EF6437×カシオペア 夜のしじまに裂いて響いて
2019/5/6 中央線 西八王子~八王子
回9450レ EF64 37+E26系12車
NikonD850 Ai*ED180/2.8S
なが~い12両の客車を連ねる姿を広々と写したので、お次は連結面がやりたくなります。
ΩΩΩ「往路で追っかけながら撮ってもいいじゃないか!」
いやいや違うんですよ!狙いがあるんです。
家でだらしない生活をしていて眠くないのでドライブがてら懐かしき八王子まで向かいました。
さて、そこそこ有名な相模街道踏切に余裕をもって小一時間前に到着しました。
ここは自分にしては珍しく何度も訪れたくなる場所。そしてなんだかんだ決まる場所。奥行と焦点距離が撮ってて気持ち良いんですよね。
連休中なのでブルサンが撮りたいのに来ないのがちょっと残念。自分の口から「いつでも撮れるだろ」って言ってると本当に撮らないから「撮りたい!」って一応言っておきます。
カメラにマニュアルフォーカスのNikkorレンズを取り付けます。ここぞというところで頼りになる180単です。
立ち位置を吟味してると地元の方を中心に数人集まってきました。とは言え2日前の大激パを体験した身としては限りなく平和です。笑
平和と言えば、交通量がとても少ない。GW後半にして深夜帯だからでしょうか。悪い大人の遊びをしている気分です。
程なくして踏切が鳴り、いつものゼロが力強いブロワー音を響かせながら近づいてきます。
後ろを振り返ってみますが車の姿はなし・・・これはもしやイケるのでは・・・!?
心地良い気温に緊張感もほぐれ、スっとカメラを振ったら一丁上がりィ~!
無事に決まってくれたので狙いについて補足しておきます。
往路は八王子を18時くらいに発つため交通量が多い時間帯です。今回は渋滞に悩まされる大型連休の僅かな旨みを活用できたと思います。
車が被らないリスクを抑えつつも、復路は1号車『CASSIOPEIA』のロゴが入るのです!
カーテンも閉まらず室内灯も点灯しており、更ける東京に戻ってくる37カペを理想の条件で撮れました。
Thankyou GUMMA 115 ep.6 別れ梅
2018/3/15 吾妻線 金島~祖母島
537M 115系高崎車T1022編成
NikonDf AF-S50/1.4G
門出を祝う桜に対し、春をいち早く報せ、別れ惜しむ春先の季節を代表するのは梅ではないでしょうか。
枝は大振りにならず花弁の色も白味が強いため写真映えしづらいのですが、梅の花の香りはとても好みでつい近くに寄ってしまいます。
通い尽くした吾妻線ですがいつも通りその日もロケハンをして、沿線に満開の梅を見つけたので腰を落ち着けました。
斜光がボディに反射する時間帯。別れ梅越しに滲む『ありがとう』の文字は私の心境とシンクロしていた気がします。
いつも通り裏道を使って高崎までレンタカーを返却しに行く道中、翌週のさよなら運転でいよいよお別れなのかとしんみりしていました。
何より最後の定期運用の撮影で大好きなT1022編成に会えて良かったです。
Thankyou GUMMA 115 ep.5 ありがとう
2018/3/14 上越線 新前橋駅
465M 115系高崎車T1022(+T1043)
NikonDf TAMRON15-30/2.8
『惜別』が形になるものを探していた改正日直前ですが、ひっそりと新前橋駅のみ掲示されていたポスターがありました。
直球の『ありがとう115系』です。もうこれがさよならヘッドマークでいいんじゃないかなって思ってました。笑
折角なので同じ文言の『ありがとう115系』の装飾をされた115系の停車を狙ってみます。
ここはちょっと詰めが甘く、改正を迎えてから「もっとこういうシチュエーションで・・・」と浮かんでしまったのが苦い思い出です。
探してみたのですが主要駅(高崎、渋川、横川、水上、小山など)は駅構内にそれと言った掲示がありませんでした。
恐らくはトラブル防止、鉄道ファン対策と思ってます。特に高崎駅はピリピリしてましたから。
駅利用客をブラしてThankyouGUNMA115スタンプラリーポスターをメインにした知り合いさんのカットを見て揺さぶられた記憶があります。
今思うと列車と絡めなくても今或る惜別のワンシーンに変わりはありませんよね。まだまだ勉強不足を痛感しました。
モハ2形109号 構内連結
当日の内に入生田検車区に戻ったようで、コロナ禍でひっそりと古き良きボロがまた一つ消えました。
譲渡や展示の話も聞かないので自社内解体となるのでしょうか?
