読書メモ(怪奇系多め/ネタバレあり)

感想文、雑記。ネタバレあります。

MODEL Art (モデルアート) 2023年 5月号 No.1108

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 MODEL Art (モデルアート) 2023年 5月号 No.1108

 最近通販を利用しているため店頭に並んだ本誌を見れてないのだけれど、グレーのA-10の機首を大きく配したモノトーンの表紙はかなり目立っていたのではないかと思う。5月号の特集は「A-10 サンダーボルトⅡ」。表紙のA-10はアカデミーの最新の1/48キットで、本特集のメインになっている。なにげにアカデミーのキットがでっかく表紙に載るのって初めてな気がする(あやふや)。
 特集の作例はそのアカデミーのキットを筆頭にタミヤ1/48、ハセガワ1/72の3例。いにしえのA-10特集と比較すると少々物足りない作例数だが、それぞれ異なったアプローチで仕上げられた作例は見応えがあった。特にハッチオープン状態のハセガワ「1-10C」はとても1/72とは思えない出来。A-10のマーキングというとシャークティースの印象が強いけど、この作例のスネークのマーキングは抜群にかっこいい。A-10以外に似合いそうな機体がないけど。アカデミー、タミヤの作例は塗装中心の記事になっていて、途中写真が豊富。実機写真も載っている。

 NEW KIT REVIEWの目玉はボーダーモデルの「Uボート ⅦC型」である。セイルを含む船体中央部のみを切り取った「水上航行モデル」で、スケールは1/35。サイズ相応の表現がされた、かなり出来のいいキットのようで、完成すると全長60cmくらいになるらしい。作例はさらに3Dプリントパーツなどでディティールアップされており、ハードな塗装も相まって見所が多い。以前アンドレアから同様の趣向のマルチマテリアルキットが発売されていたが、こちらはプラキットでその分手頃な価格になっている。
 その他、フジミの1/24「スズキ ジムニー」や、海洋堂の1/35などの面白いキットも取り上げられている。海洋堂の「アフリカ象セット」の作例はキリンや象を使ったビネットで、動物の塗装も途中写真でしっかり解説されているのがよかった。



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

緊急企画『中国の偵察気球を立体化』
■『中国偵察機級』フルスクラッチ 1/700

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.89』
■『日本海軍 重巡洋艦 熊野 1944』フジミ 1/700

特集「A-10 サンダーボルトⅡ」
■『A-10C サンダーボルトⅡ ”アメリカ空軍 第75飛行隊”』アカデミー 1/48
■『フェアチャイルド A-10A サンダーボルトⅡ』タミヤ 1/48
■『A-10C サンダーボルトⅡ ”インディアナ州空軍 100周年記念塗装”』ハセガワ 1/72

特別記事『海上自衛隊 もがみ型護衛艦』
■『海上自衛隊 護衛艦 FFM-2 くまの』ピットロード 「海上自衛隊 護衛艦 FFM-1 もがみ」 1/700

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.27 ランチア・ストラトス デフォルメ版を作る!』
■『ランチア・ストラトス デフォルメ版』フルスクラッチ ノンスケール

連載記事『World Modelers News No.70 ブライアン・キーニー氏にインタビュー』

連載記事『モデリングJASDF 323回 平成6年度戦競におけるRF-4Eの特別塗装 ~小松の四神と百里の麒麟~』

連載記事『模型彩色研究室 特別編:作例INDEX』

NEW KIT REVIEW
■『アメリカ M8 自走榴弾砲』タミヤ 1/48 ※ジオラマ作品
■『ARTPLA 観光客とアフリカ象セット ほか』海洋堂 1/35 ※ジオラマ作品
■『スズキ ジムニー JB64 (XC/キネティックイエロー)』フジミ 1/24
■『ミラージュⅢCJ』スペシャルホビー 1/72
■『ドイツ海軍 Uボート ⅦC型 (水上航行モデル)』ボーダーモデル 1/35
■『イギリス海軍 軽巡洋艦 HMSベルファスト 1942』トランペッター 1/700
■『銀河英雄伝説 帝国総旗艦 ブリュンヒルト』エイチエムエー 1/8000

