185系踊り子 東神奈川超望遠
2017/11/2 東海道本線川崎~横浜
3035M 185系15両
NikonDf Ai600/5.6
ここは都心部でアクセスも良いですが難易度高めのポイントです。
実際この場所で満足いくカットを得るのに4度ほど出向いております。
一つ目は超望遠アングル故に相応の機材を用意せねばなりません。
付随する問題は望遠撮影地のキャパは自ずと狭くなりがちです。
二つ目は被りやすさ。
なんとこの場所は京浜東北線・横浜線・横須賀線そして東海道線と8本の線路が陸上競技のごとく毎時毎分デッドヒートを繰り広げております。
そして三つ目としてベストシーズンの品定め。
白昼に下る長大編成を超望遠レンズで狙い撃ちする場所故に陽炎が大敵です。
夏光線を悪とする気はないものの、夏なら夏でしか狙えないシチュエーションで攻めていきたいのが実情です。
では冬場なら何でも良いのかと言うと、私はそうは思いません。
例えば横浜線が8レーンの走路から離れ、線路を跨いで八王子方面に延びるので東海道線に影がかかることもあります。
車両が走っていようものなら185系の白いボディに影が落ちてとてもコントラストの強い写真に成り得ることでしょう。
不安要素は取り払えるものなら取り払うべきだと思います。
それ以上に大切にしたいのはそのシーズンに何を意図して撮ったのか。私はこの狭い画角にも季節感を取り入れようとしました。
影が目立たず陽炎も出ない時期となると秋口か春先でしょう。
背景の法面に緑があるタイミングを考え出します。
そうなると10月から遅くても11月頭頃。
この時期には存在感があり長持ちなススキやセイタカアワダチソウを材料にするのがベストと判断しました。
実際に行ってみると想像通りで安心。と言いたいところがまさかの3連敗を喫する羽目に。
ポジション負け&被り、晴れ予報なのに横浜だけ曇る、そしてベスポジ確保して晴れも確約したのに無情にもまた被る。泣
何度やっても駄目な時はありますが、何度やってもまだ間に合う今だからこそ足掻いてみました。
そして4度目にして壁を乗り越えられました!編成長300mを長玉で圧縮!シンプルに格好良い。
あの東京駅を国鉄型特急車両15両が毎日走っているのが当たり前って、この頃から有難みを感じるようになりました。
ちょっとした拘りで、185系の大型二枚窓のワイパーの拭き跡がはっきりしているのがお気に入りです(^^)
始まりの地~origin of the orange~
日の出から日没まで日当たりの良い線形、眼前には田園風景が広がり、付近には単線片ポールの鉄橋有り。
車窓だと殺風景に見えそうな場所ですが、通えば通うほど旨味が溢れるスルメポイントでした。
吾妻線の切り出し口としてビギナーが先ず訪れる場所ではないでしょうか。
私も初めてフィルムで115系を撮影したのはこの地でした。
3、4年通いようやく吾妻線の季節の周期を理解したところで再訪することにしました。
2015/5/2 吾妻線祖母島~小野上
524M 115系高崎車 T1146編成(後撃ち)
PENTAX6x7 90mmF2.8
髙タカ115系を語る上で絶対に外せない一枚です。
全ての始まりの地、私にとって原点とも言える第一吾妻橋梁で115系を再び捉えます。
この日は始発の520Mを小野上~祖母島間でやり、522Mを小野上~祖母島間でやり、久々に河川敷まで降りて524Mを小野上~祖母島間でやりました。
同区間ですがもちろん全て別場所ですよ。笑
さて、おふざけしてる時間もなく直ぐに列車がやってきます。
MT54のモーター音もせせらぎにかき消され、常に線路に視線を送らないと手遅れになります。
長閑な景色に鋭い眼光。吾妻線はこうでなきゃ。(個人差による)
吾妻線の下り始発は遅いので早朝は後撃ち構図になることが多いです。
しかしこれは電車撮影の魅力の一つで、単線かつ横がち遠景なら尚のこと、良い意味で騙せるので積極的に活用していました。
前から来ないなら撮影の価値がない?
そんな固定概念は機材がパンパンでカメラバッグに入りきらないので家に置いてきました!!