年下ながら自分より知識が100倍あるだろう私鉄マニヤの知り合いに色々教えてもらいましたがモハ2形が緑塗装ってのも変な話らしいです。
開業100周年の一環として緑一色に塗り替えられた109号ですが、やはり箱根登山は70年弱続いてる朱色1号バーミリオンオレンジ塗装がしっくりくるのが本音です。
箱根登山鉄道としては109号引退記念グッズに三色団子見納めの文字がありましたし、「最後にやりたかっただけだろ~」って言いたくなります。笑
でも本当に『最後』なら同じモハ2形の108号にやっていたはず。もう102年目ですし、最後はやはり朱色統一の姿を拝めることを祈ってます。クラファン上等!もちろん乗りに行きますよ!
2021/3/20 箱根湯本駅
モハ1、モハ2形(106/109)
NikonD850 TAMRON15-30/2.8G2
これが最後の109号撮影でした。
モハ2形同士の団体列車の運転を終え、午後から定期列車に戻るためにモハ1形に連結したときのシーンです。
MGのキーンという音が静まります。直後パンタがバチャンと音を立てて落とされます。
ホースの接続作業が終わると合図と共に再びパンタが上がります。
自分は詳しくないのでよくわかりませんが、連結・解放作業でジャンパホースなどを弄るのに一度MGを落とすようですね。
本当は連結シーンをブラして撮りたかったのですが、1/20sec.じゃ躍動感がありませんでした。
箱根登山は結構厳しいのでこの場での三脚は控えてますが、次チャンスがあるようならじっくり構えてみたいです。
モハ2形109号 折り返し地点
とりわけ被害の大きかった箱根登山鉄道は、強羅~箱根湯本全区間に約20箇所の運行支障が生じたそうです。
それもそのはず。アメダスによると歴代の日降水量の一位がその台風19号の箱根なのです。
10月から全区間運休となりますが、1年後の営業再開を目途に翌年の5月から列車の試運転が始まりました。
2020/6/20 出山(信)~大平台
モハ2形(109+108)
NikonD850 AF-S300/2.8DⅡ
復旧が進むごとに段階を踏んで試運転の区間が伸展していきます。
始発駅箱根湯本から大平台の手前、宮ノ下の手前、そして最後の2週間は全区間での試運転となりました。
写真は大平台の手前で折り返すところです。迫ってきたと思った109号が100m先で停車しテールライトが点きました。
これより上の区間には在線なしで、踏切からどう構えようと往来妨害にはなりません。望遠レンズを取り付けて自由に構えます。
ただのテールライトの姿を撃ってもしっくり来ません。私の真横を通り過ぎ、遠ざかる109号を後撃ちしたのと大差がないように感じます。
ここで折り返していたことの証は乗務員の交代・乗り込みを収めてこそかと思い、その瞬間を捉えました。
モハ2形109号 100thライトアップ
去る2019年、吊り掛け音が箱根山をこだまするサンナナことモハ1形103-107編成が引退した年ですが、登山線の開業100周年という節目でもありました。
様々なキャンペーンを実施し、注目を浴びたのは旧型車両の106と109がリバイバル塗装となったことでしょうか。
わざわざ前面看板を新造する気合にも驚きましたが、プレスを最後まで読んでいくと10番目の項目に『箱根湯本駅夜間車両ライトアップの実施』の文字が。
実施日時:2019年8月
時とは?🤔ってツッコミを入れたくなりましたが、カメラ目線として面白いことをやってくれるそうです。笑
2019/8/16 塔ノ沢~箱根湯本
モハ1、モハ2形(104-106+108/109)
NikonD850 Tokina50/1.4
サンナナが去って1ヶ月弱。強羅の大文字焼き・花火大会と絡めるべく再び箱根に訪れました。
当初の作戦は旧型車が通過したら花火が終わる前に山を下りる計画でした。渋滞に巻き込まれたら1時間のロスです。
しかし当日は強風で間引きながら様子見ながらの花火でした。要するにいつ終わるのかよく分からなかったのです。
悪い予感は的中し、フィナーレなのかよくわからない単発の花火を撮り終わって車に戻ったら道路は他県ナンバーだらけ。笑
一本道なので進みは最悪で、自分より先に下った車両が戻ってきました(^p^)
湯本の商店街が見え、ようやく解放されると思ったのも束の間、強羅に向かうときは居なかった緑一色の109号がライトアップされてるではないですか。
んもー!帰ろうと思いましたが即ロータリーで180°ターンして三脚を据えることにしました。
単色の車両はあまり好みでなく、例にもれずこの緑塗装の109号も率先して撮ることはありませんでした。
いきさつが戦争の頃の塗色なので仕方ないのでしょうが、ステルス能力が高すぎて自分の腕では魅力を引き出せませんでした。
山をスイッチバックする電車が緑色ですよ。昼は同系色、曇りは色が出ず、夜は闇に紛れます。そこで救世主がこのライトアップです!
