せとうちみかん GANCOTOO俯瞰
全国でも湘南色同士の併結が見られるのは岡山だけになってしまいました。
通称『湘南シックス』・・・A-13編成が健在の頃、7連の湘南ペアを『湘南セブン』と呼び、SHONANセブンという漫画から捩ったものだと思われます。
長野で5連ペアのときは湘南ファイブと呼ぶ猛者は居ませんでしたね。笑
10日前岡山遠征をした際に「次は雪か~」と思っていた矢先、地元の先輩から「組むよ」と連絡がありまして・・・。
当日入り不可、片道1本のみ、進行方向順光区間なしと、敷居高めの列車ですが晴れ予報の日曜日だったので行くことにしました。
この日を楽しみに行くというよりも、仕事が辛すぎて逃避行の1.5日といったところでしたが。汗
前泊必須のため、土曜日には岡山に居ましたが2日間フルで楽しむ気力もなく、午後遅めに到着としました。
結果から言うと天に宥められる形で救済の如く納得のいくカットを沢山回収できたので行って大正解でした。
目指すは広島県内、終点糸崎の手前の海沿い区間です。
半分寝ぼけながら岡山のホテルを発ち、上空の雲量が多めなのが少々心配です。
福山を過ぎたあたりで青空の領域が増えていき、同行者らと「よし渡ろう」と決意します。
渡ろうとは、今回の場所が本州側でないからです。自身初の向島へ。からの岩子島へ。
後輩は「いわこじま」と言い、入り口には岩子島に「GANCOTOO」とふり仮名が振られ、ググると「いわしじま」らしく。なんじゃそりゃと言いながら右に左にハンドルを振ったら登山道裏口に到着です。
危険な観光地で知られるゆるぎ岩付近近辺での撮影が今遠征の大本命。
伯備線では残念な紅葉具合でしたが、海沿いの木々は塩害どころかミネラルで栄養豊富なのか思いの外色付きがよく、構図に迷いが生じます。
瀬戸内海らしい小さな島があたりに点在し、島と読んで良いのかもわからないような数本松の木が添えられた陸地に風情を感じたため、構図のアクセントとしました。
列車まで時間に余裕がありますのでミニ島と列車のバランスを考え少しロケハン。木に足をかけて突き出た岩まで登ってみることにしました。
理想の条件は整いました。風が強く汗が引いて寒いですが、ここで湘南色を狙える興奮がじわじわと体を温めていきます。
眺めが良いので遠くからいつものあの電車が見えてきました。サブのZfで何枚か撮影後はレリーズを握ってピンポイントの切り位置に注力します。
目立つ車なし、天気よし、いつもより2.627倍目立つ湘南色はなおよし!
2023/11/19 山陽本線 尾道~糸崎
1711M 115系岡山車D-26+D-27編成(後撃ち)
NikonZ9 Z70-200/2.8S(PLフィルター使用)
今年の10本指に入るカットが撮れて一安心です。
さて荷物を協力しながら岩場から降ろして…あ、ちょっと待ってあと数分後に船が通るから!!笑
EF65 2127 広島更新色
2017/2/15 新鶴見信号場
5783レ EF65 2127+ホキ10000
NikonDf AF-S85/1.8G
"カラシ"の愛称で親しまれた2127号機が11月7日に大宮工場へ回送されてしまいました。
岡山から高崎へ転属し、最後は新鶴見で活躍しましたが、装いは今日まで広島更新色を維持した特徴機として注目されていましたね。
検査出場をするEF65形が全て復刻国鉄色化していく中でも"カラシ"は維持され、根強い人気があったように感じます。
写真は最後の検査出場後から数日後の姿です。
二色更新色化を免れ、ナンバープレートも視認性の高いものに改良されていました。
綺麗な姿の内に専用貨物のホキ10000を牽引する姿を押さえるべく、新鶴見でバルブ撮影をしました。
