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2021.05.29

SL北びわこ返却回送 青に駆ける

D0106.jpg
東海道本線 米原~彦根
回9919レ EF65 1128+12系5車
NikonDf TAMRON15-30/2.8


興奮冷めぬSCENE "P"の続きです。連結を見届けたら付近の陸橋まで移動しました。
撮り焦がれた列車の熱量に比例して、ジリジリと肌を灼いてくる太陽。こんな全開露出の日に走行写真を撮らない手はありません。
ネットに転がっていた通過時刻だと10分も待たずに来るようですが、普電が数本やってくるだけ。
帰りの新幹線の時刻も迫ってきて落ち着きません。30分以上経過し、舌が乾ききった頃にようやくやってきました。

青い釜に青い客車。地元東海道で育った身としては正調編成は青色に限ります!
ヘッドマークのないPF客レに、15年ほど前に撮影した急行銀河が脳裏で走っておりました。
こんなスタンダードが贅沢な列車もありません。関東で走ったら人で溢れそうですが、こちらは今日も平和です。
澄んだ青空と青い列車で爽やかにも見えますが、アスファルトの熱が足の裏から伝わる残暑厳しい一日でした。

返却回送なのでもちろん乗客の姿はありません。これが18切符シーズンに+500円ほどで乗れるんだったら面白そうだなあと思いました。
米原⇔京都間だけでも、EL&SL号のようにして、客扱いしても良いのではと提案したくなります。
果たしてSL区間で5両編成は適した長さなのかすら疑問ですが、運転取りやめの実態は換気云々ではないと感じました。
西日本エリアで楽しい客車が運転される日が戻ってくることを祈っております。

Posted at 08:00 | 客車 | COM(0) |
2021.05.26

SL北びわこ返却回送 SCENE "P"

当方煙屋ではないですが、先日悲しい報せがありました。
「SL北びわこ号」の運行終了について(JR西日本ニュースリリース)より
SLそのものではなく、客車の回送(宮原⇔米原)をEF65が担当していたので、それが撮影対象でした。
コロナが落ち着いたらまた撮りに行こうとも、SLに乗ってみても良いかなとも思っていましただけに残念でなりません。
我慢と先送りのこの数年で失うものは今後も増えていくのでしょうね。



D0105.jpg
2018/8/27 米原操車場
EF65 1128/12系
NikonDf TAMRON70-210/4


田端のPFは暇してます。そりゃもう存在を忘れるくらいには動いてないのではないでしょうか。
昨日検査から出てきたかのようなピカピカボディで大切にされてるのかと思いきや、出番がなくて汚れる理由がないと来ました。
直流区間の深夜の工臨運用が主な活躍でしたが、ついには牽かせていただいていたチキが召されてしまい今日も機関区で寝たきりのようです。
先日のE493系死重訓練も、EF64とEF81はぶら下がってましたがPFは田端でお休みだったそうです。
これが一機でも高崎所属だったらどれだけ撮影チャンスがあったのだろうと考えてしまいますね。
高崎には旧客や12系と言った客車を所有しているため、客車牽引の出番もまわってくるだろうと。
JR貨物がPFのFとして活躍するなか、JR東日本のPFはPとして…これ以上は不憫な気がしてきました。
こういった理由もあって配給にも峠越えにも客レにも充当されるEF641000やEF81を狙いたい気持ちが湧いてこないんですけどね。

田端PFが12系を牽引したのって最後がいつだか分かりますか?
恐らく2008年の横川入線です。なんと13年前。もしかしたらS回であったかもしれませんが。
流石に10年待って引っ張る気配がなくて、公式じゃSL・DD51、オタクはPトップ・ロクマル・ロクヨンともなると期待は微塵もできません。
忘れてはいけません。外に出てなんぼの趣味でした。座して待つくらいなら、多少遠くても好きな被写体を迎えに行った方が良いに決まってますよね。
下関のPFは山陽本線・東海道本線で最も活躍している形式になります。
EF66が消え、EF81も数を減らし、今日も元気に塩害でカピカピカサカサになったPFが500km級のロングラン運用をこなしているのです。
工臨運用はもちろん、客レにも登板するのが当たり前なのが西日本です。そうです。私の希望は関西に残されていました。