どこかですれ違ったもう一つのリバイバル塗装の104-106編成がそろそろやってくるはずです。
車両をすべて入れるためには線路に寄らなくてはいけませんが、足回りのフェンスが目立ってしまうため、ここは離れて駅舎と絡めることにしました。
既に22時となり、観光客も出歩かない時間帯です。歩道でプロ4を全開にして理想の高さで待ち構えます。
先ほども言いましたが、ここは一本道で、渋滞区間の終わりかつ駅前です。故に交通量は多く人目につきやすい。だからこそライトアップもここだったのでしょう。
行くたびにアレグラが展示されていてそういうものかと思ってましたが、モハ2が展示され旧型が稼働しているタイミングに寄れたので、強風と渋滞に感謝しながらの撮影となりました。
…ところでそこの渋滞にハマってる他県ナンバー、後ろから私をライトアップするのをやめてもらえませんか。私は目立ちたくないです。今すぐ緑一色になりたい。
Thankyou GUMMA 115 ep.5 活躍
2018/3/14 高崎車両センター
115系高崎車3両
NikonDf AF-S50/1.4G
日が昇る前に。はたまた日が沈む前に。上越や吾妻に行く手前で新前橋駅脇の車両センターによく立ち寄ってました。
電車の巣だけあって何も考えなくても115系がいる訳で、めぼしいアングルやシチュエーションこそなかったものの、「今日も一日この電車を撮るぞ~」って気持ちになれるホームタウンでした。
新前橋のホームや北側の跨線橋から多くの車両を確認できますが、南側まで回り込むとより近くで撮影ができました。
とは言え高いフェンスに囲まれていますし、近くに工場があってダンプの往来も多く、撮りやすい訳ではないのですが(苦笑)。
人目につかないところだからこそ、何か面白いものはないかとこの日も裏側に回ってみました。
すると『115系電車の活躍』なるポスターが。新前橋駅の通路にも同じものがありました。
どこにも引退の文字やありがとうの文字はなく、「だからなんやねん」とツッコミを入れたくなりそうでした。笑
でもこういうポスターが張り出されるということは支社内にも115系が好きな人がいるという暗示でもありますよね。
なにせ左上の写真なんて、スキー臨か何かのリレー号として1日だけ運転された水上往復の団体列車ですよ!
