■ 2012年以来のJ1復帰が確定!!!コンサドーレ札幌は順調に勝ち点を積み上げて一時は独走態勢に入った。2位以下との差が大きく広がった時期もあったが終盤戦に入って大失速。連勝街道を突っ走った清水や(引き分けは少なくなかったが)ほとんど負けずに着実に勝ち点を積み上げた松本山雅に追い上げられてJ2優勝はもちろん、自動昇格すら危うくなった時期もあったが最終節で最下位の金沢とドロー。2012年以来のJ1復帰を確定させた。
終わってみると首位の札幌は勝ち点「85」だったが、2位の清水と3位の松本山雅は勝ち点「84」。稀に見る熾烈な昇格争いになった。特に40節の徳島戦(A)で敗れて2位の松本山雅に勝ち点で並ばれたときが「今シーズンの中で最大の危機」と言えたが、フクダ電子アリーナで行われた41節の千葉戦(A)は後半のアディショナルタイムにFW内村が劇的な決勝ゴールを決めて2対1で勝利。この勝利がとにかく大きかった。
来シーズンは5年ぶりにJ1で戦うことが決まったがJ2王者としてJ1に乗り込むので相応の結果が求められる。最近のJ2の優勝チームの昇格初年度の成績を調べていくと2008年のJ2王者の広島以降の8チームは全て昇格初年度のJ1で残留を勝ち取っている。それどころか、2011年の柏や2014年のG大阪は昇格初年度でJ1王者に輝いており、2015年の湘南や2016年の大宮のように躍進するチームも少なくない。
■ 今オフの注目ポイントは・・・。最近では2008年と2012年にJ1に挑んだがいずれも1年限りで降格となった。J1残留に成功すると札幌としては岡田監督時代の2001年以来となるがここまでの報道を見聞きする限りでは主力の流出はほぼ無さそう。戦力的には2008年や2012年を大きく上回っているので可能性は十分にあると考えられる。今オフの注目ポイントを挙げていくと
・期限付き移籍中のDF福森晃とDF菊地直を引き留めることができるか?
・固定しきれなかった右WBの補強はあるのか?
・エースのFW都倉の負担を減らすことが出来るCFを獲得できるか?
あたりになる。1つ目に関して川崎Fからの期限付き移籍となるDF福森晃は完全移籍での獲得が濃厚と報じられている。左ストッパーの位置でプレーしたが精度の高い左足のキックは大きな武器になった。プレイスキッカーとしても大きな存在感を発揮したので彼を引き留めることが出来ると一安心できる。一方のDF菊地直に関してはレンタル元の鳥栖の動向次第と言えるが札幌に残留する可能性の方が高そうだ。
2つ目に挙げた右WBはMFマセードとMF石井謙が主に起用された。どちらの選手もまずまずのプレーを見せたが他のポジションと比べるとやや物足りなさは残る。外国籍選手に関してはGKク・ソンユン、MFジュリーニョ、MFマセード、FWヘイスの4人はいずれも残留する可能性が高まっているが、獲得候補に挙がっているMF水沼(FC東京)のような選手を獲得して右WBで起用できると戦力アップにつながるだろう。