連載記事『秘奥の極点 Vol.2 八雲〈YAKUMO〉カラーセットを体得せよ!』
■『日本海軍 駆逐艦 島風 ”最終時”』ハセガワ 1/350
■『Bf109G-10 エルラ工場 ウィークエンドエディション』エデュアルド 1/48

連載記事『ナナニイスポットライト 第17回』
■『TBF-1 アベンジャー 「ミッドウェイ・ガダルカナル」』ソード 1/72

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第105回』
■『「戦闘メカ ザブングル」ザブングル』ハセガワ 1/72

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第53回』
■『FX-4 ロンドンタクシー』アオシマ 1/24改造

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第36回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 が配備されていた部隊」

連載記事『日本機大図鑑 連載第216回(最終回)』
■「零式練習戦闘機 その2」



 次号の特集は「翔鶴型航空母艦 (仮題)」。



「ドイツ海軍 Uボート ⅦC型 (水上航行モデル)」ボーダーモデル 1/35

MODEL Art (モデルアート) 2023年 4月号 No.1106

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 MODEL Art (モデルアート) 2023年 4月号 No.1106

 細かい記事が複数詰まったハウツー系の特集の中には、自分にとって有用なものとそうでないものが混在しているが、今月号の特集「ツール&塗装マテリアル最新事情」には興味深いアイテムが取り上げられていた。まず一つめはボーンペイントの超微粒子マイカ塗料。ハセガワの1/24「ケンメリ」と「117クーペ」の作例に使用されているが、1/43にもばっちりな感じだ。粒子のキメの細かさが紙面からも伝わってくる。すぐに作例のようにとはいかないだろうけど、機会があればぜひ使ってみたいと思う。それにしてもキャンディ塗装の作例が5台も並んでいるのは壮観。
 もう一つはUV硬化パテ。光硬化は長らく使ってきたけど、UV硬化はまだ使ったことがない。記事によれば適切なライトを用いれば硬化不良し難く、塗布、盛り付けの作業中にじわじわ硬化してくるようなこともないらしい。またウィンカーや計器板などの小パーツが作れる(作例あり)ほど透明度が高く、工夫すれば旅客機の窓なんかにも使えそうだ。

 今月号には特別記事が二本あって、どっちも見応えがあった。「特別記事1『マルチプルタイタンバー 09-16』」はグリーンマックスの1/80スケールの鉄道保線車両で、線路とバラストの展示ベースが付属している。もとがディティールたっぷりの見所の多い車輌だけに、まるっと9ページ使って作例を詳細に見せている。
 もう一本は「特別記事2『海賊の黄金時代到来 バッカニア マニア』」、エアフィックスの1/48・1/72スケールのキットを紹介した記事で、13ページ。自分は1/72のS.2Cを持ってるので、1/48はまぁいいかなって感じだったんだけど、やっぱり1/48は1/48で誌面越しにもそのでかさが伝わってくるように感じる。1/48の作例は絶妙なダークブルーの迷彩でプレーンな仕上がり。1/72のS2.Bは湾岸戦争時のデザート迷彩。迷彩色の違いでイメージががらっと変わるのが面白い。今回のバッカニア、わざわざ「特別記事」なので文句はないんだけど、できれば英国ジェット機特集とかで見てみたかった。エアフィックスを中心にいいキットが揃ってきたので。
 NEW KIT REVIEWにも非常に気になるキットが取り上げられていた。ハセガワの1/24「ミノルタ トヨタ 91C-V」である。自分はCカーのキットは少ししか持ってないんだけど、このキットは見逃せないかっこよさ。すごくいいキットのようで記事でもベタ褒めだった。作例はポイントを押さえた工作で、塗面の美しさが目を引く。思ったより明るいブルーの発色も綺麗。



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.88』
■『ソビエト海軍 1143型航空巡洋艦キエフ』トランペッター 1/700

