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2017年9月29日 (金)

ロシアとの軍事衝突を開始したワシントン

2017年9月25日
Paul Craig Roberts

ロシアは、ワシントンが、対ロシア軍攻撃でISISと協力している証拠を提示している。http://russia-insider.com/en/politics/breaking-russia-presents-satellite-proof-us-troops-collaborating-isis-syria/ri21030

ワシントンが指示したある攻撃で、ISISが、29人のロシア憲兵を捕獲しようとした。ところが、ロシア特殊部隊が参入し、その結果、ISISは大打撃を喰らった。http://russia-insider.com/en/military/us-secret-services-tried-nab-29-russian-troops-syria-and-got-their-butts-kicked-russian

ワシントンが指示した別の攻撃で、ロシアのヴァレリー・アサポフ中将と、二人のロシア人大佐が、協定に違反する攻撃で亡くなった。http://www.moonofalabama.org/2017/09/syria-us-centcom-declares-war-on-russia.html#more

遅かれ早かれ、ロシア政府は、ワシントンが、外交を行い、平和を追求し、合意に達することが可能な理性ある政府ではないことに気づくだろう。遅かれ早かれ、ロシア政府は、ワシントンは理性があるどころか、莫大な利益にとりつかれている軍安保複合体に支配されている途方もなく狂った精神病質者集団だと気づくだろう。

言い換えれば、アメリカ政府を支配している強力な既得権益集団にとっては、戦争は利益の中心なのだ。ロシア外交がいくら頑張っても、この事実はいかんともしがたい。

ロシア政府が、一体何を相手にしているのか分かっていないのは不幸なことだ。もしロシア政府が、自分たちの合理性を、ワシントンに投影していなければ、シリアでの戦争は何年も前に終わっていたはずだ。そうではなく、合意がまとまるのを期待して、ロシアは停止・前進/停止策を繰り返し、ロシア介入の衝撃から回復し、紛争を永久に続けるためのシリア分割計画を整える時間を、ワシントンに与えてしまったのだ。合意を期待して無為に過ごした結果、The Sakerが警告している危険が現実となっている。http://thesaker.is/very-dangerous-escalation-in-syria/ 日本語翻訳

黒人プロフットボール選手が国歌演奏の際に起立を拒否した抗議は、間の悪いときに起きた。“反米主義”に喰ってかかるトランプ大統領を、熱狂的愛国心を煽り立てるのに利用している軍安保複合体の思うつぼだ。国民が毎回このインチキにひっかかるのは驚くべきことだ。軍安保複合体と連中の売女マスコミが“わが国を攻撃している”連中に対する国民大衆の怒りを作り出している。この怒りは、黒人プロフットボール選手から、ロシアへと向けられることとなろう。

国民を完全に支配した軍安保複合体は、我々全員が死んでしまうまで、無謀なロシア挑発を強化するだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

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会社の品格を信じていない、あるいはその政治傾向に反対なので、PayPalを使いたくないという方々は、Stripeを使われるか、私ではなく、Institute for Political Economyを受取人とする小切手を下記宛てにお送り頂ける。
Wells Fargo, 23046 Panama City Beach Parkway, Panama City Beach, FL 32413.

外国の方々で、国際的にStripeがお使いになれない場合には、Institute for Political Economyを受取人とする郵便局の為替証書を、上記銀行住所宛てにお送り頂ける。PayPalを信じないということが、このウェブサイトをご支援されない口実にはなるまい。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/25/washington-initiated-military-conflict-russia/
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「モリ・カケ+緑のタヌキ連合 対 国民」 の構図を、大本営広報部は
「モリ・カケ 対 緑のタヌキ 対決」と表現する。

大本営広報部昼のバラエティー呆導番組は相撲以来、まれにしかみなくなったが、夜も呆導と化しているようだ。決して「与党と補完勢力の対決の茶番」とは言わない。民進党解党、絶望への一部合流まで、シナリオは描かれていたに違いない。満場一致で解散合流に賛成するとは、あきれる。申請を査定すると語る姿顔みて、ふと奪衣婆(正塚婆、姥神)を思った。

国民が毎回このインチキにひっかかるのは驚くべきことだ。

大本営広報部ではない組織の情報がたより。

日刊IWJガイド「安倍政権が前代未聞の国会軽視! 臨時国会開会からわずか『103秒』で衆院解散! 民進党は両院議員総会を開催、『希望の党』合流で満場一致!? 共産・志位委員長は『希望の党が自民党の補完勢力であることは明らか』と断言!/東芝が『稼ぎ頭』の半導体事業を『日米韓連合』へ2兆円で売却する契約を締結!」2017.9.29日号~No.1841号~

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コメント

                    反省,反省,そして反省

  政治の一寸先は,闇。水晶玉占いによって10月29日投票を予測していましたが,見事に外れました。反省するばかりです。今度はトランプ占いかまたはコ-フィ-・カップ占いで判断したいと思います。ただ外れることのほうが多いので,甘利期待しないでいただきたいと,願っております。

  さて,今回の解散の大義は何かということを考えてみますに,集団的自衛権の行使に代表される安保法制や共謀罪が違憲だということです。憲法学者の99%が違憲だと言っている法案を通したのですから,最低,国民の「信」を問うべきでありましょう。
  もちろん、国民の信と裁判の判決は別の論理の世界の話ですが,最低でも違憲とされる閣議決定について国民の審判を仰ぐ必要はあると思います。なぜなら、閣議決定は裁判所の判断を経ていないからです。さらに申し上げれば,3つの法制局が十全に機能していないからです。

