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2024.12.08

銀世界の沼田城跡俯瞰

600記事目となりました。(500記事目はコチラ
今年は公開ペースが速く年内に200記事近く書いてしまったようです。(みんな読んでる~?)
"600"という数字と鉄道が全く思い浮かばず、600mmの大砲で思い出深い一枚を抜粋します。



D1053.jpg
2017/1/26 上越線 後閑~沼田
734M 115系高崎車3両
NikonDf Ai*ED600/5.6


北関東と言えど平地に雪が積もることはそう多くなく、日本海側からの雪は上越国境が受け止めてしまいます。
湿り気のある南岸低気圧の雪は地表面や道路などは直ぐにシャーベット状になってしまい、なかなか一面銀世界というものを拝むのが難しかったのです。
『115系と雪』というシチュエーションは、長野北部や新潟上越地方が豪雪地なだけで、容易に想像できる割には記録するには根気のいるものでした。
つまり雪晴れは難易度が高く、行くだけでも大変なのに山が見えないだとか午後には溶けてるだとかで、あまり持っているコマが多くありません。
特にリバーサルフィルムを詰めたバケペンを扱っているこの頃の思考(嗜好)は現在とは異なり、1枚への熱量が高すぎて雪が私から逃げていた可能性すらあります。笑

この日は願ったり叶ったりの終日雪晴れで、午後になるほどハード行程かつボルテージの上がっていく一日でした。
午前中は沼田城跡にお邪魔し、ヌマゴで有名な平地のロングストレート区間を枯れ木の隙間から望みます。
200,300mm程度では列車が豆粒に対し必要性のない建造物が沢山写り込み面白みを感じない場所でした。
600mmで構えると圧縮された構図には、線形の美しさはもちろんのこと、田んぼ1反1反の表情がはっきりと分かる一方、建物は雪によって主張が均されているではないですか。
強調したい形はより鮮明に、されど見せたくないものは目立たず、この日限りの銀世界は湘南色を迎え入れるのに最適の条件となっていました。
特に考えたのが切り位置。直線上に乗せても3両の短さが雄大さを欠くと思い、少しでもオレンジの要素を増やしたく、あえてストレートに差し掛かろうとする奥で切り取りました。
折角ご飯粒から豆粒くらいに分かるようになったのに、奥で撮ったので結局ご飯粒になってしまいましたが、それでもこのときの選択をしたのは正解だったと思っています。
超望遠レンズで欲しい画がぐぐっと引き寄せられて、心にもぐぐっと来る群馬の風景でした♪

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Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2024.11.20

ジュリアナイト長野原電留線

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Posted at 08:00 | 高崎車 |
2024.11.11

群馬のカラフル架線柱

先日公開した矢倉駅のトンネル抜きですが、当初はストレート区間の後撃ちを目的としておりました。
当然こちら側は不人気で誰もおらず、しめしめと立ち位置まで向かったらなんと架線柱が新しくなっている・・・!泣
ここから移動するよりも、余裕をもって構図を考えるべきと話がまとまり先客の後ろから新特急を迎え撃つこととなりました。



D1035.jpg
2018/3/15 吾妻線 矢倉駅
528M115系高崎車T1032編成
NikonDf Ai*ED600/5.6


皆様はカラフルな架線柱を見かけたことがあるでしょうか。
群馬らしい架線の張力調整の可視化を目的としたものだそうで、『ヨコカル』でたくさん見られます。
信越線のほかに吾妻線でも見られ、ここ矢倉駅からも確認ができました。

6年前になりますが、そのカラフルな架線柱を入れて望遠圧縮したいと考え、高さと線路への距離感から駅撮りが適している結論に至りました。
600単を入手し、いざギラリ狙いで冬に行ってみると山影やら架線の影やらでクリアな写真には成らず、改めて引退直前の滑り込みでやってきました。
車両を目一杯手前まで引っ張ってしまうと架線柱の整列具合や特徴が表現できなくなるため、奥から"やってくる"を強調し空間を大事にしました。
実はさよならラッピング車両のT1032編成でしたが、この時ばかりは前面にHMなどないいつもの面構えで良かったなと思っています。