特集「ツール&塗装マテリアル最新事情」
■「日本海軍 九六式二号二型艦上戦闘機 後期型」ファインモールド 1/48
■「サンダーバード1号」アオシマ 1/144
■『ニッサン スカイライン HT 2000GT-X (KGC110)』ハセガワ 1/24
□『ニッサン スカイライン 2000GT-R (KPGC110)』
□『いすゞ 117クーペ 初期型』
□『いすゞ 117クーペ 中期型 (XE) (1976)』
□『いすゞ 117クーペ 後期型 (☆☆XE)』
■『サーブ J-29F「スウェーデン&オーストリア」』フライ 1/32
■「ミニ クーパー 1.3i (1997)」ハセガワ 1/24
■『P-39Q エアコブラ』アルマホビー 1/72

特別記事1『マルチプルタイタンバー 09-16』
■『マルチプルタイタンバー 09-16』グリーンマックス 1/80 ※ジオラマ作品

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.26 3Dプリンティング&AM技術の総合展リポート』

連載記事『World Modelers News No.69 アンドレス・モラ氏にインタビュー』

連載記事『模型彩色研究室 STUDY10 ガッシュ×クリーチャー! PART2』
■『サイクロプス』エクスプラス 1/35

連載記事『モデリングJASDF 322回 VEER GUARDIAN 2023』

特別記事2『海賊の黄金時代到来 バッカニア マニア』
■『ブラックバーン バッカニア S.2』エアフィックス 1/48
□「ホーカー シドレー バッカニア」エアフィックス 1/48 ※旧キット
■『ブラックバーン バッカニア S.2B』エアフィックス 1/72
□「ブラックバーン バッカニア S.2C」 ※2例再掲

NEW KIT REVIEW
■『ミノルタ トヨタ 91C-V』ハセガワ 1/24
□「童夢84C」タミヤ「トヨタ トムス 84C」 1/24
□「トヨタ88C」ハセガワ「タカキュー トヨタ 88C ”1989WSPC”」 1/24
□「トヨタ88C-V」タミヤ「タカキュー トヨタ 88C -V」 1/24
■『オースチンK2/Y 救急車』エアフィックス 1/35
■『零式艦上戦闘機21型 ”ミッドウェイの戦い”』アカデミー 1/48
■『アントノフ An-14 ”クロッド” 輸送機 {軍用機]』Aモデル 1/72
■『フォーミダブル 1941 (豪華版)』フライホーク 1/700

連載記事『ナナニイスポットライト 第16回』
■『F-16N トップガン』ハセガワ 1/72

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第104回』
■『試作重攻撃型レイバー HAL-X10』グッドスマイルカンパニー 1/60

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第52回』
■『ニッサン Y32 シーマ タイプⅢ』アオシマ 1/24改造

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第35回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 のディティール(エクステリア編)」

連載記事『日本機大図鑑 連載第215回』
■「零式練習戦闘機一一型」



 次号の特集は「A-10 サンダーボルトⅡ (仮題)」。



「ミノルタ トヨタ 91C-V」ハセガワ 1/24

MODEL Art (モデルアート) 2023年 3月号 No.1104

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 MODEL Art (モデルアート) 2023年 3月号 No.1104

 今月号の特集は「F-35 ライトニングⅡ」。昨年の9月号のF-2以来の単機の特集で、二号続けての好特集だ。作例はタミヤの最新キット1/48「F-35A」をはじめ、イタレリの1/48・1/72「F-35B」、トランペッター1/32「F-35C」など6例。ページ数を充分にとって各スケールを網羅している。こうして作り比べみたいな感じで同じ機体がずらっと並ぶのはやはり楽しい。模型雑誌の醍醐味だと思う。
 特集の筆頭は表紙に載ってるタミヤの1/48「F-35A」で、最新キットの見せ場をたっぷりと紹介している。「圧倒的な情報量と、追従を許さない異次元の技術力」とある通りの物凄い出来のキットだ。レジン製パーツの十八番っぽい込み入ったディティールが、インジェクションで見事に表現されている。そんなディティールが機体の下面に集中しているからか、裏返せばごっちゃりな甲殻類や昆虫みたいなオーラを感じた。作例はさらっと仕上げつつも、独特の迷彩色を美しく再現。塗料のレシピは製作記事の中で言及されている。イタレリの1/48「F-35B」もまた良さそうなキットだ。作例はあちこちをパカパカ開けた姿がものものしく、ブルーのマーキングがよく似合っている。自分はもともとこの機体には興味が無かったのだけれど(今回載ってるキットで持ってるのはX-35JSFのみ)、よく目にするせいか最近ではかなり気になる機体になってきた。とくにF-35BはよりSFっぽくてかっこいいと思う。特集では作例のほかに、自衛隊機の鮮明な実機写真を4ページ掲載。

