時系列でみる「グレート・リセット」企図 ―「グレート・リセット」のイデオロギーが「ニュー・ノーマル」の世界に居場所を見つけた経緯
時系列でみる「グレート・リセット」企図―「グレート・リセット」のイデオロギーが「ニュー・ノーマル」の世界に居場所を見つけた経緯
<記事原文 寺島先生推薦>
A Timeline of “The Great Reset” Agenda
How the great reset ideology pitched its tent in the ‘new normal’ camp:
2021年12月20日
Global Research
ティム・ヒンチリフ(Tim Hinchliffe)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年3月20日
この切り口の鋭い記事の初出は、2021年5月15日Global Research。
たとえば、今は2014年。少し前からテクノクラート主導の世界経済「グレート・リセット」のアイデアがあるとする。しかしそれが機能するのは地球全体がパンデミックによって揺さぶられる場合のみだ。さてこのアイデアをどのように売りこめばいいのか?
「今回のパンデミックは、めったにないチャンスで、その狭い窓を通して、私たち世界を見つめなおし、想像を新たにし、そしてリセットする。目的はより健康的で、より公平で、より豊かな未来を創造だ。」-クラウス・シュワブ(Klaus Schwab)(WEF)。
もしあなたが世界経済フォーラム(WEF)の創設者クラウス・シュワブなら、世界秩序の大リセットによるグローバルユートピアのビジョンを次の3つの簡単なステップで売り込もうとするだろう。
1. グローバル・ガバナンス(世界政府)で社会のあらゆる面を刷新することを宣言し、そのメッセージを繰り返し発信する。
2. メッセージが伝わらないときは、偽のパンデミックシナリオをシミュレートして、なぜ世界がグレート・リセットを必要としているのかを示す。
3. 偽のパンデミックシナリオでは十分な説得力がない場合は、数ヶ月待って本当の世界的危機が発生してから、ステップ1を繰り返す。
シュワブとダボス会議のエリートたちは、約6年の歳月をかけ、自分たちの「グレート・リセット」のイデオロギーが2014年に小さな種としてスイスで生まれ、2020年には欧州種特大花にまで成長し、地球全体に授粉するところを見守ってきたのだ。
「グレート・リセット」は、地球上の誰もが「教育から社会契約、労働条件に至るまで、社会と経済のあらゆる側面を見直すために共同かつ迅速に行動する」ことに同意すれば、「より安全で、より平等で、より安定した世界」を築くことを約束するものだ。
しかし、このような包括的な新世界秩序構想は、社会の根幹に衝撃を与えるような世界的危機(人為的なものであれ、不幸な偶然であれ)がなければ、考えられなかったことであろう。
「最終的には、数億人の死者、経済崩壊、社会的混乱という史上最も破滅的なパンデミックという悲劇的な結果となった」 -クレードX(Clade X) パンデミックシミュレーション(2018年5月)。
そこで、2018年5月、WEFはジョンズ・ホプキンス大と提携し、「クレードX」と名付けた架空のパンデミックをシミュレーションし、万が一このような危機に直面した場合に世界がどの程度の備えがあるのかを確認を行った。
それから1年余り、WEFは再びジョンズ・ホプキンス大と組み、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とともに、2019年10月にイベント201というパンデミック演習を実施した。
どちらのシミュレーションも、世界は地球規模のパンデミックに対して準備ができていないという結論に達した。
そして、コロナウイルスの発生を具体的にシミュレーションしたイベント201の終了から数カ月後、世界保健機関(WHO)が2020年3月11日に「コロナウイルスのパンデミック状況」を正式に宣言した。
「次の深刻なパンデミックは、大きな病気や人命の損失を引き起こすだけでなく、経済的・社会的に大きな連鎖的影響を引き起こし、世界への影響や苦しみの大きな原因となる可能性がある。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
それ以来、「クレードX」や「イベント201」のシミュレーションで扱ったシナリオは、次のようにほぼすべて登場するようになった。
§ 各国政府がロックダウンを実施
§ 多くの産業の崩壊
§ 政府と市民の間に広がる不信感
§ バイオメトリクス監視技術の普及
§ 誤報対策に名を借りたソーシャルメディア検閲
§ 「当局が発する」情報でコミュニケーション・チャンネルを埋め尽くしたいという願望
§ 世界的な個人用保護具の不足
§ 国際的なサプライチェーンの崩壊
§ 大量失業
§ 街頭での暴動
§ その他いろいろ!