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2024.09.30

吾妻旧線 新・第二吾妻川橋梁俯瞰

9月の締めくくりに吾妻旧線区間の思い入れ深いカットを公開します。
10年前の9月24日を以って、岩島~川原湯温泉~長野原草津口区間の大部分が八ッ場ダム運用開始に伴い廃線となり、翌月より線路の切り替えが行われました。
同年9月はアルバイトで貯めた軍資金を交通費に充て、同区間の撮影のために10万近く溶かすほど熱狂的になっていました。



D0999.jpg
2014/9/23 吾妻線 川原湯温泉~岩島(旧線)
538M 115系高崎車4両(後撃ち)
NikonDf AiZoom80-200/4S


新線は切り替え区間の起点から南に逸れ、吾妻川を渡って長いトンネルに入っていきます。
その吾妻川の上には旧長野新幹線の第二千曲川橋梁の斜張橋を彷彿とさせるような、立派なコンクリート橋が完成していました。
PRC橋として支柱(主塔)間距離が国内最長だそうで、橋全体としても431mに及び、ここにブルサン貨物が来ても編成が乗る…という規模だそうです。
美しく時に険しい表情を見せる旧線の風景と向き合ってきましたが、現代技術を駆使した新第二吾妻川橋梁もこれから吾妻線の一部になります。
景観を損ねる夾雑物と捉えるかは人次第ですが、ここから数年後に引退する115系との明らかなミスマッチ感は歴史の重みと新時代を感じ、感情を揺さぶられるものがありました。
事の始まりは「新第二吾妻川橋梁と旧線を絡められないのか?」から。
PRC橋施工記録などを調べていたら橋全体の空撮のような写真を見かけ、下界から撮影方向を眺めたら山頂に鯉のぼりのようなものが見えてしまい、「行けばわかる」と実行に移すことになりました。
意図せず旧線撮影のフィナーレが最も旧線であったことを記録するような形になりました。

最終日の一日前、実質最後の出撃となったこの日はからっとした気候で、秋晴れと呼ぶに相応しい撮影日和でした。
いつも通り?日の出から日没まで旧線区間をひた往復し、13時過ぎの534Mを不動大橋で撃ったのちに芦鞍山の登山口に向かいました。
今から向かうのは山行記録も乏しい急登の芦鞍山。登り口や撮影方向こそ違えど、樽沢隧道俯瞰はこの山の山腹にあたります。
プロ4、バケペン、レンズ3本、Df、レンズ3本。神社の裏を通り、ピリピリ聞こえる電気柵を外していざ入山です。
歩きやすい道から始まり分かれ道をいくつか選択して徐々に道は細く荒くなっていきます。途中、明らかに逆方向の獣道に違和感があったので尾根に従い直登することにしました。
とにかくキツい傾斜で、息も絶え絶え。道中カモシカの親子とにらみ合いになったり、根っこに足をかけ先にプロ4を上に上げないと進めない箇所もいくつかありました。
登山道とは呼べないですが少し緩やかな斜面と視界が開けた場所に抜け、そこから吸い込まれるように進んだ先には祠と共に頂上が待っていました。
機材の重さ含め、今まで登った俯瞰撮影地の中でも指折りのハード登山だったと思います。

「やはりここで合ってたんだ」という感動より先に祠に一礼。そして水分補給。時計を見ると…535Mまで時間がない!
機材を取り出すと草木が思っていたよりも邪魔で、立ち位置に難儀。そうこうしている間に通過。10分後にやってくる交換の536Mですら間に合いそうになく、1時間後に戻ってくる4連の538Mに全てを賭けることにしました。
この間私もカモシカになりきり、崖地から可能な限りの整地を行ってなんとか手持ちで一人分の画角内のみクリアな立ち位置を確保しました。
汗を拭い改めて眺めるとなんと素晴らしい景色。見下ろすことでPRC橋のスケールとディティールが明瞭となりました。
その奥には旧線があります。なぜこんな切り替えギリギリまで粘ったかと言うと、新旧線間にある稲が実るのを待っていたのです。
新緑の季節は農作物が育っておらず土で茶色くなってしまいます。紅葉も同じく収穫雨後で田畑が寂しいでしょう。
雪の日だと全体が白っぽくなりコンクリートが埋もれてしまいます。それゆえ彩度の高い画となると9月末が最適だと考えたのです。
まさに理想。写真は撮ってなんぼの世界。発案から実行そして結果まですべてが繋がったこの瞬間が至福のひと時です。
もちろん115系が好きで撮っていますので、主役が登場したときの高揚感は今でも忘れておりません。
岩島駅に到着するまで見送り、旧線に感謝と115系が引退するまで通う決意をし、日没までに安全なルート優先で遠回りに下山するのでした。

