ロックダウンはCovid-19の死亡を抑制するのに事実上無意味であるとの研究報告:メタ分析によると、パンデミックの第一波では、社会的距離を置くことを義務付けることは効果的でなかったことが示唆される
<記事原文 寺島先生推薦>
Lockdowns virtually useless in curbing Covid-19 deaths, study claims
A meta-analysis suggested mandating social distancing was ineffective during the first wave of the pandemic
出典:RT
2022年2月2日 14:39
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月11日
写真 ニュージーランド、オークランドでのロックダウン中の閉店した店。©Adam Bradley / SOPA Images / LightRocket via Getty Images
訳注:メタ分析とは,「分析の分析」を意味し,統計的分析のなされた複数の研究を収集し,いろいろな角度からそれらを統合したり比較したりする分析研究法
強制的に社会的距離を取らせるという措置は、Covid-19の蔓延を撃退するために必要だと国民に喧伝されたが、この病気の第一波における死亡率に大きな影響を与えなかったという、新しい研究が発表された。つまり政策立案者は、人々が合理的に、責任を持って行動することを信じて、何の義務も負わさずに予防策を講じることができたはずだったのである。
この驚くべき結論は、24の科学論文のメタ分析研究の後に出された。ジョンズ・ホプキンス応用経済・グローバルヘルス・企業研究所の共同ディレクターであるスティーブ・H・ハンケ教授率いる研究チームによって述べられたものである。
研究チームは、ロックダウン(国内外の移動の自由、事業活動、集会などに対する政府の強制的な政策)がCovid-19による死亡を防ぐという経験則があるかどうかを確かめようとした。論文によれば、その答えは「ノー」であった。
「ヨーロッパとアメリカでのロックダウンは平均して0.2%しかCovid-19の死亡率を下げなかった」と書いている。より制限の多い「外出禁止令」については、同じ指標で平均2.9%であった。
学校封鎖や国境閉鎖のような特定の措置に関する研究は、やや結論が出ず、賛成する「広範な証拠」はなかった。企業の強制的な閉鎖は、おそらくバーやレストランの閉鎖を余儀なくされるため、死亡率に有益であったかもしれない。
関連記事:ジョンソンはロックダウン期間に6回のパーティに参加 - 報告
また、マスクの義務化には大きなプラス効果があるという証拠もいくつかあった。しかし、マスクの義務化に関する研究のうち、メタ分析に適格な研究は2件しかなく、そのうちの1つは従業員の強制的な顔のカバーの効果を調べただけであり、研究者はマスク強制の効果についての確信が持てなかったという。
「全体として、我々は結論付けた。ロックダウンは、パンデミック時の死亡率を減少させる効果的な方法ではないと。少なくともCovid-19パンデミックの第一波の時には死亡率を減少させなかった」と研究者は述べている。
この評価は、世界保健機関のチームが2006年に1918年のインフルエンザ・パンデミックへの公的対応について述べた内容や、他のいくつかの類似の研究と一致している。インドネシア大学のナディア・ジョハンナが2020年に実施した別のメタ分析研究は、この研究と対照的で、ハンケらは、基礎資料の選択方法が異なることに起因するとしている。
研究者たちは、ロックダウンがうまくいかない理由を説明しようとはしていないと強調しながらも、いくつかの可能な要因を示唆した。第一に、人々は政府の命令とは無関係に危険な状況に反応し、感染率が急増すれば予防措置をとり、感染率が下がれば規則を無視するということである。
医薬品以外の介入方法には、手洗いやスーパーマーケットでの距離の取り方など、そもそも義務化が難しいものもある。また、場合によっては、ロックダウンは意図しない負の結果をもたらすかもしれない。比較的安全な公共の場から人々を追放し、無症状で感染しているかもしれない家族とずっと家で過ごすことを強いるのは、その一例であると研究者は述べている。
「パンデミックの初期段階で、ワクチンや新しい治療法が登場する前に、社会は2つの方法で対応することができる:強制的な行動の変化または自発的な行動の変化である。私たちの研究では、強制的な行動の変化(ロックダウン)による有意なプラスの効果を実証することができなかった。このことから、自発的な行動変化の役割に焦点を当てる必要がある」。
