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エドワード・D・ホック『サム・ホーソーンの事件簿III』(創元推理文庫)
仕事が慢性的に増えていて読書時間すらままならなくなってきた。とりあえず山を越えるのはもう少し時間がかかりそう。本日も徹夜仕事だったが、一人で会議室にこもって書類を検討したり、計画書をまとめたり、南南東を向いて恵方巻きを食べたりしていると、もう朝です。良い天気だがそのままさらに夜まで仕事をこなすと、なぜか目が冴えてしまって帰りの電車では一気に『サム・ホーソーンの事件簿III』を読み終える。
The Problem of the Hunting Lodge「ハンティング・ロッジの謎
The Problem of the Body in the Haystack「干し草に埋もれた死体の謎」
The Problem of the Santa's Lighthouse「サンタの灯台の謎」
The Problem of the Graveyard Picnic「墓地のピクニックの謎」
The Problem of the Crying Room「防音を施した親子室の謎」
The Problem of the Fatal Fireworks「危険な爆竹の謎」
The Problem of the Unfinished Painting「描きかけの水彩画の謎」
The Problem of the Sealed Bottle「密封された酒びんの謎」
The Problem of the Invisible Acrobat「消えた空中ブランコ乗りの謎」
The Problem of the Curing Barn「真っ暗になった通気熟成所の謎」
The Problem of the Snowbound Cabin「雪に閉ざされた山小屋の謎」
The Problem of the Thunder Room「窓のない避雷針室の謎」
The Nile Cat「ナイルの猫」
「ナイルの猫」のみノン・シリーズのボーナス・トラック。動機の謎を探る一編で、奇妙な味の部類に入る。そういえば『サム・ホーソーンの事件簿II』でも「長方形の部屋」というおまけ作品がやはり動機の謎をテーマにしていたが、出来はあちらが圧倒的に上。本作は「風が吹けば桶屋が~」式の動機なので、いまいち感心せず。
ただし、全体的にはいつもの安定したサム・ホーソーンもので、不可能犯罪をテーマにして、よくこれだけの作品を書けるものだと感心する。こちらが慣れたせいか、はたまた熱心じゃなくなったせいか(笑)、以前ほど「コクの少なさ」については気にならなくなってきたが、それでも「描きかけの水彩画の謎」のような作品を読むと、こんな重いテーマを不可能犯罪の刺身のつまにするなよ、とツッコミを入れたくなってくる。中途半端はだめです、何事も。
The Problem of the Hunting Lodge「ハンティング・ロッジの謎
The Problem of the Body in the Haystack「干し草に埋もれた死体の謎」
The Problem of the Santa's Lighthouse「サンタの灯台の謎」
The Problem of the Graveyard Picnic「墓地のピクニックの謎」
The Problem of the Crying Room「防音を施した親子室の謎」
The Problem of the Fatal Fireworks「危険な爆竹の謎」
The Problem of the Unfinished Painting「描きかけの水彩画の謎」
The Problem of the Sealed Bottle「密封された酒びんの謎」
The Problem of the Invisible Acrobat「消えた空中ブランコ乗りの謎」
The Problem of the Curing Barn「真っ暗になった通気熟成所の謎」
The Problem of the Snowbound Cabin「雪に閉ざされた山小屋の謎」
The Problem of the Thunder Room「窓のない避雷針室の謎」
The Nile Cat「ナイルの猫」
「ナイルの猫」のみノン・シリーズのボーナス・トラック。動機の謎を探る一編で、奇妙な味の部類に入る。そういえば『サム・ホーソーンの事件簿II』でも「長方形の部屋」というおまけ作品がやはり動機の謎をテーマにしていたが、出来はあちらが圧倒的に上。本作は「風が吹けば桶屋が~」式の動機なので、いまいち感心せず。
ただし、全体的にはいつもの安定したサム・ホーソーンもので、不可能犯罪をテーマにして、よくこれだけの作品を書けるものだと感心する。こちらが慣れたせいか、はたまた熱心じゃなくなったせいか(笑)、以前ほど「コクの少なさ」については気にならなくなってきたが、それでも「描きかけの水彩画の謎」のような作品を読むと、こんな重いテーマを不可能犯罪の刺身のつまにするなよ、とツッコミを入れたくなってくる。中途半端はだめです、何事も。
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