この日は大阪・京都での用事の帰りに米原に立ち寄ったものです。
客車の返却回送は大体月曜日で、三連休と重ならないと中々狙いづらかった記憶があります。
駅そばで腹を満たしたらレンタカーで操車場まで見学しに行きました。早速着回しが始まったので順光側に移動します。
EF65と12系、それぞれの側面の帯が同じ高さで、だんだんと視界の中央に寄っていきます。Pとしてのロクゴーが眼前にいるのです。
12系も妻面だけ見たら14系客車のようで、かつての東京⇔田町のブルトレの回送シーンを見ているような気分です。
心が弾みすぎて手振れ補正がなければ失敗写真に成り下がっていたかもしれません。それくらい嬉しくて興奮していました。
年を重ねる毎に興奮したり夢中になれるものが減っていってますが、確実にこの時は心の底から趣味を満喫していました。

そして時は現在に戻り、まともに撮影できたのはこの1回限りでした。いい夢を見させてくれました。
12系の今後が実に心配です。長距離向きではない故に、活躍の場が素人目線でも浮かびません。
贅沢かつ難題でしょうがまた撮りたいなあ。。。

Posted at 08:00 | 客車 | COM(0) |
2021.05.23

モハ1形103-107号 闇夜の塔ノ沢

まだまだ半人前ながら、徐々に仕事の分量が増していきまとまった時間が取れなくなってきた頃。
自由気ままに漂っていた学生の日々は二度と訪れる訳もなく、仮に訪れる時がきたら覇者かはたまた廃人となっているのでしょうね。
学生の頃の方が趣味にストイックで計画的でしたが、今じゃ翌日の仕事に響かないように線引きをするのが精いっぱい。
体力気力は個々に寄るものですが、時間だけは全世界共通。"タイムイズマネー"を実感したのは、皮肉にも実在するマネーにさほど困らなくなってからでした。
制限は確かに辛いですが、それを覆すことは今のところできそうにありません。
やはり学生の頃に本分を全うした人は社会人で自由な身分でいるのでしょうか?



D0100.jpg
2019/5/18 塔ノ沢駅
モハ1形+モハ2形103-107+108
NikonD850 Tamron15-30/2.8


身分相応"足るを知る"・・・大事だと思います。無茶は禁物ですし、そんなこと出来る歳じゃあない。
同じ1時間でもより効率的に、より濃く、より充実させるのは本人次第。そして現実的な範囲で折り合いをつけるのは社会人のひよっこでも弁えているつもりです。
そうなるとやはり近くて通いたくなる被写体を見つけることがきっと幸せなこと。
髙タカ115系が引退したことによる心の大きな隙間は、言い換えれば新たな被写体を加入する空き部屋とも言えそうです。
そんな経緯を踏まえ新参者ではありますが、今の機材で県内を走る箱根登山鉄道に本腰を入れることにしました。

時期としてはスレスレだったと思います。
吊り掛け駆動のサンナナこと103-107号が同年7月に引退を控えていました。
今後も残る旧型車両は開業100thでイロモノとなってしまうのが公式で発表され、箱根登山鉄道の印象強い朱色で統一された編成が見納めになると言うのです。
幼少の頃の記憶がそのまま実態として現れ、今なお現役でカメラを向けられるという状況が奇跡に近いです。
箱根まで家から小一時間の距離。おそらくそう遠くない未来、全ての旧型車両が消えてから「なんて贅沢な環境だったんだ」とぼやく自分の姿が見えます。
贅沢な今をとことん楽しむことにしました。狙いはもちろん朱色3連の旧型です。
狙いと気合を込めて言いましたが、ほぼ毎日走っている当たり前の姿です。それがまた穏やかな気持ちで撮影が出来て気持ち良いのです。
いつもの光景を自分なりに解釈して一枚の画にする。一見ただのバルブ写真ですが、大変気に入ってる一枚となりました。
・・・話が膨らみすぎたので、本来記事にすべき現地の状況は割愛させていただきます。笑
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2021.05.20

