Posted
on
ジェフリー・ディーヴァー『石の猿』(文藝春秋)
週末に少し風邪気味だったのだが、薬のおかげで回復に向かい、安心しきっていたのが月曜のことだった。しかし、この油断がよくなかったか、またもやぶり返してしまう。なんてこったい。
ジェフリー・ディーヴァーのライム・シリーズの新作が出た。『石の猿』がそれだ。今作では、日本でもしばらく前に話題になった中国のマフィアとでも言うべき「蛇頭」がライムの相手となる。
相変わらずのスピーディーな展開で、面白さは保証つき。だが、悪役の蛇頭「ゴースト」の存在感や悪役ぶりがもうひとつ弱く、加えてワンパターンになりつつある鑑識捜査もあいまって、少々物足りないのも事実だ。
ライムらの科学的捜査と中国人刑事の哲学的捜査(?)を対比させるなど面白い試みもあるのだが、トータルでは及第点を満たす程度。何せこちらの期待が大きいので、この程度ではもう満足できないんだよな。
以前書いたように、一作目の衝撃を超えるのはやはり難しいと思うので、水準の高いうちにシリーズもそろそろ打ち止めの方がいいのではないだろうか?
ジェフリー・ディーヴァーのライム・シリーズの新作が出た。『石の猿』がそれだ。今作では、日本でもしばらく前に話題になった中国のマフィアとでも言うべき「蛇頭」がライムの相手となる。
相変わらずのスピーディーな展開で、面白さは保証つき。だが、悪役の蛇頭「ゴースト」の存在感や悪役ぶりがもうひとつ弱く、加えてワンパターンになりつつある鑑識捜査もあいまって、少々物足りないのも事実だ。
ライムらの科学的捜査と中国人刑事の哲学的捜査(?)を対比させるなど面白い試みもあるのだが、トータルでは及第点を満たす程度。何せこちらの期待が大きいので、この程度ではもう満足できないんだよな。
以前書いたように、一作目の衝撃を超えるのはやはり難しいと思うので、水準の高いうちにシリーズもそろそろ打ち止めの方がいいのではないだろうか?
- 関連記事
-
- ジェフリー・ディーヴァー『ポーカー・レッスン』(文春文庫) 2013/12/21
- ジェフリー・ディーヴァー『追撃の森』(文春文庫) 2012/11/25
- ジェフリー・ディーヴァー『ロードサイド・クロス』(文藝春秋) 2010/12/18
- ジェフリー・ディーヴァー『ソウル・コレクター』(文藝春秋) 2009/11/15
- ジェフリー・ディーヴァー『スリーピング・ドール』(文藝春秋) 2009/01/20
- ジェフリー・ディーヴァー『ウォッチメイカー』(文藝春秋) 2007/12/08
- ジェフリー・ディーヴァー『12番目のカード』(文藝春秋) 2007/05/24
- ジェフリー・ディーヴァー『死の開幕』(講談社文庫) 2007/02/26
- ジェフリー・ディーヴァー『獣たちの庭園』(文春文庫) 2006/11/14
- ジェフリー・ディーヴァー『クリスマス・プレゼント』(文春文庫) 2006/04/12
- ジェフリー・ディーヴァー『魔術師』(文藝春秋) 2005/07/03
- ジェフリー・ディーヴァー『石の猿』(文藝春秋) 2003/06/11
- ジェフリー・ディーヴァー『青い虚空』(文春文庫) 2003/06/05
- ジェフリー・ディーヴァー『死の教訓(下)』(講談社文庫) 2002/12/05
- ジェフリー・ディーヴァー『死の教訓(上)』(講談社文庫) 2002/12/04