脅威をペテンに変える
2020年5月30日
Paul Craig Roberts
Covid-19感染者と死者に関する公式データが、各国間で一貫しておらず、不十分な検査と、余りに軽くて気づかない感染者のせいで完全ではないことは誰でも知っている。だが報告されている死者数は本物で、死亡の前提条件さえウイルス感染で引き起こされている。
報告される感染者数がウィルス蔓延を反映するか否かにかかわらず、感染者の死亡率は公共保健機関にとって非常に重要だ。確認された感染者は治療が必要と考えられる人々である傾向が多い。このような症例の死亡率は公衆衛生に対する課題として、指標になる。
ウイルスについては、多くが未知のままだ。なぜ感染した一部の人が重症化し、一部の人は軽症で、一部の人は全く病気にならないのか、わかっていない。答えの一部として、その人の免疫機構状態にあることには、ほとんど疑いはない。致命的に悪化する人々全員が前提条件がある人々というわけではない。若者や赤ん坊と同様に、健康な医師や看護師が亡くなっている。感染した子供たちの一部に、重大な血管の問題が起きているという報告がある。報告は間違っているたかもしれない。ウイルスに感染している無症状の人々が伝染させやすいという証拠と、そうではないという証拠とがある。イギリスでは、コロナウイルスに帰因する超過死亡は無いというと研究と、重大な超過死亡があるという研究がある。異なる結果は、研究者が何をデータとして使用するか、どういうデータを信じているかに依存するように思われる。様々な国の中で、スウェーデンは「集団免疫」に賭けた。現在の証拠に基づけば、集団免疫は、事実というより願望だ。再感染についての報告がある。集団免疫の擁護者たちは、この報告は誤報だと言う。治った人々の一部は再感染を防ぐための免疫抗体が不十分だという報告がある。これも誤報だろうか。現在検査が行われているワクチンに作り出される免疫抗体は、検査自身によれば、ウイルスによる感染を防ぐには不十分だ。一部の専門家は、コロナウイルスに免疫があることを疑っている。集団免疫について専門家間に意見の相違があるのは、集団免疫が確証されていないことを意味する。だから我々が希望に賭けたいなら、我々は慎重に賭けるのが合理的と思える。
それにもかかわらず、多くの不当な主張が話題になり、それが間違っているにもかかわらず、そういう主張で利益を受ける連中は、それを本当として扱うのだ。ウイルスより警察国家を恐れる場合、経済を開放しているスウェーデンの方が、他のどの国より感染者と死者が少なく、封鎖による経済的悪影響がないと信じがちかもしれない。だがこの考え方は、スウェーデン国民が自発的に参加を避けたため、スウェーデン経済の深刻な停止を伝えるスウェーデン国立銀行報告で否定される。例えば、レストランとバーの客の入りは70%低下した。スウェーデン国立銀行がスウェーデン経済を悪く言う理由を私は思いつかない。特徴が非常に良く似ているスウェーデンとノルウェーの報告は良い実験台だと思える。ノルウェーよりスウェーデンの方が、百万人あたりの感染者と死者はずっと多いことを、データは示している。http://web.archive.org/web/20200529002214/https://www.worldometers.info/coronavirus/
マスクが有効ではなく、益より害があるという誤った主張もある。人々は、Medical News Todayの、このような大いに紛らわしい記事を回覧しているのだ。「新しい研究、SARS CoV-2に対するマスクの効用に疑念 https://www.medicalnewstoday.com/articles/new-study-questions-the-effectiveness-of-masks-against-sars-cov-2 記事はこう始まる。「四月始めに発表された研究、伝染性のSARS CoV-2粒子の広がりを防ぐ上での、サージカル、布マスク両方の有効性について深刻な疑問を投じる」
サージカル・マスクや自家製布マスクが、ウイルスを除去しないのは誰でも知っている。ウイルスを防ぐには、N-95あるいはより高度なマスクが必要なのだ。
記事の見出しと冒頭の文は、マスクが役に立たないという印象を与える。私は今、通常は思慮がある人々から、マスクは、もう一つの策謀の要素に過ぎないと確信する果てしない電子メールをもらっている。Medical News Todayの記事を良く読めば、正しいマスクは有効だが、それが不足なので、CDCは、医療関係者用に確保したいと望んでいるのがわかる。「指針として、人々が外に出て歩き回る際には、自家製布マスクをつけ、専門的なサージカル・マスクや、N95マスクは、深刻な欠乏に直面している医療関係者のために残すよう奨励する。」
マスクが医療要員を保護するため不可欠だというこの認識の後、他の全ての健康な人々にとって「共同体環境で、健康な人々によるマスクの広範な使用は、現在の証拠によっては支持されておらず、不確実性と深刻なリスクがある」というCDC主張が続く。
だから、医療専門家なら、N-95マスクをつけて、10から12時間シフトで安全に働けるが、食料を買いに行ったり、混雑した道路を歩いたり、NY地下鉄に乗ったり、ビルの事務所で働いたりする他の健康な人々に、マスクは安全ではないのだ。これらの人々にとって、マスクは「深刻な危険」になるのだ!