Thankyou GUMMA 115 ep.14 ラストチャンス

D0071.jpg
2018/3/21 上越線 上牧~後閑
9746M 115系高崎車T1022+T1032編成
NikonDf Ai*ED600/5.6


水上駅からは何度も訪れたベイシア裏Sこと下牧のS字にやってきました。
S字=定番の立ち位置には鉄が沢山いましたが、私は1スパンほど後ろへ。正面がちに少しでもHMが目立つ構図にセット。
こんなところに誰も来ないだろ~なんて思ってましたがおりました。知り合いの知り合いですが初対面の方で、115系湘南色のRMギャラリーを先に飾っております。
お互い"まさかこんなところで"という意見が一致し、「やっぱり●●さんでしたか~!」なんて。笑
思い詰まっていた心の凝りが少し解れました。その節はありがとうございました。

ここでの目論見は「ブレにくい」「HMが目立つ」「穴場」に尽きます。
髙タカ115系で最も好きだったT1022編成が先頭でやってくるのです。ここは少しだけ他の撮影地より長い時間面と向かっていられます。
私らが水上駅を発つ頃には雪は次第に雨へと変わり、下牧では霧雨となっていました。雪が舞う中を走る115系は格好良いですが、今回はHMが見えてこそです。
ラストチャンスはいつもの定期列車と同じような感覚で、緊張感もなくいつも通りに迎えました。
強いて言えば左端から顔が見えた時にヘッドマークが白っぽくなっていなくて安心したことくらいでしょうか。笑
架線の雨滴をパンタグラフが弾く姿が印象的でした。機材が濡れて大変でしたが、ただの曇天ではこの迫力は出なかったのは間違いありません。
天候は選べませんから、その時その時で可能な限り抗ってみたり、雰囲気を大切にしてみたり。それに泣かされることもありましたが振り返ってみると楽しかったなあと。
一日晴れならポジも切れますからもちろん嬉しいですが、この日は大変な一日ながら付加価値を感じられたひと時でした。

肝心の画像の確認は後回し。目を閉じて横切る115系の音に耳を傾けていました。
終わりが近付いているのを体が拒絶するかのように、なぜか振り向くことができませんでした。
口数の減った一同は最後を見届けに高崎車両センターへ向かいます。

Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2021.05.18

Thankyou GUMMA 115 ep.13 駆け引き

D0096.jpg
2018/3/21 上越線 水上駅
9743M 115系高崎車T1032+T1022編成
NikonDf AiAF-S300/4D


午後は信越線コースとして水上まで入線します。当初は(先日掲載した)トンネルポイントで撃つ予定でした。
民有地の裏のため1週間前に場所取りの許可を得て、当日の未明にベスポジを確保。
信越線コースの不完全燃焼が尾を引いてしまい、横川駅でのヘッドマークに付着した雪を掃うシーンを狙いたくなってしまいました。
水上ICで降りて現地の状況を鑑みて仲間内で相談した結果、駅で撮ることにしたのです。
狙いは先ほど書いた通り、雪を掃うシーン。発着ホームの端から群れるオタクの邪魔にならない(邪魔されない)位置で待ちます。
水気の強い雪のため機材や上着にまとわりつきます・・・ということはもしかして・・・
悪い予感は的中し、悲しいことにヘッドマークには大してついておらず、横川駅のような写真は撮れずに撃沈でした。
残念ながら駆け引きに負けてしまいました。泣いても笑っても一度きり。どちらかと言えば泣きそうですけどまだ折り返しの走行チャンスがあります。