 今月号のNEW KIT REVIEWでは、色モノ?というか、モンモデル1/700「タイタニック号」、タコム1/35「日本陸軍 オイ車」、RSモデル1/72「中島 キ-201 火龍」といったバラエティに富んだキットが紹介されている。1/32の「Yak-9T」なんかも載ってる。「Yak-9T」はICMの気合の入った最新のキットで、エンジンや機関砲をばっちり再現。作例は機首のカバーを外した状態で作られているが、補機をつけるとカバーを閉められなくなってしまうらしい。ノーズのラインが綺麗な機体だけに、悩ましいところだ。さらっと組めるキットってわけではなさそうだけれど、作例は苦労を感じさせないクリーンな仕上がり。RSモデルの1/72「火龍」も非常に気になるキットだ。記事の真似してMe262や橘花と並べたいが、それならまず橘花作らないと。



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

連載記事『秘奥の極点 Vol.1 ガンダムマーカーEXシルバー』
■『シルバーフォーゲル 弾道飛行爆撃機 2 in 1』タコム 1/72

連載記事『ナナニイスポットライト 第15回』
■『F-35A ライトニングⅡ』ハセガワ 1/72

特集「F-35 ライトニングⅡ」
■『ロッキードマーチン F-35A ライトニングⅡ』タミヤ 1/48
■『F-35B ライトニングⅡ』イタレリ 1/48
■『F-35B ライトニングⅡ』イタレリ 1/72
■『F-35 ライトニングⅡ(B型) ”U.S.マリーン”』ハセガワ 1/72
■『ロッキード X-35 JSF』タミヤ 1/72
■『F-35C ライトニングⅡ』トランペッター 1/32

連載記事『チョートクの得する情報回覧板 2023年3月版 モデリングコンテナ054』

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.25 フロントウイングの作成 その3』

連載記事『World Modelers News No.68 ナザルディン・ハシム氏にインタビュー』

連載記事『模型彩色研究室 STUDY09 AFVエアブラシ塗装実践』
■『ドイツⅣ号突撃戦車 ブルムベア 後期型』タミヤ 1/35

NEW KIT REVIEW
■『豪華客船タイタニック号』モンモデル 1/700
■『Sd.kfz.251/1 ハーフトラックC型』アカデミー 1/35
■『日本陸軍 150t超重戦車 オイ車』タコム 1/35
■『F-2A/B』エイチエムエー 1/144 ※作例は2例
■『ソビエト Yak-9T 戦闘機』ICM 1/32
■『中島 キ-201 ジェット戦闘機 ”火龍”』RSモデル 1/72
■『日本海軍 局地戦闘機 試製 秋水』ピットロード 1/72

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.87』
■『イギリス海軍 防空巡洋艦 HMS カルカッタ D86』トランペッター 1/700

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第51回』
■『アバルト 500 ESSEESSE』フジミ 1/24改造

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第103回』
■『伝説巨神イデオン』アオシマ 1/450

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第34回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 のディティール(運転席とスクリュー編)」

連載記事『日本機大図鑑 連載第214回』
■「零戦二一型のマーキング」



 次号の特集は「ツール&マテリアル最前線 2023 (仮題)」。



「F-35B ライトニングⅡ」イタレリ 1/48

MODEL Art (モデルアート) 2023年 2月号 No.1102

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 MODEL Art (モデルアート) 2023年 2月号 No.1102