目撃を見てあんなところやそんなところで撮れたのにと布団の中でボヤいてた身としては、中の人が撮っている写真にそれとなく混ざり込んでるのを発見したときは衝撃でした。
そうそう。『活躍』という点では、人一倍いろんな場所や時間帯に見てきましたから、写真募集してるなら提供させていただきますよ。笑
いつか基地内で115系の展示イベントがあれば是非とも撮ってみたかったのですが、結局チャンスは巡ってきませんでした。
隣(150km先)の車庫は青いですね。
EF6627×福通貨物 超望遠トンネル飛び出し
貨物好きなら誰でも耳にしたことのある『福山レールエクスプレス号』は、2015年から東福山⇔東京貨物間の運行を開始したそうです。
今では吹田や安治川口、福岡から盛岡まで、各地で緑のコンテナを積んだ専用貨物列車が走っており、私有貨車が減り変わり映えしないコンテナや貨車になった今では撮影し甲斐のある大変ありがたい列車となっています。
私は勝手に頭文字(FukuyamaRailEXpress)を引き抜いてFREXと勝手に呼んでいますが、誰も使ってくれませんでした。笑
2021/3/6 東海道本線 三島~函南
54レ EF6627+コキ21車
NikonD850 AF-S300/2.8VRⅡ×TC-14E III
天下の東海道の中でもとりわけ別格な50番台の優等列車。
数ある貨物列車でも50番台は種別として特急の扱いのようで、終着駅に遅れて到着することは殆どありません。
いつかEF66が牽引する専用貨物を撮りたいと願い、運行から4年後の2019年春改正から待望の吹田EF66持ちの列車となりました。
最後の0番台かつ吹田のスター機であるEF6627が充当されるとなれば、沿線は賑わうことは間違いないでしょう。
当然私も沿線に出撃するその一人であり、チャンスさえ巡って来れば積極的に狙いたい列車です。
特急扱いの貨物列車に、かつて特急列車ブルートレインを牽引してきた顔を持つEF6627が充当することは、組み合わせや列車の風体としてこの上なくしっくり来るものがあります。
改正直前、休日にサービス(?)で54レにEF6627が充当しました。
残念ながら予報は曇り時々雨ではありますが、2月の多忙を乗り越えてようやく得られた休日に、「雨だから行かない」という選択肢は毒素を溜めてしまう気がしたので、勢いで撮ることにしました。
「曇りだからどこでも撮れる」だと「行っても行かなくても良い」になってしまうので、「曇りだから撮りたい」場所を定めます。
3時間睡眠のち、外から微かに雨粒が窓をたたく音が聞こえますが眠い目をこすってカメラバッグを車に積み込みました。
目指すは三島函南のトンネル飛び出しの首振りポイント。時折ネットで見かける場所ですが、そこそこマイナーな場所だと思ってます。
タイガーロープ恐怖症の方々には選択肢にすら入らないのかもしれませんが、商用看板や建築物を入れずに撮れるので私は大アリな場所です。
ここは順光の時間帯は貨物が殆ど走っておらず、晴れると雑木林で列車に影が落ちてしまいます。夏場は影が回避できるようですが、今度は太陽が高くなって顔やトンネルの存在感が薄れてしまいます。
200mm前後の首振り構図がここの定番アングルですが、そこはサブ機に任せ、あえて私はトンネルから飛び出してくるのを強調した緒望遠アングルを選択しました。
縦のバランスが難しくてハイアングルに据えた三脚を5cmずつ動かして調整すること1時間弱、なんとか無理矢理感のない切り位置を見つけられました(^^;
単独行動でしたが、現地の同業鉄ちゃんと談笑しながらまったりと過ごせて実に有意義でした。
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185系湘南ライナー 大カーブの邂逅
引退が確実に近づく2020年の春、最後に一枚誰も持っていなさそうな一枚が欲しくなってきました。
そして現在世界で1億人が感染したと言われる新型コロナウイルスCOVID-19の国内感染の拡大により、緊急事態宣言が全国に発令されます。
出かけたいけど出かけられない日々ですが仕事で週五日以上通勤しなくてはいけず、労働は人生を謳歌するための条件と考えていた私にとっては週末が八方塞がりなのは実に息苦しいものです。
モヤモヤはイライラに変わり、このエネルギーのやり場を探しているところで、通勤の電車が気分転換に成り得るアイツがいるのを思い出したのです。
2020/6/5 東海道線車内
3733M 185系15両
