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水谷準『怪奇探偵小説名作選3 水谷準集 お・それ・みを』(ちくま文庫)
土曜に福島~草津旅行より帰宅。途中で軽井沢によって、あの古書店をひやかすも大した出物はなし。期待していたのになあ。日曜は一日中、運転疲れでぐったり。
休み明けの月曜はまだ旅行の疲れがとれておらず、少々体も重い。だが気合いの5時起きで京都日帰り出張に出発。往きの車中では爆睡するも、帰りはなんとか水谷準の短編集を読み終える。日下三蔵編集による『怪奇探偵小説名作選3 水谷準集 お・それ・みを』である。
本書は大きく二部で構成されている。第一部は戦前の作品から採られた怪奇幻想趣味にあふれる探偵小説が中心。そして第二部は戦後の作品で、著者の興味は犯罪者や被害者の心理を描くことに移っていく。
第一部
「好敵手」
「孤児」
「蝋燭」
「崖の上」
「月光の部屋」
「恋人を喰べる話」
「街の抱擁」
「お・それ・みを」
「空で唄う男の話」
「追いかけられた男の話」
「七つの閨」
「夢男」
「蜘蛛」
「酒壜の中の手記」
「手」
「胡桃園の青白き番人」
「司馬家崩壊」
「屋根裏の亡霊」
第二部
「R夫人の横顔」
「カナカナ姫」
「金箔師」
「窓は敲かれず」
「今宵一夜を」
「東方のヴィーナス」
「ある決闘」
「悪魔の誕生」
「魔女マレーザ」
「まがまがしい心」
なるほど、戦後の作品も悪くはないが、やはり著者の本領は、幻想的でロマンティックな探偵小説にあるというのを実感。アンソロジーでの定番ともいえる「好敵手」「恋人を喰べる話」「お・それ・みを」「空で唄う男の話」などがやはり印象に残るが、「街の抱擁」もなかなかおしゃれな都市伝説風の話で気に入った。戦後の作品では「まがまがしい心」のラストがぶっとんでいて要注目である。
なお、水谷準はこのほかユーモア作家という面も併せ持っているが、そちらの作風のものはほとんど収録されていないのがちょっと残念。まあ、本書はなんせ「怪奇探偵小説名作選」であるのでこれは致し方ないところか。
休み明けの月曜はまだ旅行の疲れがとれておらず、少々体も重い。だが気合いの5時起きで京都日帰り出張に出発。往きの車中では爆睡するも、帰りはなんとか水谷準の短編集を読み終える。日下三蔵編集による『怪奇探偵小説名作選3 水谷準集 お・それ・みを』である。
本書は大きく二部で構成されている。第一部は戦前の作品から採られた怪奇幻想趣味にあふれる探偵小説が中心。そして第二部は戦後の作品で、著者の興味は犯罪者や被害者の心理を描くことに移っていく。
第一部
「好敵手」
「孤児」
「蝋燭」
「崖の上」
「月光の部屋」
「恋人を喰べる話」
「街の抱擁」
「お・それ・みを」
「空で唄う男の話」
「追いかけられた男の話」
「七つの閨」
「夢男」
「蜘蛛」
「酒壜の中の手記」
「手」
「胡桃園の青白き番人」
「司馬家崩壊」
「屋根裏の亡霊」
第二部
「R夫人の横顔」
「カナカナ姫」
「金箔師」
「窓は敲かれず」
「今宵一夜を」
「東方のヴィーナス」
「ある決闘」
「悪魔の誕生」
「魔女マレーザ」
「まがまがしい心」
なるほど、戦後の作品も悪くはないが、やはり著者の本領は、幻想的でロマンティックな探偵小説にあるというのを実感。アンソロジーでの定番ともいえる「好敵手」「恋人を喰べる話」「お・それ・みを」「空で唄う男の話」などがやはり印象に残るが、「街の抱擁」もなかなかおしゃれな都市伝説風の話で気に入った。戦後の作品では「まがまがしい心」のラストがぶっとんでいて要注目である。
なお、水谷準はこのほかユーモア作家という面も併せ持っているが、そちらの作風のものはほとんど収録されていないのがちょっと残念。まあ、本書はなんせ「怪奇探偵小説名作選」であるのでこれは致し方ないところか。
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