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各国政府はCovid-19についてどうするか分かっていない。それを認めようともせず我々を「ロックダウン(幽閉)」しようとしている


<記事原文 寺島先生推薦>

Governments don’t know what to do about Covid-19, but they’ll lock us down before admitting it

RT Op-ed

Simon Rite
is a writer based in London for RT, in charge of several projects including the political satire group #ICYMI. Follow him on Twitter @SiWrites

2020年4月29日


<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2020年6月15日




 ほとんどの政府や機関、専門家は、コロナウイルスに対処するための最善の方法を知らない-それは現時点で明らかだ。しかし、彼らはそのことを公に認めることは絶対にないだろう。

 最初に同情的な見方から始めよう:世界的なパンデミックは毎週起こるわけではないので、パンデミックへの対応に対して関係者全員がある程度即興的な見解を述べることを排除できないことは100%理解できる。

 ロックダウンしている国もあれば、そうでない国もある。マスクの着用を命じる国もあれば、そうでない国もある。しかし正直なところ、何人がCovid-19に感染しているのか、あるいは何人が死亡したのか、それさえ国は把握していない。うわべの自信に欺されてはならない。現時点ではただ推測を語っているからだ。

 ロックダウンは合図としては誤解の余地はない。国民全体に「どこにも行くな」は計画とは言えない。それは計画の欠如だ。例えば「動くな!」と自分が叫んだ時のことを考えてほしい。何か戦略があったから叫んだのだろうか、それとも戦略を練る時間が必要だったから叫んだのだろうか?ロックダウンが延長されるということは、当局はもう少し考える時間が必要だと認めていることなのだ。

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What will the post-coronavirus world look like when we venture from self-isolation?

 だからこそ、今回の危機の一つの特徴は、実際には口には出さずとも「分からない」と言ってしまう手法の数々である。政府は科学をしきりに口にし、科学は数字に頼り、ジャーナリストは政府を非難しながら何をすべきかを知っているのは自分たちだとの口吻を洩らそうとする。そして、その連鎖は続く。

 そう、それが政治の本質なのだ。政府の今の心配が再選であっても、反乱や公開リンチを避けることであっても、「何も分かりません」と認めることで政府のプラスになることはほぼゼロだ。BS(British Standards英国規格)を売ろうとするときは、自信を持ってやることが不可欠だ。

 イギリス政府を例にとる。過去の尻隠しフレーズをひねり出した達人たちは、「科学に導かれている」という表現を考え出した。このささやかな標語が絶大な価値を発揮したのは、「集団免疫」を何とか達成しようとした最初の戦略が激しい非難を浴びて180°方向転換、法的に強制力のある「ネットフリックスでくつろごう」に取って代わった時のことだ。 

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 こんなUターン現象が起きたのは、導きとすべき「きちんとした科学」がないからだ。実際、どの科学が最も政治的に都合が良いかによって選択できる科学は五万とある。

 現在猛威を振るっているのはまったく新手のウイルスで、科学者たちはどうすればいいのかと頭を悩ませている。その姿は素人と何ら変わらない。ある専門家集団が、コウモリがくしゃみをした場合、木曜日のランチタイムまでに国民の97%が死ぬというモデルを作成できると言えば、別の専門家集団は、肺炎が進行していて、センザンコウ(全身が硬く鋭い鱗に覆われた小型哺乳類)に詳しい年金生活者だけが危険にさらされているという数字の表を提示するだろう。

 英国では、インペリアル・カレッジ・ロンドンが、Covid-19に感染した人の致死率について根深い悲観的な予測をし、オックスフォード大学の別のグループは、国民の大部分がすでにCovid-19を持っていて、実際には気づいていないだけなのかもしれないと予測した。言い換えれば、どちらのグループも本当のところは分かっていなかったということだ。


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The UK’s Covid-19 response is being led by a secretive, incompetent cabal. No wonder our policies have been such a shambles

 科学が不確実であるということは、それが根本における欠陥となり、自信を誇示しなければならない政治家を誘導しかねない。科学的方法では、反証しようとする前に「仮説」(別名「当てずっぽう」)が立てられる。それは素晴らしいことだが、一旦政府が特定の科学者のモデルを政策の指針として選んでしまうと、それが100%正しいとは限らないことを認めることはほとんど不可能になる。そして、政府が選んだモデルが最も悲観的なものであった場合、国民は石のごとく強ばってしまう。その後でロックダウンから抜け出す方法を見つけるのは非常に難しくなる。

 だからこそ、私はスウェーデン政府を賞賛したい。スウェーデン政府は、科学に従うことで一歩前進し、大事なところで科学者を担当者に据えている。政府機関に属する疫学者であるアンダース・テグネル氏は、世界の他の多くの国がやっているような、社会を閉鎖することをスウェーデンはやらないことを背後で推進している人間だ。彼はこの主張に立つ人間のヒーローだ。なぜなら、レストランや学校を閉鎖しない方が良いとどうして分かるのかと聞かれた時、彼は分からないと答えた。それは他の誰にも分からないことだ。最後は誠実さということになる!

 もっとも、スウェーデンを巡ってもう一つの現象が蠢いている。私の印象としてはスウェーデンの戦略は惨めな失敗に終わるだろうという声高な抗議だ。少なくとも「スウェーデン方式」が失敗した時に、他の政府はこう言うことができるからだ。「確かに、我々は自分たちがやっていることが何なのか分かっていなかった。しかし少なくともスウェーデン人よりは知識はあったよ!」と。

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