日本サッカーを取り巻く環境は、日々進化している。プレーヤーはもちろん、監督、コーチ、スタジアム、選手育成、そして、サポーター。それでも、まだ、世界基準に遠く及ばない分野がある。それは、マスコミ、特に、テレビマスコミである。
先日、目を疑うような記事を目にした。
W杯は23人で戦うわけではない:角澤照治私事で恐縮ですが、6月18日ドイツ・ニュルンベルクで、日本-クロアチア戦の実況を担当することになりました。すべての選手の思い、すべてのサポーターの思いを胸に、当日はまっさらな思いで実況をお届けしたいと思います。なぜ、こういうことになるのだろうか?なぜ、最高の舞台で、最低の実況を聞かなければならないのであろうか?テレ朝は、サッカーファンを愚弄しているのであろうか?
NHKとTBSにはJリーグがある。フジにはナビスコと欧州サッカーがある。日テレには高校サッカーがある。では、テレ朝には何があるのだろうか?
彼には、根本的にサッカーの知識が不足している。もっというと、アナウンサーとしての基本も持ち合わせていないように思える。全国放送で、長年にわたって代表の試合を実況し続けているのなら、精進の後が見られてもいいものだが、そのかけらすら見られない。
スタジアムではなくテレビで試合を観戦する場合、ピッチ全体を見渡すことができない。ディレクターが選んだシーンを受け入れながら、全体を想像するしかない。実況アナウンサーには、テレビを見ている人が見ることができない、カメラに映らないシーンを、正確かつ的確に伝えなければならない、という義務がある。
例えば、左サイドで中村俊輔がボールをもったとき、その瞬間、裏から駆け上がる三都主の動きはテレビには映らないが、その動きをアナウンサーがダイレクトに言葉にするかしないかで、視聴者がこのシーンを見て抱く期待感が大きく違ってくることでしょう。
2002年のチュニジア戦。NHKの夜のハイライト番組で異例の扱いを受けてから4年。結局、時間だけが過ぎていった・・・。
ワールドカップは、その国のサッカーに携わる全ての力を終結させた、総合力で勝敗が決まるといわれている。マスコミ界が、ワールドカップ本大会でグループリーグを突破するだけの実力を携えて、ワールドカップを迎えるのは、いったい、いつになるのだろうか?
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