そんな中でまともな方の入線シーンをそれらしく現像してみました。
床にスマホを落とすオタク、走って表情がファイナルランなオタク、これだから人を写す写真は避けたいのです。苦笑
過去のカットを探っても水上駅の入線をホーム端から狙ったことがありませんでした。
現在はこの場所は立ち入り禁止となってしまったようで、木造跨線橋も含め、過去の一枚になってしまったようです。
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Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2021.05.15

EF65 501 検査明け試運転 S字トンネル抜き

D0097.jpg
2020/5/29 上越線 上牧~水上
試単8773レ EF65 501
NikonD850 AF-S500/4G


秋田に入場していたPトップことEF65501が出場しました。
機関車撤廃が発表され雲行きが怪しいながらも、所属先に無事戻ることになりました。
少し前に1灯で人気だったEF6019が廃車回送されましたから、サイレント引退も噂されましたが先ずは関門をクリアです。
さて、出場に伴い、所属する高崎支社管内で足慣らしの試運転を行うのが通例です。
恐らくPトップも1往復上越線を走るだろうと出撃することにしました。
今回の試運転は牽くものなしでの単行運転です。
電車撮影を始めてから気付いたものですが、実は単機は魅力的で、撮るシーンの可能性がぐっと広がるんですよ。
物足りなさを感じる方は撮影にカウントされないようですし、のんびり撮影できるのも魅力の一つです。
この日も沿線では殆ど鉄ちゃんを見かけず、聞いてた時間にもやってこなくて「運転あるの?」って不安になるほどでしたが((°Д°;)))

本日の本命の前に、腰が上がらず中々撮れていないブルサンを撮りに水上を通過して魚沼地区で一発。
中々満足のいく一枚が撮れました。僅かでも枚数を増やしたいのですがやはり片道250kmは辛いなと再実感(^^;
舞台を水上に移し、115系時代にやらなかった場所で試運転列車を待ちます。
思想上のルールかつ例外もありますが、"一撮影地一シーン"を心掛けています。
四季を通い詰める方もいる一方で、私は「この撮影地この構図ならこの時期がベスト」と定めたらそれに全力を注ぐスタイルです。
これは通うたびにその路線の魅力が溢れてきて、一箇所に留まるのが耐えられないからってのが大きな要因なのですが、悪く言えば目移りしているとも言えます。
一箇所でどっしり構えて本当の百点満点を目指す人には敵いませんね。そこに対抗する気持ちもありませんので、口出し無用"みんな違ってみんな良い"でオーライです。
そしてこの言葉の裏返しは、行ってない撮影地は何かで回収したい欲が残存する、とも言えます。笑
なので、色々あり悔しい思いをしたポイントでもPトップなら期待に応えてくれるだろうと立ち寄った次第です。

トンネル飛び出し・・・迫力ある一枚を撮れることで一つの鉄道撮影手法ですが、トンネル抜きはなかなか見かけません。
飛び出しもさることながら今からトンネルに進入するシーンも乙なものです。
ここは単線風のセパレート区間であり、トンネル内でS字を描く楽しい場所です。予想通り500単で丁度良いバランス。
当初は曇ってくれないかなと思いましたが、向こうに見える新緑と隧道内の明暗差にメリハリがあって視線も奥に行くから良いかなと思えました。
聞いていた時間よりも遅かったのですが無事やってきてくれてほっとしました。
撮ってから思いましたが、ここはパンタがある方がバランスが良いですね。後付けではありますが、115系の頃のモヤモヤを払拭できてスッキリ!

