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【清水×大宮】フローデ・ヨンセンの凄さ | | |　

■　4位の清水

10勝4敗4分けの勝ち点「34」。4位の清水エスパルスがホームのアウスタに14位大宮アルディージャを迎えたJ1の第25節。清水は先週の日曜日に行われたナビスコカップ準決勝でFC東京に0対1で敗戦。2年連続の決勝進出を逃した。残るはリーグ戦と天皇杯のみ。

システムは<4-2-2-2>。GK山本。DF市川、岩下、児玉、太田。MF伊東、本田拓、兵働、枝村。FWヨンセン、岡崎。DF青山が怪我のため長期離脱が濃厚。欧州遠征から帰って来たばかりのFW岡崎はスタメン出場。

対する大宮も<4-2-2-2>。GK江角。DF塚本、片岡、マト、波戸。金澤、橋本、藤本、内田。FW石原、ラファエル。MFパク・ウォンジェ、FW藤田、FWドゥドゥはベンチスタート。

■　ヨンセンの決勝ゴール

試合は前半4分に清水が先制。DF太田のクロスFW岡崎が落としてFWヨンセンがボレーシュート。FWヨンセンは今シーズン8ゴール目。その後も清水が優勢で何度もシュートチャンスを作る。しかし、追加点は奪えずに1対0のままで終了。

後半9分にFW岡崎に代えてMF藤本を投入した清水は、後半に動きが落ちて、結局、２点目を奪うことは出来無かったが、１点を守り切って勝利を飾った。

■　フローデ・ヨンセンの凄さ

清水はナビスコは準決勝で敗退したものの、リーグ戦は8試合負けなし。ホームゲームに限定すると20試合負けなし。安定した戦いが続いている。

好調の要因の１つはFWヨンセン。これでリーグ戦は8ゴール目。開幕から、なかなか、チームにフィットしきれなかったFWヨンセンだが、もう、すっかりとチームになじんでいて、前線でしっかりと起点になる仕事とゴールゲッターとしての仕事を両立させている。

クロアチア代表経験のある192cmのDFマトとの対戦が注目されたが、DFマトとのマッチアップでもFWヨンセンが優勢。DFマトの高さとリーチの長さはどの選手にとっても脅威であるが、FWヨンセンクラスの選手になると、DFマトのマークもものともしない。

■　岡崎不在の影響

前半の清水は出来が良かったが、FW岡崎がピッチを去った後は、攻撃に迫力を欠いてチャンスらしいチャンスは作れず。最後はうまく時間を使って逃げ切ったが、後半の内容には不満が残った。

FW岡崎の出来は良くなかったが、やはりゴール近辺にFW岡崎がいるのといなのでは大きな違いがある。代役としてナビスコカップでも活躍していたFW原がいれば状況は違ったかもしれないが、FW岡崎の存在感が増すにつれて、FW岡崎がいないときにどうするうのか、という新たな問題も発生してきた。

FWヨンセンは完全なストライカータイプの選手ではなくポストマンとして機能するタイプなので、果敢にゴールを目指すFW岡崎がいないと攻撃のバランスは悪くなってしまう。

■　好調の太田宏介

右サイドバックのDF市川の好調さが伝えられているが、この試合はむしろ左サイドバックのDF太田の方が出来が良かった。

横浜FCから移籍して１年目。12節で初めてスタメンに名を連ねると、以後、ほとんどの試合でスタメン出場。攻守のバランスが良く安定したプレーを見せているが、この日はドリブルでの突破力が光った。2007年のU-20カナダW杯でベスト16に入ったときの日本代表の1人であり、左利きで、かつ、センターバックとしてもプレー可能な守備力を併せ持つため希少価値が高い。

DF市川の代表復帰が期待されているが、22歳という若さと将来性を考えると、DF太田宏介も代表入りの方が可能性は高そう。近いうちに日本代表に召集されたとしても不思議はない。

■　チャンスを逃した大宮

前の試合で鹿島に3対1で快勝し、勢いに乗っていたはずの大宮であるが、開始早々に先制点を奪われて劣勢になった。前半途中には、FWラファエルの素晴らしいラストパスを受けたFW石原が抜け出してGKとの1対1のチャンスを作ったが、決め切れず。チャンスはありながらもシュートの正確さを欠いた。

この試合はDF岩下にやや抑え込まれてしまった新外国人のFWラファエルであるが、実力的には全く問題はなく、彼のキープ力は攻撃に厚みを加えている。同じく新外国人のMFドゥドゥがフィットしきれないのはやや誤算であるが、前線のタレントは豊富になっている。

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