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なぜWHOは虚偽のパンデミックを宣言したのか?

<記事原文島先生推薦>

Why The WHO Faked A Pandemic

Forbes 2010年2月5日
Michael Fumento

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年6月10日

(この記事は10年以上前のものです)

 世界保健機関(WHO)は突然、「空が落ちてくる!」と金切り声を上げるディズニー映画のキャラクターで極端な悲観論者のチキン・リトルから、ナイフで刺され大出血をしている豚の悲鳴になってしまった。

 理由:WHOが故意に豚インフルエンザのヒステリーを煽ったことを告発されたから。「世界は今本物のパンデミックの真只中にあります。これをフェイクだと言うのは間違っているし、無責任です」とWHOは、そのウェブサイト上で主張している。
 
 WHOのスポークスマンは、誰が、または何がこの「説明」を与えたかは言わなかったが、最初の告発者を無視するのは難しい。

 人権監視機関である欧州評議会(PACE)は、パンデミックを宣言したWHOの動機を公開調査している。実際、PACEの中でも影響力のある保健委員会の委員長である疫学者ヴォルフガング・ヴォダルグ氏は、「虚偽のパンデミック」は「今世紀最大の医療スキャンダルの一つである」と宣言している。
 
 WHO内でも、ドイツのミュンスターにあるWHO共同疫学センターの所長であるウルリッヒ・キール博士は、基本的に今回宣言されたパンデミックはデマであるとのレッテルを貼っている。「私たちは、公衆衛生の観点から、巨大な資源の配分ミス(これまでに180億ドル)を目の当たりにしている」とキール博士は述べている。

 彼らの言っていることは正しい。これは単なる過剰な用心や判断ミスではない。今回のパンデミック宣言とそれ以降の警報の乱打は医学的な関心からではなく政治的な関心に動機づけられた不誠実さを反映している

 間違いなく、豚インフルエンザは通常の季節性インフルエンザよりもはるかに穏やかであることが証明されている。米国疾病対策予防管理センターの推計によると、豚インフルエンザの死亡率は通常のインフルエンザの3分の1から10分の1である。フランスや日本のような他の国のデータによると、その率はさらにずっと低くなる。

 実際、ニュージーランドとオーストラリア(両国での今回のウイルス流行は終わっている)で見たことや、世界の他の場所で見たことから判断すると、今シーズンのインフルエンザによる死亡者数は通常よりもかなり少なくなる。それは豚インフルエンザが季節性インフルエンザを強引に脇に追いやり、はるかに致命的な菌株であるインフルエンザに対する一種の予防接種のように作用するからだ。

 WHOが6月にパンデミックを宣言した時、このインフルエンザの影響力は軽微だということを示す指標はあったのだろうか?

 絶対にあった。私はそのことを当時記事にしていた。その時豚インフルエンザの発生から丸々11週間が経過、世界中で死者はたった144人だった。これは季節性インフルエンザの数時間単位の死亡者数と同じ(WHO独自の推定値では年間25万人から50万人)。20世紀における最も穏やかなパンデミックでも最低100万人の死者が出ている。

 しかし、WHOの公式な定義では「膨大な数の死者と病気を伴う世界同時流行」が必要とされているのに、どうしてWHOはパンデミックを宣言できたのか?深刻度(つまりは死亡者数)がきわめて重要なのだ。何故ならインフルエンザは「世界的な病気の蔓延」を引き起こしているからだ。

 上の疑問に対する答は簡単だ。5月に、前月4月に発生した豚インフルエンザへの直接的な反応であることを認めつつ、WHOは豚インフルエンザの要因としての「深刻度」をすっぱりと排除した新しい定義を公布したのだ。これで、死者ゼロでも「パンデミック」にできることになった。

 非難囂々の中、WHOは大胆にもこの変更について嘘をついているが、これが嘘であるということはインターネットに接続していれば誰でも証明できる。1月中旬に行われた仮想会議で、WHOの豚インフルエンザ主任の福田敬二氏は次のように述べている:

 「WHOはパンデミックの定義を変更したのか?答えはノーです。WHOはその定義を変更していません」

 2週間後のPACE会議で福田氏は次のように主張した

 
「深刻な死亡数はWHOの定義には含まれていません」

 WHOによる定義の変更はあった。しかし、何故?

 ひとつには、それはWHOなりの「尻隠し」(Cover Your Ass)だった。WHOは、H5N1型鳥インフルエンザがパンデミックを起こし、世界中で1億5千万人もの人々が死亡する、との「インフルエンザの皇帝」(訳注:WHO鳥インフルエンザ担当だったディビッド・ナバロ氏)の2005年の予測を否定したことで信頼性を失っていた。

 世界中の国々がこの警告に耳を傾け、ワクチンの開発やその他の準備に莫大な費用を費やした。そこで、豚インフルエンザが都合よく登場し、WHOは一番大事だった「鳥」を消去して「豚」を挿入、さらにWHOのマーガレット・チャン事務局長は「パンデミックへの備えに過去5年間投資してきたことの成果を世界は今手にできるのです」と傲慢にも自慢したのだ。

 しかし、ここには官僚的な利己主義以上のものがある。奇妙なことに、WHOはまた、強硬左翼の政治的アジェンダを推し進めるために、虚偽パンデミックを利用しているのだ。

 WHOのチャン事務局長は9月の演説で、「保健担当大臣」は豚インフルエンザが貧困国に与える「壊滅的な影響」を利用して、「コミュニティ、連帯、公平性、社会正義などの価値観に基づいて富を分配する」ためには、「世界経済の機能を変える」必要があるというメッセージを発信すべきだと述べた。彼女はさらに、それを「金融市場、経済、商業、貿易、外交を支配する国際的な政策とシステム」に対する武器として使用すべきだと明言したのだ。

 チャン氏の夢は今、ぼろぼろになっている。PACEのワダルグ氏によれば、WHOが行ったことは、「WHOが持つべき信頼性の多くを破壊することでしかなかった」と語っている。「この信頼性は将来大量の死者を発生させるかもしれない(パンデミックの)恐怖が出てきた時、私たちにとってかけがえのないものなのだ」

Michael Fumento is director of the nonprofit Independent Journalism Project, where he specializes in health and science issues. He may be reached at [email protected]

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