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Posted at 08:00 | EL-旅客 | COM(0) |
2021.05.12

吾妻旧線 新緑とフジに包まれし樽沢隧道

F031.jpg
2013/5/12 吾妻線車内
527M 115系高崎車3両
PENTAX6x7 105mmF2.4


8年前の本日、私は吾妻線旧川原湯温泉駅まで電車で向かっていました。
その路線に魅了された訳ですが、魅力を引き出せるかは撮影者当人の技量によることでしょう。
先ずは良く知るには通うこと、そして道路からだけでなく線路から見える風景を知ること。
パソコンに張り付いてる間はあれこれ情報を集め、出来る出来ないのリスクの大きさを想定するくらいで、結局は現地に行ってみないと分からないことは多々あります。
『写真』を完結させるのにあたり、机上での構想を組み立てられるのはよくて7割程度。私は現地でのフィーリング、つまるところ空気感や雰囲気を形にすることも大事にしています。
知らないことや気になったことは帰ってから調べれば良いだけのことで、結果的に「こうでした」を文字で補完していくことが多いです。
失敗もありましたが新しいことの連続で、行くたびに沿線の雑草の生長に負けない勢いで知見を深めて行った若かりし頃です。

とは言え始発電車から新幹線に乗り継いで来てる訳ですからロケハンが全てではありません。目的は樽沢隧道の俯瞰(中段)でした。
駅から撮影地まで1時間前後。ネブハヤより遠くて行く前から脳が疲れますが、気合はロクイチゆとりよりも十二分。絶対に撮りたいという欲だけで飛び込みました…が、やっぱり遠いよなあ。笑
直前に当時の知り合いにお願いして駅で拾っていただけるお話になりました。実にありがたい。今でも感謝しています。

この頃は自分のデジタル一眼レフを持っておりません。撮り鉄を引退してしまった友人からNikonD80を拝借していましたが、あくまでもサブで利き手に携えるはバケペンことPENTAX6x7です。
そう何枚も気軽に撮れない中判ですが、勇敢にも?車内からのスナップを試みていました。
失敗を恐れている間に撮り逃す方がよっぽど心身に悪いので、当時の自分にビールでも奢ってあげたいです。
あとで撮る予定の列車は乗っている電車の折り返し。要するに乗っている電車が115系な訳なので、楽しい片道切符でした。

狙いは日本一短い鉄道トンネル『樽沢隧道』。吾妻線の中でも特記すべきポイントであります。本当に短いトンネルで、車両1両分も満たしません。
本来なら前シーズンに見た眩い新緑の吾妻旧線に大興奮ですが、一瞬でも気を抜くと通り過ぎてしまうトンネルを撮り逃さないよう集中します。
キツめのカーブに揺さぶられながら現れた樽沢隧道に先頭車が潜ったところでバコンと一枚頂戴しました。

あとから現像後のコマを受け取って驚きました。緑の中に上品な紫色の花がたくさん写り込んでいたのです!
正体はフジの花なのですが、トンネルばかり気にしていたので全く認識していなかったようです(^^;
見頃は短く一週ずれると散ってしまい緑に溶けてしまう儚い花で、私はヤマザクラより目に留まります。
エネルギッシュな新緑と共に、心落ち着く優しい色合いの紫が添えられ、それらが樽沢隧道を包んでおりました。
まだ自動車免許を持っていなかったこともあって、レンタカーと言う選択肢がなかったのですが、便利さを知らないからこそ撮れた一枚とも言えます。

Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2021.05.09

連結面 湘南×青髭 白山の鉄橋

D0094.jpg
2018/8/3 越後線 新潟~白山
158M 115系新潟車N37+N38編成
NikonDf TAMRON70-210/4


リバイバル湘南色が1本のみとなった新潟の115系として、時点で狙うことがあるとしたら青髭こと新潟一次色になります。
地域色と言えば白基調に地域の色を添えたものが多いですが、3次まである色の中でとりわけ青髭塗装は別格に感じます。
新潟二次・三次色で育った平成生まれの人も多く、人気も根強いものですが、図鑑の上で見てみたい塗色があるとしたら迷わずこの色を私は選ぶでしょう。

