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2023年10月27日 (金)

彼らについてウソをついてきた欧米マスコミと口論する中東の人々

 何世代にもわたり彼らに関しウソをついてきた中東の人々人と一緒に報道しなければならない不快な立場にあり、それら中東の人々の多くが英語を話し、言いたいことがいくつかあることに欧米マスコミは気づいている。

ケイトリン・ジョンストン
2023年10月22日

 物語のマトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(Tim Foleyによる朗読)。

 停戦を求めるよう上司に促す手紙を何百人ものアメリカ議会職員が回覧し、バイデン政権のガザ行動を巡り国務省で静かな反乱が起き、主流記者はイスラエルの言説をオウム返しにするのを拒否しており、街頭は親パレスチナのデモ参加者で一杯だ。

 今回は違っている。我々が今見ているものは、いつもの台本からの逸脱だ。

 何世代にもわたり彼らに関し、ウソをついてきた中東人と一緒に報道しなければならない不快な立場にあり、それら中東人の多くが英語を話し、言いたいことがいくつかあることに欧米マスコミは気づいている。

 ラファ検問所国境ゲートでの抗議でエジプト人ポッド・キャスター、ラーマ・ゼインがCNNのクラリッサ・ワードに食ってかかっているこの映像をご覧願いたい。

 そして悪名高い「斬首された40人の赤ん坊」の心理作戦流布を手伝ったCNNのサラ・シドナーを「あなたは大量虐殺支持者だ! ここで、あなたは歓迎されない! ジェノサイド支持者! クソ食らえCNN! クソ食らえCNN!と叱りつけるパレスチナ人男性のこの映像を。

 緊急に必要なメッセージと長い間延期されていた対立。

 もしイスラエルが、その病院を爆撃していなかったなら、なぜイスラエルは病院を爆撃しなかったというハマス戦士を示すふりをする詐欺的音声ファイル不正にでっち上げたのだろう?

 この事実をイスラエルは無実だという考えと調和させる唯一の方法は厳格な心理的隔離だ。

 現在の危機をめぐる歪みの多くは平和基本的現状との間の混乱から生じている。イスラエルは長い間、同じ現状を進んでいたため、ハマスがイスラエルを攻撃した際、人々は平和な状態があったと想定したのだ。それが欧米の政治/メディア支配階級が、それを「いわれのない」攻撃として描くことができた理由だった。だが実際は、イスラエルの現状は平和ではなく、何世代にもわたり、暴力、専制政治、虐待をエスカレートさせ続けるものだった。

 長い間続く虐待という動態の問題は、しばらくすると虐待の影響を直接受けていない人々も、そのあり方に慣れて、それを、あたりまえと思い始める傾向があることだ。したがって、虐待的現状に対する反発があると、いわれのない侵略者の手によって、全くどこからともなく出てきたように見えるのだ。

 誰かの顔の上に十分長く立っていて、最終的に、ある日、相手があなたの足を噛んだら、あなたは驚くだろう。それはあなたが慣れてきたことなので、あなたは自分を犠牲者のように感じるかも知れない。

 そしてもちろん、帝国メディアは、この決定的違いに関する国民の混乱を悪化させるためできる限りのことをする。ハマスの攻撃は、彼らが邪悪で、ユダヤ人を憎んでいるという理由だけで、ユダヤ人に邪悪なことをしたかった、邪悪な人々による、いわれのない侵略行為として絶えず構成される。歴史は10月7日に始まり、1948年以降のあらゆる出来事は決して起こらなかったのだ。

 ちなみに、帝国プロパガンダ屋は、帝国の情報権益に合うところならどこでも、これを絶えず実行している。9/11後、それは「連中は我々の自由のために我々を憎んでいる」ためで、アルカイダを挑発した中東における全てのアメリカ侵略は闇に葬られた。ロシアがウクライナに侵攻した際には、それを引き起こしたドンバスにおける十分文書化されたNATOによる挑発と暴力は歴史書から排除され、歴史は2022年2月24日に始まった。戦争機構と台湾での攻撃的挑発でそれを取り巻く米軍に中国が反応することがあれば、それは完全にどこからともなく出てきた、全くいわれのない攻撃として描かれるだろう。

 私たちが慣れているからといって、現状は平和だという訳ではない。大きな混乱なしに皆様が日常生活を送れるからといって、皆様の生き方を可能にする現状によって、誰かがひどく虐待されていないという訳ではない。平和は、虐待とは無関係に、全員が現状に適応しているようには見えず、虐待がないように見えるだけだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2023/10/22/middle-easterners-have-words-for-the-western-press-whove-been-lying-about-them/

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 最近の情勢で、大昔読んだ『イスラエル ロビーとアメリカの外交政策 I、II』を思い出し、取り出した。2007年刊。著者の一人はミアシャイマー教授。副島隆彦氏の翻訳。今の時期こそ再読が必要と思えるが絶版。古書を見ると、安くはない。

 IWJ Movie 岡真理 早稲田大学大学院文学研究科教授の緊急学習会

①「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学大学院文学研究科教授 43:42

②「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学大学院文学研究科教授 33:53

③「緊急学習会 ガザとはなにか」―登壇 岡真理 早稲田大学大学院文学研究科教授 44:56

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ガザの問題で、重要なのは、アラブ諸勢力がガザ以外で軍事行動をするか否か。最重要はレバノンのヒズボラ。ここではハマスとヒズボラの連携促進。ヨルダン川西岸に大量の武器密輸するイラン。他にシリア。無人機の導入で武器の搬入が拡大。イランなど支援。

 日刊IWJガイド

「10月7日以降、世界中で反ユダヤ主義の嵐が吹き荒れている! 同様に反イスラム教の事件も急増!」

はじめに~10月7日のハマスの「アルアクサの洪水」作戦と、その後のイスラエルのガザでの武力行使以降、世界中で反ユダヤ主義の嵐が吹き荒れている! 米国では東海岸とカリフォルニア州、五大湖周辺に集中! デトロイトのダウンダウン・コミュニティーのシナゴーグ理事長の女性が刃物で複数回刺されて死亡! フランスでは、ベルサイユ宮殿や空港で、偽の爆破予告が相次ぐ! ただし、同時に反イスラム教の事件も各地で急増!

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