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2024.09.28

桐生の跨線橋

fin運転で唯一!両毛線を走るEL・DLをカメラに収めよう!!少人数特別撮影会@桐生(JRE MALLより)
社員用通路からEL/DLファイナル運転の撮影権利を得るのに3万円という商品です。
言われないと気付かないような通路からガングロ光線でフェンスや架線柱を入れながら通過していく列車を1枚撮るのに3万円。
…なんて浅すぎる企画でSNS上ではプチ炎上していましたね。しかしちゃんと売り切れてるのですから高崎支社様としては大成功なのでしょう。笑

そんな奇抜なイベントもいつしか終わっていたようで乗り遅れとなりましたが、付近で反対側を向いて115系を撮影していたのを思い出しました。



D0993-2.jpg
2016/8/25 両毛線 桐生駅
475M 115系高崎車T1159編成/3742M 115系高崎車T1147編成
NikonDf Ai*ED600/5.6


超望遠レンズを手に入れてからその針の穴を通すような画角で色々楽しんでいました。
取り回しやら画質やらは置いといて、私の撮影の(整理整頓されていない)引き出しが一つ増えたような感覚でした。
ここはやりたかった構図の一つで、桐生のシーサスクロッシングと115系並びを圧縮したものです。
宇都宮運用の3472Mが対向からの115系と同時入線することを同年に知り、4連の211系が参入し始めて日常から遠のいていく時期でした。
もちろん両者が115系の日であることは運用調査で把握済で、行ける日に行っておこうと600単だけをリュックに詰めて桐生まで向かいました。
プロ4を低く据えてガチガチに機材を固定します。後ろから115系が真下を通り過ぎ、その先には高崎行きの115系のライトが見えていました。
問題は通過時にかなり揺れたこと。600mmということもあり通行人次第では中々しんどいヘドバン写真が生成されそうです。
実際、下り列車が停車するタイミングで老夫婦が横切り、声にならないような声が漏れてしまいました(^^;
気を遣っていただいたのか、階段ではゆっくりと降りてくださっていたようでおかげ様でブレずに納められたのは有難かったです。

現地はカーブし始めたところにある跨線橋からの正面構図で、格子状のフェンスにレンズを押し付けて撮っています。
そのため光芒が派手に出てしまいましたが、暗闇に鈍く反射するレールの表面が際立ったと思うと表現の一つとして捉えて良いのかなと思っています。

ちなみに、この一枚だけのために出撃してその日の内に帰っていたようです。
帰りの高崎駅でバルブ撮影勢が結構群がっていて、「とうとう高崎も終わるんだな」と言うのをこの日実感しました。
結局イベントでも仮に一枚だけだったとしても、本質はコストパフォーマンスではなく、その一枚が本人にとってどれくらい撮りたくて臨むのか、その覚悟が決まっているかが本当の価値なんじゃないかなと思っています。

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2024.09.18

吾妻旧線 旧川原湯温泉駅 みかん×みかん②

暑い夏ですね。
大学生の夏休みって9月中頃までありますよね。
当時は夏じゃねーじゃん(でも休みなので休む)って思っていたものの、今となってはこっちが正しい夏なのではないかと思い始めてます。
涼しいカットを掘り出そうと思ったのですが、大学生の頃何をやっていたのかと10年前を見返したらアツくてナツいカットがありました。



F065.jpg
2014/9/17 吾妻線 川原湯温泉駅(旧線)
547M 115系高崎車T1030編成/546M 115系高崎車T1159編成
PENTAX6x7 55mmF4