湘南色は良くも悪くも主張が強い塗色です。単独か同色での組み合わせが最も落ち着きますので、塗装ガチャとなってしまった近年の新潟115系は運用によって行く行かないの分岐が生まれてしまいます。
美味しいものと美味しいものを組み合わせたら、必ずしもより美味なるものが生まれるとは限りません。
同様にバリュエーション豊かな新潟の地でも落ち着かない色の組み合わせは存在します。
青髭は単独でも充分な魅力を備えてるにも関わらず、湘南色とのペアにおいて鮮やかなオレンジを引き立ててくれる素晴らしい塗装だと思います。

この日は私の中で1・2を争う好きな塗色がペアを組んでくれました。
新潟駅を出てすぐ、信濃川を渡り隣駅へと架かる信濃川橋梁は有名撮影地です。
川を越え真横を通り過ぎるところを青空背景に連結面を捉えました。
N37編成(青髭)が出場したのは17年9月のこと。実は1年かかってようやく念願のペアを拝めた次第です。
じっくり眺めたいところですが、このあとは長岡花火大会が待っています。興奮を抑えつつ渋滞が発生する前に158Mと共に南下しました。



また見たいなあという想いで記事を書きましたが、改正後から湘南色の出番が激減しているようです。
青髭とのペアまたは並びなどを狙いたいところですが、運用の都合なのか検査の関係なのか、中々狙うに狙えません。
次の春改正で大きな変化を迎えそうですが、今の新潟への原動力はこの二塗色にかかってます。
へぎそばも食べたいですし海を見ながら乗り鉄もいいですね。
5年ほど運用が変わっていませんが、それも結果的にそうであるだけ。『いつまでもあると思うな親と被写体』ですね。

Posted at 08:00 | 新潟車 | COM(0) |
2021.05.07

Thankyou GUMMA 115 ep.12 記録

D0073.jpg
2018/3/21 高崎車両センター高崎支所(出区線)
115系高崎車T1032編成
NikonDf AiAF-S300/4D


昼休憩を挟んで出区してきた115系さよなら列車。午後の上越線コースに向けてクモハ方にライトが点いて高崎駅に進入する準備を行います。
昼休憩と言えど、撮影者当人は冷たくなった手を擦りながらずっと待っていた訳ですが。笑
600単を三脚と共に置き去りにして、レンズを取り替えて300が収まる位置で構えました。
記憶が正しければ停車中でなく、少し動き出して足回りの標識類が写らなくなってからの一枚です。

午前が何とも言えない結果だったのもありますが、ピシッと一枚ヘッドマークが良く分かる構図で撮れて安心しました。
一日を通して最も大粒の雪だった時間帯ですが、どうやら出区前にヘッドマークに付着した雪を掃ったようですね。
オレンジワイパーのT1032編成。厳つさの増す幌付き側先頭かつ一日限りの前面種別幕の復活。そしてやっぱり今日も安心安定のベロ出し渡り板下げ。笑
言ってしまえばただの記録写真です。最後の営業列車に芸術性を求める余裕はありませんでしたので、せめてありのままの姿を写すことに尽力しました。

これが終わったら次はこれ。最後まで忙しい被写体です。
高崎駅に進入していく姿を見送ったのち、機材を片付けて水上を目指します。

Posted at 08:00 | 高崎車 | COM(0) |
2021.05.05

あしかが大藤まつり号 晩春の西友田ストレート

D0091.jpg
2019/4/28 両毛線 大平下~岩舟
9444M 185系B6編成
NikonD850 AF-S50/1.4G


183系OM編成が担当していた"足利藤まつり号"という名称は今では古いようです。
あしかがフラワーパーク駅が開業して2年目(開業1周年)の頃、波動用の185系が"あしかが大藤まつり号"として今年もGWに設定されました。
「いつか行こう」で先延ばしにして、115系が現役の頃(日中の栃木エリアの運用が消えた2017年度)は足を運ぶ余裕は当然ありませんでした。
2018年は燃え尽きていたようで神奈川県内でちょこちょこ撮影したものしかありませんでした。苦笑
そして3,4年越しで撮る気が起きた2019年です。
これ1発で帰るのも勿体ないので掛け持ちで午後に真岡鐡道に行き、旬をちょっと過ぎたとちおとめ食い倒れツアーをしてます。