 特集、P34の特別記事、ニューキットレビューと、カーモデルのファンにはたまらない一冊。カーモデルの特集というと、数年前にカーモデル向けのハウツー特集があったくらいで、メーカー・車名に絞った特集に限れば、さらに昔のGT-Rかフェラーリ特集か。とにかく今回の特集「歴代Zの系譜 麗しの貴婦人フィアレディZ」は、超久々で待望の特集だ。
 そんな特集の構成はタミヤの最新キット(RZ34)を筆頭に、歴代のモデルをずらっと並べるというもの。途中にカーモデル全般のハウツーと、実車の解説が入る。目玉?の一つとして1/12の240Zあたりが載ってそうな気がしてたが、アオシマの1/32のRZ34を除いて、今回作例のスケールは1/24に統一されている。自分は「Z31」が特に好きなので、しっかり取り上げられていて嬉しかった。
 作例はハセガワの初代から最新の七代目までを網羅、カラーの違いも含めて10例。それぞれの記事には解説と途中写真、製作上のポイントがわかりやすく載ってる。メタルインレットの取り扱いや、クリアー色を用いたガラスの処理など、参考になる所が多かった。特に気合が入ってるように感じたのは「300ZXターボ」(Z32)の記事で、エンジンルームの追加工作が詳細に解説されていて、見てるとちょっとやってみようかなーって気分になってくる。在庫はあったはずだし。それにしても「Z31」から「Z32」のバターが溶けるようなスタイリングの変化は面白い。

 今月号はNEW KIT REVIEWでも、ハセガワ 1/12「ヤマハ RZ250」やタコムの1/16ジープといったカーモデルが目立っていた。なかでも「RZ250」の記事は全6ページという特別記事のような扱いで、様々な角度からの作例写真がたっぷり。途中写真・解説もポイントを押えたもので、製作時の参考になると思う。特別記事といえば今月号にはタミヤ1/12「P34」も載ってる。過去にはすごいP34特集もあったし(今でもたまに見てます)、定期的に作例が載ってるような気がしたが、調べてみると1/12はここ数十年は本誌に登場してないようだ。だからってわけではないと思うが、今回のP34は全面に手の入った見応えのあるもの。記事を読んでみると特別な技術は用いられておらず、ごく地味な工作の積み重ねで素晴らしい作例が作り上げられている。盛大なヒケをものともせずに美しく仕上げられたカウルと、徹底的にディティールアップされたエンジンがすごかった。



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.86』
■『日本海軍 軽巡洋艦 五十鈴 開戦時』フジミ1/700
□『日本海軍 防空巡洋艦 五十鈴 最終時』

特集「歴代Zの系譜 麗しの貴婦人フィアレディZ」
■『NISSAN フィアレディZ(RZ34)』タミヤ 1/24 ※作例は2例
■『ニッサン フィアレディZ432R ”1970”』ハセガワ 1/24
■『NISSAN フィアレディ280Z Tバールーフ』タミヤ 1/24
■『NISSAN フィアレディ300ZX 2シーター』タミヤ 1/24
■『ニッサン・フィアレディZ 300ZXターボ』タミヤ 1/24
■『ニッサン Z33 フィアレディZ バージョンニスモ ’07』アオシマ 1/24
■『NISSAN フィアレディZ Herita edition』タミヤ 1/24
■『ニッサン RZ34 フィアレディZ』アオシマ 1/32 ※作例は2例