バルブ撮影も一つの撮影技法なので、都合上バルブしか出来ないから致し方するのではなく、バルブ撮影の雰囲気を楽しみたい派です。
なので個性を感じにくい駅でのバルブ撮影は好んでしないのですが、こういった光源に乏しい場所でのバルブは燃えます。笑
暗い場所はヘッドライトのゴーストなどで台無しになりがちです。私なりの拘りで、長時間露光中の3-5割程度の間に点灯すると画像のように程よく抑えられるのです。
なので、運転士がいつ点けるか耳を澄ませ目を凝らし、誰よりも無駄撃ちをした内の成功の一枚になります。
今の職場の先輩と現地集合し、高さを稼ぐために作業車から降ろした仕事道具を踏み台にしていた記憶がありますが、まさか翌年からその車を運転することになるとは。
続きを読む
モハ2形・モハ1形 ドクロマーク
2023/9/10 宮ノ下駅
モハ2形108+モハ1形104-106(逆組成)/1000形B2編成
NikonZ9 Z24-120/4S
見納めになるのは水色の106号だけではないのかもしれません。
104号側のテールライトカバー、ドクロマークの部分が無塗装の銀色でした。
108号のように、完全再現となればこちらも見納めになるのでしょう。
無骨な感じがして似合ってましたが、(別の)オタクの文句を沿線で聞きたくないのでやるなら完璧にお願いします・・・!笑
あじさい電車 -14-
2019/6/23 塔ノ沢~箱根湯本
モハ1形104-106+モハ2形109
NikonD850 Tokina50/1.4
11月19日を以って水色塗装としての106号が見納めになったようです。
こちらの記事にも書きましたが、廃車ではなく朱色の標準塗装に戻るようで、これからの箱根は忙しくなりそうです。
106号にピントを合わせる機会は少なかったですが、良くも悪くも目立ったり強調されていましたね。
朱色統一も楽しみですが、三色団子のときの強烈な彩は観光路線としてのエンタメの枠を満たしていたように思えます。
鮮やかな彩なのかイロモノ撮りなのか、思い返すと撮影者が考えていたことが多かった列車だったなあと。
大雪でもない限り年内の撮影はお預けかな?また来年、暖かくなったら乗って撮って楽しみたいと思います。
DE10 給油@一ノ関
2023/9/21 一ノ関運輸区
DE10 1647/キハ100系
NikonZ9 Z400/4.5S
マヤ配は一ノ関駅でED75にバトンタッチです。
切り離されたDE10は一ノ関運輸区へと入換され、給油のち車庫に入り本日の業務を終えました。
車庫と言えば、
~三陸鉄道と夢のコラボレーション~「DE10 Nostalgic Photo in 一ノ関」を開催します(JR東日本より)
本日一ノ関検修庫にてDE10×2その他の撮影会が開催されます。
内容、ボリューム、価格共に魅力的ですが、募集人数が60人と大募集の模様。笑
この記事を書いている10日前で在庫数46ですが、当日までに半分売り切れるのでしょうか?
私も参加させていただきますので現地でご一緒する方はどうぞよろしくお願いします。
給油シーンはDE10を狙うようになってからいつかやってみたかった光景で、無料撮影会となっておりましたがマヤそっちのけで興奮してました。笑
ようやく雨も上がりましたが一日の終わりが迫っております。徐々に辺りが暗くなってきました。このまま一ノ関で一泊してから帰るのでしょう。
車体から艶が引いていく感じと、仕事を終えて寝仕度を始めたうら寂しい雰囲気がマッチしていました。
北上線マヤ配②
2023/9/21東北本線 前沢~平泉
配9438 DE10 1647+マヤ50 5001
NikonZ9 Z24-120/4S
今回のテーマは赤。初めに浮かんだのはヒガンバナを絡めることでした。しかしどこを探してもヒガンバナが見つからない!