明らかに、これはばかげている。
今良くあるのだが、医療要員だけがウイルスにさらされていると考えるのも、とんでもない。NY市のような感染している地域の近くを出歩く他の全員、ウイルスにさらされず、保護のためのマスクを必要としない。これがどうして本当であり得るだろう? CDCが、その指針の異常な矛盾に気づかないなどということが、どうしてあり得るだろう?
健康な人々は保護のためのマスクが不要なら、彼らは、なぜ封鎖で保護する必要があるのだろう? もし医療要員以外の健康な人々には免疫があり、病気の人々だけ感染し得るという仮定なら、一般大衆には、事前の注意は不要になる。
再開すれば、大半の専門家や当局が予想するように、その結果、感染は増加する可能性が高く、N-95マスク使用推薦は再開の不可欠な要素になるだろう。実際、多くのウィルス学者や免疫専門家にとって、そうだ。だが、この用心深い方法は攻撃を受けている。なぜだろう?
一部の主張、例えば、Covid-19は普通のインフルエンザより酷くない生物兵器だという主張は、余りに矛盾していて、対応不可能なほどだ。
ウイルスはペテンへと変えられつつある。当初中国は、武漢における死者を極めて控え目に述べたと非難された。報告されている少数の死者は、ウイルス抑制のための大規模な取り組みと辻褄があわない。だが今や言説は変化している。武漢では何も起きず、ひどいインフルエンザの多少の感染者だけだ。ニューヨーク市では誰も死んでいない。全て大量ワクチン接種プログラム実現をさせるため、我々を脅かすビル・ゲイツの陰謀なのだ。
私的な狙いを持った連中がウイルスにつけこんでいるのは疑いようがない。だが、ウイルスの現実を否定せずに、この主張をすることが可能だ。
ウイルスは様々な形で消されつつある。例えば、報告されていない感染者数を、人口のかなりの割合にまで拡大できれば、死亡率を消すことができる。報告される世界中の感染者数を何百万件も消すことができる。何十万人もの死者を消すことができる。
これが今進行中なのだ。
それは一体誰の狙いに役立つのだろう?