NikonD850 TAMRON85/1.8
気分転換に520円を支払って乗り鉄。ビールを飲んでもよし、爆音に耳を傾けてもよし、外を眺めてもよし。
車内は1両あたり5人乗ってる程度で閑散としており、ほぼ貸し切り状態に近いです。
東京駅を発車した直後、カクカクと小刻みに加速をする185系車内のどこからか『カシュッ』と缶を開ける音が聞こえるのがたまらなく好きなのですが、これが次の改正から体験できなくなるのは非常に寂しいものを感じます。
しかし数少ないこの異常事態の恩恵とも言いますか、人気がないからこそ得られるものもあると思います。
"転んでもただは起きぬ"です。このムカつく通勤を楽しくしてやることに切り替えました。
そりゃあ緊急事態宣言発令中ですから、感染対策を徹底した上で、退勤時間を調節して無駄を最小限にしつつ、帰路に就くついでに乗っていたに過ぎませんよ。
特急電車にして窓が開く185系の車内から何か撮ってみたいとは昔から妄想はしていました。
つい先日、手振れ補正機能が強力な機材を投入しましたのでお試しで車窓からの景色を撮ってみました。
結果はまるでダメで、手振れ補正はあくまで手振れの補正なので列車の風圧では下手したら逆効果でした。
ん~もういいか。でも乗ってるだけで楽しいです。あと少しで地元の駅なので片付けて…
「ん?今カーブのところで185系とすれ違わなかった???」
どうやらカメラの電源を切っている場合ではなかったようです。(+_+;)
翌日、再確認で同じ場所で外を眺めます。少し離合場所は違いましたが間違いなく同じ時間に185系がやってきてます。
"185系の車内から何か撮ってみたい妄想"が着実に固まっていきます。
ひんしゅくを買いたくはないので乗客からなるべく離れた席から、最低限の分だけ18.5cmほど換気目的で窓を開けてみます。
肌寒くもなく蒸し暑くもない、5月過ぎから梅雨入りまでの間なら口実としては上出来でしょう。あ、口実って言っちゃいけないんだった。
会社帰りにカメラの電源を入れて車内で待機する週間が続きます。なんだかその1シーンだけのために出勤している気がしてきました。
露出、ブレ、離合のタイミング。。。中々に希望通りとはいきません。
COVID-19に私は負けません。何せ私の中にある不治の病COMMIT-20が発症してしまいましたから。
そして失敗を重ねること執念の11回目、ようやく…ようやく理想の離合に出会えました…!
Thankyou GUMMA 115 ep.3 無人撮影会
2018/3/15 吾妻線 大前駅
527-536M 115系高崎車T1032編成
PENTAX6x7 90mmF2.8
527M列車が折り返しの536Mとして暫しの間、終着駅の大前で佇みます。…と言えば聞こえは良いでしょうが、実際は2時間もの間停車もとい放置されています。
運転本数の少ない吾妻線ですがm末端部分にあたる大前⇔万座・鹿沢口間では需要は更に減り、直ぐに折り返す理由もないのでしょう。
皮肉ではなく本当に放置されているようで、この停車を利用して車内でのんびりお弁当でもと考えたこともあったのですが、乗客は追い出され鍵をかけられ乗務員は社用車でどこかへ休憩に行ってしまうようです。。。苦笑
車内のスナップが出来ないのは少々残念ですが、葬式乗車をしていたのに追い出された不憫なオタクさんたちに混ざって半ば撮影会となっているラッピング編成を観察しに行きました。
さて、527Mを別場所でやってから大前駅までやって参りました。
2時間停車があるとは言え、押さえておきたいベタベタ順光アングルは早めに決めないと側面が弱くなってしまいます。
現地に居る鉄ちゃんの殆どは乗り鉄で、殺伐さはないですが動きの一律性がありません。
例えるならアリの巣の穴を撮りたいのに好き勝手に出たり入ったりされているような気持ちです。
澄み切った青空を背景に、普段フィルムで中々できない見上げ接近アングルを撮りたいだけなのに10分くらい待った気がします。
ダイヤ改正直前だと言うのに、資料写真のようなシンプルなこの一枚に苦労するとは思いませんでした。
雑誌や鉄道会社が載せるような形式的な車両紹介の一枚って、部外者の趣味人が狙うには難しいことなのかもしれません。
これが語り継がれるほど魅力的な一枚かと言われたら首を縦に振れないですが、パツパツにフレーム目一杯に入れて「やっぱ115系湘南色最高だな~~~」って言いながらミラーアップしてたのは事実です。笑
ベタなアングルだからこそ癖がなく、トイレの壁に貼ってあったらいつもより長く居座ってしまうようなそんな一枚だと思ってます。
