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【大分×鳥栖】 MF田中達也が途中出場で2ゴール。GK高木駿の活躍も目立つ。 | | |　

■　J1が7月4日(土)にいよいよ再開

新型コロナの影響で中断していたJ1が7月4日(土)にいよいよ再開した。九州地方は大雨の影響で甚大な被害が発生しているが昇格2年目となる大分トリニータはホームの昭和電工ドームでサガン鳥栖と対戦した。当面は近隣のクラブ同士の対戦が多くなるがいきなり九州ダービーとなった。どちらも今シーズンの公式戦はまだ未勝利。大分は2戦2敗で、鳥栖は1敗1分けとなる。どちらも初勝利を目指す試合になった。

ホームの大分は「3-4-2-1」。GK高木駿。DF岩田、鈴木義、三竿雄。MF長谷川雄志、小林裕、松本怜、香川勇、井上健、渡。FW知念。福岡大の4年生で特別指定選手のMF井上健はJリーグ初出場となった。神奈川県出身で高校時代は立正大淞南高でプレーした。川崎Fから期限付き移籍のFW知念がこの日も1トップの位置で起用された。過去2試合はたくさんのシュートを放っているがまだゴールは奪えていない。

アウェイの鳥栖は「4-1-2-3」。GK守田。DF森下龍、宮大樹、エドゥアルド、内田裕。MF松岡大、本田風、原川。FWチアゴ・アウベス、レンゾ・ロペス、小屋松。GK守田、DF宮大樹、DFエドゥアルド、DF内田裕、FWレンゾ・ロペス、FW小屋松の6人はオフに他クラブから移籍してきた選手になる。FW豊田、MF梁勇基はベンチスタートになった。コロナによる中断期間中にFW金崎が名古屋に期限付き移籍している。

■　今シーズンの初勝利を挙げたのは・・・。

試合の前半はアウェイの鳥栖ペースになった。どちらも公式戦は3戦目になるが過去2試合はいずれもノーゴールに終わっている。「いい戦いを見せながらゴールを奪えていない。」という共通点を持っているが鳥栖は積極的にミドルシュートを放って攻撃のリズムを作った。前半16分にはFWチアゴ・アウベス、前半24分には高卒ルーキーのMF本田風が強烈なシュートを放ったが大分のGK高木駿が好セーブを見せた。

0対0で迎えた後半11分に大分はJリーグ初出場だった大学4年生のMF井上健を下げてスピードのあるMF田中達を投入する。すると後半21分にGK高木駿の素晴らしいフィードからサイドでFW知念が起点を作って左WBのMF香川勇に落とすとMF香川勇の精度の高いクロスをフリーになっていた172センチのMF田中達が頭で合わせて大分が先制に成功する。大分は3試合目にしてようやくの今シーズン初ゴールとなった。

鳥栖は後半42分に途中出場したFW豊田に決定機が訪れたがボレーシュートは枠を大きく外してしまう。後半44分に大分はまたしてもGK高木駿のフィードからMF三平がスルーパス。抜け出したMF田中達がキーパーとの1対1を落ち着いて決めて試合を決める2点目のゴールを奪った。2対0で勝利した大分は今シーズン初勝利を挙げた。途中出場したMF田中達は2ゴールを挙げる大活躍で勝利の立役者になった。

■　途中出場ながら2ゴールの活躍

大分は試合を通して5本しかシュートを打てなかったが途中出場したMF田中達がしっかりとチャンスでゴールを奪った。C大阪との開幕戦はMF町田とMF田中達の2シャドーだったがこの日はMF渡とMF井上健の2シャドーだった。他にはMF小塚、MF野村直、MF佐藤和、MF小林成などがいる。フォワードのFW三平、FW伊佐、FW高澤なども控えているので競争は激しいがMF田中達が途中出場で大きな仕事をした。

昨シーズンは左WBで起用されるケースが多かったが今シーズンはシャドーの位置で試されている。長崎から加入したMF香川勇が左WBで起用されているがMF香川勇からのアシストで先制ゴールをゲットした。FW知念がサイドでボールを受けて鳥栖の右CBのDF宮大樹を引っ張り出すことに成功。中央のマークがずれていた。2点目のゴールは最後は独走する形になったが冷静にゴールに流し込むことが出来た。

1点目も2点目もGK高木駿のフィードが起点になった。キーパーの選手が1試合の中で2つものゴールの起点になるのは珍しい。前からプレッシャーをかけてきた鳥栖のプレスをうまくかいくぐってビッグチャンスのきっかけを作った。前半には相手のミドルシュートを好セーブで防いだシーンが2回ほどあったが2ゴールのMF田中達に負けず劣らずの活躍だった。GK高木駿のフィードは今シーズンも大分の武器になるだろう。

■　3試合を終えてまだノーゴール・・・。

敗れた鳥栖は公式戦は3戦未勝利。0勝2敗1分けとなった。J1の開幕戦はアウェイで川崎Fとスコアレスドローだったが3試合を戦ってまだ初ゴールを奪えていない。惜しいシーンはいくつか作ったが終わってみると鳥栖も放ったシュートは7本のみ。後半はFW豊田のボレーシュートを除くとほとんどいい形を作れなかった。次節はホーム開幕戦。神戸との対戦なるが「まずは今シーズンの初ゴール」を挙げたい。

「内容的には悪くないが結果につながらない。」というのは精神的にきついものがある。「内容が悪くて結果も出ない。」という場合はいろいろと対策を立てることが出来るが、内容的には悪くない中でいろいろと弄ってしまうと内容面まで悪化する可能性がある。次は中3日でホームの神戸戦になるがどういう戦いを選択するのだろうか？2019年のホームの神戸戦は大きな注目を集めたが1対6で大敗している。

組み合ての部分は悪くないがなかなかCFが決まらない。ルヴァン杯の初戦はFW金崎、J1の開幕戦はFWチョ・ドンゴン、この日の前半はFWレンゾ・ロペス、後半は頭からFW林大地を起用したが、決め手には欠ける。当然、FW豊田という選択肢もある。「4-1-2-3」を諦めることはないと思うので「CFを誰にするのか？」が注目点になる。ルヴァン杯の札幌戦(H)で躍動したFW小屋松はこの日は見せ場を作れなかった。

やはり、経営問題が深刻なのでチームを取り巻く雰囲気は良くない。流れを変えるためにはトップチームが結果を残さないといけないが19歳になったばかりのユース出身のMF本田風は技術が高くて運動量が多くていいミドルシュートを持っている。判断が的確で周りを使うプレーも巧みなので「2.5列目には打ってつけの選手」である。MF松岡大とMF本田風のルーキーコンビが今シーズンの鳥栖の目玉と言える。

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