ベガルタ仙台→ 仙台は開幕戦で浦和と引き分けた後、4連敗。5節を終えた時点で監督交代論が浮上したがクラブ側は否定した。6節の鳥栖戦(H)で初勝利を飾った後は勝ったり負けたりを繰り返しており、14節を終えた時点では4勝9敗1分けで勝ち点「13」。16位に位置するが下位5チームが勝ち点「13」で並んでいる状況。残留争いの中心になっている。2010年からずっとJ1に居続けているが降格の危機を迎えている。
近年の仙台は攻撃的なサッカーを志向するので仕方がないところもあるが14試合で24失点というのはさすがに多すぎる。J1では2番目に多い失点数になる。日本代表のGKシュミット・ダニエルは奮闘しているが今シーズンは最終ラインが安定していない。東京世代のDF常田の成長は収穫と言えるが守備の要として活躍して来たDF大岩が低調。初勝利を挙げた6節以降はベンチスタートがほとんどになる。
一方の攻撃陣は14試合で17ゴールを奪っている。これはまずまずの成績と言える。エースとして君臨してきたベテランのFW石原直の調子が上がらずに今シーズンはベンチスタートが多くなっているが大卒2年目のFWジャーメイン良が奮闘。序盤戦は波に乗り切れなかった大型ストライカーのFW長沢駿がここに来て結果を残せるようになってきたのは大きい。192センチというサイズは仙台の大きな武器になる。
MF奥埜、MF野津田、MF矢島慎などが抜けた2列目は不安の大きいポジションだったが横浜FMからの期限付き移籍となる東京世代のMF吉尾が好プレーを続けている。豊富な運動量で攻撃を活性化して精度の高い左足からチャンスを生み出している。ここに来てゴールという結果を出せるようになってきたが、今後、彼の存在感はますます高まるだろう。MF吉尾が「攻撃の中心の1人」になりつつある。