八ッ場ダムの始動に伴い、一部区間が過去のものとなった10年前の9月。
始発から日没まで、斜面へ藪へ河原へと、至る所に食事すら惜しんで突撃していたあの夏。
中之条・小野上方面に戻り、夕飯をたらふく食べて温泉から出た頃には全身の機能が停止していました。笑
ここから最終戦として再び旧線まで西にハンドルを向け、20時半の115系同士の交換まで残留したときは流石に体力の限界でした。
限界でも男には帰れない夜があります。そうです未更新同士の交換です。
駅周辺を除くと付近は暗闇で、物音一つ聞こえません。ヘッドライトが見えるよりも前に遠くからガタン…ガタン…と鉄橋を低速で渡ってくる音が響いてきます。
先に547Mが到着し、再び静寂に包まれます。そして1分後くらいにまた遠くから546Mが近付いてくるのを耳で知るのです。
交換を連絡跨線橋から見下ろしていました。プラットホーム上に黄色い点字ブロックがないのが旧川原湯温泉駅の好きなところの一つでした。
見下ろせば線路の枕木が目立ちますし、錆びれた跨線橋の枠組みも強調できます。
何よりたまらないのが同時出発であること。ドアが閉まる直前からシャッターを開け、バルブ写真に軌跡を残した贅沢な一枚です。
まだ下り列車は1時間後にやってきますが、2列車が視界から同時に消えた直後の静けさから来る寂しさは今でも覚えています。

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2024.05.30

吾妻旧線 樽沢隧道俯瞰(最上段)

10年前は吾妻旧線が廃止された年で、追い込みをかけていた年でもあります。
特に新緑の季節は最も楽しみにしており、落単すると留年に響く講義をお暇してまで向かったほどの熱意がありました。
自身との葛藤、色事や人間関係、動いて止まって失敗と成功を繰り返し、今の私に繋がっているであろうメモリアルな2014年の代表カットでお送りいたします。



F062.jpg
2014/5/11 吾妻線 川原湯温泉~岩島(旧線)
530M 115系高崎車3両
PENTAX6x7 200mmF4


吾妻旧線には"日本一短いトンネル"とされてきた『樽沢トンネル』があります。
その長さ僅か7.2m。どれくらい短いかと言うと、電車が20m/両であるため、3分の1程度しか収まりません。
(時速)50~60km/hの場合、換算(秒速)13.9~16.7m/sです。車内からは体感1秒に満たないほどのミニマムな構造物ですが、吾妻線の代表格であったことは間違いないでしょう。
様々な構図がありますが、とりわけ存在感を損なわずに表現するに適した撮影地がこの樽沢隧道俯瞰でした。
間もなく完成となる八ッ場ダムの外側を沿うように造られた県道375号線より、整備された法面の最上段からの景色は理想通りの絶景でした。
去年一昨年と中段や上段もやりましたが、鉄塔からの送電線が曲者で、通うたびにどんどん高さを稼いで茨の道を越えた先に答えがありました。このときの快感は今でも覚えています。
季節感を強調するのに紅葉や雪化粧もあるでしょうが、順光となる時間帯の陰影の占める割合や、肝心の『樽沢トンネル』の強調に考えを巡らせると新緑が最適解であると断言できます。

この日は日の出から日の入りまで終日快晴でした。
もちろん始発の長野原草津口駅5時20分から撮影は始まり、旧線区間をうろうろした後、本命とも言える樽沢隧道俯瞰にて9時55分530Mの115系を狙うべく例の法面に向かいました。
道路沿いには今まで見たことのないほどの県外ナンバーが路駐されており、この路線の注目度の高さが伺えます。
中段上段に鉄ちゃんがきっといたでしょうが、今回は見向きもせずひた猛進。最上段にも当然先客がいましたが、後ろの隙間から撃たせてもらいました。
肝心の樽沢隧道は3両編成のモハを隠す形でバランスの良い配置で、余計な情報がありません。
草津2号の送り込み回2561Mから15分後、いよいよ本番です。
渓谷らしい切り立った山間を、萌える新緑を切り裂くようにみかん電車がやってきました。
吾妻線を語るのに今でも欠かせない、とても大切な一枚となっています。

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2024.05.27

第三利根川橋梁①

D0864.jpg
2016/4/30 上越線 津久田~岩本
739M 115系高崎車T1030+T1040編成
NikonDf AiZoom80-200/4S


未更新ペアが週末に上越線に入るため棚下の俯瞰に行ってました。
午後から雲が広がり光線よく撮れる環境ではありませんでしたが、徐々に窓が小さくなっているらしい現地の確認も兼ねて向かいました。
バケペンを持ち出し、晴れ写真を至上としていた頃ですから、納得のいく一枚とは決して思っていません。
しかし8年経過した今日、車両以外に着目してみる余裕が生まれました。
改めて観察すると、川や新緑、集落の屋根の色、荒々しい地層や橋脚のディティールなど、影の出ない曇りだからこその情報量の多さに面白く感じて来たのです。
ここから電車に重さを持たせるため、シャドー部を落とし込みながらジオラマ風に加工してみました。
当時は不満でも遊び心一つで気持ちの修正ができますし、画像はRAWデータで残すべきですし、何より不貞腐れて撮らない選択肢が一番悪手だと痛感しました。
恐らくこの余裕は10日後に再訪し、20日後にリベンジしているからなんでしょうけど・・・。笑