2020年半ばまでに悪夢のシナリオが完全に現実化した後、WEFの創設者シュワブは今年6月、「今こそ『グレート・リセット』の時」と宣言している。
WEFとパートナー企業の優れた予測、計画、モデル化が、「クレードX」と「イベント201」を予言的中させたのか、それとも、それ以上の何かがあったのだろうか。
時系列
以下は、2014年の単なる「希望」から、2020年には皇族やメディア、世界の首脳たちが喧伝するグローバリズムのイデオロギーとなった「グレート・リセット」の企図を追跡する時系列を凝縮したものである。
2014-2017:クラウス・シュワブが「グレート・リセット」を呼びかけ、WEFはそれを繰り返す
スイスのダボスで開催される2014年のWEFを前に、シュワブの宣言:「WEFが世界経済のリセットボタンを押すことを期待する」
The ‘Great Reset’: A Technocratic Agenda that Waited Years for a Global Crisis to Exploit
WEFはそのメッセージを何年にもわたって繰り返す。
2014年から2017年にかけて、WEFは1年ごとに世界秩序の再編、再構築、再起動、そしてリセットを呼びかけ、それぞれ様々な 「危機」の解決を目指した。
§ 2014: WEF、「世界の改変:社会、政治、そしてビジネスへの影響」と題した会議議題を発表。
§ 2015: WEFがVOX EUと共同で 「世界経済の再スタートを後押しする必要性」という記事を発表。
§ 2016: WEFは、「世界経済の再起動の方法」と題したパネルを開催。
§ 2017: WEFは「世界運営方法のリセットが必要」という記事を発表。
そして2018年、ダボス会議のエリートたちは、一転して偽のパンデミックシナリオ・シミュレーションに取り掛かり、異なる危機に直面したときに世界がどれだけ備えることができるかを確認した。
2018-2019年:WEF、ジョンズ・ホプキンス大、そしてゲイツ財団が偽のパンデミックをシミュレート
2018年5月15日、ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは、WEFと連携して「クレードX」パンデミック演習を開催。
クレードXの演習では、偽のパンデミックシナリオについて、俳優が台本通りの報道を行う模擬映像が流された(以下の動画)。
また、「クレードX」では、政府や産業界が架空の世界的大流行に対して十分な備えができていないと評価する実在の政策立案者によるディスカッションパネルも開催された。
「結局、結果は悲劇的なものだった。何億人もの死者、経済崩壊、社会的混乱を伴う史上最も壊滅的なパンデミックだった」と、WEFのクレードXに関する報告書には書かれている。
「パンデミックによってもたらされる、まだクリアされていない大きな地球規模の脆弱性と国際的システムに関わる課題があり、それに対処するためには、官民共同の新しい強固な形態が必要となる。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)
そして2019年10月18日、ジョンズ・ホプキンス大、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団と提携し、WEFはイベント201を実施した。
イベント201のシナリオの中では、世界経済全体が揺らぎ、街では暴動が起き、「暴動の拡大を止める」ためにハイテク監視手段が必要とされた。
2年間で2つの偽パンデミックがシミュレートされ、それがほんとうのコロナウイルス危機へとつながった。
「各国政府は伝統的な企業メディアやソーシャルメディア企業と提携し、誤報に対抗するための機敏なアプローチを研究・開発する必要がある」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは2020年1月24日の公開声明で、イベント201は未来を予測するためのものではないことを言明した。
「はっきり申し上げます。健康安全保障センターとそのパートナー団体は、今回の机上訓練で予言したわけではありません。シナリオでは、架空のコロナウイルスによるパンデミックをモデル化しましたが、予言ではないことを明確に述べました。そうではなく、この演習においては、非常に深刻なパンデミックにおいてどうしても必要となる準備や対応に焦点を絞っています。」
意図的であろうとなかろうと、イベント201はパンデミックの「架空の」課題に「焦点を当」て、非道な「ニュー・ノーマル」にその身を定め、グレート・リセットの企みと手を携えていろいろな提言を行った。
「次の深刻なパンデミックは、大きな病気や人命の損失を引き起こすだけでなく、経済や社会の大きな連鎖的影響を引き起こし、世界への影響や苦しみに大きな影響を与える可能性がある。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、世界経済フォーラム、そしてビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は共同で、パンデミック発生時に政府、国際機関、グローバル企業が従うべき7つの勧告を提出した。
イベント201の提言では、官民の協力体制の強化を求める一方、WHO、世界銀行、国際通貨基金、国際航空運送機関など、国民が選んだわけでもないグローバルな機関とパートナーシップを確立し、集中的な対応を行うことの重要性を強調している。
提言のひとつは、政府がソーシャルメディア企業や報道機関と提携し、内容の検閲や情報の流れをコントロールすることを求めている。
「企業メディアは、当局のメッセージを優先し、誤ったメッセージは確実に抑制する必要がある。その際テクノロジーの活用は非可決(ママ)」-イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
報告書によると、「政府は従来の企業メディアやソーシャルメディア企業と提携し、誤報に対抗するための機敏なアプローチを研究・開発する必要がある」という。
「各国の公衆衛生機関は、WHOと緊密に連携し、一貫した健康メッセージを迅速に開発・発表する能力を構築する必要がある。」
「企業メディアは、当局のメッセージを優先し、誤ったメッセージはテクノロジーの活用を通して確実に抑制する必要がある。」
これはどこかで聞いたことのある文言では?