185系踊り子 白波の稲取
斬新な国鉄塗装は遠くからも視認性がよく、ゴツい顔と爽やかな塗色の調和が絶妙で185系の撮影意欲が湧いてきます。
しかしながら懐かしい!という気持ちは正直あまりなく、子供の頃から記憶に強くあるのは湘南ブロック塗装の方でしたけどね。笑
今でこそ何も考えず常にあの塗装が拝めますが、当時はたった1本しかいないので運用を追わないといけず一つのネタ列車という認識でした。
今回はその当時の写真となります。
2013/11/16 伊豆急行線 伊豆稲取~今井浜海岸
185系A8編成
PENTAX6x7 165mmF2.8
「(折角ストライプ塗装になったんだし有名な)稲取俯瞰行っといたら?」というYUTA氏のお声がけのもと、初訪問となる伊豆急で185系撮影をしました。
踊り子号は東京から伊豆急下田まで1都2県を結ぶ観光列車。185系と海は切っても切れぬ関係で、より海に近くより踊り子らしい画を求めるなら伊豆急行線は外せないでしょう。
観光路線故に景色に富み、翌年には大学のサークルで185系(もちろんモハ)に乗って伊豆旅行を企てたこともありました。笑
この場所は伊豆急行線の撮影地では相当有名ですが、癖の強い場所でもあるんですよね。
この立ち位置の尾根より更に先は自〇スポットとしても有名みたいで…地元の農家の方から「撮影か?自〇か?」なんて聞かれる始末…。
木々に覆われて下まで覗けないので恐怖心はないですが、よく辺りを見ると結構な細い尾根道です。近年足を滑らせて亡くなったカメラマンもいたそうです。
それでも撮りたくなるのが悲しい性で、実際に枝葉をかき分けて立ち位置まで行くとこれがもう絶景でした。
海沿いを走るという点では根府川も似たようなものですが、より海に近く単線で末端路線としての魅力が溢れています。
待っている間、風が強く波が引くたびに白波が広がって実に美しいものでした。干潮気味で岩肌が露出して荒々しさも伝わってきます。
美しさと恐ろしさを一度に見せる海の表情に感動していますが、試しに練習電でシャッターを切ってみたらそんなこともなく。笑
ストライプ塗装の運用は追えても広がっては引いていく波のタイミングまでは見極められません。
波は運まかせとし、そろそろやってくる185系の切り位置に集中したいと思います。
…その後機会があり異なる季節に3度ほど訪問しましたが、結局最初に撮影したこの一枚が最も好条件でしっくりくるものでした。
185系踊り子 赤レンガ駅舎
撮影やる気ないない。。。消える実感ないない。。。
そして2月後半に突入し、185系があと1ヶ月で定期運用終了の文字を目にして、風呂場でやばい185系が消えるって本当なんだって今更にして認識したのです。
見慣れすぎて焦燥感がないことと、知り合いに自分の185倍ガチでやってる人がいるから、その人の写真以下のものを撮るほど暇を持て余してないなあって考えすぎちゃうので靴を履くことが億劫でした。
「撮った回数こそ少ないけど、そこそこ満足してるしね」
でも忙しいからこそ、全く緊張感のないいつものあの電車に会いに行ったら少し自分を取り戻せるんじゃないか?とも、体の泡を落としながら追想します。
私の思うイッパーゴのイデーは『いつものあいつ』で、約束をして気合を入れて会いに行く恋人ではない。
「今日空いてる?」「じゃあ東京で遊ぼうぜ」・・・これくらいが心地良い。
2021/2/24 東海道本線 新橋~東京
3036M 185系15両
NikonD850 AF-S70-200/2.8FL
繰り返しますが、そんな"奴"があと1ヶ月で旅立つと言うのです。
思えばいつか行こうでほったらかしな場所が沢山残っていました。
3年かけても成果を上げられないこともあるこの趣味で、1ヶ月でもがけることなんて殆どありません。
ところが運要素とか、反対に一律で公平だったりとか、その辺りを条件に取り込んだら今からでも撮りたいものは残っていそうです。
湘南界隈や根府川界隈、ましてや河津桜の一帯は全て切り捨てて、私が私の中で完遂できるものを狙うことにしました。
社会人に考える余裕はないけれど、今までの経験が自分らしい答えを導いてくれている気がします。
1時間早く会社に来て定時18時より1時間半早退。問題ないですよね!()
前日からの闇鉄の延長戦(後日記事にします)で、重たい機材を何度も会社に持ち出したくないという理由で再び東京界隈に足を運んでみました。