第三利根川橋梁のジオラマ制作動画に甚く感激し、この記事を作成しました。
線路が敷かれている周辺を限りなく再現あるいは表現している製作者様らの熱意に心が揺さぶられます。
詳細は是非、下記リンク先をご覧になっていただきたいのですが、何より私が素晴らしいと感じたのは楽しみ尽くす姿勢にあります。
ただの模倣に非ず。現地の空気感を落とし込み、自身でブラッシュアップされてることが何より勉強になりました。
そして思い出したのです。この趣味は行って撮るだけではないはずだと。
道程も結末も、隅々まで楽しみ尽くすことが、より人生を豊かにするものだと。
有意義な時間をありがとうございました。

熱量が如実に比例して結果に繋がるので、この趣味はやっぱり好きですね。

Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2024.05.11

大平下ストレート 水鏡①

D0844.jpg
2014/5/3 両毛線 岩舟~大平下
423M 115系高崎車T1038編成+3両
NikonDf AF-S50/1.4G


"逆さ"115系の日ということで、10年前の水鏡の写真を引っ張ってきました。
前日バイト上がりで友人車に乗せてもらいそのまま向かったような?
太陽が出て間もない頃が風も弱くリフレクションも強いため、桐生発の423Mを狙っていたようです。
岩舟~大平下間は田園風景が広がりますが、僅か1区間でも1枚毎に時期が微妙に異なります。
二毛作のエリアでは小麦大麦の収穫のちに水入れが入るところもあり、「この構図で撮りたい!」となるとそれはもう毎週通うことになってしまうのですよね。
4年ほど通いましたが水鏡にはこれと言った正解もなく(水面が美しく反射するのは絶対として)、気付けば完璧なシンメトリー写真を撮るのを終着点としなくなっていました。
てくてく歩きまわって分かった地域の空気感や、その一時にしか見られない田んぼの表情()などを重視するようになっていました。

…とは言え物事の滑り出しは何かしらの妄想や憧れを手にしたいところから入ると思いますので、上記写真のような編成写真も狙っていたようです。笑
このあたりは霧が出やすく、始発列車は真っ白け。霧が出るというのは風がないという意味でもあり水鏡の条件では合点が行きます。
晴れ写真を撮りに来たので「霧はいなくなって欲しい」というのが本音ですが(^^;
30分ほどで随分マシになってきました。完全なすっきり青空にはなりませんが、低山にかかった霧も早朝らしい風情があって今だけの画です。
踏切が鳴り左奥からMT54の音が近付いてきます。同時にファインダー内には右手前から朝のジョギングで通り抜けていくおっちゃんが!?
結果はoh…"今だけの画"って10分どころか10秒で変わるんだなあ。こればかりは運なので嘆いても仕方ない。
大事なのは言い訳もとい落としどころ。目立たない服装と位置、方向であることが救いでしょうか。おっちゃんは1人×2だけど115系は2編成×2で多いからまあいっか!笑

Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2024.04.04

東友田踏切 紅葉の444M

444記事目は10年前に撮影した444Mです。(4月4日かつ高崎車44記事目でもあります笑)

F058.jpg
2014/11/27 両毛線 大平下~岩舟
444M 115系高崎車T1046+T1032編成
PENTAX6x7 300mmF4ED


同年9月末に吾妻線では長野原口の八ッ場ダム使用開始に伴うルート変更にて沿線が盛り上がっておりました。
恐らく人一倍川原湯温泉に居たはずです。反動で燃え尽きたようで、2ヶ月ほど高崎115系の撮影をお休みしておりました。
「吾妻線吾妻線・・・」と、ぶつくさ言ってる場合ではありません。それだけが魅力ではないのは分かっています。高崎発着の列車は他に3路線もありますから。
山間の紅葉シーズンは過ぎましたが、平地は12月に入るあたりがピークのようです。
その時期は一年で最も日が南に回るため、僅かながら正面まで日が回ってくれる6連運用を大平下のお立ち台でやるチャンスとなりました。