次に鳥居です。ですがどこを…以下略です。
折角仙台から高速でワープして大曲まで行きましたが、特段いい案も浮かばず列車と共に南下。
気付けば錦秋湖を過ぎ、北上付近の住宅地が増えてきたところの田んぼもヒガンバナは見当たらず。いつも諦めが悪いんですよね。
残すは複線×電化の当列車の旨味が大分薄れた妥協区間となります・・・。
東北本線らしい広大な画角を考え、一先ずそれがやれそうな平泉エリアまで先回りします。
東北道で南下中、アクセルとミラー以外の意識はどこでやろうかで脳がオーバーフロー一歩手前です。
一計を案じた友人により、平泉エリア内で鳥居と絡められる場所に立ち寄ってみることにしました。
一礼後二つの鳥居を潜り、蜘蛛の巣を避け、蚊から逃れながら階段を上がります。
振り返るとチラ見えの線路。事実暗いですが、杉が閉鎖感を醸し、薄暗い雰囲気を作っていました。
ここで問題は鳥居と線路のバランス。鳥居に近付くと高さが稼げずケーブルが線路を横切りますし、左右の方向も杉の配置に気を遣うので中々難儀します。
加えて蒸し暑いのにここぞとばかりに群がる蚊。土は柔らかく階段は滑り、列車はいつ来るかよくわからない。寝不足で頭の回転も悪くてもう大変でした笑
もう来た!と思ったら金太郎。おかげで大まかな被写体に必要な窓が判明したので、蚊を撃退して待機。雨音が静かになってきたところでマヤ配がやってきました。
助手席で必死に調べてくれた友人のおかげで"来た意味"を実感できるカットを持ち帰りでき、お互い一安心でした。感謝です。
北上線マヤ配①
寒くなる日から冷たい雨が降っており、手先足先の感覚が鈍くなって冬が一気に近付きました。
皆様、体調管理にはくれぐれもお気を付けください。私は10月後半からずっと調子が悪いです。
2023/9/21 北上線 藤根~江釣子
配9438 DE10 1647+マヤ50 5001
NikonZ9 Z70-200/2.8S
2ヶ月も経っておりませんが、この頃は雨合羽を着ると内側から蒸れて暑苦しくなるような時期でした。
中々追いかけ辛い路線・列車で、かつ寝不足×雨で視野が狭まり、何かと目論見がズレて自信を失っていた日です。
粒が細かく張り付く様な雨で、眼鏡の民の私にはストレスを感じる気象条件でした。
空に色味がなく背景がうるさいこともあり、なるべくローアングルで手前の情報を強調しつつ被写体で隠す作戦です。
隣の藤根駅の停車を利用して付近で撃ちましたが、"棒掛け"こと東北型の稲架掛けの隙間に連結面が来てくれて良かったです。
しかし1647号機、きたn…年季が入っていて渋いですね。この風景には似合っていたと思います。
みかん電車、かぼちゃ電車、柿電車
2016/10/30 上越線 後閑~上牧
741M 115系高崎車
NikonDf AF-S50/1.4G
日没直前の746Mを接近戦で仕留めたら、10分後にやってくる741Mを築堤の下で狙います。
"実りの秋"を強く実感するのは間違いなく沿線の柿の木です。
桜の木が春だけ目に留まるように、柿の木は秋だけカメラを向けられるものですね。
湘南色とは黄かん色×緑2号を指し、みかんやかぼちゃに例えられこともありますが、私は柿こそ湘南色に最も親和性の高い例えなのではないかと思います。
しかしながら"柿電車"の響きはなんとも熱いお茶がないと飲み込めなさそうで笑、やはり語呂や親しみやすさと言うのは大衆化するには必須条件なのですね。
食の話になりますが、柿の実はあまり好みとは言えず(出されたら食べるくらい)、外で眺めるのに特化した映え果実という認識です。
先日のこと、外で仕事をしていたらお隣さんから庭に実った柿の差し入れがありました。
ただし「渋かったらごめんね~」と補足もいただいてしまって、一先ず弾力を感じるまでキッチンに放置しています。笑
湘南色 パンタ下降
2023/11/8 新見駅留置線
846M 115系岡山車D-27編成
NikonZ9 Z400/4.5S
朝方新見に到着した湘南電車は、ペアの115系から切り離されたあと、間もなくしてパンタグラフが降下して起動音が聞こえなくなりました。
この後は夕方までお寝んねです。私もこれくらい生活に余裕が欲しいです。そして余裕がないので来岡の際はもっとウロウロ動いて欲しいです。笑
大型のパンタグラフが好きで無意識に切り取っていた際にタイミングよく架線から離れておりました。
阿哲峡見下ろし '23秋
2023/11/8 伯備線 備中神代~布原
846M 115系岡山車D-26編成
NikonZ9 Z50/1.8S
平日限定の新郷運用こと846M。
普段D編成が伯備線を走るエリアは備中高梁まで、その内半数が新見まで、1本だけ新見の少し先の新郷まで。
