■ パーセンテージが最も高いのはコンサドーレ札幌今度は逆に「スタジアム来場者が活動区域内に住んでいる割合」をパーセンテージの高い方から順番に並べてみた。1位は札幌で98.3%、2位は長崎で97.8%、3位は熊本で97.8%となった。札幌に関しては隣県である青森県との距離はかなり遠くて、本州に住む人が簡単に出向くことはできない場所にあるので札幌のパーセンテージが1番高くなるのは容易に予想できる話であり、順当な結果と言えるだろう。
2位の長崎も隣県の人が訪れるのにかなり時間がかかる入り組んだところにホームスタジアムがあるので納得は出来る。ちょっと意外なのは3位の熊本。近くにある宮崎県にはJリーグのクラブが無くて、鹿児島県も今年に入ってから鹿児島ユナイテッドFCがJ3に昇格してきたことを考えると「宮崎や鹿児島のJリーグファンを取り込むことが出来ていても不思議はない環境」と言えるが、熊本県民率が非常に高い。
4位は金沢で97.4%、5位は新潟で96.8%、6位は松本山雅で95.7%となる。金沢も左隣にある福井県にはJリーグのクラブがないので福井県からの来場者が増えてもおかしくない環境であるが現状ではそれほどでもない。新潟県は東西に長い県なので移動はかなり大変である。2006年の数字を見ると東京都民が2.0%で、神奈川県民が1.4%。上越新幹線を利用してスタジアムに来ている関東在住者が多いと推測できる。
7位は岡山、8位は大分と続いていく。ここまでは地方のクラブばかりであるが9位の湘南はやや異質である。便利なところにあるので県外に住む人の割合が増えてもおかしくないが94.1%。大半が神奈川県民となる。その他では東京都民が4.5%、千葉県民が0.7%だった。10位は愛媛FCで93.9%。香川県や徳島県や高知県にも隣接しているが交通の便はあまり良くないので他県の人を集めるのは難しい環境である。
表3. スタジアム来場者が活動区域内に住んでいる割合 (1位-10位まで)
【Jリーグ】 活動区域内に住んでいる人の割合 |
順位 | クラブ名 | (%) | 2004年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
1 | 札幌 | 98.3 | 98.3 | 95.5 | 98.2 | 98.5 | 97.8 | 98.7 | 97.9 | 99.1 | 97.1 | 99.2 | 98.9 | 100.0 |
2 | 長崎 | 97.8 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 97.3 | 98.7 | 97.4 |
3 | 熊本 | 97.8 | - | - | - | - | 96.6 | 98.2 | 98.4 | 98.4 | 98.0 | 97.1 | 97.5 | 98.1 |
4 | 金沢 | 97.4 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 97.4 |
5 | 新潟 | 96.8 | 95.2 | 95.6 | 92.8 | 97.6 | 98.9 | 98.2 | 97.8 | 98.8 | 96.2 | 97.7 | 97.8 | 94.8 |
6 | 松本山雅 | 95.7 | - | - | - | - | - | - | - | - | 97.1 | 94.9 | 95.3 | 95.5 |
7 | 岡山 | 95.7 | - | - | - | - | - | 91.8 | 96.7 | 95.7 | 96.2 | 97.7 | 96.0 | 95.5 |
8 | 大分 | 94.6 | 96.2 | 92.5 | 88.6 | 90.3 | 93.6 | 92.4 | 96.3 | 97.4 | 97.3 | 96.1 | 98.0 | 96.9 |
9 | 湘南 | 94.1 | 89.7 | 93.5 | 93.6 | 93.2 | 94.3 | 94.0 | 94.3 | 93.8 | 94.8 | 95.7 | 94.5 | 97.3 |
10 | 愛媛FC | 93.9 | - | - | 72.5 | 96.4 | 96.0 | 96.5 | 92.0 | 96.8 | 97.4 | 94.2 | 98.8 | 98.1 |