大平下で下車したら徒歩でかつての名撮影地へ向かいます。
道中4連の115系や小山行きの6連を狙いましたが、久々に見る秋晴れの湘南色は大変格好良く、田園地帯独特の野焼きの香りと共に撮り続けていきたい意志が強まったことを覚えています。
さて、ずっと先に見えていた東友田踏切に肩が痛くなってきたところで到着しました。
JT客レや足利臨などで賑わう撮影地ですが、当然誰もおらず寂しさを感じます。それがまた定期列車撮影の黎明期だと思えば意欲の低下にはつながりませんが。
自由に立ち位置を吟味。発色はそこそこですが思惑通り背景の山林は色付いておりました。斜面に上がり山林と電車の収まりの良い高さが定まりました。
歩いてきた方面からMT54の渋い音が近付いてきます。緩やかなカーブに差し掛かり、顔に光が当たったところ人差し指に力を込めました。

Posted at 04:44 | 高崎車 | COM(0) |
2024.02.19

横川駅俯瞰 ブルーモーメント×桜並木×ザンゲ岩

ご訪問いただきありがとうございます。
本ブログカテゴリ115系も115記事目となりました。
記念として、私の撮ってきた髙タカ115系の中でも3本指に入る特別なカットを公開します。



D0115_202401292343330f5.jpg
2017/4/14 信越本線 横川駅
145M(-152M) 115系高崎車6両
NikonDf AF-S85/1.8G


17年春改正。つまるところ115系が引退する最後の1年間は信越線が特別なものでした。
夕方から終電まで、高崎⇔横川間のピストン運用が誕生したのです。終電の163Mは例年通りながら、日が暮れる前から6連が横川に行くのはここ10年はなかったはず・・・。
置き換え車両の211系が基地に増えていくなか、末期となった115系の置き場所に困ったからでしょうか?「とりあえず本線上に出して適当に外番をやらせておこう」な運用が発生したように見受けられます。
ダイヤ改正からわずか1ヶ月後、即座に練り上げて企てたのは横川駅界隈の桜並木との絡み。
桜の満開時期と日没時刻を調べると、145M-152Mの時刻と重なるではありませんか。
いつ行こういつやろうと駅から見上げていたかつての名撮影地『ザンゲ岩』に登る決心がつきました。

『鼻曲がり』こと『ザンゲ岩』は、妙義山系裏妙義の道中にあるせり出た大岩からのアングルで、その先の頂上はおろか、このポイントですらかつて死者が出たと言われるお手軽とは言い難い場所です。
事前にルートを確認の上、機材を絞り、レンズを抜いたスペースに携行食を入れて登山口へ向かいました。それと念のため登る前に家族に連絡。
車を置いて荷物をまとめたのが日没の小一時間前。山の帳が降りるのは一足早く、既に私の影はどこにもありません。孤独感とちょっとのスリル。
迎え撃つ115系は日没直後の時間帯です。帰り道は真っ暗確定。時折振り返り、どのような地形か把握しながら常に次を見据えて登っていました。
岩場に流れる沢水に難儀しながら鎖場を3か所超え、予定通りの時間に『ザンゲ岩』にやってきました。
ロクサン時代の先輩諸兄の写真で見た通り・・・いやそれ以上の見晴らしです。見晴らしがよすぎて、真下を覗いても距離感が掴めません。ただ、落ちたら確実に無事ではないのは暗がりでも明白でした。
覚悟はしていましたが、辺りが暗くなっていく感覚、落ちても誰も助けてくれない状況、太陽が沈んでからの寒暖差。厳しい条件を目の当たりにすると、多少は不安になります。

身が竦むのが健常者ですが、そこは鉄の性です。
眼前の桜は理想の満開。隣駅の西松井田を出た115系が遠くからMT54を轟かせながら近づいてきます。
構図の中に湘南電車がやってくる、それを撮りにやってきた。この極上条件をやれるのが私しかいない。寒さや寂しさはいつの間にかどこかへ吹き飛び、興奮で体が熱かったことを覚えています。
拡大したライブビューで駅に停車したのを確信した瞬間にバケペンとDfのシャッターを切りました。
焦らずとも5分間の停車がありますが、20年前ヘッドライトの先には碓氷峠越えて長野県まで走っていたことに敬意を表し、1枚目に拘った次第です。
気付けば115系は発車しておりました。データを見返すとまさに理想通り、もしかしたらそれ以上の感動があったかもしれません。
興奮は一旦抑え、再度ストレッチの上、頭にヘッドライトを巻いて闇夜の登山道を恐る恐る下山していったのでした。

