次の戦争、進行中-アメリカはウソつき達によって率いられ、情報を与えられている
Paul Craig Roberts
2009年9月29日
"Information Clearing House"
イラクの大量破壊兵器による、アメリカに対する深刻な脅威について、ブッシュ大統領と“大手マスコミ”がついてくれた、ありとあらゆるウソを、どなたか覚えておいでだろうか? イラクに派遣された兵器査察官達からの、そのような武器は存在しないという報告にもかかわらず、こうしたウソが、新聞雑誌やテレビで、延々と繰り返された。
兵器査察官達は、イラクで正当な仕事をこなし、真実を語ったが、大手マスコミは、彼らの所見を重視しなかった。そのかわりに、マスコミは、プロパガンダ宣伝省として機能し、アメリカ政府の為に、派手に宣伝を繰り広げた。
今や、あの過程が、丸ごと繰り返されている。今度の標的はイランだ。
イラン相手では、何の申し立てもしようがないため、オバマは、ブッシュの脚本から、セリフを写し、一つでっちあげたのだ。
まずは事実を。核拡散防止条約調印国の一つとして、イランの原子力施設は、国際原子力機関の査察を受けており、国際原子力機関が、原料が決して核兵器に転用されないよう、イランの原子力計画を、入念に監視している。
国際原子力機関は、イランの原子力計画を監視してきており、核物質の兵器計画への転用を発見したことはないと再三発表していきている。アメリカの16の諜報機関全てが、イランは、もう何年も前に、核兵器への関心を放棄したことを、確認し、再確認している。
濃縮施設が稼働する前に、国際原子力機関に通知すべきことという、保障協定に従って、9月21日、国際原子力機関に、イランは新原子力施設を建設中であることを通知した。国際原子力機関に通知することで、イランは、保障措置協定の下での義務を満たしたことになる。国際原子力機関が、施設を査察し、兵器計画に転用されないことを確認すべく、生産される核物質を監視するのだ。
これら明快な事実にもかかわらず、世界を脅かすであろう爆弾を製造する“秘密原子力施設”を、イランが作ろうとしているところを見つけたと、9月25日オバマは発表したのだ。
イランは、保障措置協定を遵守していないという、オバマ政権の主張はデマだ。2004年末から2007年始めにかけ、批准されることもなく、保障措置協定の一部にもなっていない追加協定(Code 3.1)を、イランは自発的に遵守していた。この追加協定は、新施設の建設を開始する前に、イランが、国際原子力機関に通知することを求めるもので、一方、現在有効な保障措置協定は、新施設完成の前に通知することを要求している。批准されていない追加協定への自発的な遵守を、イランは2007年3月に停止したが、それはアメリカとイスラエルによる、イランの既存施設に対する不実表示や、それらに対する軍事的脅威が原因だった可能性が高い。
イランには、秘密“核兵器計画”があると非難し、ありもしない計画について“白状する”ようイランに迫り、対イラン軍事攻撃の可能性を排除していない、と彼は付け加えたのだ。もはや信用を失ったブッシュ政権が、イラクに侵略をしかけるために、ありもしないイラクの“大量破壊兵器”を利用したのを、オバマがまねているのだ。
アメリカのマスコミ、“リベラルな”ナショナル・パブリック・ラジオでさえ、オバマのウソ製造装置に、さっさと同意した。マクラッチー新聞のスティーブン・トーマ記者は、イランが国際原子力機関に通知している建設中の非稼働施設を、“秘密の原子力施設”だと断言している。
月曜日にイランが国際原子力機関に通知した、イランの“秘密”施設のことを、金曜日、ピッツバーグで、ゴードン・ブラウン・イギリス首相やニコラ・サルコジフランス大統領と共に登場し、オバマが発表するまで、世界は知らなかったのだと、トーマは事実に反する報道をした。
明らかに、トーマは、事実を知る能力が欠如している。“大手マスコミ”記者お決まりの実力不足だ。新施設は、9月21日、イランが施設の件を国際原子力機関に自発的に報告して明らかになったのだ。
AP通信社記者アリ・アクバル・ダレイニは、APで不正確に報じた。「核兵器の原料も製造可能な、二つ目のウラン濃縮サイトの存在が、イランがまだ何かを隠しているという、濃厚な可能性の一つとなっている。」
「秘密サイトの存在は、金曜日、西欧の諜報機関当局者や、外交官達によって始めて明らかにされた。」とまでダレイニは書いている。ダレイニは間違っている。我々が施設のことを知ったのは、月曜日に、保障措置協定を遵守して、イランが施設について報告したと、国際原子力機関が発表した時点なのだ。
「その存在が、何年間も、国際査察官達から隠されていた秘密の地下ウラン濃縮施設」という、事実とは異なるダレイニ記事が、お膳立てされた恐怖を高めるのに役立った。
