日
ジョセフ・トーマス
New Eastern Outlook

 事実上の指導者、アウン・サン・スー・チーと彼女の全国民主連盟NLDが地滑り的勝利をした選挙の違反を理由に、ミャンマー軍が、一年間権力を掌握すると発表したというするというニュースでもちきりだ。

 欧米の評論家連中は、クーデターの黒幕だと言って、アメリカと中国を非難する二派に別れている。もちろん、もう一つ可能性がある。どちらも、そうではないことだ。

 アウン・サン・スー・チー政権はアメリカの支援で据えられた

 実際、アウン・サン・スー・チーが権力の座についたのは、彼女と彼女の党や、アメリカ政府に資金供給された複数組織の巨大ネットワークに対し、全米民主主義基金(NED)を通した、何十年ものアメリカ資金供給と政治支援の結果だった。

 アメリカのNEDウェブサイトは、アメリカ政府が資金供給しているのを認める約80のミャンマーでのプログラムを掲載している。掲載されていないが、アメリカ政府資金を受け取っているプログラムや組織や個人や運動もある。

 これら団体は、人権擁護フロント組織や、法律組織、メディア操作や、環境保護政策擁護団体まで、様々な社会政治活動に及んでいる。

 アメリカがミャンマーで資金供給している活動は多種多様だが、彼らは全て、いくつかの共通目的に役立っている。

 第一に、彼らはアウン・サン・スー・チーと彼女のNLD党の強化に役立っている。

 第二に、彼らは、直接的、間接的に、ミャンマーと中国の協力を攻撃し、傷つけ、逆転させるという、より広範な狙いに役立っている。

 直接活動をしているのは、ダム建設、パイプラインや港湾や輸送インフラなどに反対する特定プロジェクトを専門に行っている組織だ。

 間接活動には、分離主義をあおり、不安定化や安全保障上の脅威を生み出し、中国企業のプロジェクト建設を遅延させたり、完全に止めたり、中国が所有する鉱山の操業を止めたりするものがある。

 この例には、中国がチャウピューに、広範な地域的な一帯一路構想の重要な要素となる深海港を建設しようとしているラカイン州でのロヒンギャ危機がある。

 中国・ミャンマー国境沿いの武装過激派戦士による不安定化をアメリカが資金供給する報道機関や「人権擁護」団体は一方的に政府の「虐待」を報じ、アメリカが支援する「人権」団体が、シリアのような場所でしているように武装集団を犠牲者として描いている。

 誤りを改める?

 2015年以来、アウン・サン・スー・チー政権は、おそらくミャンマーは、そうせざるを得ないので、中国と喜んで協力しているように見えるが、アウン・サン・スー・チーと彼女のNLD党は、ほぼ完全に欧米の支援に依存しており、ミャンマーより、究極的には、欧米の権益を反映する事実は、依然として変わっていない。

 アメリカのNEDによって、ミャンマー内に膨大な複数の団体が築き上げられていることとあいまって、NLDに敵対する政党は、外国の妨害に影響される選挙で競うのは、事実上ほぼ不可能なことが、NLDが率いる政権から、ミャンマー軍が突然手を引く気にさせた、きっかけだったのかもしれない。

 次に何が起きるのだろう?

 軍が、今後、数日間、数週間、数カ月、何をするかは不明だ。

 軍が権力掌握した、わずか一日後、隣接するタイで、アメリカに資金供給された反対派が街頭に繰り出した。

 ホワイトハウスも下記声明で対応した。

最近の選挙結果を変えたり、ミャンマーの民主主義への移行を妨げたりする試みに、アメリカは反対し、これらの措置が是正されなければ、責任ある人々に我々は行動する。

 アメリカが、何十年も、何千万ドルも、「民主主義への移行」に費やしており、ワシントンがその「移行」のためにミャンマーに作った政党とネットワークを念頭におくと、この声明は一層緊急に聞こえる。

 2019年と2020年に、香港とタイが不穏状態になったの時と同様、おそらくアメリカは、タイとミャンマーで進行中の不穏状態に相乗作用を引き起こそうと試みるだろう。

 万一、ミャンマーの抗議行動が街頭に広がった場合、紛争になるのは確実だ。

 過去数年間、アウン・サン・スー・チー支持者が、暴力的で、少数民族攻撃に陥りやすいことを、おそらく欧米メディアは忘れて、再び彼らを「残忍な軍事独裁権」に「虐待されて」いる「民主化運動」活動家として報じる可能性が高い。

 2021年早々の、軍による権力掌握力と、それが引き起こす可能性の高い外国の干渉は、ミャンマーのみならず、隣接するタイや、可能性として、他のASEAN諸国にとっても、悪い前兆だ。

 アメリカ外交政策は、直接的のみならず、中国への圧力と紛争を強化し続け、東南アジアで小競り合いが既に始まって、周辺沿いにも対立軌道を進んでいるように見える。

 ジョセフ・トーマスはタイを本拠とする地政学誌The New Atlas編集長で、オンライン誌New Eastern Outlook寄稿者。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/02/03/myanmars-military-takes-over/

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 ミヤンマー関連記事、いくつか訳しているが、一部は隠蔽エンジンでは表示されない。帝国には不都合なのだろう。

 ミャンマー・クーデターは詳細に一方的に報じるのに、自国首相の大スキャンダルは報じない大本営広報部。代わりに森失言ばかり。

 AERAdot.

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 書名8割無効の愛知県知事リコールに賛成した人々を思い出す記事。有名な玄孫氏のお仲間のよう。

 LITERA

それでも森喜朗を擁護する人たち…産経新聞「厚化粧した集団いじめ」橋下徹「森さんの気持ちわかる」山口真由「欧米的ポリコレに違和感」

 トランプ大統領登場後、アメリカでオーウェルの『1984年』がベストセラーになったと報じられた。今なら、スターリン体制を皮肉った『動物農場』こそ、ふさわしいのでは?農場主を豚が追いだしたが、豚以外の家畜は、楽になるどころか、豚にこきつかわれましたとさという寓話。二大政党のインチキさを描いたものにも読める。以前、ジブリが、古典アニメを上映してくれた。
 オーウェル、ビルマ経験をもとに、エッセイ『絞首刑』『象を撃つ』や小説『ビルマの日々』を書いた。舞台は駐留先、今のミャンマー。
 そこで、現地を再訪した作家による本『ミャンマーという国への旅』についての記事『大英帝国は、いかにしてジョージ・オーウェルを生み出し、殺したか』を読み直した。残念ながら日本語翻訳本は品切れ。英会話能力はさておき、まともな文章を読む英語読解力は必要かもしれないと思う。

 日刊IWJガイド インタビュー再配信

【タイムリー再配信 857・IWJ_YouTube Live】19:00~「『英語化』と『グローバル化』を警戒せよ!
大切なのは『翻訳』と『土着化』を通じた国づくり~岩上安身によるインタビュー 第621回 ゲスト 『英語化は愚民化』著者・施光恒氏 第2弾(2)」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

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