復活国鉄色から沿線が賑わっている伯備線ですが、阿哲峡の見下ろしもインターネットでよく見かけるようになりました。
今回初の訪問でしたが明確な鉄の獣道と有志による滑落防止用のロープ、そして立ち位置の窓の広さと言い、完全にお立ち台となっておりました。
ライトの助けが必要な時間に到着しましたが山道には車がずらり。
早朝から381系狙いの鉄ちゃんが7割、こちらも雲行きが怪しいロクヨン貨物狙いが2割、そして周囲の皆様より一足早く本番を迎える115系狙いが1割と言ったところです。
色々立ち位置があるようで、狙ってるものが違うのに混雑した場所で一緒にいるのは上越・信越のSLで苦痛に感じており、一番人気のない(一番危ないとも言える)立ち位置でまったりとやることにしました。
通過15分前でも先着の置きゲバのみで心配になりましたが、持ち主が直前にやってきたので「もう来ますよ」とお伝えしたら「まだでしょ?」と。嗚呼・・・(´・_・`)
ここは醤油ラーメンと味噌ラーメンと豚骨ラーメンが全て取り扱っているようなエリアなので、好きな味付けを楽しめば良いのでしょう!笑
でも「プリンしか目的じゃないけどまさかかぼちゃなんか食べに来てる人がいたなんてね」みたいな雰囲気はどうもダメです。もっとダメなのはプリンの前にかぼちゃが来て自分の苦悩が分かち合えないこと・・・。
いいじゃない。私は5分後に来るのが好きで夜な夜なやってきたのですよ。プリンは食べないけど美味しいと思いますよ。
好きな列車を狙う者同士の繋がりの方がほっとするなあと感じながら、かじかんだ手で眼前を通り過ぎるかぼちゃを見送るのでした。
続きを読む
EF65 1001 体験型イベント④
普段は運転室に立ち入ったりハンドルを握ったりする体験には興味がないか、もはや抵抗があるくらいなのですが、そんな意識の低い私でも一度見てみたくなった運転席。
歴史の重みを感じる無数の傷に浮かんだ『EF65 1001』の文字には、10年動いていないであろう機関車からエネルギーを感じました。
今回は逆endまでの通り抜けが順路でしたので内部の通路を初めて歩いてみましたが、その・・・ものすごく狭いですね・・・。
ヘルメットなしで怪我せず出区点検を真っ暗な時間から行っている運転士さん凄いなと・・・。
夕暮れの時間になり、窓の外が青味を帯びてきたところでイベントは終了となりました。
研修施設に実機として、かつ保存状態が現役の頃と変わらない機関車はEF65 1001のみとなります。
この機関車のための専用施設にも見えてきて、好きな人にはたまらない空間だったと思います。
今回公開された理由は定かではありませんが、年々運用と保有数を減らしているEF65形(旧1000番台)の余命がそう長くないことを指しているのでしょう。
次回もイベントがあれば是非参加したいですが、JR貨物の鉄道博物館が誕生することがあれば一番に保存してもらいたい機関車ではあります。
貴重な機会に恵まれました。現地では気前よくプログラム進行に務める社員さんのご協力の下、様々な体験を楽しむことが出来て満足度の高いイベントでした。
やはり直流型機関車で最も好きな形式と問われればPFであることを再認識したのでした。
EF65 1001 体験型イベント②
EF65 1001 体験型イベント①
EF65形1001号機の公開は、2013年の東京貨物ターミナル駅40周年記念が最後でした。
2013年のイベント時、マナーの悪いオタクに対して
「指示に従っていただかないと次のイベントができなくなりますよ」というアナウンスをしていたのを今でも覚えています。
今年は50周年のイベントがありましたが事前の抽選式かつPF1001のお披露目はなく、本当に二度と見れないのだと諦めていました。
しかし鉄道の日を少し過ぎたあたりで突然発表されたPF1001をメインとした体験型イベント。
運転室公開、シュミレーター体験、実務の見学など盛りだくさんの内容でお値段は30,000円と高額です。
しかしながら初公開となる中央研修センター内にて、近年お色直しをされたPF1001を間近で撮影・見学できるまたとない機会とのことで、参加させていただきました。
(上)15年間東京貨物ターミナルの主として佇むPF1001号機。
屋内保管かつ研修用機関車として今でも通電されていることもあり、更にはお色直しもされて一切衰えを感じさせない風格でした。
(左)イベントの最初に実演いただいたのはパンタの昇降。それを点検通路から間近で見学できる!?
電気釜をやる人にとって起動を意味するパン上げは興奮を避けられないシーンの一つですが、間近(屋根の高さ)で見られるだなんて驚きました。
(右)現役時は135フィルム(24枚撮り580円くらいだった時代)を使っていたので、緑被りのフィルムテイストで。