2020年に実際に行われたTwitter、Facebook、YouTubeは、Event 201が推奨していた、WHOの勧告に反するコロナウイルス関連情報をポリシーとして検閲し、抑制することについてのフラグが既にこの時点で立てられていたのである。
大手ハイテク企業は、同様に2020年の米大統領選の際にも内容弾圧戦術を展開した。選挙の整合性に疑問を呈する内容の投稿に対しては、「これにはいろいろな議論がある」の但し書きをつけた。
2020:WEFの宣言「グレート・リセットの時は今」
2014年にグレート・リセットを呼びかけた後、ダボス会議の参加者は、さらに数年間同じイデオロギーを繰り返し、偽のパンデミックシナリオのシミュレーションに軸足を移している。
WEFがコロナウイルスの大流行に誰も対処する準備ができていないことを立証した数ヵ月後、WHOはコロナウイルス・パンデミックを宣言した。
寝耳に水とはこのこと!この6年間、WEFが温めてきた「グレート・リセット」のシナリオは、突然、「ニュー・ノーマル」を訴える流れにその居場所を見つけることになった。
「今回のパンデミックは、めったにないチャンスで、その狭い窓を通して、私たち世界を見つめなおし、想像を新たにし、そしてリセットする。目的はより健康的で、より公平で、より豊かな未来を創造だ」とシュワブが宣言したのは2020年6月3日のことだ。
そしてそれが現在の状況だ。
§ ダボス会議のエリートたちは、何年も前に、経済のグローバルリセットを望んでいると言っていた。
§ パンデミックが発生した場合の役割分担演習を行っていた。
§ そして今、彼らはグレート・リセットのイデオロギーがパンデミックの解決策であり、それを迅速に実行する必要があると言っている
グレート・リセットは目的のための手段である。
次の課題は、選挙で選ばれたわけでもない官僚が、トップダウンで世界の運営方法を決め、我が物顔に私たちの内面にまで侵入してくるテクノロジーを活用してユーザーの一挙手一投足を追跡し、それに従わない人物を検閲して黙らせようとするテクノクラート政権の下で社会を完全に改造することである。
Tim Hinchliffe is the editor of The Sociable. His passions include writing about how technology impacts society and the parallels between Artificial Intelligence and Mythology. Previously, he was a reporter for the Ghanaian Chronicle in West Africa and an editor at Colombia Reports in South America. [email protected]
<記事原文 寺島先生推薦>
A Timeline of “The Great Reset” Agenda
How the great reset ideology pitched its tent in the ‘new normal’ camp:
2021年12月20日
Global Research
ティム・ヒンチリフ(Tim Hinchliffe)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年3月20日
この切り口の鋭い記事の初出は、2021年5月15日Global Research。
たとえば、今は2014年。少し前からテクノクラート主導の世界経済「グレート・リセット」のアイデアがあるとする。しかしそれが機能するのは地球全体がパンデミックによって揺さぶられる場合のみだ。さてこのアイデアをどのように売りこめばいいのか?