東京赤レンガ駅舎が完全復元となり久しいですが、新丸の内ビル7階丸の内ハウスのテラスから駅舎と絡めて電車を撮れるようです。
狙うは日中ではなく大好きなブルーモーメント。すなわち通勤帰りで、夕飯時であって、デートにうってつけな時間。そうそう、今私が構えているここはレストランフロアの一角なんですよ。笑
5年以上チャンスがありながら来なかった理由の一つが独身だからってのもありますが、やっぱり手元の機材以上に冷え切った他人の目線を浴びながらの撮影は気分が悪いですからね。
辛く苦しい情勢ですが、平日×風強くて寒い×コロ助の影響でオープンテラスには誰一人おらず、貸し切りでのんびり構えられました。
Thankyou GUMMA 115 ep.2 六曲屏風
2018/3/14 高崎車両センター高崎支所(出区線)
回1491M 115系高崎車T1022+T1043編成
NikonDf AiED400/5.6S
別日ですが回1491Mの出区としてはep.1 高崎の115系の続きになります。
高崎支所から出てきた115系6連は2回の転線を経て高崎駅1番線に入線します。
ゆっくりと車輪を軋ませながらポイントをくねくねと渡っていく姿は六曲の屏風を眺めている気分でした。
撮影ポイントは今やお立ち台となった高崎アリーナで、ここが完成されたのが2017年の4月だそうです。
何とか引退までに完成してくれた観光施設からのアングルをネットで確認。
どう115系で切り取っていくか悩んでいたのですが、1番線停車の書き込みを見てもしや!?と思い出向いた次第です。
ここは立ち位置によって間延びしたり転線の魅力を引き出せなかったり、現地で結構悩みました…。
6連は群馬では長いですが笑、線路の形を活かすには物足りないときもあります。
上手い事こしらえるのは撮影者次第ですし、それがまた面白いとも感じており、ここもまた一人勝手に燃えてました。
私の中の正解は『6連をより長く見せること』だと感じ、転線路と大体並行の角度から斜め後撃ちで曲がりくねる車体を強調してみることにしました。
1番線側から6両全体を入れるのは平たくなるため悪手と判断。後尾車をカットし、ピントを2本目のポイントに合わせることで前後の奥行や見えない部分の想像の余白を持たせるのが狙いです。
偉そうなことを言ってますが、ダイヤ改正3日前でようやく納得いくカットが納められて心底安心したカットだったりします。
上越線738Mも両毛線回1491Mも、もちろんこの出区も引退最後の1年間のみ見られた列車で、客扱いしない1番線に115系が入るのは貴重でした。
「通っている人は引退間際は撮影しない」なんてのは机上論で、実際は最後の一年だからこそ撮れるものがあって最後の最後までいつも通り忙しかったのでした。。。
Thankyou GUMMA 115 ep.1 高崎の115系
Twitterでは#115系の日として115系のカットが沢山見られるので楽しみにしているのですが、この年だけは「来る時が来てしまった」と腹を括る日でした。
分かりきっていたことです。文字としての衝撃はありましたが驚きや焦りはありません。
「よく走ってくれたしよく撮った。」「最後の2ヶ月間で撮れるものを大事にしていこう。」
そこそこ通ってるとこれくらいの気構えで居られます。
…なんて言いながら一人で勝手にプレッシャーとか寂しさとかが心の内壁にぶつかって増幅していたんですけどね。
惜別シリーズ『Thankyou GUMMA 115』では、2018年1月から同年3月までの間に撮影した髙タカ115系引退に関する写真を載せていきます。
高崎支社管内を走る115系電車が本年3月に定期運行を終了します!(高崎支社プレス)より
2018/3/2 高崎車両センター 高崎支所
115系高崎車T1043+T1022編成
PENTAX6x7 200mmF4
高崎駅から南方1kmほどにある高崎車両センター高崎支所にて、115系が暫しの間佇みます。
引退前に何かしら車両に装飾をしてくれることを見込んで事前に下見しておいた一枚です。
上越線738Mが高崎に着くと、両毛線回1491Mとして走るまでの間、この場所で2時間ほど留置されるようです。
この2列車は2017年春改正で誕生した運用でしたので、最後まで気を抜かずに行動した執念の一枚とも言えます。
この写真の売りは『高 崎 車 両 セ ン タ ー 高 崎 支 所』が背景にあることでしょう。
高崎車両センターの、高崎支所にいる、高崎所属の115系です。そして写るは装飾シール付きの高崎生え抜き編成のT1022。