連載記事『モデリングJASDF 321回 ファインモールドのF-2Aをもっと楽しむ! 後編』
■『航空自衛隊 F-2A 戦闘機』ファインモールド 1/72

連載記事『World Modelers News No.67 アルトゥール・ワラコウスキー氏にインタビュー』

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.24 フロントウイングの作成 その2』

連載記事『チョートクの得する情報回覧板 2023年2月版 GSIクレオス ウェザリングパステルセット2』

特別記事『六輪への憧憬 タミヤの1/12 P34を味わい尽くす』
■『タイレルP34 シックスホイラー (エッチングパーツ付き)』タミヤ 1/12

NEW KIT REVIEW
■『ヤマハ RZ250(4L3)(1980)』ハセガワ 1/12
■『米陸軍 1/4トン 4×4 G503 ユーティリティトラック』タコム 1/16
■『ドイツ 88mm砲 Flak36 w/砲兵フィギュア』ボーダーモデル 1/35 ※ジオラマ作品
■『陸上自衛隊 120mm迫撃砲 RT w/重迫牽引車』ファインモールド 1/35
■『アメリカ海軍 オリバー・ハザード・ベリー級 ミサイルフリゲート』AFVクラブ 1/700

連載記事『模型彩色研究室 STUDY08 ガッシュ×クリーチャー! with メタリック色』
■『半魚人』メビウスモデル 1/8 ※ジオラマ作品

連載記事『ナナニイスポットライト 第14回』
■『Bf110E ウィークエンドエディション』エデュアルド 1/72

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第50回』
■『ダッジチャレンジャー (1973年)』マイクロエース 1/24改造

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第102回』
■『「戦闘メカ ザブングル」アイアンギアー』ハセガワ 1/500

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第33回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 のディティール」

連載記事『日本機大図鑑 連載第213回』
■「係留気球」



 次号の特集は「F-35 ライトニングⅡ (仮題)」。



「NISSAN フィアレディ300ZX 2シーター」タミヤ 1/24

MODEL Art (モデルアート) 2023年 01月号 No.1100

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 MODEL Art (モデルアート) 2023年 01月号 No.1100

 以前から年間通してハウツー系の特集が多すぎるってことを書いてきたが、最近のこの手の特集はプラスチックのスプーンやサンプルサンプルした作例の羅列に終始することなく、テーマに沿ったレッキとした作例を用意することで見応えのある誌面作りをしているように思う。今月号の特集「グリーン表現を極める」でも、各社の様々なグリーン系の塗料を紹介しつつ、下のリストにあるようにバラエティに富んだキットを取り上げている。作例のうち2例はカーモデル(好きな車種)で、タミヤの新製品のミニはツルピカのキャンディ塗装とくたびれた艶消し塗装の二本立て。各国のAFVや海軍機がメインになるかと思っていたから、カーモデルが目立っているのは予想外だった。ハセガワの1/24「XJ-S V12」なんて超久々に完成品を見た。AFVではこれまたタミヤの新製品1/35「イギリス巡航戦車 コメット」が取り上げられていて、単色のグラデーション塗装が解説されている。少し疑問に思ったのは、複雑な多色迷彩の場合、グラデーション塗装ってどうするんだろう。やはり一色ずつグラデーションを施すのだろうか。めっちゃ大変そうだ。

 今月号のNEW KIT REVIEWは作例数こそやや少ないものの、キャラの立った?キットが取り上げられていて、1例ずつのページ数も多いので見やすく、見応えがあった。タミヤの1/12「ドゥカティ スーパーレッジーラV4」の作例は2例、本誌安定のバイクの作例である。ディティールアップポイントや細部の塗装がわかりやすく解説されている。エデュアルドの1/48「ワイルドキャット」は完全新金型。作例はイエローウイングにグリーンの尾翼という配色にも関わらず、しっとりと落ち着いた仕上がり。シルバーのシルバー具合が美しい。
 連載記事のFOLLOW YOUR HEARTでは、なんとX PLUS 1/8の「メトロポリス マリア」が取り上げられていた。作例のマリアは通説のゴールドではなく、メッキ調の銀ピカ仕上げで、この色も実にかっこいい。完成品を見ると適当な流用パーツでわりと簡単に可動にできそうに思えてくる。このキット、焦って購入したあと、もう一個買っとけばよかったかもと後悔していたら、成形色違いが出ました。よかった!