「今回のパンデミックは、めったにないチャンスで、その狭い窓を通して、私たち世界を見つめなおし、想像を新たにし、そしてリセットする。目的はより健康的で、より公平で、より豊かな未来を創造だ。」-クラウス・シュワブ(Klaus Schwab)(WEF)。
もしあなたが世界経済フォーラム(WEF)の創設者クラウス・シュワブなら、世界秩序の大リセットによるグローバルユートピアのビジョンを次の3つの簡単なステップで売り込もうとするだろう。
1. グローバル・ガバナンス(世界政府)で社会のあらゆる面を刷新することを宣言し、そのメッセージを繰り返し発信する。
2. メッセージが伝わらないときは、偽のパンデミックシナリオをシミュレートして、なぜ世界がグレート・リセットを必要としているのかを示す。
3. 偽のパンデミックシナリオでは十分な説得力がない場合は、数ヶ月待って本当の世界的危機が発生してから、ステップ1を繰り返す。
シュワブとダボス会議のエリートたちは、約6年の歳月をかけ、自分たちの「グレート・リセット」のイデオロギーが2014年に小さな種としてスイスで生まれ、2020年には欧州種特大花にまで成長し、地球全体に授粉するところを見守ってきたのだ。
「グレート・リセット」は、地球上の誰もが「教育から社会契約、労働条件に至るまで、社会と経済のあらゆる側面を見直すために共同かつ迅速に行動する」ことに同意すれば、「より安全で、より平等で、より安定した世界」を築くことを約束するものだ。
しかし、このような包括的な新世界秩序構想は、社会の根幹に衝撃を与えるような世界的危機(人為的なものであれ、不幸な偶然であれ)がなければ、考えられなかったことであろう。
「最終的には、数億人の死者、経済崩壊、社会的混乱という史上最も破滅的なパンデミックという悲劇的な結果となった」 -クレードX(Clade X) パンデミックシミュレーション(2018年5月)。
そこで、2018年5月、WEFはジョンズ・ホプキンス大と提携し、「クレードX」と名付けた架空のパンデミックをシミュレーションし、万が一このような危機に直面した場合に世界がどの程度の備えがあるのかを確認を行った。
それから1年余り、WEFは再びジョンズ・ホプキンス大と組み、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とともに、2019年10月にイベント201というパンデミック演習を実施した。
どちらのシミュレーションも、世界は地球規模のパンデミックに対して準備ができていないという結論に達した。
そして、コロナウイルスの発生を具体的にシミュレーションしたイベント201の終了から数カ月後、世界保健機関(WHO)が2020年3月11日に「コロナウイルスのパンデミック状況」を正式に宣言した。
「次の深刻なパンデミックは、大きな病気や人命の損失を引き起こすだけでなく、経済的・社会的に大きな連鎖的影響を引き起こし、世界への影響や苦しみの大きな原因となる可能性がある。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
それ以来、「クレードX」や「イベント201」のシミュレーションで扱ったシナリオは、次のようにほぼすべて登場するようになった。
§ 各国政府がロックダウンを実施
§ 多くの産業の崩壊
§ 政府と市民の間に広がる不信感
§ バイオメトリクス監視技術の普及
§ 誤報対策に名を借りたソーシャルメディア検閲
§ 「当局が発する」情報でコミュニケーション・チャンネルを埋め尽くしたいという願望
§ 世界的な個人用保護具の不足
§ 国際的なサプライチェーンの崩壊
§ 大量失業
§ 街頭での暴動
§ その他いろいろ!