表向きはビギナー向けのポイントであるはずが、ハマった人ほど至る所に撮影地があって終わりが見えなくなります。
かく言う私も両足で留まらずどっぷり肩まで沼に浸かった訳で、祖母島は本当に危険地帯だと思います。笑
185系湘南ライナー 定番鵠二のストレート
来る本年3月春、令和という新時代にまで潮風を西に東に運ぶストライプ電車もとうとうお別れのようです。
威風堂々という言葉がここまで似合う車両もそう多くないでしょう。
鋼鉄車両が15両連なって、トップスピードで太平洋沿いを横断する姿が毎日何度も繰り広げられているのですから。
2017/11/27 東海道本線 辻堂~藤沢
3734M 185系15両
NikonDf AiAF-S300/4D
ここ数日特に賑わいを見せているお立ち台の鵠沼第二踏切。
ブルートレインや甲種回送などの撮影として有名なポイントですが、やはり185系に関してもこの撮影地は外せないようで、雄姿をこの年にどうしても撮りたい人たちでごった返しているようです。
湘南が地元の私もこの年にはどうしても撮りたくなかったので笑、3年ほど前にまったり撮らせていただきました。
狙いは一番遅い時間帯にやってくる湘南ライナー14号。側面が最も当たる11月末に狙いを定め、富士山の冠雪が十分な日を条件としておりました。
まだ焦って狙うほどではないので10分前に着けば良いか…流石に余裕がないから20分?…ついでにE233系でも撮りたいし30分前!
そして超余裕到着(※個人差あり)で30分前に着きましたが先客の姿がありそわそわ。なんとか自分の好みの立ち位置は残って一安心。
あくまで主役は185系。富士山には補佐にまわってもらうくらいの構図がしっくりきます。
遠くから4つ目のライトが見えました。太陽が低い時期にサンヨン開放で長編成をパリっと一枚撮るのは大変気持ち良いです。
この年から更に5年ほど前は湘南ライナー16号というものもありました。そのままもう少し待つと2レ富士はやぶさ号がやってきてここに集まる鉄ちゃんらとのんびり撮っていたのが懐かしいです。
今やこのポイントで駄弁っていたかつての知り合いは散り散りに。いつの間にか緊張感を持って真剣に構える場所になっておりました。
朝から晩まで追いかけている知り合いには足元にも及ばないですが、残る2ヶ月、地元民の目線として行く気になったら撮り溜めて行きたいです。笑
新春みかん詣② 湘南5連始業点検
最大の目当てこそ湘南色カッターでしたが、折角行くなら撮影チャンスは多いに越したことはありません。
少し早く到着して始業点検の見学をしました。
群馬に通ってる時に始業点検の沼にハマってしまい、一日を通して最も濃密な時間だと思っています。
115系の格好良いシーンが小一時間に凝縮されているので、終日撮影を続けるエナジー(オレンジ味)として是が非でもキメておきたい!
僕は何度も通ってるから知ってるんだ。まずはパン上げを仕留めるところから…もう上がってる―――Σ(・ω・ノ)ノ―――!!
冬季仕様でしょうか。静まり返った真っ暗な駅にコンプレッサーのガラガラドゥルドゥルルルルン音がこだまします。
いわば115系の寝息。寝言。たまらんッ!
知り合いは「寒い」「眠い」と車に戻りますが私はサンダルで「やっぱいいな」「やっぱこれだよな」と辺りを散策しながらブツブツ独り言。
真っ暗なホームに佇む115系湘南色。大変素晴らしい。1時間後には照明もついて起床の時間となります。
2021/1/3 しなの鉄道線 小諸駅
115系しなの鉄道車S3+S25編成
NikonD850 SAMYANG35/1.4
僕は何度も通ってるから知ってるんだ。次はドアを開けて・・・ええっパンタ落とすのΣ(´Д` )・・・。
勝手が違うことがよく分かりました。次は何が起きるか分からない。でも次に何を撮りたいかは決まっている!
画角、光の反射、無駄なものを写さず写したいものを強調できる立ち位置を吟味していきます。
ツリー形状をした半木造型の駅舎がレトロな雰囲気を醸しています。えっと?年越しして今は昭和96年かそうか。
そして寒さに耐え寝る間も惜しんでやってきました!目的の両側面のドア開放の瞬間!このシーンが非日常的でとても好きなんです。
なんとよく見たらホームの奥には旧信州色塗装の115系!!これは棚ぼたでした。
暗闇では緑色が見えていなくて上のクリーム色っぽい塗色だけで台鉄自強号色だと勝手に勘違いしていました。笑
いかに湘南色以外まともに調べてないかも知り合いにバレました。笑
手早く片付けて今度は乗る準備をしなくてはいけません。
しかし点検中のため直ぐにはホームに入れないようです。
改札前にはオタクらしき人が数名。え?まさかカッター?