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.85』
■『日本海軍 満月型駆逐艦 満月』フジミ「秋月」+アオシマ「冬月」 1/700
■『日本海軍 初春型駆逐艦 有明』アオシマ 1/700
■『日本海軍 睦月型駆逐艦 三日月』ヤマシタホビー 1/700

特集「グリーン表現を極める」
■『三菱 海軍零式艦上戦闘機 52型』タミヤ 1/32
■『デ・ハビランド DH.88 コメット』ミクロミル 1/48
■『イギリス巡航戦車 コメット』タミヤ 1/35 ※比較用に1/35「クロムウェル」の作例もあり。
■『ミニ クーパー 1.3i (1997)』ハセガワ 1/24 ※作例は2例
■『三菱 零式艦上戦闘機二一型』タミヤ 1/72
■『ドイツ陸軍 ヒトラーを追い詰めた男 クラウス・フォン・シュタウフェンベルグ少佐』ナッツプラネット 1/10バストフィギュア
■『ジャグワー XJ-S V12』ハセガワ 1/24

連載記事『モデリングJASDF 320回 ファインモールドのF-2Aをもっと楽しむ! 前編』
■『航空自衛隊 F-2A 戦闘機』ファインモールド 1/72

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.23 フロントウイングの作成 その1』

連載記事『World Modelers News No.66 ルイズ・マルティーニ氏にインタビュー』

NEW KIT REVIEW
■『ドゥカティ スーパーレッジーラV4』タミヤ 1/12 ※作例は2例
■『LBワークス ランボルギーニ アヴェンタドール Ver.1』アオシマ 1/24
■『ダイムラー装甲車 Mk.Ⅱ(WW.Ⅱバージョン)』ゲッコー・モデル 1/35
■『NATO/ISAF ブッシュマスター&陸上自衛隊 輸送防護車 ブッシュマスター』ドラゴン 1/35 ※ジオラマ作品
■『F4F-3 ワイルドキャット』エデュアルド 1/48

連載記事『模型彩色研究室 STUDY07 メタリック色ことはじめ』

連載記事『チョートクの得する情報回覧板 2023年1月版 GSIクレオス ウェザリングパステルセット1』

連載記事『METHOD OF JET-MODELING Vol.36 MISSION 1 Introduction 実機とパーツを確認する』
■『C-54D サンダーバーズ』ドイツレベル 1/72

連載記事『ナナニイスポットライト 第13回』
■『イラン空軍 F-14A トムキャット』ファインモールド 1/72

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第49回』
■『NISSAN フィアレディZ Tバールーフ』タミヤ 1/24改造

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第101回』
■『メトロポリス マリア』X PLUS 1/8

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第32回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 のディティール」

連載記事『日本機大図鑑 連載第212回』
■「英国の発艦実験と日本陸軍輸入機」



 次号の特集は「麗しの貴婦人 フェアレディZ (仮題)」。



「メトロポリス マリア シルバースクリーン」X PLUS 1/8

MODEL Art (モデルアート) 2022年 12月号 No.1098

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 MODEL Art (モデルアート) 2022年 12月号 No.1098

 今月の特集は2020年11月号以来の1/72の飛行機の特集「近頃ナナニイが面白い」。前回の特集「定番でどうでしょう?」が比較的開発の古い定番キットをメインにしていたのに対して、今月号では表紙に載ってるアルマホビーの最新キット「疾風」を筆頭に、新しめのキットが取り上げられている。
 作例はレシプロ機×3、ジェット機×3。アルマホビーの「疾風」は全面にリベットを打ってディティールアップされた作例と、ストレート組みの2例が掲載されている。表紙のディティールアップ版はとても1/72とは思えない凄い出来だけど、少々くどいような気がしないでもない。記事では1/72キットへのリベット打ちのコツや、製作上の注意点がしっかりと解説されていて、製作の際に参考になることと思う。ジェット機の作例はスパホ、F8E、F106Aと、かっこいい機体の揃い踏み。ハセガワのスパホは定番キットながら、パイロンに3Dプリントパーツを使用。目立つ部分だけに精密感がアップしていて見映えがいい。このナナニイ特集、次があるならぜひ第一次大戦機も取り上げてほしい。