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2023.11.15

みかん電車、かぼちゃ電車、柿電車

D0304-2.jpg
2016/10/30 上越線 後閑~上牧
741M 115系高崎車
NikonDf AF-S50/1.4G


日没直前の746Mを接近戦で仕留めたら、10分後にやってくる741Mを築堤の下で狙います。
"実りの秋"を強く実感するのは間違いなく沿線の柿の木です。
桜の木が春だけ目に留まるように、柿の木は秋だけカメラを向けられるものですね。
湘南色とは黄かん色×緑2号を指し、みかんやかぼちゃに例えられこともありますが、私は柿こそ湘南色に最も親和性の高い例えなのではないかと思います。
しかしながら"柿電車"の響きはなんとも熱いお茶がないと飲み込めなさそうで笑、やはり語呂や親しみやすさと言うのは大衆化するには必須条件なのですね。

食の話になりますが、柿の実はあまり好みとは言えず(出されたら食べるくらい)、外で眺めるのに特化した映え果実という認識です。
先日のこと、外で仕事をしていたらお隣さんから庭に実った柿の差し入れがありました。
ただし「渋かったらごめんね~」と補足もいただいてしまって、一先ず弾力を感じるまでキッチンに放置しています。笑

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2023.10.25

やわたのはちまん俯瞰

Nikonから軽さが売りの600単が発表されましたね。
重さはなんと約1400g!カメラバッグからさっと取り出して手持ちで撮影なんてのもメーカーの想定にありそうです。
位相フレネルレンズ採用故の軽さですので、様々な(特に悪い意味の)環境で撮影する鉄道にはあまり向いてないかもしれませんね。
そう言えば私も600単を使用していた時期がありました。
その名もAi Nikkor ED 600mm F5.6。AFもないVRもない、三脚使用大前提の細身のバズーカです。
重さは約2800gでしたので、PF600単の倍ということになります。技術の進歩は驚異的だと思いますが、それよりも入手した価格の10倍くらいする方が驚異的・・・。笑



D0637-1.jpg
2017/11/3 信越本線 安中~群馬八幡
126M 115系高崎車6両
NikonDf Ai*ED600/5.6


群馬八幡駅は高崎市八幡町にあり、来年で100周年を迎えるそうです。
人の出入りが多い駅でもなく高崎駅から近い割には地味な印象ですが、高崎だるまで知られる少林山達磨寺があり、上野國一社八幡宮も特徴の一つに挙げられます。
上野國一社八幡宮は通称『やわたのはちまんぐう』と呼ばれるそうで、なんだか頭痛が痛くなってくるような言い回しですね。
高崎だるまと115系のカットも挑戦しましたが、地域の特徴を活かした写真も欲しくなります。
八幡宮の参道は南側の旧中山道まで続き、18号バイパスからは大きな鳥居がよく目に入ります。
しかしながら道路からの撮影では鳥居と電車を絡めるには距離が離れすぎています。本殿も入れて圧縮できないものか。上から圧縮できないものか。
600単がなければこの発想には至りませんでしたし、画として納めることは難しかったのは間違いありません。
辿り着いた山道からは遠くからでも異彩を放つ鳥居がピンポイントで望めます。画角右下には八幡宮の看板も写り込み、あとはここに朝の6連の連結面を通せば完成です。

季節感はあまり感じられないと思います。晴れ写真を優先した結果です。
境内には桜がありますが、満開の時期は車体側面に光が回りません。また、冬場は建物の影が伸びてコントラストが強くなりすぎてしまいます。
故に稲架掛けが終わり紅葉が始まる前の、終わりの見えない多量の年間撮影リストの"合間"もしくは"補完"として訪れました。
ですが!実は撮影日の11月3日は八幡宮の秋祭りでして、八幡=たくさんの旗ということで普段は掲げられていない祭事の旗が横並びしているのがちょっとした特別感です。

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Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2023.10.23

横川駅 YOGISHA

多忙につき更新が遅れてしまいました。
明日は休みにしようとしたのですが、目当ての列車が走りそうになかったので急遽代休取り消し・・・。
近い将来の撮影のチャンスを少しでも広げるため、勤しむとします。