狙いはもちろん新緑。友田地区(西側)は二毛作を行っており、この時期は田んぼではなく大麦が育てられてます。
萌ゆる山々を背に、若い麦畑を手前に入れ、間を緑の3本ストライプが横切っていくシーンは、晩春のシーンとして申し分ありません。
実際に現地に向かうと当初切りたいと思っていた位置に鉄がチラホラ、、、
「そこでやんの?」ってネタ列車・有名ポイントあるあるな気がしますが、実際に本当にお邪魔なのか歩いて構図を確認するとそもそも麦がない。笑
ここまで来て土埃が舞う畑を手前に入れるジョークは通用しないので、麦畑最優先で50単アングルで構えることにしました。
程なくして踏切が鳴り、MT54のモーター音を響かせて185系がやってきます。
撮り終わって片付けをしている頃、幾度とこの地に足を運んだK52氏と言い合うのです。
「あの音をここで聞いちゃうとなあ」「…115系また撮りてえな」

Posted at 08:00 | 185系 | COM(0) |
2021.05.03

EF6627×模型編成 石橋スーパー俯瞰

春改正を迎える度に国鉄型の電車や機関車が姿を消して行ってますが、引っ張られる貨車も御多分に漏れず、運用やメンテナンスの利便性効率化を図りレパートリーが減って行っております。
いつしか機関車は桃太郎だけになって、グレーの貨車に紫のコンテナだけしか見られなくなる日も来るのでしょうか。
写真においては、サルやキジやイヌなどが居てこそ主人公が成り立つものだと思うので、撮り応えという観点から言えば年々味気ない列車が増えている気がするのは否めません。
そこでもう手を引くのか、新たな視点で面白い部分を探っていくのか。それは人それぞれですが、血眼になってまで追いかけたくなる被写体に3年ほど出会えておりません。
このままのんびり気が向いたときに撮るのが主流になっていきそうです。



D0093.jpg
2021/4/26 東海道本線 早川~根府川
1097レ EF6627+コキ4車
NikonD850 AF-S70-200/2.8FL


COVID-19絡みで1週間ほど出社できなくなりました。
念のため申し上げると、私はピンピンしております。飼っている愛猫と遊ぶ時間が増えてハッピーでした。笑
日曜日の夜、なんとなく運用を見るとなんだかEF6627が1097レに入りそうな気配。お天気も週末が残念なだけあって期待ができそうです。
この日もテレワークとなり、いつもより2時間勤怠を早めて午前でやるべきことを片付け、いざ「ちょっと薬局で検査キット買ってくる」と連絡したのち、何を考えていたのか(?)西湘バイパスに間違って進入してしまいました。
大衆向けに「ちゃんと仕事道具は持ってきておりますので!」とだけ書いておきます。

小田原を15時ごろにやってくる1097レは、神奈川エリアで条件良く撮れる人気の列車です。
東海道線の貨物と言えばコキ20…いや24…いやいや26車!!まである長編成の印象が強いですが、月曜日の1097レに限っては別。
東北線からの荷物が運休のため、川崎貨物からの模型のような短い編成でやってくるのです。
この編成の先頭に立つのは27号機。100番台でも撮るチャンスさえあれば行くのでしょうが、月曜日という関門は基本週末休みの身としては難易度が高めです。
今回は牽引機ヨシ!!天気ヨシ!!出撃ヨシ!?と条件が整った(というか整えたというか笑)ので微塵も迷わずに出撃となりました。