 偶然にも今月号では「モデリングJASDF」と「METHOD OF JET-MODELING」の二つの連載記事でキットが完成している。数ヶ月かけての完成品だけに、両作例とも素晴らしい出来映え。「モデリングJASDF」ではファインモールドの1/72「F-2B」をさらにブラッシュアップ、実機の観察を反映した実感のある塗装が施されている。これ見よがしな所のない、端正な仕上がり。「METHOD OF JET-MODELING」で完成したのはレベルのでかいキット、1/48「ブラックホーク」。難しい機体色が美しく仕上げられていて、ペタンコな機体なのに間延びしてないのが素晴らしい。自分がもし作ってたら、真っ黒に塗って、適当にグレーを吹いて、最終的に頭を抱えていることと思う。
 飛行機の作例が多い今月号はNEW KIT REVIEWでもインフィニティモデルズ1/48「ヴァンパイア FB Mk.5」や、ICMの1/48「ゴータ Go 242B」といった魅力的なキットが紹介されている。「ゴータ Go 242B」はかなり欲しいけど、これまたでっかい。



 - 作例リスト (掲載順) - ■航空機 ■戦車 ■艦船 ■車/バイク ■その他

連載記事『ナナニイスポットライト 第12回』
■『ホーカー テンペスト Mk.Ⅴ「中佐乗機」』KPモデル 1/72

特集「近頃ナナニイが面白い」
■『メゼク S-199 デュアルコンボリミテッドエディション』エデュアルド 1/72 ※作例は2例
■『F/A-18F スーパーホーネット”トップガン”』ハセガワ 1/72
■『中島 キ84 四式戦闘機 疾風 エキスパートセット』アルマホビー 1/72 ※作例は2例
■『ハリケーン Mk.Ⅰプロフィパック』エデュアルド 1/72
■『F-8E クルセイダー』アカデミー 1/72
■『F-106 デルタダート』トランペッター 1/72

連載記事『モデリングJASDF 319回 ファインモールドのF-2Bを楽しむ! その3』
■『航空自衛隊 F-2B 戦闘機』ファインモールド 1/72

連載記事『World Modelers News No.65 ジム・ロジャース氏にインタビュー』

連載記事『秋葉さんの3D模型講座 Vol.22 フォームを攻略しよう その3』

NEW KIT REVIEW
■『BMW Z4 M40i』モンモデル 1/24
■『D.H.ヴァンパイア FB Mk.5』インフィニティモデルズ 1/48
■『ゴータ Go 242B 輸送グライダー』ICM 1/48
■『ドイツ重戦車 タイガーⅠ初期生産型(東部戦線)』タミヤ 1/48 ※ジオラマ作品
■『アメリカ海軍 ミサイル駆逐艦 ズムウォルト DDG-1000』フライホーク 1/700

連載記事『FOLLOW YOUR HEART 第100回』
■『汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 初号機』モンモデル ノンスケール

連載記事『地名を名に持つ船とその場所のエピソード 艦船諸国漫遊記 Vol.84』
■『HMS ウェストミンスター(F237)』トランペッター 1/700
■『防空護衛艦 HMS ウェストミンスター(L40)』タミヤ 1/700(駆逐艦 ヴァンパイア改造)

連載記事『北澤志朗のヤングタイマー・ガレージ 連載第48回』
■『シボレーカマロZ28』フジミ 1/24改造

連載記事『METHOD OF JET-MODELING Vol.35 MISSION 5 Final Touch』
■『SR-71 ブラックバード』ドイツレベル 1/48

連載記事『模型をよりリアルにするための蘊蓄資料講座 第31回』
■「WWⅡドイツ軍 シュヴィムヴァーゲン Typ166 のディティール」

連載記事『日本機大図鑑 連載第211回』
■「イギリスの発艦実験」

第82回タミヤパチッコンテスト



 次号の特集は「グリーン表現を極める (仮題)」。



「SR-71 ブラックバード」ドイツレベル 1/48