■ 90%を超えているのは合計で19クラブ11位から23位までを書き出すと表2のようになる。11位が讃岐で93.6%、12位が福岡で93.4%、13位が栃木SCで93.4%、14位が北九州が92.9%、15位が群馬で92.9%となる。注目したいのは福岡。九州最大の都市で活動しているクラブであり、交通の便もいい。山口県や佐賀県から人が集まって来てもおかしくない環境と言えるが福岡県民以外で最多となる佐賀県民の割合も1.8%に過ぎない。
16位は鳥取で92.7%、17位は山形で92.3%、18位は甲府で91.7%、19位は仙台で91.4%となる。ここまでの19クラブが90%を超えている。「地方クラブではない。」と言えるのは9位の湘南くらい。『地方のクラブは活動する都道府県内からの来場者の割合が高い。』と言えるのは間違いないところである。20位が水戸で89.9%。同県の鹿島は57.8%でJリーグの中で最低の割合だったが、水戸は89.9%と高確率である。
21位は神戸で89.1%、22位は徳島で89.0%、23位は清水で88.7%となる。神戸に注目すると(兵庫県民に次いで)2番目に高いのは大阪府民で3.9%だった。G大阪の兵庫県民率は10.1%で、C大阪の兵庫県民率が5.3%だったことを比べると低めの数字になっている。(関東に住む人と比べると)関西に住む人は他府県まで出向いてサッカーを観戦したり、他府県のクラブを応援する人の割合は非常に低いと考えられる。
表4. スタジアム来場者が活動区域内に住んでいる割合 (11位-23位まで)
【Jリーグ】 活動区域内に住んでいる人の割合 |
順位 | クラブ名 | (%) | 2004年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
11 | 讃岐 | 93.6 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | 93.1 | 94.0 |
12 | 福岡 | 93.4 | 95.1 | 93.8 | 94.5 | 95.9 | 84.7 | 93.3 | 94.7 | 96.1 | 92.4 | 92.9 | 93.5 | 94.2 |
13 | 栃木SC | 93.4 | - | - | - | - | - | 94.1 | 94.3 | 93.0 | 96.1 | 91.6 | 94.1 | 90.5 |
14 | 北九州 | 92.9 | - | - | - | - | - | - | - | 94.0 | 94.7 | 92.7 | 95.1 | 87.9 |
15 | 群馬 | 92.9 | - | 95.8 | 89.5 | 94.4 | 93.0 | 93.1 | 92.6 | 93.3 | 94.0 | 89.1 | 92.4 | 94.2 |
16 | 鳥取 | 92.7 | - | - | - | - | - | - | - | 93.4 | 93.9 | 90.8 | - | - |
17 | 山形 | 92.3 | 93.2 | 89.8 | 92.7 | 91.1 | 90.2 | 89.4 | 93.8 | 92.1 | 92.2 | 93.3 | 94.9 | 94.9 |
18 | 甲府 | 91.7 | 90.0 | 84.8 | 94.2 | 90.0 | 96.6 | 94.1 | 92.9 | 91.9 | 90.6 | 91.6 | 91.3 | 91.8 |
19 | 仙台 | 91.4 | 96.6 | 93.3 | 91.3 | 93.6 | 91.6 | 92.3 | 88.2 | 92.6 | 91.7 | 90.3 | 85.2 | 90.5 |
20 | 水戸 | 89.9 | 91.8 | 86.8 | 89.3 | 91.4 | 87.1 | 90.4 | 90.2 | 90.9 | 87.3 | 88.7 | 89.5 | 95.9 |
21 | 神戸 | 89.1 | 86.5 | 87.6 | 88.3 | 90.2 | 87.9 | 87.2 | 87.7 | 89.9 | 90.7 | 91.9 | 91.4 | 90.3 |
22 | 徳島 | 89.0 | - | 94.3 | 75.9 | 86.0 | 84.1 | 90.4 | 89.8 | 95.8 | 95.6 | 88.3 | 88.0 | 90.6 |
23 | 清水 | 88.7 | 92.2 | 90.0 | 87.4 | 87.4 | 89.1 | 93.2 | 84.6 | 87.6 | 88.2 | 89.8 | 87.4 | 87.0 |
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