国家存亡に関わる生命線=クリミアを失う危機に追い込まれた場合、ロシアは核兵器を使わざるを得なくなるかも知れない、とマスク氏は主張
<記事原文 寺島先生推薦>
Musk claims Russia would use nukes to defend Crimea
出典:RT
2022年10月17日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年10月22日
ドイツ・ベルリン近郊のテスラ社の工場建設現場に到着したイーロン・マスク氏。2020年9月3日撮影。AFP / Odd Andersen
テスラ社の大物は、「ロシアにとっての中核地域 」を真珠湾となぞらえた。
10月17日(月)、スペースX社とテスラ社の代表取締役であるイーロン・マスク氏は、「ロシアにとってクリミアは、領内におけるなくてはならない地域であり、ウクライナや西側がクリミア半島を抑えようとすれば、核戦争という結末になる可能性がある」と主張した。先日、ウクライナに対する技術支援を打ち切る方針を撤回したばかりのマスク氏が一転、議論を招くような「クリミアはロシアのものだ」という主張を行ったのだ。「ロシアが、クリミアを失うか、核兵器を使うかの二者択一に迫られれば、後者を取るだろう」とマスク氏はツイートしている。「私たちは既に、ロシアに対してあらゆる限りの制裁措置や遮断措置を取っているのだから、ロシアが他に失うものなどないだろう」と、ウクライナ紛争がこの先核戦争に発展するかどうかについてフォロワーから問われたマスク氏は答えている。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、クリミアを支配下に置く意図があると繰り返し発言している。さらには、先日ロシア連邦への編入の是非を問う住民投票が行われた以前はウクライナ領だった4地域についてもだ。クリミアの住民たちは、2014年の住民投票では、圧倒的多数でロシアへの再編入に賛成票を投じた。そのためクリミアは、モスクワ当局の核の傘の中にある。
ウラジミール・プーチン大統領の発言通り、ロシアの核兵器使用指針は、「ロシアの存在が脅かされる危機が生じれば」、ロシアはその防衛のために、「全ての手段を行使する」というものだ。
さらにマスク氏は、「賛否両論あるだろうが、ロシアからは、クリミアはロシアにとっての中核地域であると捉えられている。さらにクリミアはロシアの国家安全保障にとって決定的に重要だ。クリミアには、ロシア海軍の南方基地があるのだから。ロシアの立場からすれば、クリミアを失うことは、米国内がハワイと真珠湾を失うのと同意だ」とツイートしている。
関連記事:Elon Musk proposes Ukraine peace plan
1783年から、クリミアはロシアの正式な領地となった。その後1954年、ソ連のニキータ・フルシチョフ首相により、クリミアはウクライナSSR(ソビエト社会主義共和国)に譲渡された。今月(10月)初旬、マスク氏は、フルシチョフの決定は「間違いだった」と主張し、ウクライナはこの先ロシアとの間で持たれるであろう和平交渉において、クリミア半島の奪還を持ち出すことはやめておくべきだ、と提案していた。
マスク氏のこの和平計画は、ウクライナ当局やウクライナの支持者たちから、ネット上で激しく非難され、ウクライナのアンドレー・メルニク元ドイツ大使は、この億万長者に対して、「すっこんでろ(f**k off)」とまで言っている。その後マスク氏は、メルニク元大使からのこの助言を受けて、ウクライナに対する人工衛星を使ったインターネットサービスである「スターリンク」の無償提供を中止する、と述べた。マスク氏によると、スターリンクのウクライナへの無償提供に対して、2023年一年間で、4億ドルの費用をスペースX社が負担することになる、という。
報道によると、ほぼ同時期に、マスク氏の名が、キエフ当局が支援している悪名高い「暗殺リスト」に掲載されたのち、マスク氏は突然、ウクライナへの支援を中止するという方針を180度転換し、以下のように発表した。「失礼しました。我が社はウクライナ政府への無償提供を継続します」と。
Musk claims Russia would use nukes to defend Crimea
出典:RT
2022年10月17日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年10月22日