小麦粉で作られたバンズと小麦粉で作られたマカロニと小麦粉で作られたパン粉などなどで形成されたグラコロみたいな感じで読み取ってください。笑
この場所は手前の柵を避けるのにハイアングルが必須です。
→高崎市で無料の脚たt…レンタサイクルの貸し出しがあったので、ありがたく利用し荷台に乗って高さを稼ぎます。
屋根の点検台が手前にあるので影の面積を極力小さくするのになるべく太陽が傾く発車のギリギリまで待つのが得策です。
→影が出ない曇りは背景の詰所が白系の建物なのでメリハリがなくなるのでここはパリっと一枚決めたいです。
→1月中は手前の線路に影が落ちたので2月後半に賭けます。
ただの6連ではなく、ラッピング車両、特に一番好きなT1022でやるのは絶対です。高崎寄りに連結されるのは1週間に1度。
→なかなかに晴れず諸々の条件を当て嵌めるとチャンスが巡ってきたのは3月に入ってからでした。
これらに加えて停車位置の微妙な差異もあり、少しでもズレると連結面か装飾シールに柱が被ってしまいます。
ただ停車している写真にしか見えないでしょうけど結構面倒な条件をぶつけてしまいました(^^;
185系踊り子(我孫子) 玉川橋梁
東京を出発し都心から近郊、近郊から郊外へ。ビルやマンションの森から1時間半、トンネルを抜けると広がる相模湾を一望できます。
車窓の景色もさることながら、その相模湾を背景に列車を写せるお立ち台として、一般人にまで浸透している場所があります。
通称『石橋の鉄橋』。正しくは小田原市石橋地区の玉川橋梁。
二つのみかん山を結ぶ玉川橋梁は時期さえ選べば一日中光が当たり、すり鉢状の地形を活かして様々なアングルで撮影を楽しめます。
今回はJRのCMにもなった超有名所は避け、サイドからの一枚となります。
2018/5/4 東海道本線 根府川~早川
9132M 185系7両
NikonDf AiAF28-105/3.5-4.5D
上野東京ライン開通による恩恵の一つに我孫子発着の踊り子があります。
多客臨の一つですが、近年は7両のOM編成を用いて朝夕に1往復走っています。
最大15両で運転される踊り子号に対し半減以下の長さで走るので、撮り方によっては物足りなさを感じるかもしれません。
しかし玉川橋梁では15両はおろか、10両ですら入りきらないのです。
風景がメインとは言え、私としては編成が乗り切らないのは撮影の乗り気もしません。
7両と言う編成長は大動脈東海道では決して目立つ列車ではないですが、この時期この場所では間違いなく本命の列車でした。
サイドからのアングルはマイナーなのですが、一帯で最も気に入っている場所です。
誰も来ない◎、車通りもない◎、静かで足場も安定していて虫も居ない◎◎◎!
家から車で1時間かからない場所なので、気分転換にちょっとドライブしたくなったときに寄る場所です。
環境も落ち着くのですが、最も大事なアングルとしての旨みももちろんあります。
相模湾を大きく入れられて、先頭車の影も目立たず、編成の収まりが良いこの列車をここで撮るのが目的でした。
風景を主体とした写真の肝はこうだと思ってます。
『〇〇見てー!〇〇すごいでしょ!でね、△△ここにいるの!似合うよねー!しかも、こんなところに□□があるんだなー!』
〇:相模湾、海 △:185系、列車
良い景色の前では語彙力は著しく低下するものです。笑
真面目な話、どこの場所でも構図や立ち位置を吟味するときの指標としています。
そして□は何?となるでしょうが、日付を確認の上、よーく見てください。・・・見つけました?小魚いました?
我孫子踊り子は毎週走っている訳でもなく、夕方の走行であるため、満遍なく光を当てるとしたら日の長い時期に限られてきます。
更に水平線をはっきりさせるには梅雨の時期を避けたいところです。
GW中は鯉のぼりが見られますが、石橋の集落にも掲げられるのを知ったのは2年前。これをアクセントとして使わない手はないでしょう。
道が混んで遠方に出かけたくない…けれど晴れてたら引き籠ってたらもったいない…などなどの怠けた思想の結果、私はここに立っております。笑
昨今は犯罪に等しいようなマナー違反で警察の巡回や地元民の顔色を窺いながらの撮影となっているようで殺伐としております。
農家の方とお話を交え、飼い猫と遊んだり売り物にならない果実を貰ったりと、この一帯の雰囲気が好きなのですが残念ながらそれも過去のもののようです。
この日も撮影後に鯉のぼりのお家にお邪魔して、揚げたてのおかきを貰って談笑してたら次に来た踊り子を撮り逃しました。笑