往復切符を購入し出発10分弱前、数枚のスナップのち乗車。
あれれ、さっきのオタクたちはどこへ?誰も乗らないの?拍子抜けでした。
そして腰が沈む青モケにおセンメンタルしてる場合ではありません。
最大の目当てへに向けて総員迎撃態勢に移るのだ!
EF6437×ロンチキC 新天神山トンネル抜き
A、B、Cの3編成が在籍していましたがとうとう首都圏から姿を消してしまったようです。
残るは岩切へ転属したC編成ですが、活躍の機会はそう多くないように感じます。
少なくともEF64、EF65の直流機関車がロンチキを牽く姿は見納めということになります。
地元を東海道を走る工臨には縁がなく、専らロンチキと言えば中央線の印象が強いです。
あくまでも主役は機関車。でもロンチキが引っ張るなら行く気が起きていた事実あり。
副題でも確かな存在感たったからこそ、工臨ファンにとって退役は衝撃だったと思います。
2020/7/22 中央線 笹子~初狩
工9446レ EF64 37+ロンチキC編成10車
NikonD850 AF-S300/2.8DⅡ
37ロンチキ。この一年前に休日に運転されたときの苦い思い出があります。
仕事の疲れが溜まり寝坊から始まり、追っかけを一発捨てて1時間前到着。
念のため高速で向かうもまさかの事故渋滞!
インターを途中で降り下道を爆走しても到着は10分前…追っかけ組で路駐ポイントは全滅し、焦って切り返し時に半脱輪。
息も切れ切れに走って藪を漕いで向かうも斜面を降りるところでヘッドライトが見え…あえなく撃沈。
悔しいので普段撮らない後走りのE353だけでもと構えたもののヤラレ雲撃沈。得られたものは高速とガソリン代の請求、そして疲労。
絶対リベンジしてやる!なのに運転されない、休めない、晴れない・・・。
引退の噂も色濃くなり諦めも肝心と腹を括ったところで運転の一報を受けました。
会社の予定表に有休を入れ、前日に残業しないように業務をこなし当日を迎える努力も惜しみません。
しかしながら週間天気予報は曇り時々雨が連なります。
情報を得たタイミングでは梅雨明けを期待していたのですが、実際のところこの日から10日ほど後の長梅雨となりました。
昨年撃沈したあの場所でのリベンジができないとなるとモチベーションはみるみる降下。下がって欲しいのは降水確率ですよ!
前日発送の目撃でロンチキC編成と判明。
釜も危ないけど同時に牽くものも怪しい。C編成なら良く目立つし、行かない後悔より行って後悔を選ぶことにしました。
当初別エリアに撮影を計画していた知り合いを言葉巧みに誘惑。
「次はないかもよ~」「そっちより近場だよ~」「翌日も撮影行くなら体力温存できるよ~」と。笑
諸々の事情で家の車がない時期でしたので、素直にお願いして連れて行って貰いました。
目指すは大月より西の初狩エリア。曇りでも面白そうな場所を探します。
空を入れたくないので緑背景に流すか、超望遠で正面ドカンと行くか、考えを巡らせます。
追っかけ撮影をするのだから、どこか一発はロンチキを主体とした一枚が欲しいと思っていました。
もちろん37が引っ張っている要素も取り入れての本日の撮影です。
お立ち台通信などで見かけた、行ったことのない新天神山トンネルのポイントに寄ってみました。
ここは下り列車をトンネルから飛び出してきたところをS字で捉えるポイントです。
過去に見た写真はSあずさでした。ロンチキ10車とは言え、何とか「トンネルから前も後ろもはみ出すのではないか?」と。
練習電は211系6連が2本。頭の部分を後ろで切れば仮想12両編成になります。
なんとか思っていた感じに仕上がりそうです。折角なら37の文字も見える角度がいいかも。
手前のケーブルが交わしづらく高くしすぎると架線が手前に来てトンネル先のエリアが狭くなります。
概ねセッティングが完了した頃に追っかけ組が数人来ますが、おかしい…自分のところは誰も寄ってこない。笑
一人だけ反対向きにプロ4+脚立を全開にしているからって変態とでも見られているのでしょうか。
いつものブロワー音を響かせて37がやってきました。やっぱり一人だけスマホを構えていたから変態かもしれません。
ゆっくりと山男が横切り、次に山吹色の緊締装置を載せたロンチキが後ろに続きます。
こんな贅沢な構え方ができるのも、今まで撮ってきた枚数と経験によるものなのかもなあと思いながらレリーズに力を込めました。