ドイツ・ベルリン近郊のテスラ社の工場建設現場に到着したイーロン・マスク氏。2020年9月3日撮影。AFP / Odd Andersen
テスラ社の大物は、「ロシアにとっての中核地域 」を真珠湾となぞらえた。
10月17日(月)、スペースX社とテスラ社の代表取締役であるイーロン・マスク氏は、「ロシアにとってクリミアは、領内におけるなくてはならない地域であり、ウクライナや西側がクリミア半島を抑えようとすれば、核戦争という結末になる可能性がある」と主張した。先日、ウクライナに対する技術支援を打ち切る方針を撤回したばかりのマスク氏が一転、議論を招くような「クリミアはロシアのものだ」という主張を行ったのだ。「ロシアが、クリミアを失うか、核兵器を使うかの二者択一に迫られれば、後者を取るだろう」とマスク氏はツイートしている。「私たちは既に、ロシアに対してあらゆる限りの制裁措置や遮断措置を取っているのだから、ロシアが他に失うものなどないだろう」と、ウクライナ紛争がこの先核戦争に発展するかどうかについてフォロワーから問われたマスク氏は答えている。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、クリミアを支配下に置く意図があると繰り返し発言している。さらには、先日ロシア連邦への編入の是非を問う住民投票が行われた以前はウクライナ領だった4地域についてもだ。クリミアの住民たちは、2014年の住民投票では、圧倒的多数でロシアへの再編入に賛成票を投じた。そのためクリミアは、モスクワ当局の核の傘の中にある。
If Russia is faced with the choice of losing Crimea or using battlefield nukes, they will choose the latter.
— Elon Musk (@elonmusk) October 17, 2022
We’ve already sanctioned/cutoff Russia in every possible way, so what more do they have left to lose?
If we nuke Russia back, they will nuke us and then we have WW3.
ウラジミール・プーチン大統領の発言通り、ロシアの核兵器使用指針は、「ロシアの存在が脅かされる危機が生じれば」、ロシアはその防衛のために、「全ての手段を行使する」というものだ。
さらにマスク氏は、「賛否両論あるだろうが、ロシアからは、クリミアはロシアにとっての中核地域であると捉えられている。さらにクリミアはロシアの国家安全保障にとって決定的に重要だ。クリミアには、ロシア海軍の南方基地があるのだから。ロシアの立場からすれば、クリミアを失うことは、米国内がハワイと真珠湾を失うのと同意だ」とツイートしている。
関連記事:Elon Musk proposes Ukraine peace plan
1783年から、クリミアはロシアの正式な領地となった。その後1954年、ソ連のニキータ・フルシチョフ首相により、クリミアはウクライナSSR(ソビエト社会主義共和国)に譲渡された。今月(10月)初旬、マスク氏は、フルシチョフの決定は「間違いだった」と主張し、ウクライナはこの先ロシアとの間で持たれるであろう和平交渉において、クリミア半島の奪還を持ち出すことはやめておくべきだ、と提案していた。
マスク氏のこの和平計画は、ウクライナ当局やウクライナの支持者たちから、ネット上で激しく非難され、ウクライナのアンドレー・メルニク元ドイツ大使は、この億万長者に対して、「すっこんでろ(f**k off)」とまで言っている。その後マスク氏は、メルニク元大使からのこの助言を受けて、ウクライナに対する人工衛星を使ったインターネットサービスである「スターリンク」の無償提供を中止する、と述べた。マスク氏によると、スターリンクのウクライナへの無償提供に対して、2023年一年間で、4億ドルの費用をスペースX社が負担することになる、という。
報道によると、ほぼ同時期に、マスク氏の名が、キエフ当局が支援している悪名高い「暗殺リスト」に掲載されたのち、マスク氏は突然、ウクライナへの支援を中止するという方針を180度転換し、以下のように発表した。「失礼しました。我が社はウクライナ政府への無償提供を継続します」と。
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