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ジョン・グレン『007 オクトパシー』
久しぶりにDVDで007を消化。シリーズ十三作目となる『007 オクトパシー』は前作『007 ユア・アイズ・オンリー』に続いてジョン・グレンがメガホンをとった作品。
東ベルリンでサーカス団のピエロになりすましていた英国諜報部員の009が、英国大使館に逃れてきたところで絶命した。どこからか”レディーの卵”と呼ばれる宝石を持ち出し、後を追ってきたナイフ投げの兄弟にやられたのだ。
英国諜報部員の007ことジェームズ・ボンドはサザビーズのオークションに参加し、”レディーの卵”の秘密をつかむよう指令を受ける。当初はソ連の外貨稼ぎと考えていたボンドだったが、売り専門のカマル・カーンが”レディーの卵”を買ったことで、事件の背後に別の何かがあるのではと疑いを抱く……。
監督が引き続きジョン・グレンということもあってか、全体的な雰囲気は前作の『007 ユア・アイズ・オンリー』に続いてリアル路線といったあたりに落ち着いている。ただ、それだけではやはり地味だと思ったのか、それ以前の悪しき伝統もいくつか復活しているようだ。
いいところを挙げると、冒頭の小型ジェット機アクロスターや中盤の列車を使ったアクションシーンはなかなかの迫力で、総じてアクションシーンは出来がいい。また、冷戦を背景にしているのは時代柄、当然としても、ソ連のタカ派の扱いなどについては非常にシリアスで、フレミングよりもル・カレを連想するぐらいである。
その一方で、お馬鹿な部分も目立つのが何ともかんとも。とりわけ今回はメインの舞台がインドということもあってか動物ネタが多い。一番ひどいのはボンドが水中を移動するために使ったワニを模した小型潜水艇。これがかぶりものにしか見えず、たとえ実用可能だとしても絵面がまぬけすぎである。また、ジャングルでボンドが虎と出会うシーンも噴飯もの。
他にもヒッチハイクのシーンとか、ピエロに扮するボンドとか、ラストシーンでのQの活躍とか、不必要なギャグが多すぎるのが残念。
その結果、シリアスな部分と遊びの部分とのバランスが非常に悪く、印象としては何ともちぐはぐで微妙な作品になってしまった。シーンごとで見るといいところも少なくないだけに、何とももったいない作品である。
東ベルリンでサーカス団のピエロになりすましていた英国諜報部員の009が、英国大使館に逃れてきたところで絶命した。どこからか”レディーの卵”と呼ばれる宝石を持ち出し、後を追ってきたナイフ投げの兄弟にやられたのだ。
英国諜報部員の007ことジェームズ・ボンドはサザビーズのオークションに参加し、”レディーの卵”の秘密をつかむよう指令を受ける。当初はソ連の外貨稼ぎと考えていたボンドだったが、売り専門のカマル・カーンが”レディーの卵”を買ったことで、事件の背後に別の何かがあるのではと疑いを抱く……。
監督が引き続きジョン・グレンということもあってか、全体的な雰囲気は前作の『007 ユア・アイズ・オンリー』に続いてリアル路線といったあたりに落ち着いている。ただ、それだけではやはり地味だと思ったのか、それ以前の悪しき伝統もいくつか復活しているようだ。
いいところを挙げると、冒頭の小型ジェット機アクロスターや中盤の列車を使ったアクションシーンはなかなかの迫力で、総じてアクションシーンは出来がいい。また、冷戦を背景にしているのは時代柄、当然としても、ソ連のタカ派の扱いなどについては非常にシリアスで、フレミングよりもル・カレを連想するぐらいである。
その一方で、お馬鹿な部分も目立つのが何ともかんとも。とりわけ今回はメインの舞台がインドということもあってか動物ネタが多い。一番ひどいのはボンドが水中を移動するために使ったワニを模した小型潜水艇。これがかぶりものにしか見えず、たとえ実用可能だとしても絵面がまぬけすぎである。また、ジャングルでボンドが虎と出会うシーンも噴飯もの。
他にもヒッチハイクのシーンとか、ピエロに扮するボンドとか、ラストシーンでのQの活躍とか、不必要なギャグが多すぎるのが残念。
その結果、シリアスな部分と遊びの部分とのバランスが非常に悪く、印象としては何ともちぐはぐで微妙な作品になってしまった。シーンごとで見るといいところも少なくないだけに、何とももったいない作品である。
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