2020年半ばまでに悪夢のシナリオが完全に現実化した後、WEFの創設者シュワブは今年6月、「今こそ『グレート・リセット』の時」と宣言している。
WEFとパートナー企業の優れた予測、計画、モデル化が、「クレードX」と「イベント201」を予言的中させたのか、それとも、それ以上の何かがあったのだろうか。
時系列
以下は、2014年の単なる「希望」から、2020年には皇族やメディア、世界の首脳たちが喧伝するグローバリズムのイデオロギーとなった「グレート・リセット」の企図を追跡する時系列を凝縮したものである。
2014-2017:クラウス・シュワブが「グレート・リセット」を呼びかけ、WEFはそれを繰り返す
スイスのダボスで開催される2014年のWEFを前に、シュワブの宣言:「WEFが世界経済のリセットボタンを押すことを期待する」
The ‘Great Reset’: A Technocratic Agenda that Waited Years for a Global Crisis to Exploit
WEFはそのメッセージを何年にもわたって繰り返す。
2014年から2017年にかけて、WEFは1年ごとに世界秩序の再編、再構築、再起動、そしてリセットを呼びかけ、それぞれ様々な 「危機」の解決を目指した。
§ 2014: WEF、「世界の改変:社会、政治、そしてビジネスへの影響」と題した会議議題を発表。
§ 2015: WEFがVOX EUと共同で 「世界経済の再スタートを後押しする必要性」という記事を発表。
§ 2016: WEFは、「世界経済の再起動の方法」と題したパネルを開催。
§ 2017: WEFは「世界運営方法のリセットが必要」という記事を発表。
そして2018年、ダボス会議のエリートたちは、一転して偽のパンデミックシナリオ・シミュレーションに取り掛かり、異なる危機に直面したときに世界がどれだけ備えることができるかを確認した。
2018-2019年:WEF、ジョンズ・ホプキンス大、そしてゲイツ財団が偽のパンデミックをシミュレート
2018年5月15日、ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは、WEFと連携して「クレードX」パンデミック演習を開催。
クレードXの演習では、偽のパンデミックシナリオについて、俳優が台本通りの報道を行う模擬映像が流された(以下の動画)。
また、「クレードX」では、政府や産業界が架空の世界的大流行に対して十分な備えができていないと評価する実在の政策立案者によるディスカッションパネルも開催された。
「結局、結果は悲劇的なものだった。何億人もの死者、経済崩壊、社会的混乱を伴う史上最も壊滅的なパンデミックだった」と、WEFのクレードXに関する報告書には書かれている。
「パンデミックによってもたらされる、まだクリアされていない大きな地球規模の脆弱性と国際的システムに関わる課題があり、それに対処するためには、官民共同の新しい強固な形態が必要となる。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)
そして2019年10月18日、ジョンズ・ホプキンス大、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団と提携し、WEFはイベント201を実施した。
イベント201のシナリオの中では、世界経済全体が揺らぎ、街では暴動が起き、「暴動の拡大を止める」ためにハイテク監視手段が必要とされた。
2年間で2つの偽パンデミックがシミュレートされ、それがほんとうのコロナウイルス危機へとつながった。
「各国政府は伝統的な企業メディアやソーシャルメディア企業と提携し、誤報に対抗するための機敏なアプローチを研究・開発する必要がある」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは2020年1月24日の公開声明で、イベント201は未来を予測するためのものではないことを言明した。
「はっきり申し上げます。健康安全保障センターとそのパートナー団体は、今回の机上訓練で予言したわけではありません。シナリオでは、架空のコロナウイルスによるパンデミックをモデル化しましたが、予言ではないことを明確に述べました。そうではなく、この演習においては、非常に深刻なパンデミックにおいてどうしても必要となる準備や対応に焦点を絞っています。」
意図的であろうとなかろうと、イベント201はパンデミックの「架空の」課題に「焦点を当」て、非道な「ニュー・ノーマル」にその身を定め、グレート・リセットの企みと手を携えていろいろな提言を行った。
「次の深刻なパンデミックは、大きな病気や人命の損失を引き起こすだけでなく、経済や社会の大きな連鎖的影響を引き起こし、世界への影響や苦しみに大きな影響を与える可能性がある。」 - イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センター、世界経済フォーラム、そしてビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は共同で、パンデミック発生時に政府、国際機関、グローバル企業が従うべき7つの勧告を提出した。
イベント201の提言では、官民の協力体制の強化を求める一方、WHO、世界銀行、国際通貨基金、国際航空運送機関など、国民が選んだわけでもないグローバルな機関とパートナーシップを確立し、集中的な対応を行うことの重要性を強調している。
提言のひとつは、政府がソーシャルメディア企業や報道機関と提携し、内容の検閲や情報の流れをコントロールすることを求めている。
「企業メディアは、当局のメッセージを優先し、誤ったメッセージは確実に抑制する必要がある。その際テクノロジーの活用は非可決(ママ)」-イベント201パンデミックシミュレーション(2019年10月)。
報告書によると、「政府は従来の企業メディアやソーシャルメディア企業と提携し、誤報に対抗するための機敏なアプローチを研究・開発する必要がある」という。
「各国の公衆衛生機関は、WHOと緊密に連携し、一貫した健康メッセージを迅速に開発・発表する能力を構築する必要がある。」
「企業メディアは、当局のメッセージを優先し、誤ったメッセージはテクノロジーの活用を通して確実に抑制する必要がある。」
これはどこかで聞いたことのある文言では?
