■ アジアカップ開幕1月7日にアジアカップが開幕する。もともと、アジアカップはワールドカップの中間の年(=夏季オリンピックの年)に行われていたが、前回大会は2007年に実施。今回はカタールの猛暑を避けるために2011年1月に実施と、スパンが短くなってきているが、日本代表にとって、アジアカップは、ワールドカップの次に大事な大会であり、ザックジャパンにとっては初めての公式戦となるので、恰好の腕試しの場となる。
日本はグループB。ヨルダン、シリア、サウジアラビアの順番に対戦することになっている。過去の実績を考えると、2強2弱のグループになっており、日本とサウジアラビアの勝ち抜けの可能性が高いが、日本としては初戦のヨルダン、2戦目のシリアに連勝して、グループリーグ突破を決めた状態でサウジアラビア戦を迎えたいところ。この試合は、サブメンバーでスタメンを構成し、引き分けでもグループ首位で通過できるように、ヨルダン戦、シリア戦は出来るだけ得失点差を稼ぎたいが、油断は禁物である。
キーマンはMF遠藤か。MF中村憲がメンバーから外れており、ゲームを作るタイプの選手でメンバーに選ばれているのはMF遠藤のみ。また左足のキッカーはMF本田圭、MF藤本、MF柏木がいるが、右足のキッカーはMF遠藤くらいであり、代わりがいない状態である。天皇杯で準決勝まで進んだことで休みは少ないが、2大会ぶりのアジア制覇のためにはMF遠藤の活躍は不可欠である。
■ その他のグループグループAは、カタール、ウズベキスタン、中国、クウェートの4チーム。日本が決勝トーナメントに進んだ場合、このグループで勝ち抜いてきたチームと決勝トーナメント1回戦で対戦することになる。注目は中国代表。2010年2月に行われた東アジア選手権では韓国を3対0で下しており、日本ともドロー。長い間、眠ったままの中国代表がついに目覚めたか?と話題になった。また、地元のカタールは2022年のワールドカップ開催が決まっており、下手な試合は出来ない。実力が拮抗した4チームであり、興味深いグループである。
グループCは、韓国、バーレーン、オーストラリア、インドの4チーム。普通に考えると、韓国とオーストラリアがグループを突破することが予想されるが、オーストラリア代表は名古屋グランパスでJリーグの得点王のFWケネディが不在。韓国もモナコのFWパク・チュヨンが怪我で不在と、攻撃力ダウンが懸念される。韓国代表には、セレッソ大阪のGKキム・ジンヒョン、MFキム・ボギョン、京都サンガのDFカク・テヒもエントリーされており、彼らのプレーも注目される。
グループDは、イラク、イラン、UAE、北朝鮮の4チーム。いろいろな意味で危険な香りのする国が同居するいかにもアジアらしい組み分けになっているが、北朝鮮代表に注目したい。すったもんだの末、ドイツ2部のボーフムでプレーするFW鄭大世は代表に合流しそうな状況であり、ここ最近、北朝鮮は、ユース年代では日本以上に結果を残している。フル代表も力をつけている可能性はある。
■ 日本代表のノルマは?2004年以来の優勝を狙う日本代表であるが、ザックジャパンになってから、アルゼンチン、韓国と戦って1勝1分け。好スタートを切ったが、ほとんど準備期間のないまま初の公式戦を迎えることになった。南アフリカ大会に出場した韓国やオーストラリアも似たような状況であるが、厳しい条件である。本来であれば、アジアカップに向けて1年ほどかけて準備を行って、チームを作り上げていくのがベストであったが、カレンダーの問題もあって、今回はどうしようもない。
よって、日本サッカー協会でも「ノルマ」は課さないという話である、今大会に優勝できればコンフェデの出場権も得られるので、今後の強化を考えると大きいが、日本と似たようなレベルの国もいくつかあるので、そう簡単にタイトルは奪回できない。短い時間でチームをまとめてどんな試合を見せてくれるのか?結果ももちろん大事であるが、内容もよく見て、チームを評価することが求められる。
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