  もう一つの解散の大義は,モリ・カケソバ問題の解決を図ることです。知らぬ・存ぜぬ・問題ない・怪文書だという言葉を品位ある国会で許してはならないと思います。もし国会に品位がないとすれば、「ふんどし」で登壇しても問題ないわけです(国難突破とは憤怒し突破する解散という意味ではないでしょう)。

 それはともかく,国民の65%以上がモリ・カケソバ問題の,政府説明に不満を抱いている上に,少数の野党にはこれを追求する力はないので,解散して国民の審判を仰ぐという大義があってもおかしくないと思います。

 三つ目の大義は,法の下の不平等を解消することです。籠池理事長を国会承認喚問して,安倍晋三首相の明恵夫人や,腹心の友である加計行太郎氏を証人喚問しないのは,法の下の平等に反する,と思います。その時後ろから人生の同行者の声あり: 「何をいい年越えて。青二才。まだまだ尻の青さが残っているんだねエ」。
  
  とは申せ,党綱領も公約も定かでない党に「党公認」を申請(アプライ)するというのですから,驚き,桃ノ木,山椒の木です。日本の「政党」とはこんな程度だったのですね。さすがは神国日本。万邦無比。ただただ,小生の無知を反省するばかりです。
 IWJの記事で,山本太郎参議院議員が「トロイの木馬になる」ことを民進党議員に期待している発言をしておりますが,神国日本ではミイラ取りがミイラになることが多く,甘利期待できないのではないでしょうか。これが外れたら,また反省します。

追記: 決して弁明する気はありませんが,北海道の鈴木親子の偏見に基づき共産党批判しましたが,今年の5月に5年ぶりに公民権を回復した宗男氏が安倍首相と会いました。そのことからすると,衆院選は近いなと予想しました。来年度の解散では宗男氏にとって遅すぎるのです。解散の大義の第4は,宗男氏の衆議院議員当選のためと考えても間違いないだろうと,思います。
 しかし,なぜその時の刑事局長が」「起訴は相成らん」と主張しなかったのでしょうか。山口敬之準レイプ犯の逮捕を刑事局長中村格氏が止めたように,当時の刑事局長が鈴木宗男氏起訴を止めなかったのでしょうか。自民党議員なのに。

追記2: 共産党さんは,民進党の誰が安保法制賛成,共謀罪賛成なのかをよく見ていると思います。改憲改悪や安保法制反対の議員さんが,左派,中道を含めてこれからどういう会派を作るか,今後の展開を面白くするカギの一つだと思います。面白い展開でなくなったらごめんなさい。
 何しろ戦前,戦中にかけて二大政党は大政翼賛会となり,政党は消えたも同然になりました。しかし歴史の一部は繰り返しますが,すべては繰り返しません。民進党無所属左派,中道の候補者が山本太郎さんや共産党や社民党と統一会派を作って選挙に臨む姿が,占いに出ております。トランプも小生同様,選挙が「面白く」なることを期待しているようです(外れたらまた反省します)。

いよいよ「次はユリコね」という悪夢が現実味を帯びてきましたね。
全てがシナリオ通りに事が運んでいるのでしょう。

それは前原の晴れ晴れとした顔を見れば分かります。
前原は自分に与えられたミッションを達成できた安堵と達成感でスッキリした気分なのでしょう。
安倍の手口に倣っての凶行が成功したのですから、それは満足でしょうよ。
安倍の得意技、"秘技だまし討ちの計"を使いこなせたのですから、これで前原もグローバルエリートたちから一人前と認めてもらえる事でしょう。

誠に残念な事に、私の予想は的中してしまったのです。
民進党がユリコ新党に飲み込まれるだろう事は、前原という人物が安倍と同類の新自由主義者である事を考えれば容易に想像できる事でありました。

絶望の党は、何やら綱領に「脱原発と消費税凍結」を掲げている様ですけど、間違いなく選挙後は掌を返すでしょう。
これまた安倍に倣って「公約とは違う新しい判断」とか言って自民党に歩調を合わせるに違いありません。
マスコミの誘導呆道に乗せられて、今回も多くの有権者が「二択しかない」と思い込んで絶望への道を選んでしまうという悲しい結末だけは勘弁願いたいところです。

それにしても、新党のくせに何という傲慢ぶりなのかと驚かされますね。
民進から金と票田を捥ぎ取った上に、「仲間になりたい奴は志願しろ、ただしネトウヨ思想を持った奴だけだぞ」と言い、更に「全員はダメだぞ、こちらで選別してやるから沙汰あるまで待て」ときたもんだ。

それを前原は諾々と受け入れた訳ですから、これはもう、最初からそういう取り決めがあったと見るのが自然というものです。
このシナリオを書いたのは、恐らく安倍自民党を背後で操っている者たちと同一の奴らでしょう。

しかしある意味、選別された事で良識派とネトウヨ系とに区別がつき易くなったとも言えます。
最初から志願しなかった議員の方々には、早々に新党を立ち上げていただきたいところですね。
これに、振るいに掛けられて零れた議員を拾い集めれば、第三極の柱にはなり得るでしょう。

日本共産党の勢いと合わせれば、まだ三分の一は狙える筈ですから、ここは腹を括って決断してほしいところです。

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