私的利益を最大にするための大量ワクチン接種実現に至るまで、より多くの死者で、人々を脅かしたいと私が望んだら、私は無防備な再開を求めて闘い、感染の第二波襲来に賭けるだろう。
こうした全てを言いながらも、ウイルスは脅威ではなく、策略であって欲しいと私は願っている。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/05/30/turning-a-threat-into-a-hoax/
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オリンピック延期が決まるまで、コロナについて、とぼけていて、決まった途端、ロックダウンと言い出すコロナのたぬきについて、エジプトの大学卒業があやしいという記事が週刊誌に載っている。学歴詐称以上に、立候補の際の公約と、実績の差、予想通りのひどさ。大本営は決して報じない。そこで横田一氏のレポートは見逃せない。都知事選直前の来月中旬には、これまでの報道をまとめた本も出されるという。オリンピックは都知事選の争点の一つだろう。常識的に、中止は、まず100%確実だろう。彼女に投票した記憶皆無。今後も決して、しない。
日刊IWJガイドでも、今夜、経産官僚・古賀茂明氏インタビューを再配信とある。投票、見慣れているから、美人だから、ハンサムだからするものではあるまい。そうであれば小学校学級委員選挙と変わらない。政策、実績が基準だ
【小池都政に騙されるな!これまでの都知事選を振り返る シリーズ特集 4・IWJ_YouTube Live】20:00~「『官僚の中でも「小池百合子氏は右翼だ」という認識はあった』~元経産官僚・古賀茂明氏に岩上安身が訊く! 都ファは期間限定の『海の家』!? その目的は改憲ファースト!? ~岩上安身によるインタビュー 第765回 ゲスト 元経産官僚・古賀茂明氏 2017.7.7」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
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まー、一言で言えば、用心に越した事はない、という事だわね、同感。
ところで、ミネアポリスに端を発した暴動については如何に考察しておられるのだろうか。
人種差別が根強く残るアメリカだから、語り難いのだろうか。
大半の日本人には人種差別という概念は無いように見受ける。
しかし、思想差別は酷いものがある。
特に自称保守や保守を標榜する人たちにはこれが顕著だ。
特に日本共産党への偏見が酷い。
私から見たら日本共産党こそが最も保守的に見えるのだけどね。
あと、れいわ新選組というか、山本太郎。何故、さん付けしないかと言うと、名前自体が党名みたいなものだから。
ただ、人によってはSDGsに賛成した事に疑心を抱く人もいる。
SDGs、エスディージーズと読むのだが、ジーズとは、ゴールズの言い換えだから、ゴールへ、という感じになるだろうか。
これは持続可能な開発目標とか訳されていて、何やら17の目標が掲げられていて、貧困を無くそう、とか、環境を守ろう、とか、その他もろもろの良い事尽くめのスローガンが掲げられている為、世間一般では絶賛されている様だ。
けれども、これは、例えばグローバル資本家とか、ディープステートの連中がこれを応用する場合には意味が違ってくる。
これは正に、スマートシティとか、スーパーシティの構想と重なるものと言っても過言ではない。
けれども私は、山本太郎がこれに賛成した事を非難はしない。
なぜなら、まだまだ世間一般大衆には、SDGsのこうした諸刃の剣という側面を理解するだけの知識が無いからだ。
選挙に勝つ為には、世間一般大衆の知的レベルに合わせる事が重要だからだ。
はてさて、やはりと言うか、緑のタヌキ女王の支持率は70%近くもあるから絶望的だ。
公約は一つも守られていないし、看板も偽りだらけ。
しがらみが無い?しがらみの塊ではないか。
政権とズブズブだし、サイコパスグローバリストという点で安倍や橋下などとも同類だし。
それでも奴は、平気でこう言うだろう。
「公約は守った」とね。
7つの公約の内、一つも実現できていないじゃないか。という突っ込みがあれば、こう言うだろう。
「目指すのが公約なのであって、確実に実行するとは書いてない」と。
この辺りが安倍的な狡猾さの所以だ。
その上、したたかさでは安倍を上回るから非常に危険な人物だ。
このコロナ禍を逆手にとっての立ち回り、切り替えしの速さは奴のサイコパスぶりを如何なく発揮した最たる例だ。
あの程度のパフォーマンスで都民の7割がコロリと騙されてしまうとは、情けない。
そのばら撒き、貴方が払った税金ですから~ー!(泣)
他の候補者も似たり寄ったりの連中ばかりで、ゴミではない人は宇都宮けんじさんだけだから、逆に迷わずに済む利点はあるかもしれない。
勝てない事は判っていても、どれくらいの人が目を覚ましたのか、という目安を測れるから、戦う意義はある。
これが次の衆議院選挙の指標になるからだ。
投稿: びいとるさいとう | 2020年6月 2日 (火) 03時51分