2020年に実際に行われたTwitter、Facebook、YouTubeは、Event 201が推奨していた、WHOの勧告に反するコロナウイルス関連情報をポリシーとして検閲し、抑制することについてのフラグが既にこの時点で立てられていたのである。
大手ハイテク企業は、同様に2020年の米大統領選の際にも内容弾圧戦術を展開した。選挙の整合性に疑問を呈する内容の投稿に対しては、「これにはいろいろな議論がある」の但し書きをつけた。
2020:WEFの宣言「グレート・リセットの時は今」
2014年にグレート・リセットを呼びかけた後、ダボス会議の参加者は、さらに数年間同じイデオロギーを繰り返し、偽のパンデミックシナリオのシミュレーションに軸足を移している。
WEFがコロナウイルスの大流行に誰も対処する準備ができていないことを立証した数ヵ月後、WHOはコロナウイルス・パンデミックを宣言した。
寝耳に水とはこのこと!この6年間、WEFが温めてきた「グレート・リセット」のシナリオは、突然、「ニュー・ノーマル」を訴える流れにその居場所を見つけることになった。
「今回のパンデミックは、めったにないチャンスで、その狭い窓を通して、私たち世界を見つめなおし、想像を新たにし、そしてリセットする。目的はより健康的で、より公平で、より豊かな未来を創造だ」とシュワブが宣言したのは2020年6月3日のことだ。
そしてそれが現在の状況だ。
§ ダボス会議のエリートたちは、何年も前に、経済のグローバルリセットを望んでいると言っていた。
§ パンデミックが発生した場合の役割分担演習を行っていた。
§ そして今、彼らはグレート・リセットのイデオロギーがパンデミックの解決策であり、それを迅速に実行する必要があると言っている
グレート・リセットは目的のための手段である。
次の課題は、選挙で選ばれたわけでもない官僚が、トップダウンで世界の運営方法を決め、我が物顔に私たちの内面にまで侵入してくるテクノロジーを活用してユーザーの一挙手一投足を追跡し、それに従わない人物を検閲して黙らせようとするテクノクラート政権の下で社会を完全に改造することである。
Tim Hinchliffe is the editor of The Sociable. His passions include writing about how technology impacts society and the parallels between Artificial Intelligence and Mythology. Previously, he was a reporter for the Ghanaian Chronicle in West Africa and an editor at Colombia Reports in South America. [email protected]
- 関連記事
-
- イーロン・マスクからのクリスマスプレゼント:コロナワクチンの危険性を指摘した専門家がTwitterに復帰 (2022/12/28)
- 西側支配者層は、自国の反ロックダウン抗議運動は否定しながら、中国での抗議活動を賞賛 (2022/12/28)
- ファウチの嘘のせいで人々が死んでいる---イーロン・マスク談 (2022/12/25)
- バイデン政権は、コロナワクチン接種を推進するために、メディアに密かに金を払っていた (2022/12/23)
- Covidは終わった。今こそ批判的思考力を取り戻そう (2022/09/21)
- コロナウイルス「ワクチン」の推進者を、ニュルンベルク綱領違反、人道に対する罪、戦争犯罪、侵略の罪で、国際刑事裁判所に告訴 (2022/04/02)
- ハンター・バイデンがウクライナの生物研究所に資金を出していた証拠メールが発覚 (2022/04/02)
- 時系列でみる「グレート・リセット」企図 ―「グレート・リセット」のイデオロギーが「ニュー・ノーマル」の世界に居場所を見つけた経緯 (2022/03/18)
- 「ワクチン強制接種」:左翼はCovid-19パンデミック騒動の間、「身体的自律性」の原則を軽視。それは「右翼への贈り物」? (2022/01/29)
- COVID陰謀論が陰謀論ではなく真実であるという証拠がさらに (2021/12/25)
- オーストリア:EUで最初にワクチン非接種者に対するロックダウンを行った国で、大規模なデモが起こっている (2021/12/14)
- 二重規範だ!世界のリーダーたちには、ワクチンパスポートは不要? (2021/11/17)
- いまや超富裕層による人口削減計画は歴然 (2021/11/06)
- ビル・ゲイツの人口削減計画を守るために暗躍する“Fact-Checkers” (2021/11/03)
- これぞ回転ドア。FDAが承認しているCOVIDワクチン製造業者3社が揃いも揃って元FDA長官を雇い入れ (2021/10/30)