リバイバル『富士』 東京駅開業100周年記念列車
記念列車はE655系を使用。12系や旧客を持ち出すのも違いますし、付加価値のある車両を選出するのも大変ですね。(ある意味120周年が見物?)
遡ること10年前、メモリアルな100周年ではとんでもない列車が走っていました。
2014/12/19 東海道本線 茅ヶ崎~平塚
9003レ EF65 501+24系青森車6車
NikonDf AiED400/5.6S
今まで撮ってきた列車で1番ビッグだったのは何かと問われたら、胸を張ってこの一枚をお見せしたいです。
東京駅開業100周年を記念した寝台特急『富士』のリバイバル運転。
唯一現役のP型特急機と、間も無く淘汰されていくのが目に見えている24系を一部使用し、東京〜伊東駅間という自社管内完結の濃縮還元ウルトラ列車が設定されました。
東京口からブルートレインが去って早5年。誰がどう考えてもS級クラスの超大ネタです。
鉄道情景が好きで普段は列車を景色の一部のように扱って撮っている私ですら、この列車は接近戦でしっかり手元に納めておかないと気が済まない、この列車だけは情景ではなく憧憬を追い求めるべきと感じておりました。
運転設定は日の短い季節の昼下がりの平日。太陽の向きは良いものの、傾きに関しては撮影地の選択に難儀した人も多かったのではないでしょうか。
私は当時学生でしたのでサボ…れないコマだけしっかり受けて笑、とんぼ帰りで撮影地に向かいました。
確か通過1時間強前に行ったと思います。この頃にはすでに人混みを避けた撮影を続けており、億劫ながらやりたいところでやるのは貫いてみました。(今思うと無謀)
イベントですので後から着いたのなら雛壇の前ローか後ハイでお邪魔するのが鉄則です。手持ち撮影は覚悟して5段脚立を肩にかけて踏切へ行くと、黒い塊が線路を覆ってるではないですか。
何かと思いきや通常のキャパを優に10倍ほどオーバーした状態で待機する鉄ちゃんの集合体だったのです。
これには絶句。それより前方で標識を引っこ抜いて保線員に悪態をついてるグループの方が酷かったですが。
とかく大きな脚立さえあればなんとかなるなんて考えは甘かったのです。汗
無限にキャパのある馬入土手に行くか悩み始めながらも、諦めきれずどこか隙間はないかと少しウロウロし、直接カメラを覗けないほどの極小隙間で交渉してみよう振り返ったら、あれ?まさかのYUTA氏。
一度三脚の密林に紛れたら通過まで厳しい姿勢を強いられながら身動きが取れない、そんなピーキーなスポットに潜入させてもらえることになりました。
もちろんノーファインダーでしたが手持ちのレンズはどの道マニュアルフォーカスの400単。置きピンをしてシャッターを切るだけの簡単なセッティング。
先に構図だけ決めさせてもらったらあとは皆さんのミラーが降りる轟音に合わせて「俺も俺も~」とレリーズを握るだけ。笑
あの時の踏切が鳴ってからの静けさ、緊張感、久々に味わいました。(その次に味わったのが8年後)
セパレート区間の単線風にベッタリとした冬の斜光。そして白帯で統一された24系と、この重厚感のある『富士』のヘッドマーク!!
東京駅発車時点で辺りがザワめいてましたが、レプリカではなくて現役時代に使用されていた本物を大宮鉄道博物館から持ってきたそうです。
本物が掲出されるなんてことは沿線の鉄ちゃんの殆どが知らないわけで、サプライズの規模がデカすぎて雛壇から横転しそうになりました。
往年の名列車の、あの栄光の姿を自身のカメラに収められる日が再び来ようとは夢にも思いませんでした。
そうでしたか、あれから10年とは時が経つのは本当に早いですねー。
Pトップは何度も引退の噂が出ながら、これから10年も頑張ったって事ですね。
何とも感慨深いものがあります。
今年は110年ですか、、、すっかり忘れるくらい目を引く企画が無かったと思うのは歳を食った証拠かな。
コメントありがとうございます。
10年ひと昔とは言いますが、この趣味はそれが顕著に出ますから日頃から何をどう撮っていくかが大事ですよね。
Pトップもあとは細々とイベントに顔を出して終わると思いますが、数多の機関車の中でも取り分け脚光を浴びてきましたね。
活躍も長かったですから、撮ってない見たことないという人が現れるのはそれこそ10年先でしょうか。笑