Posted in "海外作家 ブランド, クリスチアナ"
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 05 08, 2023
- クリスチアナ・ブランド『濃霧は危険』(国書刊行会)
- 本日は国書刊行会の〈奇想天外の本棚〉から一冊。ものはクリスチアナ・ブランドのジュブナイル、『濃霧は危険』である。 ブランドのジュヴナイルというと「マチルダばあや」シリーズがすべてかと思っていたら、こういう単発作品も残っていたようだ。 こんな話。舞台はイギリス南部のダートムア。いいところのお坊ちゃんであるビル・レデヴン少年は同年代の少女がいる知人宅で休暇を過ごすよう親に言われ、しぶしぶロールスロ...
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 10 06, 2015
- クリスチアナ・ブランド『薔薇の輪』(創元推理文庫)
- クリスチアナ・ブランドといえばいわゆる黄金期の英国探偵作家の正統的な後継ぎ。しかもレベルが高いうえに作品ごとの出来のムラが少なく、その実力は本格ファンなら知らない人はいないだろう。そんな彼女の未訳長篇が出たというのだから、これは期待するなという方が無理な話である。 というわけで本日の読了本はクリスチアナ・ブランドの『薔薇の輪』。1977年にメアリ・アン・アッシュ名義で書かれた著者最晩年の作品である。...
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 08 03, 2014
- クリスチアナ・ブランド『領主館の花嫁たち』(東京創元社)
- クリスチアナ・ブランドの『領主館の花嫁たち』を読む。 著者が最後に残した長篇で、これがなんとゴシックロマン。しかもホラー仕立てである。正直あまり得意なジャンルではないのだが、あのブランドの作品であるからには、何かミステリ的な仕掛けもあるのではないかと期待半分不安半分で読み始める。 こんな話。 1840年英国。荘園を営むヒルボーン家で、当主の妻が若くして亡くなった。悲しみの底に沈む当主だが、その眼差し...
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 09 02, 2010
- クリスチアナ・ブランド『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』(論創海外ミステリ)
- クリスチアナ・ブランドの『ぶち猫 コックリル警部の事件簿』を読む。 原書は2002年に出た短編集『The Spotted Cat and Other Mysteries from Inspector Cockrill's Casebook』だが、このうちのいくつかの作品は既に創元推理文庫の『招かれざる客たちのビュッフェ』に収録されており、それ以外の作品が本書に収められたようだ。収録作は以下のとおり。Inspector Cockrill「コックリル警部」(エッセイ)The Last Short Story...
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 05 31, 2008
- クリスチアナ・ブランド『マチルダばあや、ロンドンへ行く』(あすなろ書房)
- 仕事で気が重いことが多すぎるため、軽いほのぼのとしたものを、ということでクリスチアナ・ブランドの『マチルダばあや、ロンドンへ行く』を読む。 著者はもちろん英国の女流本格作家クリスチアナ・ブランドだが、これはミステリではなく児童書。いたずら小僧を懲らしめるマチルダばあや・シリーズの第二作である。 舞台をロンドンに移しただけで、基本的な登場人物や設定は前作『マチルダばあやといたずらきょうだい』をほ...
- Category: 海外作家 ブランド, クリスチアナ 07 08, 2007
- クリスチアナ・ブランド『マチルダばあやといたずらきょうだい』(あすなろ書房)
- 昨日のことになるが、ようやく『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』を観る(ややネタバレありにつき注意)。 『ワールド・エンド』は確か二作目と同時に作られたと記憶するが、それでも三作目で明かされる各種の事実に納得いかないものが多すぎて、しょせんハリウッド映画はこんなものだろうと思いながらも、結局釈然としない。 前作であれだけ苦戦したクラーケンがいつのまにか死んでいたり、ジャックが彷徨う...