そして行く場所は石橋のスーパー俯瞰。細かく言うと最上段ではないようです。
185系時代に編成が入らない理由から行けずにいたポイントだったので、ようやく好機が到来しました。
月曜日の1097レを狙いたいと1年以上思っていたこともあり、嬉しさのあまり2年ぶりにバケペンを持ち出しました。
薬局()には余裕を持って到着しましたが結局後から来たのはお兄さん一名のみ。
面白いことに彼も「ちょっと●●行ってくる」系で間違って峠を越えてきてしまったようで、かつ彼も鞄からバケペンを取り出したのです。
共通点も多く気さくな方でお話も進み、懐かしいバケトークもできて再燃したい気持ちが芽生えてしまいました。笑
待っている間はあっという間でしたが辛いことも。カメラバッグに三脚に、上からチャドクガが降ってきて絶叫寸前!よく見たら背中の木が桜でした。汗
しかし成果なしでここを立ち去る訳にはいきません。カッパを着てフードを被って軍手をして、被害を最小限にして列車を待ちます。
そして15時過ぎ、対岸の江の島まで見えるほどの良いお天気のなか、お目当ての模型編成がやって参りました。短編成だからこそ雄大な景色を大きく入れて撮るのがまた贅沢です♪
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Posted at 08:00 | EL-貨物 | COM(0) |
2021.05.01

185系踊り子 新緑の江之浦俯瞰

F014.jpg
2018/5/4 東海道本線 根府川~真鶴
8037M 185系10両
PENTAX6x7 90mmF2.8


115系のさよなら運転から1ヶ月とちょっと。群馬に行く必要のなくなった大型連休。
片道200km運転しなくとも、県内には写欲を湧き立てる被写体があるんです。
それは魅力的なはずなのに、見慣れすぎて聞き慣れすぎて、そこに毎日在ることが当たり前な電車。
心を揺さぶるような対象ではないものの、見ていると安心するから時折見たくなる。私が思う185系という電車の見え方。
休日に空を眺めてから根府川までドライブをする。消えてからそんな動機作りがなくなり寂しい思いがするのも確かです。

伊豆と東京を結ぶ特急列車ということもあり、休日の方が本数が多く大型連休は撮影効率も上がります。
天気よし、車使用予定なし、前々からやっておきたいと思っていた江之浦の俯瞰に行く日がやって参りました。
ネブハヤの玉川橋梁が有名処ですが、ロケーションで言えば江之浦の方が格上だと思ってます。
しかし撮り方が難しいポイント。デジタルの3:2比では丹沢山系を入れるか江之浦漁港を切るか悩むことでしょう。
農道からのアングルで立ち位置に比較的余裕があり、サイドにも真上からも撃てるため思い思いに構えられるのはありがたい限りです。
どどんと最長15両の列車を狙ったり、短い7両編成をアップで撮る人もいます。
しかし後ろの付属編成が影に隠れてしまったり、側面が弱くストライプが強調出来ていない気がします。
光線と影、編成の収まりが良い時期や時間帯を調べた結果、新緑の4月末から5月上旬に土曜日を除く休日限定の8037Mを狙うのがベストと判断しました。

お目当ての40分前に、そろそろ引退の発表があってもおかしくない251系がやってきます。
地元ということもあっていつも通りギリギリの自宅出発でなんと到着2分前でした。笑
練習電?も撮りましたので三脚とバケペンを引っ張り出してセッティングを行います。
様々な俯瞰撮影地に行くと50単だと絶妙に長すぎたり、逆にもう半歩前に出たくなるような場所がいくつも出てきます。
ここも50単だと入れたいものが入らない場所。バケペンの5:4比に90単だと気持ちよくフレーミングできます。
群青の相模湾を横目に、青々とした林を突っ切る一筋の白い特急電車は、渋くも爽やかな一枚となってくれました。

Posted at 08:00 | 185系 | COM(2) |