Lockdowns virtually useless in curbing Covid-19 deaths, study claims
A meta-analysis suggested mandating social distancing was ineffective during the first wave of the pandemic
出典:RT
2022年2月2日 14:39
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月11日
写真 ニュージーランド、オークランドでのロックダウン中の閉店した店。©Adam Bradley / SOPA Images / LightRocket via Getty Images
訳注:メタ分析とは,「分析の分析」を意味し,統計的分析のなされた複数の研究を収集し,いろいろな角度からそれらを統合したり比較したりする分析研究法
強制的に社会的距離を取らせるという措置は、Covid-19の蔓延を撃退するために必要だと国民に喧伝されたが、この病気の第一波における死亡率に大きな影響を与えなかったという、新しい研究が発表された。つまり政策立案者は、人々が合理的に、責任を持って行動することを信じて、何の義務も負わさずに予防策を講じることができたはずだったのである。
この驚くべき結論は、24の科学論文のメタ分析研究の後に出された。ジョンズ・ホプキンス応用経済・グローバルヘルス・企業研究所の共同ディレクターであるスティーブ・H・ハンケ教授率いる研究チームによって述べられたものである。
研究チームは、ロックダウン(国内外の移動の自由、事業活動、集会などに対する政府の強制的な政策)がCovid-19による死亡を防ぐという経験則があるかどうかを確かめようとした。論文によれば、その答えは「ノー」であった。
「ヨーロッパとアメリカでのロックダウンは平均して0.2%しかCovid-19の死亡率を下げなかった」と書いている。より制限の多い「外出禁止令」については、同じ指標で平均2.9%であった。
学校封鎖や国境閉鎖のような特定の措置に関する研究は、やや結論が出ず、賛成する「広範な証拠」はなかった。企業の強制的な閉鎖は、おそらくバーやレストランの閉鎖を余儀なくされるため、死亡率に有益であったかもしれない。
関連記事:ジョンソンはロックダウン期間に6回のパーティに参加 - 報告
また、マスクの義務化には大きなプラス効果があるという証拠もいくつかあった。しかし、マスクの義務化に関する研究のうち、メタ分析に適格な研究は2件しかなく、そのうちの1つは従業員の強制的な顔のカバーの効果を調べただけであり、研究者はマスク強制の効果についての確信が持てなかったという。
「全体として、我々は結論付けた。ロックダウンは、パンデミック時の死亡率を減少させる効果的な方法ではないと。少なくともCovid-19パンデミックの第一波の時には死亡率を減少させなかった」と研究者は述べている。
この評価は、世界保健機関のチームが2006年に1918年のインフルエンザ・パンデミックへの公的対応について述べた内容や、他のいくつかの類似の研究と一致している。インドネシア大学のナディア・ジョハンナが2020年に実施した別のメタ分析研究は、この研究と対照的で、ハンケらは、基礎資料の選択方法が異なることに起因するとしている。
研究者たちは、ロックダウンがうまくいかない理由を説明しようとはしていないと強調しながらも、いくつかの可能な要因を示唆した。第一に、人々は政府の命令とは無関係に危険な状況に反応し、感染率が急増すれば予防措置をとり、感染率が下がれば規則を無視するということである。
医薬品以外の介入方法には、手洗いやスーパーマーケットでの距離の取り方など、そもそも義務化が難しいものもある。また、場合によっては、ロックダウンは意図しない負の結果をもたらすかもしれない。比較的安全な公共の場から人々を追放し、無症状で感染しているかもしれない家族とずっと家で過ごすことを強いるのは、その一例であると研究者は述べている。
「パンデミックの初期段階で、ワクチンや新しい治療法が登場する前に、社会は2つの方法で対応することができる:強制的な行動の変化または自発的な行動の変化である。私たちの研究では、強制的な行動の変化(ロックダウン)による有意なプラスの効果を実証することができなかった。このことから、自発的な行動変化の役割に焦点を当てる必要がある」。
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