一丁あがり。アメリカ大統領と、彼のヨーロッパ傀儡連中は、おはこを演じている。白々しいウソをついているのだ。アメリカの“主要マスコミ”は、ウソを、あたかも真実であるかのように繰り返した。またもや、アメリカの“マスコミ”は、捏造によって、戦争の片棒をかつごうとしている。マスコミの主な関心が、アメリカ政府を喜ばせることと、できれば、経営不振の新聞事業向けに、納税者の金による緊急救済をせしめることであるのは明らかだ。
アメリカとイスラエル政府に品位を売り渡していない、稀有な信念の人、国際原子力機関事務局長モハメッド・エルバラダイ氏は、報告書で(2009年9月7日)反論している「イランの核計画に関し、理事会で、情報公表が控えられたという根拠のない非難。理事会で、情報公表が控えられたという、マスコミに流された、いくつかの加盟国による主張に、私は愕然としている。これらの主張は政治的な動機によるもので、全く無根だ。事務局の仕事に影響を与え、その独立と、客観性を損なおうとするよう企みは、国際原子力機関規則のVII.F.条違反であり、即刻中止すべきだ。」
対イラン攻撃には何ら法的根拠がないために、オバマ政権は、存在しない“イラクの大量破壊兵器”のような、別のでっちあげを、しつらえようとしている。でっちあげは、イランが、国際原子力機関に報告した施設は核兵器製造のための秘密施設だというものだ。
ちょうど、イラクにいた兵器査察官達からの実情報告が、ブッシュ政権によって無視されたのと同様に、国際原子力機関の実情報告は、オバマ政権によって無視されている。
ブッシュ政権同様に、オバマ政権の中東政策は、ウソとごまかしに基づいている。
アメリカ人にとって最悪の敵は誰だろう?イランか、それともワシントンの政府と、それに仕えるマスコミの淫売連中だろうか?
記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article23583.htm
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ほとんど同じ趣旨のことを、あのスコット・リッター氏がDemocracy Now!で語っている。下記リンク先で読み、視聴することができる。(ただし英語)
元国連武器査察官スコット・リッター、イラン原子力計画に対する“政治的な動機によるウソ”に警鐘
宗主国がイラン戦争をはじめれば、日本は、またぞろ、気の遠くなる金額の支援金を差し出し、さらには、イラク同様、派兵もするだろう。
洗濯機が火事を起こすと、電器メーカーはリコールする。自動車が、事故を起こしそうであれば、自動車メーカーはリコールする。虚偽記事が遠因となって、無辜の百万人が殺されても、マスコミは責任をとらない。政治家も責任をとらない。うらやましい商売だ。自分たちがあおって導入した、ゆがんだ小選挙区制度で、極端な選挙結果が出ると、進んで慶賀する。
理不尽な裁判員制度導入を応援しておいて、実施されると、早速、連日の提灯記事。
ところで、最近思いついたことがある。
前原氏、てっきり防衛大臣となって、属国政策を推進すると思い込んでいた。
ところが、国土交通省に舞い降り、八っ場ダム問題で、マスコミ、あるいは現地有力者の皆様と華々しい対決を繰り広げている。
「なかなか、やるではないか?」と感心してはいるのだが、ふと気がついた。
八っ場ダム推進・中止で、大手マスコミ、ひいては日本中の注意を引いていることで、自民党の「日米同盟重視」政策を、民主党がそのまま「継続」していることに対する素晴らしい目隠しになっているように見えてきた。無関係に見える国土交通大臣をしながら、属国化政策を巧妙に掩護しているのと同じではないか。
英語で言うred herring、つまり「根本の問題から注意をそらすためのもの」だ。
選挙前の芸能人クスリ騒ぎと一緒。
もっとも防衛政務官には、あのソマリア派兵を真っ先に言い出した(ブレジンスキーの弟子)長島昭久議員がなった。民主党の軍事政策、それだけで想像がつきそうな気がしてくる。
そして、民主党の要人が、政党助成金でキャバクラ支払い。やはり、自民党と同じレベルの人々。もちろん、もし、民主党が、小選挙区制度と、政党助成金を廃止するのであれば、民主党支持に転じるのはやぶさかではない。絶対にそれはしないだろうが。どちらも、ブロガーの多数の皆様から熱い支持を得ているあの小沢幹事長の豪腕で実現した珍制度。
日本人にとって最悪の敵は誰だろう?北朝鮮か、それともワシントンと東京の宗主国・属国政府と、それに仕える両国のマスコミ淫売連中だろうか?
前にも書いたが、尊敬する辺見庸氏、どうでもよい事件をつつきまわるのを飯の種にしている連中を評して、「糞バエ」と呼ばれる。media whores、マスコミ淫売連中という訳より、糞バエのほうが、ぴったりくるような気がする。
時に、ニュース・バラエティ番組を瞬間みてしまうことがあるが、頭が糞まみれになったような気分になり、あわててテレビを消している。これこそ、頭と地球のためのエコ運動。
ああした番組、スポンサーも、制作スタッフも、出演者も、視聴者も、人の姿をした糞バエではないかと、実は疑っている。
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