D0645.jpg
2017/12/23 信越本線 横川駅
160M 115系高崎車T1041+T1040編成(後撃ち)
NikonDf TAMRON15-30/2.8


高崎地区に115系が居た時の思い出が少しずつ瓦解しているようです。

一つ目は高崎駅にある駅そばが10月8日に閉店となりました。
駅構内や構外にはうどん・そば店があるようですが、やはり駅そばと言えばプラットホーム上にあるジャパニーズソウルファーストフードでしょう。
ちなみに1番線及び2番線に115系が入る運用は限られており、記憶が正しければ私は絡めて撮影していなかったと思います(^^;
しかし電車移動の際、特に湘南新宿ラインで高崎に到着し、上越線や吾妻線への乗り換えの合間に利用したことがあったので寂しいですね。

フタt…二つ目は横川駅中線の用途廃止。19年には運用上で夜間留置車両がいなくなり、枕木で塞がれております。
架線は残されているので、合理的排除と言ったところ。
上記の写真の頃は107系が毎日留置されておりましたが、現在はレールは錆び、枯草に覆われているようです。

そして三つ目は月夜野クラフトビールの販売終了。月夜のびーどろパークの廃業による影響だそうです。
別日ではありますが同じく160Mを見送ったあと、YOGISHAに乗って高崎まで乗り鉄をしました。
同行した地元の知り合いの粋な計らいでSLデザインのクラフトビールの差し入れ。私は横川駅で釜飯を差し入れ。訂正します、飲み鉄でしたね。笑
見送った160Mの折り返しが安中あたりですれ違うのでそれも計算に入れていたのですが、水分不足で酔っぱらってしまって『自身がガラスに反射した』『115系か判別不能な』『ブレブレ写真』を撮ったのでした。

・・・半永久的と思われたものも、景気や方針で簡単に変わるものですね。
記録写真を全面押しとしてはいませんが、記憶を画に納めるのが写真とも言えますので、懐かしめる時点で全ての写真は記録をベースとしたものなのでしょう。
もちろん115系はもう居ませんから。
こちらの写真はシラフです。意図してブラしています。
ヨコカル廃止から20年が経った節目でした。この日限りではありますが、夜が賑やかな横川駅と言うのは気持ちが昂りました。

Posted at 00:07 | 高崎車 | COM(2) |
2023.04.30

大平下ストレート 友田浅間神社

先日、あしかがフラワーパークに行ってきました。
休日おでかけパスを効率よく利用し、のんびり鈍行の日帰り旅行。
恐らく7年振りくらいに両毛線(小山口)に乗ったのですが、107系や115系が出迎えてくれない小山駅に違和感を覚えました。
乗ったのは午後の大藤祭り臨時増発列車。どうせ4両だと思ったのにまさかの3+3の6両です。
この時間帯に6連が走るなんて!115系時代にもやってくれてたら絶対に毎年通ってましたね。笑



D0444.jpg
2015/9/22 両毛線 大平下~岩舟
444M 115系高崎車3両+T1022編成
NikonDf AiZoom80-200/4S


岩舟~大平下は両毛線内でも最も通った地域ですが、ここで6連を狙えるのは朝の時間帯がメインです。
10時半にやってくる444Mが行ってしまったら次にやってくるのは18時までありません。あくまで通勤通学のための長編成。
3連単独も滅多に来なかったので、臨時増発などでそれを狙ってた人はまあまあ変態だとは思います。
雄大な風景が広がる小山口にて、3連だからやりたいとなるようなアングルが浮かばなかったので私はやってません。(変態ではない証明)

上り列車で唯一順光に成り得るとしたら444Mで、最も南方へ太陽が回るの秋口が狙い目でした。
東友田踏切の斜面、線路横からかぶりつき、岩舟側のS字など5年くらいかけて色々狙ったつもりですが最後まで同業者に会わずでした。笑
友田浅間神社からの眺望は「あそこ俯瞰できんじゃね?」で行ってみた場所の一つですが、プロ4全開で何とか撮れたので今もやれるのかは分かりません。
調べなおしてみると今は随分整地されたようです。自分が行った時は参道が笹藪で何度も顔にクモの巣が引っかかって発狂した記憶しかありません(^^;
トップスピードで唸りながら全面に広がる田園風景を駆け抜ける115系湘南色、また見てみたいものです。

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Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |