吾妻旧線 樽沢隧道俯瞰(最上段)
特に新緑の季節は最も楽しみにしており、落単すると留年に響く講義をお暇してまで向かったほどの熱意がありました。
自身との葛藤、色事や人間関係、動いて止まって失敗と成功を繰り返し、今の私に繋がっているであろうメモリアルな2014年の代表カットでお送りいたします。
2014/5/11 吾妻線 川原湯温泉~岩島(旧線)
530M 115系高崎車3両
PENTAX6x7 200mmF4
吾妻旧線には"日本一短いトンネル"とされてきた『樽沢トンネル』があります。
その長さ僅か7.2m。どれくらい短いかと言うと、電車が20m/両であるため、3分の1程度しか収まりません。
(時速)50~60km/hの場合、換算(秒速)13.9~16.7m/sです。車内からは体感1秒に満たないほどのミニマムな構造物ですが、吾妻線の代表格であったことは間違いないでしょう。
様々な構図がありますが、とりわけ存在感を損なわずに表現するに適した撮影地がこの樽沢隧道俯瞰でした。
間もなく完成となる八ッ場ダムの外側を沿うように造られた県道375号線より、整備された法面の最上段からの景色は理想通りの絶景でした。
去年一昨年と中段や上段もやりましたが、鉄塔からの送電線が曲者で、通うたびにどんどん高さを稼いで茨の道を越えた先に答えがありました。このときの快感は今でも覚えています。
季節感を強調するのに紅葉や雪化粧もあるでしょうが、順光となる時間帯の陰影の占める割合や、肝心の『樽沢トンネル』の強調に考えを巡らせると新緑が最適解であると断言できます。
この日は日の出から日の入りまで終日快晴でした。
もちろん始発の長野原草津口駅5時20分から撮影は始まり、旧線区間をうろうろした後、本命とも言える樽沢隧道俯瞰にて9時55分530Mの115系を狙うべく例の法面に向かいました。
道路沿いには今まで見たことのないほどの県外ナンバーが路駐されており、この路線の注目度の高さが伺えます。
中段上段に鉄ちゃんがきっといたでしょうが、今回は見向きもせずひた猛進。最上段にも当然先客がいましたが、後ろの隙間から撃たせてもらいました。
肝心の樽沢隧道は3両編成のモハを隠す形でバランスの良い配置で、余計な情報がありません。
草津2号の送り込み回2561Mから15分後、いよいよ本番です。
渓谷らしい切り立った山間を、萌える新緑を切り裂くようにみかん電車がやってきました。
吾妻線を語るのに今でも欠かせない、とても大切な一枚となっています。
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第三利根川橋梁①
2016/4/30 上越線 津久田~岩本
739M 115系高崎車T1030+T1040編成
NikonDf AiZoom80-200/4S
未更新ペアが週末に上越線に入るため棚下の俯瞰に行ってました。
午後から雲が広がり光線よく撮れる環境ではありませんでしたが、徐々に窓が小さくなっているらしい現地の確認も兼ねて向かいました。
バケペンを持ち出し、晴れ写真を至上としていた頃ですから、納得のいく一枚とは決して思っていません。
しかし8年経過した今日、車両以外に着目してみる余裕が生まれました。
改めて観察すると、川や新緑、集落の屋根の色、荒々しい地層や橋脚のディティールなど、影の出ない曇りだからこその情報量の多さに面白く感じて来たのです。
ここから電車に重さを持たせるため、シャドー部を落とし込みながらジオラマ風に加工してみました。
当時は不満でも遊び心一つで気持ちの修正ができますし、画像はRAWデータで残すべきですし、何より不貞腐れて撮らない選択肢が一番悪手だと痛感しました。
恐らくこの余裕は10日後に再訪し、20日後にリベンジしているからなんでしょうけど・・・。笑
第三利根川橋梁のジオラマ制作動画に甚く感激し、この記事を作成しました。
線路が敷かれている周辺を限りなく再現あるいは表現している製作者様らの熱意に心が揺さぶられます。
詳細は是非、下記リンク先をご覧になっていただきたいのですが、何より私が素晴らしいと感じたのは楽しみ尽くす姿勢にあります。
ただの模倣に非ず。現地の空気感を落とし込み、自身でブラッシュアップされてることが何より勉強になりました。
そして思い出したのです。この趣味は行って撮るだけではないはずだと。
道程も結末も、隅々まで楽しみ尽くすことが、より人生を豊かにするものだと。
有意義な時間をありがとうございました。
熱量が如実に比例して結果に繋がるので、この趣味はやっぱり好きですね。
DL重連やまぐち号-32 入換(始)
DL重連やまぐち号-31 盛況な観光地
2023/5/4 山口線 津和野駅
DE10 1531+DE10 1514(入換)/35系
NikonZ9 Z70-200/2.8S
構内からの入換とは打って変わり、構外(駐車場)からは昼食を終えた観光客で賑わっていました。
と言っても連結作業を間近で見たい親子連れの乗客が殆どで、機関車そのものに興奮しているのは我々くらいのものです。
入換灯がないのが少々残念ですが、艶のあるオロテ35の車体に間接的ながらギャラリーが反射しており、盛況な一面を見せてくれました。
DL重連やまぐち号-30 長閑な観光地
22~23年は"DL"やまぐち号での代走が続いていましたが、いよいよ"SL"やまぐち号が復帰するそうです。
と言ってもC57 1ではなくD51 200のようです。乗る人にはあまり関係ないのでしょうかね。
今月から11月末まで土日祝全て運転とのことで、現場や地域からの並々ならぬ意気込みを感じます。
乗車料金の値上げがされましたが、今までが安すぎだと思います。これこそが正統料金と感じるほどには楽しい列車なのでお勧めいたします。
2023/5/5 山口線 津和野駅
35系/DE10 1531+DE10 1514(入換)
NikonZ9 Z400/4.5S
出発約30分前。終点新山口を目指す復路の出発準備として、側線に置いた35系客車をDE10重連が迎えに行きます。
22年と比べると乗客も撮影者もまばらで、静かで風通しの良い津和野駅では本当のレトロ体験をしている気分でした。
どうしても悪目立ちしがちなホーム端のギャラリーも、今回は親子3人だけとイベント物というよりは鉄道旅に来ているような雰囲気。
前述した津和野駅の観光地らしからぬ長閑さが強調されたように思えます。
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湘南色×485系 國鐵新潟
2014/4/4 信越線 新津駅
2548M 115系新潟車L9(+N2)編成/485系/115系
NikonDf AF-S50/1.4G
伯備線で115系と381系を見かけると、10年前は新潟でも似たような光景が見られていたことを思い出し懐かしい気持ちになります。
485記事目なので当時の485系(が写ってる115系)のカットを現像してみました。
復刻湘南色シリーズ第4弾として、L9編成が運用入りした初日です。
第3弾のN23編成が出場してから運用入りするまでの傾向と同じと踏み、試しに行ってみたらドンピシャだった記憶があります。
ちょうど自動車の運転免許合宿を終えたその足で、一緒に行った大学の友人に寄り道させてもらいました。
奥にキムワイプこと二次新潟色が停車していたので絡めようと思っていたら、視界の端から485系国鉄色が入線してきました。
構図の外には急行色のキハ47・48がおり、この時はまだ『鉄道のまち』新津の國鐵新潟の匂いが充満していました。
なぜわざわざ立ち寄ったかと言うと、新潟車両センターの粋な計らいで湘南色編成を組んでくれたからなんですよね。
クハ115-1501も特徴車ながら、205系や211系などで使われているAU75GM集中型クーラーが載っていたのが個人的にツボでした。
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紺屋川の桜並木
2024/4/10 伯備線 木野山~備中高梁
864M 115系岡山車D-27編成
NikonZf SIGMA24/1.4Art
遠征は点取り合戦だと思っているので、やれることはやれる限りやろうとしてしまいます。
何より一人行動でリミッターが外れちゃうんでしょうね。気兼ねなく意味不明なムーブをかまし自滅するのを20代から続けています。
この日も朝から晩まで、限界まで詰め込んだ日でした。私を惑わす"サクラちゃん"って子がもうあっちでもこっちでも満k…満面の笑顔で…。笑
高梁市は115系岡山車が通る線区で、尾道市に次ぐ美しい街並みだと思っています。
元旦は笠岡市で湘南色ペアを撮りましたが、今宵は提灯でライトアップされた夜桜を狙っていました。
かつて備中松山城の外堀だったものが現代では『紺屋川』と呼ばれているそうです。
桜並木の隙間から気合で降りて気合で川を渡って気合で撮った一枚。
結論から言うと大満足とはいってないのです。でも次の桜は拝めないような気がしていて。
桜もやや散り始めでしたし、先頭車を左にして撮りたかったのですが、踏切待ちの車のライトが眩しくとても編集する気にはなれませんでした。
理想からちょっと遠のいてしまったのですが、うつ伏せになりながら水面スレスレで頑張って撮っていたので構図に妥協はありません。
右頭が悪い訳でもないですし、鳥居が奥に写り込んでるからこれはこれでまあ良いかな・・・??
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湘南色×381系 緑やくも
2024/4/10 岡山駅
1340M 115系岡山車D-27編成/1030M 381系(緑やくも色)
NikonZ9 Z70-200/2.8S
ホットな話題が続く伯備線381系やくものリバイバル運行もあと1月ほどで終止符が打たれます。
電気釜ってなんだよ?ELのことか?と言うくらいにはこの形状の電車には縁がないのですが、令和に残る国鉄特急電車として撮り応えがあるのも事実。
群馬でSLをやってる鉄ちゃんと反発しないようにしたのと同じく、岡山では381系が主役の鉄ちゃんと干渉しない範囲で、あくまで115系湘南色を引き立てるエキストラとして何度かお世話になりました。
国鉄色は見慣れていますがその他の塗色には関東民には縁もゆかりもありません。
どうしてか『緑やくも色』の風合いがかつて信越線・ヨコカルで見られた『あさま色』の面影を感じてしまい、また湘南色との同系色ということもあり、共演する一枚がどうしても欲しくなってしまいました。
日中の運用でのチャンスはなかなか巡って来ず、諦めかけていたところで訪れた最終やくもとの数分間の並び。
備中高梁で夜桜との撮影後に、この並びを狙うために特急課金をすることになりました。
最初で最後の381系やくも乗車で、乗っていた特急電車を被写体として終着駅で撮るという強硬手段です。笑
乗り鉄を楽しみたいところですが、機材を背負って一日中歩き回っていたこともあり即寝落ち。気付けば岡山駅に着いていました(^^;
寝ぼけながら車掌さんのアナウンスを聞いていると「3分遅れで到着です。ご迷惑を~」・・・んんん!?
緑やくもが岡山駅に到着した3分後に115系が入線するのがダイヤなので、同着・・・?
ドアが開いて外に出ると…もういますね…なんなら4分遅れでしたね。笑
腿はパンパンですし頭がボヤっとしてますが、課金までしてチャンスが目の前にあるため諦める訳にもいきません。
反対のホームまで体に鞭を打って向かうとありがたいことにバランスの良い斜め並びで、しかも"やくも"幕のままでした。
なんとか人が掃けたタイミングで撮れました。間もなくして『緑やくも』は電車区に引き上げていきました。
結局並びを撮れたのは一度きりでしたが、岡山ではD-26、D-27編成以外の湘南色を纏う車両は存在しないので、同系色の並びから存在しない懐古心とぼんやりとした心地よさを感じていたのでした。
モハ1形104-106号 紫空
2024/4/25 出山(信)~塔ノ沢
モハ1形104-106
NikonZ9 Z14-24/2.8S
この地で赤2連を最後に撮影したのは19年のサンナナでした。
最後のモハ1形、2連のヨンロクが再び標準塗色を纏って箱根の山を歩荷します。
相方の108号はレフレッシュ休暇中。繁忙期の直前、数日間は単独での登山です。
日没の直後、夕焼けが紫に移り変わる空の様相を眼下の早川が写し込んでいました。
・・・これから数年間、日常が帰ってきます。
同じ県内とは言え箱根まで片道2時間弱。そう気軽に通えないですが、コツコツと今の感性で記憶に残る記録が出来ればと、待ち侘びた姿を見送りながら誓うのでした。
モハ2形108号 検査明け試運転 三線軌条
2024/5/1 箱根湯本~入生田
モハ2形108
NikonZ9 AF-S300/2.8VRⅡ
大平台を出て間もなく、GW渋滞が続いており暫しの一休み。
ダンゴになっている車を良く見たら「強羅で会ったなあ?」というメンツが前にも後ろにも。Bluetooth通話をしたら「二台前だろ?」で一同大笑い。
ずるずると進み、正直間に合わないのも覚悟の上でしたが、湯本の時点で5分弱余裕があったので、後輩の案内で今試運転の〆を山崎宮踏切としました。
数回訪れたことがありましたが、箱根湯本側にカメラを向けたのは初めてです。
建造物など一切入らず、雨で艶っぽくなった新緑を多く取り込めて良い雰囲気です。三線軌条とその線形を強調したく、ローアングルで待ち伏せしてみました。
Z9の電子シャッター音(スピーカー部分)が聞こえなくなってくるほど本降りの雨での連戦でした。
持参のタオルも乾くのが追い付かないほど。体温を奪われ体力を消耗した半日でした。
でもなぜか、箱根登山だけは雨の撮影が楽しくて仕方がないんですよね。あと何度ずぶ濡れになるのだろうか。笑
近くにある素敵なお庭のオーナーさんと一言交わして笑顔で撤収!
モハ2形108号 検査明け試運転 後方確認
2024/5/1 大平台駅
モハ2形108(後撃ち)
NikonZ9 Z70-200/2.8S
旧タイプの尾灯は1位側のみ。尾灯側を強調するのにもってこいな後撃ちを意識せざるを得ません。
スイッチバックを3回繰り返す箱根登山ではコロコロとエンドが変わり、運転士および車掌の運転室交換も醍醐味の一つです。
乗務員が乗り降りする瞬間を狙い撃ちしようと形状の観察後は大平台駅にやってきました。
先客と交渉し、到着後の列車への接近の許可をいただけました。
邪魔のない位置で入線を見届けようとしたら思いの外構内手前で止まってしまいました。
Σそうか!3連でも2連でもないのだから、わざわざ構内の奥まで押し込む必要がないのか・・・。汗
ちょっとやらかしたなと早足で旧型車に近付こうとした矢先、足元で車両が反射しているのを見つけてしまい突発の急制動試験を実施。
そこからは発車を見送るまで、目に雨が入ろうがお構いなしでカメラと共に地に伏せていました。笑
想定になかったリフレクションをどう落とし込むか考え、当初の乗降は切り捨てます。間に合わなかったが正しいのかも。
もう一つやりたかったのが車掌さんの"後方確認の指差し"。箱根登山鉄道は発車時の所作が徹底されており、車内外からこの姿を見たことのある人は多いのではないでしょうか。
必ず発車後、動き出してからの所作なので後撃ちの証としても貫禄が出てくれたなと思っています。
大平下ストレート 水鏡①
2014/5/3 両毛線 岩舟~大平下
423M 115系高崎車T1038編成+3両
NikonDf AF-S50/1.4G
"逆さ"115系の日ということで、10年前の水鏡の写真を引っ張ってきました。
前日バイト上がりで友人車に乗せてもらいそのまま向かったような?
太陽が出て間もない頃が風も弱くリフレクションも強いため、桐生発の423Mを狙っていたようです。
岩舟~大平下間は田園風景が広がりますが、僅か1区間でも1枚毎に時期が微妙に異なります。
二毛作のエリアでは小麦大麦の収穫のちに水入れが入るところもあり、「この構図で撮りたい!」となるとそれはもう毎週通うことになってしまうのですよね。
4年ほど通いましたが水鏡にはこれと言った正解もなく(水面が美しく反射するのは絶対として)、気付けば完璧なシンメトリー写真を撮るのを終着点としなくなっていました。
てくてく歩きまわって分かった地域の空気感や、その一時にしか見られない田んぼの表情(①、②)などを重視するようになっていました。
…とは言え物事の滑り出しは何かしらの妄想や憧れを手にしたいところから入ると思いますので、上記写真のような編成写真も狙っていたようです。笑
このあたりは霧が出やすく、始発列車は真っ白け。霧が出るというのは風がないという意味でもあり水鏡の条件では合点が行きます。
晴れ写真を撮りに来たので「霧はいなくなって欲しい」というのが本音ですが(^^;
30分ほどで随分マシになってきました。完全なすっきり青空にはなりませんが、低山にかかった霧も早朝らしい風情があって今だけの画です。
踏切が鳴り左奥からMT54の音が近付いてきます。同時にファインダー内には右手前から朝のジョギングで通り抜けていくおっちゃんが!?
結果はoh…"今だけの画"って10分どころか10秒で変わるんだなあ。こればかりは運なので嘆いても仕方ない。
大事なのは言い訳もとい落としどころ。目立たない服装と位置、方向であることが救いでしょうか。おっちゃんは1人×2だけど115系は2編成×2で多いからまあいっか!笑
EF6439 鳥沢鉄橋(定番)
2013/10/30 中央本線 猿橋~鳥沢
工9476レ EF64 39+ロンチキC編成13車
PENTAX6x7 105mmF2.4
11年前、中央線で念願の39ロンチキCを撮っていました。
好きな機関車に好きな貨車、そして好きなロケーションで撮れる至高のひと時。
行ってみて楽しむ今のやり口も贅沢ですが、答案用紙の作成も丸つけ担当も己が行い、満点を目指す当時の撮影も中々に贅沢だったと思います。
やりたいことがあることは幸せなことで、その幸せはいくつ用意しても良いはずで、それが叶うことを5年程夢見てついにその日がやってきたのです。
確か10月末から1ヶ月ほど4週連続くらいでロンチキが走っていた記憶があります。
常駐は39号機。前半が13車で後半が10車の設定だったような?
工9476レは1年を通して光線良く撮れる列車でしたが、新桂川橋梁こと鳥沢鉄橋は夏場はトップ光で条件としてはいまいち。
されどスジはいつもと変わらず。同じ時間でも冬場の南に回る10月後半をベストとし、その時が来るまでじっと待っていたのです。
そしてやってきた39号機の撮影チャンス。新小岩発送でのロンチキがC編成である書き込み。条件は整いました。あとは興奮をそのまま行動に移すだけです。
2007/10/28
更に6年前。同じように、最高の光線の下、EF64ゆとりを撮影に鳥沢鉄橋に行っていました。
結果は上記の通りで、数秒の差で天と地を別つことを目の当たりにし、このリベンジに燃えていた経緯も背景にあります。
話を当時に戻します。
早めに現地に到着すると、深夜に降った雨が塵を飛ばし見事な秋晴れが広がっていました。
背景の山々にはちぎれ雲が残っていましたが、雨上がりの朝として最高の舞台が用意されていたのです。
細かい焦点距離で言えば35mm換算75mmくらいがぴったりな場所ですが、機材はバケペンに105単での手持ち勝負です。
次に持っているレンズは165単でしたので、中判フィルムの解像度とトリミング耐性を有効活用する手段を優先しました。
山スカや長野色を何本か見送り、奥からおでこに2つライトの機関車が見えてきました。
そこからは深呼吸のちに中パンが綺麗に決まることに全集中です。そうそう、後ろからの被りは・・・なさそうですね。笑
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EF65 1059 焼島ワム貨
EF651065の復元に続き、EF651059も復刻されました。
15年前に廃車回送されて鬼籍となった機関車です。
種車は恐らく2060号機。1番違いで差異も最小限で理想的です。
何よりリーク画像ではあの試験塗装で1060号機のナンバーが掲げられており、JR貨物の情熱を感じました。
今回は様々な条件から参加を見送りましたが、次回があることを願っております。
2007/8/10 東北本線(貨物線) 田端(操)~大宮(操)
5789レ EF651059+コキ+ワム
NikonF50
EF651059。愛称は『センゴック』。
今の20代には図鑑の中の機関車で、30代には憧れのような機関車で、40代には青春を捧げていた人が多そうな機関車です。
末期の"とりあえずネタに入りまくっている"な印象が強い機関車なのですが、この辺りがPFの一番美味しい時期だったのではと15年経過してから思い始めています。
公開できるほどまともなカットが多くありませんが、フィルムで焼島貨物を撮影していたのでデジタイズしてみました。
ここは背景にLa〇xの看板が写るからだとかで『ラオックスカーブ』などと呼ばれていましたね。しかも図らずもセンゴックカラーです。笑
モハ2形108号 トンネル飛び出し②
2020/6/7 大平台~出山(信)
モハ2形108(+109)
NikonD850 Tokina50/1.4
2020年夏の初めには全線開通への復旧に向け、線路の地固めと乗務員の習熟訓練を兼ねていた試運転が行われていました。
試運転表示を深く考えずとも撮れるチャンスでしたので何度か…いや何度も足を運んでいました。
丁度仕事の方も落ち着いていたので、この日を皮切りに週末は全て箱根に通っていたような気がします。
そして撮り尽くし撮り飽きたかと思っていたのに、結局先日の108号出場試運転に出席している怪現象が発生しています。
常磐台隧道飛び出しの4年前にやっていた畑山隧道飛び出し。こちらは裏道から脚立を使って撮る場所ですね。
個人的に出山鉄橋の次くらいに目に留まりそうな場所だと思っていて、ビギナー時代にも撮っていた場所でした。
ここは山間ながら順光の時間帯が存在しますが、太陽の高い時期のお昼前のみ日が当たるため、晴れに拘ると意外と大変だったりします。
6月でしたが晴れ間が広がっていたので定番ながら狙うことにしました。
試運転の期間はずっと109号とのペアで走っており、イタリア国旗(ハンガリーとも)だとかバジルトマトだとか、色々しっくりこない名前を付けていました。
個人的にこのトンネル飛び出しは先頭車両のみで完結する方が収まりの良さを感じています。
そのため金太郎塗装から標準塗装に戻ったばかりの綺麗な姿をした108号を、単車風の切り位置で狙ったのがちょっとした拘りです。
モハ2形108号 検査明け試運転 小涌谷駅
2024/5/1 小涌谷駅
モハ2形108
NikonZ9 Z70-200/2.8S
急カーブを曲がった先には小涌谷駅。整備士が窓から足回りの確認をしているのが伺えます。
『試運転』なのですから、いつも通りに走り通せばいいだけではないですよね。苦笑
午後になり本降りの雨となりましたが、試運転に携わる関係者様はものともせず、淡々とこなしていました。
NikonZ9 Z24-120/4S
小涌谷駅で列車交換を行います。少しだけスナップする時間があったので近付いて、本日の小変化である『標識燈』を観察してみました。
覗いてみるとどうやら昭和28年小糸製作所作製の本物の模様。つまり復刻ではなく復元です。
ちなみに1位側のみの変化です。3連で走ると連結側になってしまうため、表立って見れるのは貴重なのかもしれません。
しかしなじみ深いのはドクロマーク(2位側)の方で、これは良いぞ!とまで興奮してた訳でもないです。笑
モハ2形108号 検査明け試運転 花壇踏切
2024/5/1 彫刻の森~強羅(後撃ち)
モハ2形108
NikonZ9 AF-S500/4E
同行者の希望で地獄沢橋梁へ。
やはりGWの渋滞の影響で到着に余裕がなく、面撃ちは不定期回送で満足しているので横着せず、何度目の正直か箱根登山で貴重な全速前進区間の後撃ち側で待機しました。
ここは強羅花壇という高級旅館のためにある踏切で、第一と第二の花壇踏切が存在します。
運が良ければ女将さんや板前さん、その他旅行客などが行き来するということで、狙っているのですが中々決まりません(^^;
元よりこれが本命ですが、先のトンネル飛び出しで満足しているのでただの後撃ちでもいいかなと思っていたのですが、とうとう強羅らしい一面を押さえることができました。
新緑との調和が素晴らしい和服はもちろんのこと、雨の影響で傘を差しており、左腕には和装に合う利休バッグを持っていて・・・完璧な装いすぎてまるで私が指示したみたいですね。笑
これくらい気構えない方が想定を上回ったりするのはあるあるですね。
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モハ2形108号 検査明け試運転 トンネル飛び出し①
2024/5/1 出山(信)~大平台
モハ2形108
NikonZ9 AF-S105/1.4E
連休の中日にみんな大好き108号の試運転が行われました。
生憎の雨?待望の雨?どちらかと言えば後者でしょうか。終日雨が降り続け体力の消費が激しい一日でした。
今回は不定期回送との差分化や試運転っぽさを重視したく、俯瞰・遠景撮影はお預けで接近戦メインとしました。
山肌は今もしくはこれからが新緑の旬ですが、山間はと言うと既に草木の日差し争奪戦でそこそこ繁ってきています。
湿度が起因と思われますが、箱根は他の路線よりも光が地面まで通っていない印象です。
何回か訪れていつもしっくり来ていなかった常磐山隧道飛び出しを往路の本命としました。
数年前に斜面が刈られてから物足りなさがあったのですが、今年は想定以上に草木が伸びていて、今までの1/10くらいのキャパしか残されていませんでした。
整地すれば済む話かもしれませんが、柔らかい新芽の質感も素敵ですしスイートスポットを何とか見つけ、108号を優しく包むような前ボケに利用させてもらいました。
逆側の畑山隧道飛び出しでは順光で押さえているので、悪条件万々歳な今の撮り方でやれて大満足です。
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