2022/1/23 釧路湿原ー細岡 ※開いている踏切から撮影
日本の東のはずれ、釧路湿原に夜が訪れる。
国道から離れた此処は鉄路以外の人工物が殆どありません。積もった雪の消音効果もあり、日中の喧騒が収まると不思議なまでの静寂が場を支配していました。
「自分の発した音が大地に吸い込まれていく」という感覚を味わったのは後にも先にもこの時だけです。
次第に濃くなっていく闇と彼方より響いてくるエゾシカの鳴き声は神秘的ながらも不気味であり、まるで異次元に迷い込んだかのような錯覚を覚えました。
- 2025/01/23(木) 05:00:00|
- 釧網本線
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2020/11/23 初狩ー笹子
このブログでも度々触れている
今春より運行予定のド早朝かいじ。先日のプレスリリースで運転日ほか詳細が判明しました。
列車名は「かいじ70号」。そう、定期運用撤退後のE257系0番台が使われた臨時列車と同じ号数です。
当時は甲府10時35分発、新宿12時16分着と、季節を通して満遍なく日が当たる手堅いダイヤ。ほぼ毎週末運転というチャンスの多さもあり、狙って撮った&乗ったという方も多いのではないでしょうか。
他ならぬ私もあの頃、幾度となく帰省しては
定期時代に撮り逃したシーンのリベンジマッチに熱中したものでした。
そんな思い出深い名前が4年の時を経て再び脚光を浴びる展開に、新幹線として「みずほ」の名称が復活した時の九州鉄のような感慨を抱いた…のは流石に自分だけか。
写真は0番台最後の秋となった2020年、勤労感謝の日の70号。定期時代は地べたからの被りつきで満足してしまっていた白野のカーブを新天神山T上のプチ俯瞰から狙ってみました。
紅葉がいつになく早かったこの年、既に峰の山の麓は冬枯れ模様でしたが、此処は旧甲州道中の白野宿である集落が主役なため問題なし。
9両編成をしっかり収めつつ架線柱とビームの隙間から顔を抜くため、急斜面のガレ場に三脚を1本だけ大開脚させてセット(ハスキーにはできない芸当)。懸念だった前面への日の回りも許容範囲で、思い通りの絵を頂きました。
この直後に来た回送のバックショットの陰に隠れがちですが、こちらも思い出深い1枚となっています。
- 2025/01/18(土) 05:00:00|
- 中央東線
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2024/12/29 鳥沢ー猿橋
年末のカットより1枚。
グリーン車込みの東京行き764Mが通過した直後から、1年で最も遅い日の出が画面右端の山の端を照らし始めます。
目の前の鉄橋はまず架線柱がほのかに赤く染まり、分単位、いや数十秒単位で強くなる光線に、霜が降りた畑地に伸びる影が次第に濃く、くっきりと現れていきます。
太陽高度5.77度、光が一段と強くなったところで甲府からの1番列車かいじ2号が登場。
10分間のドラマにすっかり魅せられてしまいました。
この一連の流れを表現するにはスチルでもムービーでもなく、タイムラプスがベストでしょうね。
とはいえ此方のショットも朝日を受けて真っ白に輝く橋脚が神殿のようで気に入っています。
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- 2025/01/13(月) 05:00:00|
- 中央東線
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2020/1/3 根府川ー真鶴
紛れもない没カットなのですが、珍しい理由(勿論、悪い意味で)によりお蔵入りした1枚で更新です。まだ長い長い185系が東海道を走っていた頃のお話。
年末に丹沢山地が雲隠れしてしまった江之浦を再履修しようと、この日も根府川駅からトコトコと展望台まで。日が短い時期ゆえに影が長く手前まで引っ張れませんが、今日は画面左端の稜線もすっきり見えています。
…と、此処で不穏な一報。お目当ての115号が回送幕で新子安で通過したとのこと。小田原で気付いて修正してくれ!という願いもむなしく、白々しい表情で185系は眼下を通過していきました。
俯瞰だと数ドットですが、それでも回送幕のそっけなさが分かってしまいますね。画竜点睛を欠くとはまさにこのこと。
この1年後にしっかりと借りを返した今となっては笑い話。
- 2025/01/09(木) 05:00:00|
- 東海道本線
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2024/12/29 初狩ー笹子
明けましておめでとうございます。
細々と続けているブログももうすぐ6年目。相変わらず不定期更新ですが、本年もよろしくお願いいたします。
というわけで毎年恒例?年末年始に撮影した東線の写真で更新。今回は昨年の撮り納め分より。
晴れてはいるものの、構想している大俯瞰に上がるには心許ない天気。代替案も思いつかなかったので接近戦を真面目にやってみることにしました。
今回は
このブログで何度も掲載しているお馴染み吉久保の大築堤。数えてみたら141件中7件もヒットしました。山中から見下ろした絵は多数あるわけですが、今回は作風を変えてインカーブの被りつきで。
意外と障害物が多い中で編成全体を収めつつ、なおかつ止まらず鳴らされず安全な位置で…となると立ち位置はピンポイント。構図と置きピン位置の微調整を繰り返しつつ、しっかり止めるために真昼間でもISOを上げてシャッター1/8000でセッティング。
ここまで寄ると連写は使えず久しぶりに1発切りで勝負することになりましたが、ここ数年間で感覚はすっかりなまり、肝心の特急では早切りを連発。1枚まぐれ当たりするものの下スカ。トライ&エラーを繰り返すこと2時間、ようやく納得のいく絵が撮れた次第。もちろんノートリですよ。
ベタベタの順光×フル点の姿も格好良いですが、冬の(夏場はこの色は出ません)昼前後の光線であずさバイオレットが青みを増すこの表情も個人的には嫌いじゃないです。
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- 2025/01/01(水) 05:00:00|
- 中央東線
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